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未知なる探検編

第四話 いざ、迷宮へ

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翌日。俺、リエ、リノ、リナ、ララ、ベールックは帝都バルクアを出発し目標のアトラス王国内にあると言われる迷宮ジレインドに向かった。

今は、道中にあるアトラス王国領国土無制限地域にいた。

「ねぇ、リアク。この国土無制限地域ってなに?」

と、リノがリアクに言う。そしたら、リアクは─

「ねぇ、ベールック。この国土無制限地域ってなに?」

と言った。

ベールックは笑いながら「おい…まんま言うなって…」と言う。

「すまんすまん」

リアクも笑いながら言う。

「お前どうせ知ってるんだろ?」

「あー知ってるよ。その国土無制限地域ってのはな?アトラス王国憲法全域が通じない地域のことだ。この地域は第六戦争中、旧帝国シンバルトリアの領土だったんだけどアトラス王国が介入してきて、植民地化されてしまったんだ。そこでシンバルトリアの最高指導者は貴国の憲法が通じない無制限地域にするなら併合を認めると言ったらしい。それがここ国土無制限地域なんだ」

ベールックはこういうのだけには詳しい。

「長々とおつかれさんな事だ。ありがとよ」

「ありがと、ベールック」

リノが笑顔で言う。ベールックは少し照れていた。

「なぁ、リエ。あいつらって付き合ってんの?」

「わからないけど、付き合ってないと思うよ?」

「はぁ…良かったわ。先越されたらある意味悲しい…」

「おいリアク。聞こえてんぞ?」

ベールックは笑い気味に言った。これが普通だけどまた楽しい会話。

突如、爆弾と思われる物が爆発した。

「な、なんだ!?」

「びっくした…多分不発弾かなんかだと思うよ」

「もぉ…まじこわい…」



「ここ…か…でかい扉だな…」

高さが10m以上ある石の扉がある。

「とりあえず、入ろうぜ?」

俺らは迷宮ジレインドの中に入っていった。

「石ばっかだな~」

「ほぼ洞窟だね」

迷宮の中は、洞窟みたいでまだ何も整備されていない。

「ほんとに迷宮なのか?ただの洞窟にしか見えない…」

「てかリアク。この迷宮に来たはいいけど何するんだ?」

「え?この立案者お前じゃん」

俺は正直戸惑った。いつもの癖のように俺に尋ねてきた。

「あ…そっか…よぉぉし!みんな!この迷宮でなんでもいいから凄いもの探すぞ!」

「おぉ…、」

ベールックだけ声をとどろかせている。その声は迷宮内に響いただろう。

「うるせーよー」

俺は笑い気味にベールックの頭を叩く。

「いて、すまん。でも迷宮って何あんだろうな?」

「まぁ古代の金貨でもあればいいくらいの気持ちだぜ?俺は」

「それは多分ないな。どれだけ高確率のことやら」
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