24 / 36
第二章 波乱の魔導具品評会
二十四話 焦るウィンドル *ウィンドル視点
しおりを挟む
○○○ 誘拐から翌朝、学園内の客室にて
「『お・前・は・馬・鹿・か? 魔・導・具・製・作・を・舐・め・る・な。もう容赦はしない。絶望を与えてやるから覚悟しておけ』、これが姫さんから依頼された伝言内容だ」
馬男の放つ人を小馬鹿にする動作と言葉で、私は激昂する。
「ふ…ふ…ふざけるな~~~‼︎」
あの女~、設計図と材料を与えているにも関わらず、なんだその言い草は!?
そもそも、自分が描いた設計図だろうが!!
それなら容易に製作できるだろうが!!
二週間前、ティアナの言葉が気にかかり、クラブ部長のベイツに進捗度を問い詰めたら、魔導具製作が行き詰まり、クラブメンバー総出で取り掛かっても、完成の目処がたたない状況だと聞かされた。魔導具を組み上げても、想定内の機能が発揮しない。しかも、部員の一人が大怪我を負い、今は皆が怖がってしまい、現在動いているのはベイツを含め四人だけだ。
だから、今になってティアナを誘拐して、魔導具を製作させようと思ったのに、あの女は怖がるどころか、この俺を脅してくるだと!?
キューブに気に入られているのなら、何らかの力をもらっているはずだ。それを使えば、容易に出来るだろうが!! 内容を伝えにきたSランク冒険者も、俺に素顔を見せることなく、敬意すら払っていない。それどころか、俺を馬鹿にしている節がある。
「それと、もう二点言いたいことがある。一つ目、あの廃屋をセッティングしたのは誰だ?」
突然、何を言い出すんだ?
「王城を警備する三名の騎士だ。任務内容も、『倉庫から魔導具製作に関わる必要器材を持ち出し、設計図と材料の入った箱と共に、指定する廃屋の地下部屋へ保管しろ』というものだ。私が魔導具クラブのメンバーを支援することも伝えていて、そこで極秘裏に魔道具製作の実験を執り行うと言いくるめている。誘拐やその後の見張りの件にしても、君以外は仲介人を経由しているから問題ない。それがどうかしたのか?」
下手に魔導具の知識を持っている奴に任せたら、設計図の意味を理解して、そのままトンズラする危険性もあるから、何の知識も持っていない騎士たちに任している。万が一、ということも起きないだろう
「ああ、なるほどね。(聞いた限りじゃあ、おかしな点もない。ということは、三名の騎士たちの誰かがヘマをしたってことか。面白そうだから黙っておこう)。二つ目だが、姫さん自身は、一階にいる奴らを蹴散らす力を有していないが、絶対的な強い自信を持っている。今の状況に恐れを抱くことなく、あんたをどうやって懲らしめるかだけを考えている。その証拠に、姫さんは依頼料として、これを俺に支払った」
馬男は懐から小さな塊を取り出したが、私は何か気にかかり、それを凝視する。
「おい…それって…まさか…」
「材料の中に入っていたミスリルの塊だ。彼女は、あんたの脅しに絶対に屈しない」
あの女~、キューブに気に入られて以降、ますます生意気になっていく。
このままでは、ベイツたちが品評会に出席したとしても、恥を晒すだけになる。
なんとしても、ティアナにあの魔導具を製作させないと。
そして、中等部の奴らには恥を掻いてもらうためにも、製作中の魔導具を完成させるわけにはいかん。既に手を打ってはいるが、未だに成功の連絡が来ない。
「表情だけで何を考えているのか丸わかりだ。たった一人の妹に、いいように弄ばれるとはね。ああ~情けねえ、これが王位継承者第一位の男の本性か」
不意に放った馬男の言葉に、私は言葉を失う。
今、こいつは堂々と私を馬鹿にしたのか?
「貴様……う!!」
なんだ、この重苦しい雰囲気は?
私だけでなく、後方に控える私の護衛も動けず、身体を震わせている。
これが、強者だけが放てる【威圧】というものか。
不思議だ…威圧されたせいか、怒りに激っていた私の身体が急速に冷やされていく。靄のかかった視界が急速に晴れ渡るような感覚、冷静さを取り戻すと同時に、あの威圧が消える。
「俺なりに調べさせてもらったよ。姫さんがデモンズキューブに気に入られ、あんたも焦っているんだろう? 魔導具盗難事件に直接関与こそしていないようだが、あんたはそれを利用して、姫さんの名誉を打ち砕こうと企んでいる。盗難するだけならいいが、そこに高等部の連中を巻き込むな。今なら、まだ間に合うぞ」
こいつも、ティアナと同じ事を言う。
もう遅い…もう遅いんだよ。
私が品評会の審査員達に中等部の状況をそれとなく伝えることで、焦りを生じさせた。これにより奴らは、厳重保管されている設計図を盗み出し、それを無記名で高等部の魔導具クラブへ寄贈させた。ベイツ達はあの魔導具の虜となり、意地でも完成作用と躍起になっている。
私にも責任があるから、少しでも彼らの力になろうと思い、ティアナ誘拐を企んだ。
もう……引き返せない。
ここまで来たら、必ず成功させる。
「悪いな、それはできない相談だ」
馬男はそう返事するとわかっていたのか、深いため息を吐く。
「互いに話し合って、和解しろよ。世界で確立されている貴族の魔力至上主義、平民の俺らから言わせて貰えば、人の優劣を魔力だけで判断するのもどうかと思うぞ?」
そんな事は、私自身が一番理解している。だが、その主義自体が世界中に蔓延している以上、王族の俺からそれをぶち壊す言葉など言えん。
それにティアナと和解しろだって?
今更、そんなことできるわけないだろ?
俺は弟のクエンタと違って、あいつをずっと本気で精神的に虐げてきた。
課題を解決させようと躍起になっても、あいつはケロッとした顔ですぐに最善策を思いつき、その都度私は敗北感を味わう。
キューブ事件では、俺との差が如実に現れた。
あいつは、間違いなく俺より優秀だ。
だが、俺にだって、これまで築いてきた実績と誇りがある。
父上や母上、臣下の者たちも、俺の中にある王の器を認めてくれている。
だからこそ、継承権争いにだけは負けたくない。
今の俺の頭の中にあるのは、彼女に負けたくないという思いのみ。
どんな事をしてでも、必ず勝つ‼︎
国王になるのは、この私だ‼︎
「頑固だね~。それじゃあ、俺からも一つだけ忠告しておこう。ウィンドル・アレイザード、あんたは王として相応しい器を持っているが、たった一つの弱点がある。それは、《精神的脆さ》だ。他者を慈しむ心を持っていても、自分自身をしっかり制御できなければ、いずれ利用され、傀儡の王となるだろう。【自分に対する煽り耐性を身につけろ】【視野を広げろ】。それが出来れば、王としての器がより大きく成長するだろう」
私は、この国の第一王子だ。
誰もが私を敬い、次代国王として推してくれている。
この男、馬のマスクのせいで表情はわからないが、私を王族としてではなく、一人の人間として接してくれている。たとえ、Sランクという強者であっても、王族を怒らせたら、冒険者としての業務に支障を及ぼす。
それを恐れる事なく、私に助言を与える。
この男は信用できる。
私は試されているのか?
《精神的脆さ》《煽り耐性》《視野の広さ》、そこまではっきりと言われたことはなかった。
それを克服すれば、私も次代国王として成長するということか。
精神面を鍛えれば、ティアナにも勝てるのだろうか?
だが、品評会に関しては、もう引くに引けない状況だ。
ベイツたちには、なんとしても魔導具を完成させてもらいたい。
そして、誘拐したティアナの方も、魔導具の一部だけでも製作させる。
多少手荒い手段を用いてでもだ‼︎
う…頭が!?
く……だが馬男の言う通り、私は自分の欲望に、側近でもない無関係の友人たちを巻き込んでいる。
これは事実だ。
その代償だけは、支払わねばならない。
その機会は、品評会当日に必ず訪れるだろう。
「『お・前・は・馬・鹿・か? 魔・導・具・製・作・を・舐・め・る・な。もう容赦はしない。絶望を与えてやるから覚悟しておけ』、これが姫さんから依頼された伝言内容だ」
馬男の放つ人を小馬鹿にする動作と言葉で、私は激昂する。
「ふ…ふ…ふざけるな~~~‼︎」
あの女~、設計図と材料を与えているにも関わらず、なんだその言い草は!?
そもそも、自分が描いた設計図だろうが!!
それなら容易に製作できるだろうが!!
二週間前、ティアナの言葉が気にかかり、クラブ部長のベイツに進捗度を問い詰めたら、魔導具製作が行き詰まり、クラブメンバー総出で取り掛かっても、完成の目処がたたない状況だと聞かされた。魔導具を組み上げても、想定内の機能が発揮しない。しかも、部員の一人が大怪我を負い、今は皆が怖がってしまい、現在動いているのはベイツを含め四人だけだ。
だから、今になってティアナを誘拐して、魔導具を製作させようと思ったのに、あの女は怖がるどころか、この俺を脅してくるだと!?
キューブに気に入られているのなら、何らかの力をもらっているはずだ。それを使えば、容易に出来るだろうが!! 内容を伝えにきたSランク冒険者も、俺に素顔を見せることなく、敬意すら払っていない。それどころか、俺を馬鹿にしている節がある。
「それと、もう二点言いたいことがある。一つ目、あの廃屋をセッティングしたのは誰だ?」
突然、何を言い出すんだ?
「王城を警備する三名の騎士だ。任務内容も、『倉庫から魔導具製作に関わる必要器材を持ち出し、設計図と材料の入った箱と共に、指定する廃屋の地下部屋へ保管しろ』というものだ。私が魔導具クラブのメンバーを支援することも伝えていて、そこで極秘裏に魔道具製作の実験を執り行うと言いくるめている。誘拐やその後の見張りの件にしても、君以外は仲介人を経由しているから問題ない。それがどうかしたのか?」
下手に魔導具の知識を持っている奴に任せたら、設計図の意味を理解して、そのままトンズラする危険性もあるから、何の知識も持っていない騎士たちに任している。万が一、ということも起きないだろう
「ああ、なるほどね。(聞いた限りじゃあ、おかしな点もない。ということは、三名の騎士たちの誰かがヘマをしたってことか。面白そうだから黙っておこう)。二つ目だが、姫さん自身は、一階にいる奴らを蹴散らす力を有していないが、絶対的な強い自信を持っている。今の状況に恐れを抱くことなく、あんたをどうやって懲らしめるかだけを考えている。その証拠に、姫さんは依頼料として、これを俺に支払った」
馬男は懐から小さな塊を取り出したが、私は何か気にかかり、それを凝視する。
「おい…それって…まさか…」
「材料の中に入っていたミスリルの塊だ。彼女は、あんたの脅しに絶対に屈しない」
あの女~、キューブに気に入られて以降、ますます生意気になっていく。
このままでは、ベイツたちが品評会に出席したとしても、恥を晒すだけになる。
なんとしても、ティアナにあの魔導具を製作させないと。
そして、中等部の奴らには恥を掻いてもらうためにも、製作中の魔導具を完成させるわけにはいかん。既に手を打ってはいるが、未だに成功の連絡が来ない。
「表情だけで何を考えているのか丸わかりだ。たった一人の妹に、いいように弄ばれるとはね。ああ~情けねえ、これが王位継承者第一位の男の本性か」
不意に放った馬男の言葉に、私は言葉を失う。
今、こいつは堂々と私を馬鹿にしたのか?
「貴様……う!!」
なんだ、この重苦しい雰囲気は?
私だけでなく、後方に控える私の護衛も動けず、身体を震わせている。
これが、強者だけが放てる【威圧】というものか。
不思議だ…威圧されたせいか、怒りに激っていた私の身体が急速に冷やされていく。靄のかかった視界が急速に晴れ渡るような感覚、冷静さを取り戻すと同時に、あの威圧が消える。
「俺なりに調べさせてもらったよ。姫さんがデモンズキューブに気に入られ、あんたも焦っているんだろう? 魔導具盗難事件に直接関与こそしていないようだが、あんたはそれを利用して、姫さんの名誉を打ち砕こうと企んでいる。盗難するだけならいいが、そこに高等部の連中を巻き込むな。今なら、まだ間に合うぞ」
こいつも、ティアナと同じ事を言う。
もう遅い…もう遅いんだよ。
私が品評会の審査員達に中等部の状況をそれとなく伝えることで、焦りを生じさせた。これにより奴らは、厳重保管されている設計図を盗み出し、それを無記名で高等部の魔導具クラブへ寄贈させた。ベイツ達はあの魔導具の虜となり、意地でも完成作用と躍起になっている。
私にも責任があるから、少しでも彼らの力になろうと思い、ティアナ誘拐を企んだ。
もう……引き返せない。
ここまで来たら、必ず成功させる。
「悪いな、それはできない相談だ」
馬男はそう返事するとわかっていたのか、深いため息を吐く。
「互いに話し合って、和解しろよ。世界で確立されている貴族の魔力至上主義、平民の俺らから言わせて貰えば、人の優劣を魔力だけで判断するのもどうかと思うぞ?」
そんな事は、私自身が一番理解している。だが、その主義自体が世界中に蔓延している以上、王族の俺からそれをぶち壊す言葉など言えん。
それにティアナと和解しろだって?
今更、そんなことできるわけないだろ?
俺は弟のクエンタと違って、あいつをずっと本気で精神的に虐げてきた。
課題を解決させようと躍起になっても、あいつはケロッとした顔ですぐに最善策を思いつき、その都度私は敗北感を味わう。
キューブ事件では、俺との差が如実に現れた。
あいつは、間違いなく俺より優秀だ。
だが、俺にだって、これまで築いてきた実績と誇りがある。
父上や母上、臣下の者たちも、俺の中にある王の器を認めてくれている。
だからこそ、継承権争いにだけは負けたくない。
今の俺の頭の中にあるのは、彼女に負けたくないという思いのみ。
どんな事をしてでも、必ず勝つ‼︎
国王になるのは、この私だ‼︎
「頑固だね~。それじゃあ、俺からも一つだけ忠告しておこう。ウィンドル・アレイザード、あんたは王として相応しい器を持っているが、たった一つの弱点がある。それは、《精神的脆さ》だ。他者を慈しむ心を持っていても、自分自身をしっかり制御できなければ、いずれ利用され、傀儡の王となるだろう。【自分に対する煽り耐性を身につけろ】【視野を広げろ】。それが出来れば、王としての器がより大きく成長するだろう」
私は、この国の第一王子だ。
誰もが私を敬い、次代国王として推してくれている。
この男、馬のマスクのせいで表情はわからないが、私を王族としてではなく、一人の人間として接してくれている。たとえ、Sランクという強者であっても、王族を怒らせたら、冒険者としての業務に支障を及ぼす。
それを恐れる事なく、私に助言を与える。
この男は信用できる。
私は試されているのか?
《精神的脆さ》《煽り耐性》《視野の広さ》、そこまではっきりと言われたことはなかった。
それを克服すれば、私も次代国王として成長するということか。
精神面を鍛えれば、ティアナにも勝てるのだろうか?
だが、品評会に関しては、もう引くに引けない状況だ。
ベイツたちには、なんとしても魔導具を完成させてもらいたい。
そして、誘拐したティアナの方も、魔導具の一部だけでも製作させる。
多少手荒い手段を用いてでもだ‼︎
う…頭が!?
く……だが馬男の言う通り、私は自分の欲望に、側近でもない無関係の友人たちを巻き込んでいる。
これは事実だ。
その代償だけは、支払わねばならない。
その機会は、品評会当日に必ず訪れるだろう。
0
あなたにおすすめの小説
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。
渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。
しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。
「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」
※※※
虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します
白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。
あなたは【真実の愛】を信じますか?
そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。
だって・・・そうでしょ?
ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!?
それだけではない。
何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!!
私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。
それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。
しかも!
ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!!
マジかーーーっ!!!
前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!!
思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。
世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
落ちこぼれの【無属性】魔術師、実は属性そのものを定義する「概念魔法」の創始者だった
風船色
ファンタジー
「魔法とは才能(血筋)ではなく、記述されるべき論理(ロジック)である」
王立魔導学院で「万年最下位」の烙印を押された少年、アリスティア・レイロード。属性至上主義のこの世界で、火すら出せない彼は「無属性のゴミ」と蔑まれ、ついに卒業試験で不合格となり国外追放を言い渡される。
しかし、彼を嘲笑う者たちは知らなかった。アリスティアが、既存の属性魔法など比較にならないほど高次の真理――世界の現象を数式として捉え、前提条件から書き換える『概念魔法(コンセプト・マジック)』の使い手であることを。
追放の道中、彼は石ころに「硬度:無限」の概念を付与し、デコピン一つで武装集団を粉砕。呪われた最果ての森を「快適な居住空間」へと再定義し、封印されていた銀嶺竜の少女・ルナを助手にして、悠々自適な研究生活をスタートさせる。
一方、彼を捨てた王国は、属性魔法が通用しない未知の兵器を操る帝国の侵攻に直面していた。「助けてくれ」と膝をつくかつての同級生や国王たちに対し、アリスティアは冷淡に告げる。
「君たちの誇りは、僕の昼寝より価値があるのか?」
これは、感情に流されない徹底した合理主義者が、己の知的好奇心のために世界の理を再構築していく、痛快な魔導ファンタジー。
【完結】魔法大戦 〜失われた古代魔法で無双する!〜
加瀬 一葉
ファンタジー
王立魔法学校。高等部に編入してきた冴えない生徒ラフィト。エリートが集うこの学校で、辺境出身のラフィトは落ちこぼれの劣等生なのだが……。
実は彼は、失われたはずの古代魔法を操る一族の末裔。魔族の脅威が増す時代に、ラフィトは人類を救うことができるのか?
過去と現在が交錯する、魔法ファンタジー。
不倫されて離婚した社畜OLが幼女転生して聖女になりましたが、王国が揉めてて大事にしてもらえないので好きに生きます
天田れおぽん
ファンタジー
ブラック企業に勤める社畜OL沙羅(サラ)は、結婚したものの不倫されて離婚した。スッキリした気分で明るい未来に期待を馳せるも、公園から飛び出てきた子どもを助けたことで、弱っていた心臓が止まってしまい死亡。同情した女神が、黒髪黒目中肉中背バツイチの沙羅を、銀髪碧眼3歳児の聖女として異世界へと転生させてくれた。
ところが王国内で聖女の処遇で揉めていて、転生先は草原だった。
サラは女神がくれた山盛りてんこ盛りのスキルを使い、異世界で知り合ったモフモフたちと暮らし始める――――
※第16話 あつまれ聖獣の森 6 が抜けていましたので2025/07/30に追加しました。
一家処刑?!まっぴらごめんですわ!!~悪役令嬢(予定)の娘といじわる(予定)な継母と馬鹿(現在進行形)な夫
むぎてん
ファンタジー
夫が隠し子のチェルシーを引き取った日。「お花畑のチェルシー」という前世で読んだ小説の中に転生していると気付いた妻マーサ。 この物語、主人公のチェルシーは悪役令嬢だ。 最後は華麗な「ざまあ」の末に一家全員の処刑で幕を閉じるバッドエンド‥‥‥なんて、まっぴら御免ですわ!絶対に阻止して幸せになって見せましょう!! 悪役令嬢(予定)の娘と、意地悪(予定)な継母と、馬鹿(現在進行形)な夫。3人の登場人物がそれぞれの愛の形、家族の形を確認し幸せになるお話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる