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コンラートside
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そのまま殿下に連れられて向かった先は個室のあるカフェテリアだった。その一室に入るなり殿下が口を開いた。
「はぁ…。君がここまで愚かだったとは思わなかったよ」
殿下のその言葉がグサリと突き刺さる。こんな風にはっきりと言われたことなど今までになかった。
殿下だけじゃない。他の誰にだって、愚かだと突き付けられたのは初めてだ。
「君は今、アルタマン嬢がどのような状況にあるのか知らないんだな」
「え……?」
それからの殿下が語られた話は私が全く知らない話だった。
アルタマン嬢が他の令嬢から嫌がらせを受けていたこと。
それも私が関わるようになったことが発端だった。
今回、彼女がわざと手を抜いたのも私とのライバル関係を清算し、令嬢たちから嫌がらせを受けない為。
「君は自分でもわかっていただろう? ご令嬢からどのように見られていたのか。だが君は誰か1人のご令嬢と仲を深めることはしなかった。それなのに君はアルタマン嬢とライバル関係という特別な関係を築き、関わり始めた。それを見たご令嬢がどのような行動に移すのか、どのような結果になるのかまでは考えていなかった」
そうだ。私はご令嬢からどのような目で見られているのか痛いほどにわかっている。わかっているつもりだった。
「君は自分の事だけを考えていたんだよ。彼女がどのような目に遭っているかもわからずに。周りを見ることを怠っていたんだよ君は。情報を得るという事を君はしなかった。
これって側近候補としてこの先危なっかしくて君をこのままにはしておけないね」
「も、申し訳……」
「謝るのは僕にじゃない。これ以上僕を幻滅させないでくれ」
そして殿下は私の横を通り過ぎカフェテリアを出ていった。
1人残された私は殿下の言葉を頭の中で反芻する。
幻滅――。
今までの高慢な態度を取り続けていた私が変わるきっかけとなったのに、私はその事だけしか考えていなかった。それで起こった今回の事。
何も情報を得ようとはせず、目に見えることだけを追いかけ、他の事を知らず、彼女を詰った。彼女だけを詰った。それも他の目がある中で。
それを見た令嬢たちは気分が良かっただろう。自らが望んだとおりになったのだから。
私は人に踊らされていた。足元をすくわれた。これが今まで私が行ってきたことの結果だ。
私は失敗を犯した。側近候補として考え行動しなければならないことを怠った。殿下にああ言われるのも納得だ。
そして打ちひしがれた私はいつの間にか自室へと戻っていた。そして一人何をするわけでもなく、椅子に腰かけていた時。殿下が私の部屋を訪ねて来た。
「アルタマン嬢が倒れた。今王宮へ運ぶ手配をしている」
「え!? 倒れた!?」
聞けば、殿下の婚約者であるジェシカ様がアルタマン嬢の部屋を訪ねると高熱を出し倒れているところを発見したそうだ。
殿下はアルタマン嬢が嫌がらせを受けていることを知っていて、ジェシカ様にその様子を見ているよう事前に手を回していたんだ。
殿下と共に王宮へと赴き、アルタマン嬢の姿を一目見ると熱にうなされ苦しそうにしていた。
申し訳なさで胸が張り裂けそうになり、殿下の執務室へと向かう。その中にはジェシカ嬢が待っていた。
「1人雨の中泣いていたそうですわ。そして寮へ戻れば令嬢数人で詰っていたそうですわよ。それもさも楽しそうに」
ジェシカ様も普段はおっとりとした雰囲気で、常に微笑みを忘れない。殿下の婚約者として完璧なご令嬢だ。
そのジェシカ様も私を見る目が冷えていた。
「ベティーナ様の心情を考えた事がありまして? 彼女は男爵家。上から何かを言われれば断ることのできない立場。きっと迷惑でしたでしょうね。おまけにこんな嫌がらせまでされて。
そしてその発端となった貴方は威圧的に彼女に怒鳴った。男性にあんな風にされて恐怖を感じないとでも? 殿下の側近候補としてありながら自分勝手な振る舞い、呆れましたわ」
私は何も言い返すことが出来なかった。出来るわけがなかった。
「側近候補として殿下の側に侍っている貴方の行動は、それを取り立てている殿下の評判に繋がるいうことがわかっていませんでしたのね」
その通りだ。これ以上聞きたくない言葉だが、そう言われても仕方のないことを私はしてしまった。甘んじて受けるしかない。
私は愚かだ。愚か以外の何者でもない。
「殿下。貴方の婚約者として申しますわ。彼がこのままであれば、側近候補として取り立てることをおやめになった方がよろしいですわよ。今後のご公務に差し支え兼ねませんもの」
「ああ、わかっているよ」
「ではわたくしは失礼いたしますわ」
殿下に見事なまでの礼をして彼女は執務室を出ていった。
「これ以上僕からは何も言わないよ。彼女が全て代弁してくれたからね。学院内の小さな事とはいえ、君のとった行動は褒められたことじゃない。
さ、君も帰ったらいいよ。そして今後の事をよく考えたらいい」
「……いえ、仮眠室をお借りします。考えるのはそこでもできますから」
「……好きにするといい」
退室の挨拶をし、私も執務室を出た。そのまま仮眠室へと向かい、ベッドへと腰掛ける。
正直ここに残っても私に出来ることは何もない。アルタマン嬢には医師も看護人も付いて手厚い看護を受けている。
でもここから去ることが出来なかった。彼女の側にいたいと思っていた。
気が付いたらすぐに謝罪をしよう。そして今後は彼女が不利な状況にならないようにしなければ。周りに目を向け予測をし、調べ上げ、悪意があって起こるであろうことを封殺する。それが出来なければいけない立場だ。それも上手く立ち回って。
やがてアルタマン嬢の熱も下がり意識が戻った。
そして面会が出来ると許可を得、直ぐに彼女に謝罪をした。何を言われてもいいと思っていた。その権利は彼女にある。
だけど彼女は、嫌がらせされたことを私のせいだとわかっていても、それについて言う事はなかった。
謝罪を込めて何でもすると言えば、彼女は恐れ多いと受け取らなかった。お互いその押し問答で揉めだすと殿下が仲裁された。
殿下のフォローで私が壊された部屋の物を弁償させてもらえることになった。そしてまだライバルで居続けて欲しいとそんなことまでお願いされた。
殿下は私を見捨てなかった。まだチャンスをくれた。その思いを無駄にはしない。まだ私を必要としてくれているのなら、それに応えられる人間にならなければ。
「…わかりました。これからは私も手を抜くなんてことはいたしません。正々堂々と勝負します」
半ば呆れながらもそんなことを言ってくれたアルタマン嬢。こんな目に遭ったのに、そう決意してくれた。私はもう二度と貴女をこんな目に遭わせない。ライバルで良かったと思わせて見せる。
「アルタマン嬢! ありがとうございます!」
この時初めて彼女は頬を赤らめた。その姿がとても新鮮で嬉しいと感じた。
「はぁ…。君がここまで愚かだったとは思わなかったよ」
殿下のその言葉がグサリと突き刺さる。こんな風にはっきりと言われたことなど今までになかった。
殿下だけじゃない。他の誰にだって、愚かだと突き付けられたのは初めてだ。
「君は今、アルタマン嬢がどのような状況にあるのか知らないんだな」
「え……?」
それからの殿下が語られた話は私が全く知らない話だった。
アルタマン嬢が他の令嬢から嫌がらせを受けていたこと。
それも私が関わるようになったことが発端だった。
今回、彼女がわざと手を抜いたのも私とのライバル関係を清算し、令嬢たちから嫌がらせを受けない為。
「君は自分でもわかっていただろう? ご令嬢からどのように見られていたのか。だが君は誰か1人のご令嬢と仲を深めることはしなかった。それなのに君はアルタマン嬢とライバル関係という特別な関係を築き、関わり始めた。それを見たご令嬢がどのような行動に移すのか、どのような結果になるのかまでは考えていなかった」
そうだ。私はご令嬢からどのような目で見られているのか痛いほどにわかっている。わかっているつもりだった。
「君は自分の事だけを考えていたんだよ。彼女がどのような目に遭っているかもわからずに。周りを見ることを怠っていたんだよ君は。情報を得るという事を君はしなかった。
これって側近候補としてこの先危なっかしくて君をこのままにはしておけないね」
「も、申し訳……」
「謝るのは僕にじゃない。これ以上僕を幻滅させないでくれ」
そして殿下は私の横を通り過ぎカフェテリアを出ていった。
1人残された私は殿下の言葉を頭の中で反芻する。
幻滅――。
今までの高慢な態度を取り続けていた私が変わるきっかけとなったのに、私はその事だけしか考えていなかった。それで起こった今回の事。
何も情報を得ようとはせず、目に見えることだけを追いかけ、他の事を知らず、彼女を詰った。彼女だけを詰った。それも他の目がある中で。
それを見た令嬢たちは気分が良かっただろう。自らが望んだとおりになったのだから。
私は人に踊らされていた。足元をすくわれた。これが今まで私が行ってきたことの結果だ。
私は失敗を犯した。側近候補として考え行動しなければならないことを怠った。殿下にああ言われるのも納得だ。
そして打ちひしがれた私はいつの間にか自室へと戻っていた。そして一人何をするわけでもなく、椅子に腰かけていた時。殿下が私の部屋を訪ねて来た。
「アルタマン嬢が倒れた。今王宮へ運ぶ手配をしている」
「え!? 倒れた!?」
聞けば、殿下の婚約者であるジェシカ様がアルタマン嬢の部屋を訪ねると高熱を出し倒れているところを発見したそうだ。
殿下はアルタマン嬢が嫌がらせを受けていることを知っていて、ジェシカ様にその様子を見ているよう事前に手を回していたんだ。
殿下と共に王宮へと赴き、アルタマン嬢の姿を一目見ると熱にうなされ苦しそうにしていた。
申し訳なさで胸が張り裂けそうになり、殿下の執務室へと向かう。その中にはジェシカ嬢が待っていた。
「1人雨の中泣いていたそうですわ。そして寮へ戻れば令嬢数人で詰っていたそうですわよ。それもさも楽しそうに」
ジェシカ様も普段はおっとりとした雰囲気で、常に微笑みを忘れない。殿下の婚約者として完璧なご令嬢だ。
そのジェシカ様も私を見る目が冷えていた。
「ベティーナ様の心情を考えた事がありまして? 彼女は男爵家。上から何かを言われれば断ることのできない立場。きっと迷惑でしたでしょうね。おまけにこんな嫌がらせまでされて。
そしてその発端となった貴方は威圧的に彼女に怒鳴った。男性にあんな風にされて恐怖を感じないとでも? 殿下の側近候補としてありながら自分勝手な振る舞い、呆れましたわ」
私は何も言い返すことが出来なかった。出来るわけがなかった。
「側近候補として殿下の側に侍っている貴方の行動は、それを取り立てている殿下の評判に繋がるいうことがわかっていませんでしたのね」
その通りだ。これ以上聞きたくない言葉だが、そう言われても仕方のないことを私はしてしまった。甘んじて受けるしかない。
私は愚かだ。愚か以外の何者でもない。
「殿下。貴方の婚約者として申しますわ。彼がこのままであれば、側近候補として取り立てることをおやめになった方がよろしいですわよ。今後のご公務に差し支え兼ねませんもの」
「ああ、わかっているよ」
「ではわたくしは失礼いたしますわ」
殿下に見事なまでの礼をして彼女は執務室を出ていった。
「これ以上僕からは何も言わないよ。彼女が全て代弁してくれたからね。学院内の小さな事とはいえ、君のとった行動は褒められたことじゃない。
さ、君も帰ったらいいよ。そして今後の事をよく考えたらいい」
「……いえ、仮眠室をお借りします。考えるのはそこでもできますから」
「……好きにするといい」
退室の挨拶をし、私も執務室を出た。そのまま仮眠室へと向かい、ベッドへと腰掛ける。
正直ここに残っても私に出来ることは何もない。アルタマン嬢には医師も看護人も付いて手厚い看護を受けている。
でもここから去ることが出来なかった。彼女の側にいたいと思っていた。
気が付いたらすぐに謝罪をしよう。そして今後は彼女が不利な状況にならないようにしなければ。周りに目を向け予測をし、調べ上げ、悪意があって起こるであろうことを封殺する。それが出来なければいけない立場だ。それも上手く立ち回って。
やがてアルタマン嬢の熱も下がり意識が戻った。
そして面会が出来ると許可を得、直ぐに彼女に謝罪をした。何を言われてもいいと思っていた。その権利は彼女にある。
だけど彼女は、嫌がらせされたことを私のせいだとわかっていても、それについて言う事はなかった。
謝罪を込めて何でもすると言えば、彼女は恐れ多いと受け取らなかった。お互いその押し問答で揉めだすと殿下が仲裁された。
殿下のフォローで私が壊された部屋の物を弁償させてもらえることになった。そしてまだライバルで居続けて欲しいとそんなことまでお願いされた。
殿下は私を見捨てなかった。まだチャンスをくれた。その思いを無駄にはしない。まだ私を必要としてくれているのなら、それに応えられる人間にならなければ。
「…わかりました。これからは私も手を抜くなんてことはいたしません。正々堂々と勝負します」
半ば呆れながらもそんなことを言ってくれたアルタマン嬢。こんな目に遭ったのに、そう決意してくれた。私はもう二度と貴女をこんな目に遭わせない。ライバルで良かったと思わせて見せる。
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