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第三章 魔道合宿
第二十二話 合宿四日目 魔王と四天王
しおりを挟む「クソ、…」
「そんなに怒るな、アンゲルド」
そこに居たのは四天王第参位。ヒテライト・サティンバイト。四天王唯一の女だ。アンゲルドよりも強くここ2000年近く四天王の位置を保持して居てる。
「ヒテライトか…、悪かったな」
「それにしても、800年振りに人界に行ったが、お前をそこまで追い詰めるほどの人間がいたとはな。800年で何があったか知りたいな」
「ほんと、そうだな。私もまだ弱い」
アンゲルドはくらい空を見ながら言った。
「それと、この後魔王四天王会議がある。遅れないようにね」
ヒテライトはそう言って影に消えてった。
「四天王から外されるかもな…」
「魔王様。四天王4人揃いました」
補佐のジャイズ魔将が言った。
「あぁ、下がっていいぞ」
恐ろしい雰囲気を漂わせる魔王、レヴァーナ・アヴェイロン。12代目魔王だ。ここ3000年近く魔王だ。
「魔王様今回はどのようなことありますか」
四天王第壱位サイガンティ・インフォレクト。魔王を除くと魔界で一番強い。先代魔王の代から四天王第壱位である。
「アンゲルド。おまえは下等生物の人間に、殺されかけたのか?」
「は、はい」
レヴァーナは黒い霧から喋っており姿かたちが不明だ。
「チャンスをやる。必ず人界の国を壊滅状態にしてこい」
「はっ、」
全く、暗い部屋での会議は怖いもんだ。
「へガルヴィンソンなんか意見あるか?」
サイガンティが言った。
四天王第弐位、へガルヴィンソン・アロベシアン。神さえも殺したという恐ろしい奴だ。攻撃の手段や何を使うかも不明だ。戦ったやつは全員死ぬからだ。
「ない。私はもう行ってよろしいか?」
「相変わらず興味を示さないねぇ」
へガルヴィンソンは影に消えてった。
「魔王様。暗黒壊死は使わないのですか?」
「あいつの封印をとくのはまだ早い。会議を終了する」
レヴァーナはそう言って姿を消した。
「はぁ…なぁ、サイガンティ。なんで急に人界に行く計画が立案させたんだ?」
ヒテライトは机に伏せながら言った。
「魔王様が実験をしたいんだとよ、暗黒壊死とかの、魔獣をな」
「三大魔獣?」
「そう、ここ4000年近く封印されてるらしいからね。劣ってないかだよ」
サイガンティは地図を出しながら言った。その地図は少し破れていていかにも年代物ということが分かる。
「俺らがいんのはここ、魔王軍中枢本部。そして暗黒壊死とかが封印されてるのはここ、魔獣封印場。魔王様が考えてること本当にわかんないよ、」
〔魔王様が魔王になったのは約3000年前。そろそろ新しい魔王が就任してもおかしくない時期だ。さぁ、誰が新しい魔王になるのかなぁ…〕
「じゃ、私はここで帰らせてもらうよ」
サイガンティはそう言って姿を消した。今残ったのは参位のヒテライトと肆位のアンゲルドだけだ。
「あ、そうだアンゲルド。結婚おめでとうだな。魔将ロザニスだっけ?いいね結婚」
「あぁ、急だな」
アンゲルドは照れながら言った。アンゲルドは数日前魔将ロザニスと結婚したのだ。魔将の中でも美人と言われているやつのひとりだ。
「あの人は絶対守るさ。この四天王第肆位アンゲルド・セルバティアンが」
「あはは、かっこつけもいいね」
ヒテライトとアンゲルドは笑った。魔界や敵の生物にも幸せや楽しさなどの感情がある。
「じゃ、俺はもう行くよ、魔王様から最前線を任されてるからね」
「そうか、死ぬなよ、奥さん守るんだろ?」
「当たり前よ!」
アンゲルドはにこにこしながら姿を消した。全く残酷な四天王だとは思えないほどいい笑顔だ。
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