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第2章 王都と学園
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「何があった?」
馬車が走り出すとレナルドが尋ねた。
「この間の…大神殿に行った時の事で。ユーピテル様が私を歓迎しているって」
「歓迎?」
「祭司長がそう感じたそうよ。それで…私は大神殿にとって大事なんですって」
「———ふうん」
しばらく考え込むと、レナルドは隣に座るイリスの手を握りしめた。
「あの時、何があった?」
「…分からないわ」
「僕には言えない?」
レナルドは手に力を込めた。
「本当は何かあったんだろう」
「どうしてそう思うの?」
「———見たから」
「何を?」
「あの時…イリスを包んだ光が消えた直後」
レナルドは空いた手をイリスの頬に添え、その顔を覗き込んだ。
「イリスの瞳の色が、青の中に色々な色が混ざって…まるで虹みたいだった」
今目の前にあるイリスの瞳は、空のように青い。
どこまでも純粋な…感情すら映らない瞳がレナルドを見つめた。
「あの瞳を見た瞬間…何故かとても不安になって。すぐに元に戻ったけど…あれは……」
「…お父様に聞いてみるわ」
青い瞳が瞬いた。
「あの光は私の魔力が強いせいかもしれないってお父様が言っていたの。瞳の事も聞いてみるわ」
「イリス」
「お父様に調べて貰わないと」
「———分かったよ」
ため息をつくと、レナルドはイリスの頬から手を離した。
「レナルドは学園長の所で何をしていたの?」
「…来月学園で剣術大会と魔術大会があるんだ。出るのは二、三年生だけど、一年生でも実力があれば参加できる。それで剣術大会の方に出るかって聞かれたんだ」
「どうするの?」
「もちろん出るよ」
レナルドは視線を宙にそらせた。
「クリストファーは三年連続優勝したんだ。僕もそれを狙う」
「三年連続?…出来るの?」
「卒業までにクリストファーに勝たないとならないんだ。学園の大会くらい優勝しないと」
何せクリストファーは騎士達が参加する大会で準優勝したのだ。
学生同士の大会で優勝できなければ、まずレナルドに勝ち目はない。
「…本当に三年後までにお兄様に勝てるの?」
レナルドはイリスに視線を戻した。
「勝つよ」
強い眼差しがイリスを捉えた。
「イリスと結婚する為に、絶対に勝つ」
「レナルド…」
「ねえイリス」
レナルドは握っていたイリスの手を自分へと引き寄せるとその身体を抱きしめた。
「僕は君の事を全て知りたい。君が秘めているものも全て。…今の僕じゃまだ頼りないだろうけど、もっと強くなるから」
———だからその時には教えて。
レナルドはイリスの耳元で小さく囁いた。
馬車が走り出すとレナルドが尋ねた。
「この間の…大神殿に行った時の事で。ユーピテル様が私を歓迎しているって」
「歓迎?」
「祭司長がそう感じたそうよ。それで…私は大神殿にとって大事なんですって」
「———ふうん」
しばらく考え込むと、レナルドは隣に座るイリスの手を握りしめた。
「あの時、何があった?」
「…分からないわ」
「僕には言えない?」
レナルドは手に力を込めた。
「本当は何かあったんだろう」
「どうしてそう思うの?」
「———見たから」
「何を?」
「あの時…イリスを包んだ光が消えた直後」
レナルドは空いた手をイリスの頬に添え、その顔を覗き込んだ。
「イリスの瞳の色が、青の中に色々な色が混ざって…まるで虹みたいだった」
今目の前にあるイリスの瞳は、空のように青い。
どこまでも純粋な…感情すら映らない瞳がレナルドを見つめた。
「あの瞳を見た瞬間…何故かとても不安になって。すぐに元に戻ったけど…あれは……」
「…お父様に聞いてみるわ」
青い瞳が瞬いた。
「あの光は私の魔力が強いせいかもしれないってお父様が言っていたの。瞳の事も聞いてみるわ」
「イリス」
「お父様に調べて貰わないと」
「———分かったよ」
ため息をつくと、レナルドはイリスの頬から手を離した。
「レナルドは学園長の所で何をしていたの?」
「…来月学園で剣術大会と魔術大会があるんだ。出るのは二、三年生だけど、一年生でも実力があれば参加できる。それで剣術大会の方に出るかって聞かれたんだ」
「どうするの?」
「もちろん出るよ」
レナルドは視線を宙にそらせた。
「クリストファーは三年連続優勝したんだ。僕もそれを狙う」
「三年連続?…出来るの?」
「卒業までにクリストファーに勝たないとならないんだ。学園の大会くらい優勝しないと」
何せクリストファーは騎士達が参加する大会で準優勝したのだ。
学生同士の大会で優勝できなければ、まずレナルドに勝ち目はない。
「…本当に三年後までにお兄様に勝てるの?」
レナルドはイリスに視線を戻した。
「勝つよ」
強い眼差しがイリスを捉えた。
「イリスと結婚する為に、絶対に勝つ」
「レナルド…」
「ねえイリス」
レナルドは握っていたイリスの手を自分へと引き寄せるとその身体を抱きしめた。
「僕は君の事を全て知りたい。君が秘めているものも全て。…今の僕じゃまだ頼りないだろうけど、もっと強くなるから」
———だからその時には教えて。
レナルドはイリスの耳元で小さく囁いた。
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