鉱山で裏切られ死んでしまった俺は新たに最強の魔術師として生まれ変わりました

天々

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新・第一章 月ノ氷結花編

第十五話 深紅王ディメロ

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プェンバルヴェンの城内を、淡々と歩く。

深紅王ディメロ。今の俺と言うか、全盛期の俺ですら勝てるか危うい相手。術式《絶望深紅》を唯一会得しているディメロ。強さが先ず未知数だ…。

そんなことを考えていると、ディメロの所に着いた。

「貴様が英雄リアク。……ガルディア家。それと龍神オーデルハウツ。なんの要件だ」

俺ら忘れられてるのかなあ…?とレアルリーゼ、ガンベルク、デューラハルの3人は思う。

「ディメロ陛下。お力を貸して欲しいのです」

「ほほォ?なぜ?」

「我々は今からキルトスを倒します。しかし、力量不足。そこで深紅王ディメロ陛下のお力をどうかお借りしたいのです」

「…、貴様は新時代キルトス戦役においてキルトスを撃破していなかったか?」

険しい顔をするディメロ。

「はい。しかし私は人族故に魔力の低下など戦役時から1/50まで減っています」

「この深紅王ディメロに借りを作ることは大きいぞ」

「承知しております」

「いいだろう。貴様に力を貸してやる」

えっ、?正直俺は断られると思った。なんせただの人間がお願いしに来ただけだからな。

「本当ですか?」

「あぁ。善は急げだ。いくぞ」

そして、俺らはある所へ向かった。



そこは、プェンバルヴェン七王大聖解呪区域と呼ばれる。剣を地面に突き刺した七つの石像が大きな魔法陣を囲っている。

「ガルディアよ。ここに立て」

ディメロは、魔法陣の中心を指さす。

「お前の月の呪いを除去する。これは存命中一度のみ使用が可能である、お前は今それを使え。それも手を貸す条件だ」

「分かりました」

中心へ進む。唾をゴクリの飲み1歩1歩足を進め、中心に足を揃える。

「始めるぞ。七王の御名において命ずる。星アポロンよ、応えよ。人リアク・ガルディアを蝕む月呪を、今ここに解き放て。汝が使命を果たせば、アポロンの運命に輝かしき未来が約されよう」

魔法陣が光だし、石像が動き出す。剣先をリアクに向け、剣先も光り出す。皆はそれを眺める。

「ディメロ陛下。失礼ながらお尋ねしますが、我が師匠様は、あれで本当に開放されるのですか?」

デューラハルが尋ねる。まだ信じ着ることが出来ないのであろう。

「…。あぁ。元来月の呪い、別名不魔の呪いには、昔の月光帝。ランシュ・ライズムース6世が制定した脱月法に基づき月人にのみ付与される。しかし、先代月光帝、クラシェーズ・ライズムース9世が訪問者全てに付与されるように改ざんした。だが数年前の出来事だ。エンディーゼはそれを廃止した。廃止したことによって月人外の者への付与は停止されたが、一部の者はその名残として付与される。偶然が必然かは知らぬ存ぜぬだが、あいつリアクも付与されたということだ。あいつが月人で、呪いが付与された場合は生涯解呪することは不可能だが、人間で名残りとした場合は解呪が可能という訳だ」

「なるほど。良かったです。これでお強い師匠様が帰ってきます、、」

「そんなんじゃ、キルトスに勝てるわけもない。あいつにはさらに力を出してもらわないといけん」

「といいますと?」

「これだ」

デューラハルはディメロの手に視線を移す。

「ナイフ…?ですか?」

「アホか。ただのナイフな訳がなかろう。御守りだ。儀式が終わった後、あやつに渡す─」

不気味な笑みを浮かべ言うディメロ。
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みんなの感想(1件)

スパークノークス

おもしろい!
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2021.09.18 天々

ありがとうございます!そう言っていただけると、活力になります!これからも頑張りますので応援よろしくです!

解除

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