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季節馬鹿
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廉と稔は三角公園までの道中、先程のことを思い返していた。
「天界プリンきたぁ!緑亀ざまぁ!」
そう言って空に指を突き立て大げさなポーズをとる少女がいる。
その前で二人は動けずにいた。
少女は座り込む二人の前に顔を近づけ、茶色いアーモンドの様な瞳で見つめながら首を傾げる。
「………んー、これが聖人…か?…んー、ルナに聞いてみないとわかんないわね、ただ霊感のある人間なだけかもしんないし。
一人は霊感は異常に強いけど知力が低そうね。
もう一人は知力は高そうだけど霊感は弱い。
本来聖人は知力も霊感も高いって聞いていたけど…」
「おっっおい、お前怪我とかないか?大丈夫か?さっきのやつ見たか?なんか血とかドバーって
その後、光がピカーって!」
「当たり前でしょ、見えるも何も私グラン様が聖書で成仏させてあげたんだから。
まったく、これで明日は全身筋肉痛よ、やだやだ。」
「聖書ってその本か?成仏ってことはさっきのやっぱり霊かなんかなのか?あんたは子供なのになんでそんな力があるんだ?あんた自身の力なのか?本の力なのか?」
稔は現状を少しでも理解したく、その為に必要となる質問をグランと名乗る少女へ詰問に近く問うた。
「あぁもう五月蝿いわね、そうよ、私の力よ。
ただでさえ聖書使ってしんどいのに細かい質問とかやめてよ。
それにあんたじゃない、私は土の聖霊グラン
グラン様って呼びなさいよ。」
「土の聖霊?すげーなっ!グラン様すげーよ!あの光とかかっこよかったぜ!」
「土の聖霊?お遊戯の役か?本当にそうなのか?」
廉は現状を理解することには興味を持たず、ただ目の前でふんぞり反っている少女の能力に感化され、稔は半信半疑でとにかく現状を理解できるだけの情報を得ようとしていた。
「ふふふん!そうでしょうそうでしょう。
私は知力も霊力も体力もトップクラスのエリート聖霊様よ。」
聖霊達の中でグランは知力も霊力も平均的で体力については一番劣っているが二人はその真実を知らない、今のところは。
「気分がいいから質問に応えてあげるわ。
まずはこの本、私達聖霊が悪さをしない良い霊やさ迷える浮遊霊達を成仏させるために使うの。」
「すっげぇー!」
「なにが書いてあるんだ?覚えて唱えるだけじゃだめなのか?」
「霊達にはそれぞれの特性や個性があるの、その子達を成仏させてあげる為には毎回唱える呪文が変わってくる、最初と最後の方は同じなんだけど、間の文字配列が毎回変わるから聖書を詠みながらしないとだめ、全員が全員同じ詠唱で成仏できないの
どんな詠唱になるかはその霊と対峙して聖書を開いて初めてわかるの。」
「すげー!俺でもできるのか?!」
「霊感と霊力の強さは比例するから霊感の強いあんたなら修行すれば使えるかも。
けど使えるだけで相手が成仏してくれるほど効果を引き出せるかは別、小動物の霊くらいならできるだろうけどもっと大きな霊となると訓練が必要ね。
ただ聖書を使ったらかなりの霊力と体力を使うから私的にはできれば本当は霊術でさっさと………」
「俺に霊感?!そんなのあんのか!?」
言い終える前に廉が自分にもピカーっと光りが出せるかもしれないことに食い付いた。
「あるわよ、二人とも。
まず人間が私の姿が見えるだけでも異常に強い霊感、更にさっきの浮遊霊は霊力が非常に弱く力も全くない子供の霊、そんなあの子の姿もハッキリ見えたんでしょう?
ならあんたは特殊な力を持つ聖人の可能性が……」
そこでグランは言葉を濁らせた。
聖霊達にとって聖人とは人間界を救う救世主の様なもの、しかしグランにはどうしてもこの二人のどちらか、可能性としてまだ高いのは廉だが、どちらにしてもそれほどの逸材だとは思えなかった。
とにもかくにも天界に連れていき他の聖霊達に意見を聞く、それが一番確実だと考えた。
「さっきのが弱い?!首閉められて殺されそうだったぜ!俺ら二人でなんとか抵抗できるような力だったし。ん?成人?俺まだ中学生だぜ?」
「あの子はあなた達を殺そうなんて全く思っていないわよ。
ただマフラーを探していた可哀想な小さな女の子。
あなたのマフラーを自分の物だと勘違いして返して欲しかっただけ。
いえ、そっちのことは気にしないで。
それはそうと、この辺に神木はない?」
「しんぼく?よく神社とかにある祀られている木のことかい?」
「祀られているやつもあれば祀られることなくただ生えているのもあるわね。
人間が神木として祀っている木は本当に神木なる木もあればただ象徴として祀られている力のない木もあるから。
とにかく最近この辺で異変のある木はない?あんた達くらいの霊感があれば木に異変があった時に気付きそうだけど。」
木に異変、二人はこの辺の神社やお寺等、神木のありそうなところを思い巡らせていたが、特に思い当たる節がなかった。
しかしグランのその一言で思い出した。
「「三角公園の木か。」」
二人は同時に声を重ねた。
三角公園と言われる二人がよく待ち合わせ場所として使用する公園にあるその木が倒されたのは昨日の放課後、その瞬間から廉は異様な寒気に襲われ、稔も廉ほどではないにしろ、気持ちの悪い肌寒さを感じていた。
「あるにはあるが昔から生えているただの木だと思うが?」
「うーん、けどそういえばあの木は俺達の子供の頃からあるけど、何か特別な物に見守られているような気がしてたっけなー。」
「とにかくそこに行ってみましょう。
霊感の強い季節馬鹿が言うなら可能性はあるわ。」
「ちょっ誰が季節馬鹿だ!俺は廉だ!今日は風邪気味でたまたま季節にあっていないだけだっつーの!」
「確かに真冬でもTシャツのくせに真夏の今日はマフラーだなんて年がら年中、季節馬鹿だな。」
「だから風邪気味で寒気がするだけだって!」
「………いいから早く案内して。」
「なんだよ、こっちだよ付いてこっっぐぅ!」
廉が案内しようと勢いよく前に出たが、グランに襟首を捕まれのけ反った。
「何すんだよ!げほげほっっっ案内すんだから引っ張んなよ!おんぶでもしてほしいのか!?」
「私が前を行くから付いて来なさい。
季節馬鹿は後ろから案内してくれたらいいわ。」
「なんだと!それが人に物を頼む態度っ」
「わかった、俺が後ろから案内するから行こう、廉も少し落ち着け、相手は子供…」
稔が言いかけた瞬間グランの睨むような視線が突きささる。
「……みたいに弱い俺達を守ってくれるグラン様だ、付いていこう。」
稔が機転を利かせて言葉尻を変えたことで、ようやく目的地への案内がスタートした
「天界プリンきたぁ!緑亀ざまぁ!」
そう言って空に指を突き立て大げさなポーズをとる少女がいる。
その前で二人は動けずにいた。
少女は座り込む二人の前に顔を近づけ、茶色いアーモンドの様な瞳で見つめながら首を傾げる。
「………んー、これが聖人…か?…んー、ルナに聞いてみないとわかんないわね、ただ霊感のある人間なだけかもしんないし。
一人は霊感は異常に強いけど知力が低そうね。
もう一人は知力は高そうだけど霊感は弱い。
本来聖人は知力も霊感も高いって聞いていたけど…」
「おっっおい、お前怪我とかないか?大丈夫か?さっきのやつ見たか?なんか血とかドバーって
その後、光がピカーって!」
「当たり前でしょ、見えるも何も私グラン様が聖書で成仏させてあげたんだから。
まったく、これで明日は全身筋肉痛よ、やだやだ。」
「聖書ってその本か?成仏ってことはさっきのやっぱり霊かなんかなのか?あんたは子供なのになんでそんな力があるんだ?あんた自身の力なのか?本の力なのか?」
稔は現状を少しでも理解したく、その為に必要となる質問をグランと名乗る少女へ詰問に近く問うた。
「あぁもう五月蝿いわね、そうよ、私の力よ。
ただでさえ聖書使ってしんどいのに細かい質問とかやめてよ。
それにあんたじゃない、私は土の聖霊グラン
グラン様って呼びなさいよ。」
「土の聖霊?すげーなっ!グラン様すげーよ!あの光とかかっこよかったぜ!」
「土の聖霊?お遊戯の役か?本当にそうなのか?」
廉は現状を理解することには興味を持たず、ただ目の前でふんぞり反っている少女の能力に感化され、稔は半信半疑でとにかく現状を理解できるだけの情報を得ようとしていた。
「ふふふん!そうでしょうそうでしょう。
私は知力も霊力も体力もトップクラスのエリート聖霊様よ。」
聖霊達の中でグランは知力も霊力も平均的で体力については一番劣っているが二人はその真実を知らない、今のところは。
「気分がいいから質問に応えてあげるわ。
まずはこの本、私達聖霊が悪さをしない良い霊やさ迷える浮遊霊達を成仏させるために使うの。」
「すっげぇー!」
「なにが書いてあるんだ?覚えて唱えるだけじゃだめなのか?」
「霊達にはそれぞれの特性や個性があるの、その子達を成仏させてあげる為には毎回唱える呪文が変わってくる、最初と最後の方は同じなんだけど、間の文字配列が毎回変わるから聖書を詠みながらしないとだめ、全員が全員同じ詠唱で成仏できないの
どんな詠唱になるかはその霊と対峙して聖書を開いて初めてわかるの。」
「すげー!俺でもできるのか?!」
「霊感と霊力の強さは比例するから霊感の強いあんたなら修行すれば使えるかも。
けど使えるだけで相手が成仏してくれるほど効果を引き出せるかは別、小動物の霊くらいならできるだろうけどもっと大きな霊となると訓練が必要ね。
ただ聖書を使ったらかなりの霊力と体力を使うから私的にはできれば本当は霊術でさっさと………」
「俺に霊感?!そんなのあんのか!?」
言い終える前に廉が自分にもピカーっと光りが出せるかもしれないことに食い付いた。
「あるわよ、二人とも。
まず人間が私の姿が見えるだけでも異常に強い霊感、更にさっきの浮遊霊は霊力が非常に弱く力も全くない子供の霊、そんなあの子の姿もハッキリ見えたんでしょう?
ならあんたは特殊な力を持つ聖人の可能性が……」
そこでグランは言葉を濁らせた。
聖霊達にとって聖人とは人間界を救う救世主の様なもの、しかしグランにはどうしてもこの二人のどちらか、可能性としてまだ高いのは廉だが、どちらにしてもそれほどの逸材だとは思えなかった。
とにもかくにも天界に連れていき他の聖霊達に意見を聞く、それが一番確実だと考えた。
「さっきのが弱い?!首閉められて殺されそうだったぜ!俺ら二人でなんとか抵抗できるような力だったし。ん?成人?俺まだ中学生だぜ?」
「あの子はあなた達を殺そうなんて全く思っていないわよ。
ただマフラーを探していた可哀想な小さな女の子。
あなたのマフラーを自分の物だと勘違いして返して欲しかっただけ。
いえ、そっちのことは気にしないで。
それはそうと、この辺に神木はない?」
「しんぼく?よく神社とかにある祀られている木のことかい?」
「祀られているやつもあれば祀られることなくただ生えているのもあるわね。
人間が神木として祀っている木は本当に神木なる木もあればただ象徴として祀られている力のない木もあるから。
とにかく最近この辺で異変のある木はない?あんた達くらいの霊感があれば木に異変があった時に気付きそうだけど。」
木に異変、二人はこの辺の神社やお寺等、神木のありそうなところを思い巡らせていたが、特に思い当たる節がなかった。
しかしグランのその一言で思い出した。
「「三角公園の木か。」」
二人は同時に声を重ねた。
三角公園と言われる二人がよく待ち合わせ場所として使用する公園にあるその木が倒されたのは昨日の放課後、その瞬間から廉は異様な寒気に襲われ、稔も廉ほどではないにしろ、気持ちの悪い肌寒さを感じていた。
「あるにはあるが昔から生えているただの木だと思うが?」
「うーん、けどそういえばあの木は俺達の子供の頃からあるけど、何か特別な物に見守られているような気がしてたっけなー。」
「とにかくそこに行ってみましょう。
霊感の強い季節馬鹿が言うなら可能性はあるわ。」
「ちょっ誰が季節馬鹿だ!俺は廉だ!今日は風邪気味でたまたま季節にあっていないだけだっつーの!」
「確かに真冬でもTシャツのくせに真夏の今日はマフラーだなんて年がら年中、季節馬鹿だな。」
「だから風邪気味で寒気がするだけだって!」
「………いいから早く案内して。」
「なんだよ、こっちだよ付いてこっっぐぅ!」
廉が案内しようと勢いよく前に出たが、グランに襟首を捕まれのけ反った。
「何すんだよ!げほげほっっっ案内すんだから引っ張んなよ!おんぶでもしてほしいのか!?」
「私が前を行くから付いて来なさい。
季節馬鹿は後ろから案内してくれたらいいわ。」
「なんだと!それが人に物を頼む態度っ」
「わかった、俺が後ろから案内するから行こう、廉も少し落ち着け、相手は子供…」
稔が言いかけた瞬間グランの睨むような視線が突きささる。
「……みたいに弱い俺達を守ってくれるグラン様だ、付いていこう。」
稔が機転を利かせて言葉尻を変えたことで、ようやく目的地への案内がスタートした
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