31 / 83
美しい花には毒がある
4
しおりを挟む
そして数日後、予想通り王家から招集命令が下った。その指定された日時に、伯爵とルテニター、そして婚約者役となったダレンが王宮へと向かう。
謁見の間ではなく、私的なサロンへと案内された。中へと入れば陛下に当事者である王太子と第2王子、そしてその婚約者たちにその両親と勢揃いしていた。
その姿を見て「ひゅっ」と息をのむルテニターだったが、側に立つダレンに背中をさすられるとほっと息を吐く。ダレンに視線を向ければにこりと微笑まれ、その笑顔で自分を奮い立たせた。
「ルテニター! 会いたかった!」
まだ何の挨拶もしていないのに、王太子は待ち切れなかったとルテニターに声を掛ける。だがルテニターは緊張のあまりその声でびくりと身を竦ませた。
「兄上。ルテニター殿が怖がっています。下がってください」
「何を言う! 勝手な事を言うな!」
いきなり兄弟喧嘩が始まってしまった。それを見てルテニターはますます萎縮してしまう。こうなったのは間違いなく自分のせいだから。
「静かにしなさい。いきなり喧嘩を始めるとは王族として恥ずかしくないのか!」
「「あ……」」
流石陛下。兄弟喧嘩をいとも簡単に収めてしまう。2人が落ち着いたのを見てルテニターはほっとした。
「皆様方。本日はお忙しい中、ルテニターの婚約についてお集まりいただいきありがとうございます」
先手必勝とばかりにオーチェン伯爵はそう語ると深々と頭を下げた。それに合わせてルテニターとダレンも頭を下げる。
「先にお知らせいたしましたように、ルテニターはこちらにおります従者のダレンと既に婚約しておりました。ダレンは使用人であるため公表する時期を見計らっておりました故、皆様がご存知ないのも致し方ございません。ですが、2人は相思相愛でして間を引き裂くのは伯父としても養父としても心が痛みます。どうか今回のお話はなかったことにしていただければ、と」
そう粛々と語るとオーチェン伯爵は再度頭を下げる。だがそこで引き下がる者達ではなかった。
「使用人と婚約などどうして認めたのだ!? それではルテニターが可哀そうではないか!」
「そこまで美しい彼をどうして使用人なんかに!? そんな男より、私の方がよっぽどルテニターに相応しい!」
と2人の王子たちは反論した。それを見ていた彼らの婚約者たちは手にしていた扇をギリギリと握り締める。
「わたくし別に殿下との婚約が解消されても構いませんわ。というよりも! わたくしだってルテニター様と婚約しとうございます!」
「わたくしもですわ! 殿下も素敵な方でしたけど、ルテニター様に比べれば月と鼈! わたくしだってどうせならルテニター様と婚約したいですわ!」
王子の婚約者2人は「この泥棒ネコ!」「卑しい男が!」と言うかと思いきや、なんとルテニターに自分達も婚約したいと叫んだのである。これで4人の男女がルテニターと婚約したいと言い出したことになる。
(な、なんじゃとぉ!? お、おらにだちゃかん言うんかおもたらおらと婚約しとーって!?)
※訳 な、なんだって!? ぼ、僕に怒るのかと思ったら僕と婚約したいだって!?
「な! 私だって君との婚約よりルテニターの方がいい!」
「わたくしだって同感ですわ!」
「ルテニターは渡さない!」
「わたくしだって渡しませんわ!」
もうこの場は阿鼻叫喚である。4人が口々にお互いの婚約者を罵り合い、ルテニターは渡さないとさも自分の物であるかのようにふるまっている。
この場にいる者が皆、この4人を落ち着かせようとするが誰一人として落ち着くどころかますます口論は熱を上げていく。
そしてこの場にいる誰よりもルテニターは1人おろおろとその場を眺めていた。
(こ、こげなことになるちょは思わんかった……あんひとーらもばっかいならんっちゃばらやろ…)
※訳 こ、こんなことになるなんて思ってなかったよ……あの人たちでも手に負えないなんて大変だ…
だがここで聞き捨てならない一言を聞いてしまう。
「ルテニターの相手は王族で王太子である私が一番相応しい! 使用人が婚約者など言語道断! ルテニターを支えることも守ることも財力も権力も何もないではないか! そんな男が相手など認めん! ルテニターは私のモノだ!」
(は……? こんあんかなんゆーた? ダレンがなんもないやと……? へいろくなこと言いおってからに…っ!)
※訳 は……? この男はなんて言った? ダレンが何も持ってないって……? 下らん事言いやがって…っ!
「ちょーまちんしゃー! わっらなん言うとがや! ダレンがなんもないやと? ダレンばなんもわからんがにごたむくなや! ダレンばおらんためにたぁんとくんずねんずしとんがや! ダレンばおらにゃあおらさここにゃおらんがやぞ!」
※訳 ちょっと待てやー! お前は何言ってんだ! ダレンが何もないだと? ダレンの事何にも知らないくせに勝手なことを言うな! ダレンは僕の為に一杯苦労してきてるんだ! ダレンがいなかったら僕はここにはいないんだぞ!
「ル、ルテニター!?」
いきなり田舎言葉全力全開で怒鳴りだしたルテニター。顔は怒りで赤く、足は子供の様に地団駄を踏んでいる。
「おらさダレンばがんこ好いとんや! いごくりわるいわっらなんか好かんわ! さっきからいさどいこと言いよってからに! あてがいな事言うな!」
※訳 僕はダレンがめちゃくちゃ好きなの! 意地悪なお前らなんか嫌いだ! さっきから偉そうな事ばっかり言いやがって! いい加減なこと言うな!
「ルテニター様ッ!」
「むぐっ!」
まだまだ言ってやろうと息を吸い込んだところでダレンに抱きしめられ言葉を封じられてしまったルテニター。そこでハッと気が付き自分が田舎言葉で思いの丈をぶちまけたことに気が付いた。
王族相手にとんでもない事を言ってしまった自覚がある。これは不味い……秘密にしていたことがバレてしまっただけじゃなく、暴言まで吐いてしまっている。サァー…っと青ざめ背中には冷や汗が流れる。
「ルテニター様、私の事が好きだというのは本当ですか?」
青ざめながらもダレンの言葉にこくこくと頷く。
「それは結婚しても良いという意味で?」
またしてもこくこくと頷く。
「私もです。ルテニター様。嬉しいです」
そしてダレンは今までにないほどの満面の笑みを見せる。至近距離でそれを見たルテニターの心臓はドキドキと高鳴り、ぽっと頬を赤らめダレンから目を離すことが出来なかった。
謁見の間ではなく、私的なサロンへと案内された。中へと入れば陛下に当事者である王太子と第2王子、そしてその婚約者たちにその両親と勢揃いしていた。
その姿を見て「ひゅっ」と息をのむルテニターだったが、側に立つダレンに背中をさすられるとほっと息を吐く。ダレンに視線を向ければにこりと微笑まれ、その笑顔で自分を奮い立たせた。
「ルテニター! 会いたかった!」
まだ何の挨拶もしていないのに、王太子は待ち切れなかったとルテニターに声を掛ける。だがルテニターは緊張のあまりその声でびくりと身を竦ませた。
「兄上。ルテニター殿が怖がっています。下がってください」
「何を言う! 勝手な事を言うな!」
いきなり兄弟喧嘩が始まってしまった。それを見てルテニターはますます萎縮してしまう。こうなったのは間違いなく自分のせいだから。
「静かにしなさい。いきなり喧嘩を始めるとは王族として恥ずかしくないのか!」
「「あ……」」
流石陛下。兄弟喧嘩をいとも簡単に収めてしまう。2人が落ち着いたのを見てルテニターはほっとした。
「皆様方。本日はお忙しい中、ルテニターの婚約についてお集まりいただいきありがとうございます」
先手必勝とばかりにオーチェン伯爵はそう語ると深々と頭を下げた。それに合わせてルテニターとダレンも頭を下げる。
「先にお知らせいたしましたように、ルテニターはこちらにおります従者のダレンと既に婚約しておりました。ダレンは使用人であるため公表する時期を見計らっておりました故、皆様がご存知ないのも致し方ございません。ですが、2人は相思相愛でして間を引き裂くのは伯父としても養父としても心が痛みます。どうか今回のお話はなかったことにしていただければ、と」
そう粛々と語るとオーチェン伯爵は再度頭を下げる。だがそこで引き下がる者達ではなかった。
「使用人と婚約などどうして認めたのだ!? それではルテニターが可哀そうではないか!」
「そこまで美しい彼をどうして使用人なんかに!? そんな男より、私の方がよっぽどルテニターに相応しい!」
と2人の王子たちは反論した。それを見ていた彼らの婚約者たちは手にしていた扇をギリギリと握り締める。
「わたくし別に殿下との婚約が解消されても構いませんわ。というよりも! わたくしだってルテニター様と婚約しとうございます!」
「わたくしもですわ! 殿下も素敵な方でしたけど、ルテニター様に比べれば月と鼈! わたくしだってどうせならルテニター様と婚約したいですわ!」
王子の婚約者2人は「この泥棒ネコ!」「卑しい男が!」と言うかと思いきや、なんとルテニターに自分達も婚約したいと叫んだのである。これで4人の男女がルテニターと婚約したいと言い出したことになる。
(な、なんじゃとぉ!? お、おらにだちゃかん言うんかおもたらおらと婚約しとーって!?)
※訳 な、なんだって!? ぼ、僕に怒るのかと思ったら僕と婚約したいだって!?
「な! 私だって君との婚約よりルテニターの方がいい!」
「わたくしだって同感ですわ!」
「ルテニターは渡さない!」
「わたくしだって渡しませんわ!」
もうこの場は阿鼻叫喚である。4人が口々にお互いの婚約者を罵り合い、ルテニターは渡さないとさも自分の物であるかのようにふるまっている。
この場にいる者が皆、この4人を落ち着かせようとするが誰一人として落ち着くどころかますます口論は熱を上げていく。
そしてこの場にいる誰よりもルテニターは1人おろおろとその場を眺めていた。
(こ、こげなことになるちょは思わんかった……あんひとーらもばっかいならんっちゃばらやろ…)
※訳 こ、こんなことになるなんて思ってなかったよ……あの人たちでも手に負えないなんて大変だ…
だがここで聞き捨てならない一言を聞いてしまう。
「ルテニターの相手は王族で王太子である私が一番相応しい! 使用人が婚約者など言語道断! ルテニターを支えることも守ることも財力も権力も何もないではないか! そんな男が相手など認めん! ルテニターは私のモノだ!」
(は……? こんあんかなんゆーた? ダレンがなんもないやと……? へいろくなこと言いおってからに…っ!)
※訳 は……? この男はなんて言った? ダレンが何も持ってないって……? 下らん事言いやがって…っ!
「ちょーまちんしゃー! わっらなん言うとがや! ダレンがなんもないやと? ダレンばなんもわからんがにごたむくなや! ダレンばおらんためにたぁんとくんずねんずしとんがや! ダレンばおらにゃあおらさここにゃおらんがやぞ!」
※訳 ちょっと待てやー! お前は何言ってんだ! ダレンが何もないだと? ダレンの事何にも知らないくせに勝手なことを言うな! ダレンは僕の為に一杯苦労してきてるんだ! ダレンがいなかったら僕はここにはいないんだぞ!
「ル、ルテニター!?」
いきなり田舎言葉全力全開で怒鳴りだしたルテニター。顔は怒りで赤く、足は子供の様に地団駄を踏んでいる。
「おらさダレンばがんこ好いとんや! いごくりわるいわっらなんか好かんわ! さっきからいさどいこと言いよってからに! あてがいな事言うな!」
※訳 僕はダレンがめちゃくちゃ好きなの! 意地悪なお前らなんか嫌いだ! さっきから偉そうな事ばっかり言いやがって! いい加減なこと言うな!
「ルテニター様ッ!」
「むぐっ!」
まだまだ言ってやろうと息を吸い込んだところでダレンに抱きしめられ言葉を封じられてしまったルテニター。そこでハッと気が付き自分が田舎言葉で思いの丈をぶちまけたことに気が付いた。
王族相手にとんでもない事を言ってしまった自覚がある。これは不味い……秘密にしていたことがバレてしまっただけじゃなく、暴言まで吐いてしまっている。サァー…っと青ざめ背中には冷や汗が流れる。
「ルテニター様、私の事が好きだというのは本当ですか?」
青ざめながらもダレンの言葉にこくこくと頷く。
「それは結婚しても良いという意味で?」
またしてもこくこくと頷く。
「私もです。ルテニター様。嬉しいです」
そしてダレンは今までにないほどの満面の笑みを見せる。至近距離でそれを見たルテニターの心臓はドキドキと高鳴り、ぽっと頬を赤らめダレンから目を離すことが出来なかった。
81
あなたにおすすめの小説
オメガな王子は孕みたい。
紫藤なゆ
BL
産む性オメガであるクリス王子は王家の一員として期待されず、離宮で明るく愉快に暮らしている。
ほとんど同居の獣人ヴィーは護衛と言いつついい仲で、今日も寝起きから一緒である。
王子らしからぬ彼の仕事は町の案内。今回も満足して帰ってもらえるよう全力を尽くすクリス王子だが、急なヒートを妻帯者のアルファに気づかれてしまった。まあそれはそれでしょうがないので抑制剤を飲み、ヴィーには気づかれないよう仕事を続けるクリス王子である。
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
魔王の息子を育てることになった俺の話
お鮫
BL
俺が18歳の時森で少年を拾った。その子が将来魔王になることを知りながら俺は今日も息子としてこの子を育てる。そう決意してはや数年。
「今なんつった?よっぽど死にたいんだね。そんなに俺と離れたい?」
現在俺はかわいい息子に殺害予告を受けている。あれ、魔王は?旅に出なくていいの?とりあえず放してくれません?
魔王になる予定の男と育て親のヤンデレBL
BLは初めて書きます。見ずらい点多々あるかと思いますが、もしありましたら指摘くださるとありがたいです。
BL大賞エントリー中です。
【本編完結】おもてなしに性接待はアリですか?
チョロケロ
BL
旅人など滅多に来ない超ド田舎な村にモンスターが現れた。慌てふためいた村民たちはギルドに依頼し冒険者を手配した。数日後、村にやって来た冒険者があまりにも男前なので度肝を抜かれる村民たち。
モンスターを討伐するには数日かかるらしい。それまで冒険者はこの村に滞在してくれる。
こんなド田舎な村にわざわざ来てくれた冒険者に感謝し、おもてなしがしたいと思った村民たち。
ワシらに出来ることはなにかないだろうか? と考えた。そこで村民たちは、性接待を思い付いたのだ!性接待を行うのは、村で唯一の若者、ネリル。本当は若いおなごの方がよいのかもしれんが、まあ仕方ないな。などと思いながらすぐに実行に移す。はたして冒険者は村民渾身の性接待を喜んでくれるのだろうか?
※不定期更新です。
※ムーンライトノベルズ様でも投稿しています。
※よろしくお願いします。
主人公のライバルポジにいるようなので、主人公のカッコ可愛さを特等席で愛でたいと思います。
小鷹けい
BL
以前、なろうサイトさまに途中まであげて、結局書きかけのまま放置していたものになります(アカウントごと削除済み)タイトルさえもうろ覚え。
そのうち続きを書くぞ、の意気込みついでに数話分投稿させていただきます。
先輩×後輩
攻略キャラ×当て馬キャラ
総受けではありません。
嫌われ→からの溺愛。こちらも面倒くさい拗らせ攻めです。
ある日、目が覚めたら大好きだったBLゲームの当て馬キャラになっていた。死んだ覚えはないが、そのキャラクターとして生きてきた期間の記憶もある。
だけど、ここでひとつ問題が……。『おれ』の推し、『僕』が今まで嫌がらせし続けてきた、このゲームの主人公キャラなんだよね……。
え、イジめなきゃダメなの??死ぬほど嫌なんだけど。絶対嫌でしょ……。
でも、主人公が攻略キャラとBLしてるところはなんとしても見たい!!ひっそりと。なんなら近くで見たい!!
……って、なったライバルポジとして生きることになった『おれ(僕)』が、主人公と仲良くしつつ、攻略キャラを巻き込んでひっそり推し活する……みたいな話です。
本来なら当て馬キャラとして冷たくあしらわれ、手酷くフラれるはずの『ハルカ先輩』から、バグなのかなんなのか徐々に距離を詰めてこられて戸惑いまくる当て馬の話。
こちらは、ゆるゆる不定期更新になります。
お前らの目は節穴か?BLゲーム主人公の従者になりました!
MEIKO
BL
本編完結しています。お直し中。第12回BL大賞奨励賞いただきました。
僕、エリオット・アノーは伯爵家嫡男の身分を隠して公爵家令息のジュリアス・エドモアの従者をしている。事の発端は十歳の時…家族から虐げられていた僕は、我慢の限界で田舎の領地から家を出て来た。もう二度と戻る事はないと己の身分を捨て、心機一転王都へやって来たものの、現実は厳しく死にかける僕。薄汚い格好でフラフラと彷徨っている所を救ってくれたのが完璧貴公子ジュリアスだ。だけど初めて会った時、不思議な感覚を覚える。えっ、このジュリアスって人…会ったことなかったっけ?その瞬間突然閃く!
「ここって…もしかして、BLゲームの世界じゃない?おまけに僕の最愛の推し〜ジュリアス様!」
知らぬ間にBLゲームの中の名も無き登場人物に転生してしまっていた僕は、命の恩人である坊ちゃまを幸せにしようと奔走する。そして大好きなゲームのイベントも近くで楽しんじゃうもんね〜ワックワク!
だけど何で…全然シナリオ通りじゃないんですけど。坊ちゃまってば、僕のこと大好き過ぎない?
※貴族的表現を使っていますが、別の世界です。ですのでそれにのっとっていない事がありますがご了承下さい。
側妃に追放された王太子
基本二度寝
ファンタジー
「王が倒れた今、私が王の代理を務めます」
正妃は数年前になくなり、側妃の女が現在正妃の代わりを務めていた。
そして、国王が体調不良で倒れた今、側妃は貴族を集めて宣言した。
王の代理が側妃など異例の出来事だ。
「手始めに、正妃の息子、現王太子の婚約破棄と身分の剥奪を命じます」
王太子は息を吐いた。
「それが国のためなら」
貴族も大臣も側妃の手が及んでいる。
無駄に抵抗するよりも、王太子はそれに従うことにした。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる