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14話 カード戦士、フィリアナの事情を知る
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王都南門に到着した頃には、夕暮れとなっていた。
その間、フィリアナは自分に起きた出来事を正確に教えてくれたのだが、俺は怒りで腹ワタが煮え繰り返りそうな気分に陥った。七十年間も彼女を監禁して、その力を利用していた輩がいたのだから。監禁場所はここからかなり離れた西方の国で、どうやら王族が深く関わっていたようだけど、クーデターで滅んだらしい。
そして七年の年月をかけブルセイド王国内に到達、国内にあるとされる聖獣の里まであと少しというところで、あの女に出会い殺された。聞けば聞く程、大変な人生だったということがわかるし、復讐したい気持ちも理解できる。
ただ、さすがに聖女候補を殺してしまうと、王族も黙っていないだろう。しかも、相手が聖獣ともなると、里の皆にも迷惑が降りかかる。それだけはフィリアナも回避したいだろうから、俺なりの復讐案を彼女に告げると、ニンマリとイヤラしい笑みを浮かべ、【とある言葉】を連呼するようになってしまった。正直、母親のフリーゼ様に申し訳ないと思う。
とりあえず気分を落ち着かせてから、俺達は王都の南門へと近づいた。
王都である以上、警備も厳重だが、身分を証明する物を持っていれば、すんなりと入ることができる。フィリアナも俺と同様、全国家共通の冒険者カードを持っていたようで、俺達は全く疑われることなく、王都内へと入れた。
「フィリアナの冒険者カード、ランクが三等星となっているけど?」
「監禁場所を抜け出してから約七年、妾はずっと旅を続けておる。その間に、少しでも強くなろうと思い、苦労して三等星まで引き上げることに成功したのじゃ」
ドヤ顔で、胸を張っているよ。
俺は二等星だから、早く同じランクにまで到達したいところだ。
俺達は王都の中へと入っていき、露店エリアへ到着すると、フィリアナが店の串焼きを見て涎を垂らしそうにしていたため、露店巡りで腹を満たせてあげることにした。時間も夕方であったため、俺達は少し早い夕食を終わらせてから、目的のスラム街へと入っていく。
スラム街は別名《貧民街》と呼ばれており、王都内の中でも特に寂れた地域で、治安も最悪とされている。だが、それはあくまで表面上の話、実際は仲間意識が強いため、不審者が縄張りに侵入した場合、その情報が逸早く仲間内に伝わり、その者は監視対象となる。縄張り内にいる限り、ジロジロ見られる事態が続くこともあり、相手側からは印象も悪く見られてしまう。
そして、相手が住民に対して理不尽な暴力を振るった場合、そいつは敵と認識され、大勢でボコられスラム街の境界線ともいえるべき場所へと捨てられる。相手が誰であろうとも、仲間を傷つけられた場合、必ず復讐を実行する。
それが、ここの鉄則だ。
俺とフィリアナが縄張りに入った瞬間、路上に座っている者や建物内から数多くの視線を感じた。
「おお~いいの~いいの~この視線はいいの~故郷を思い出すぞ! 余計な雑居物が縄張りに侵入してきた時の視線とソックリじゃ!」
こらこら、その【雑居物】が自分のことだとわかっているのか?
まあ、彼女がこの視線を好意的に見てくれるのは、俺としてもありがたい。
俺の住む建物は廃墟だが、俺とロゼスト達三人が子供の頃に住み着き、ゴミ捨て場から使用可能な家具を拾ってきて、多少の修理を施し、自分達の寝室や居間などに置いているため、かなり快適な環境となっている。ただ、あいつらは、俺の職業が判明する前から、自分達の荷物を魔導具《収納袋(容量:中)》に詰め込んでいたようで、追放後に奴らの部屋を確認すると、家具や食器類以外の武器防具類やレアアイテムなどが綺麗に無くなっていた。
おまけに、俺が偵察やスパイ活動で苦労して入手した物も、根こそぎ奪っていきやがった。
あの時は激しい怒りに囚われたが、今の俺にとって、その行為は非常にありがたいと感じている。生活物品だけがある程度残されていたため、必要最低限の生活は可能だし、部屋を合計四つも使えるようになったので、快適に過ごせているからだ。ただ、あんな奴らの臭いを残したくなかったので、徹底的に掃除したけどな!
俺の寝ぐらとなる廃墟へ到着した頃には、フィリアナへの視線がかなり減っていた。俺がいることから、彼女をある程度信頼したのだろう。
俺達は廃墟へと入り、彼女を元ロゼストの部屋へと案内する。
そこには、ソファー・少しボロい机と椅子・ベッドが配備されている。
「廃墟じゃからどんな内装かと不安に思ったが、必要最低限の家具類は揃っているではないか。これなら、掃除もいらぬの。さあ、早速御主の力について説明してもらおう」
俺達はソファーへ座り、まずはあいつらに説明した通りのスキル《カード化》の一部をフィリアナに説明していく。
「カード化できる範囲が狭すぎじゃな。それでは、殆ど小物しかカード化できんぞ。それに、そんなポシェットに入れておると、情報を聞きつけた悪党共に狙われるぞ?」
思った通り、彼女もあいつらと同じ非難をした。
「勿論承知しているさ。ちなみに、今話した内容は職業レベル1だった時の内容であって、まだ全てを話していない」
カード戦士専用スキル《カード化》
・職業レベルが1の場合:
1立法メートル(1m×1m×1m)以内に収まる物品であれば、どんな物でもカード化可能。
・同じ物品であれば限界容量に到達するまで、一枚のカードとして保管できる。
・レベルが1上がる毎に、限界容量の一辺の長さが一メートルずつ増していく。
・レベルが1上がる毎に、《収納と解除の限界距離》が一メートルずつ広がっていく。
・スキル所持者の許可が下りれば、他者もカード解除可能となり、ガチャカードも使用可能となる。
「つまり、御主の職業レベルが上がれば上がる程、離れた場所であっても、より大きな物品をカード化できるし、そのカード化も解除できるということか?」
俺が全てを話し終えると、当初微妙な顔をしていたフィリアナも、《カード化》に対する評価を大きく変えていた。
「その通り」
「お主の許可の有無か、最低限の防犯機能はあるのじゃな。それに、御主が強くなれば、周囲にあるアイテムを根こそぎカード化して盗むことも可能と」
可愛い顔で、恐ろしいことを言ってくれる。
「こらこら、俺はこのスキルを使って、窃盗するつもりはないよ。それを言ったら、スキル《アイテムボックス》の持ち主だって、物に触れさえすれば異空間に収納できるのだから、同じことが可能だろ?」
「む、それもそうじゃな。ここまで聞いた限りじゃと、遠距離でカード化したとしても、すぐには拾えないのが欠点かの」
そこなんだよ。
俺が10m先の大きな物品をカード化したとしても、出来上がったカードはその場にヒラヒラと落ちてしまうんだ。距離があればある程、他者に拾われる可能性が高い。まあ、それ以前にそんな現象が王都の街中で頻繁に起きれば、俺が真っ先に疑われるけど。
パーティーから追放されて以降、《カード化》を活かせる方法を俺なりに色々と考えた。一人になれたことで視野も広まり、いくつか案を思い付いたが、今の時点で実行したとしても、その効果はかなり薄い。今はフィリアナと共に、職業レベルをどんどん上げていきたい。
「《カード化》についてはわかった。そろそろ、もう一つの《ガチャカード》とやらを詳しく話してもらおうかの。妾を蘇生させた方法も、そちらなのじゃろう?」
表面上、可愛く微笑ましい笑顔を浮かべているのだけど、何処か怖い。
その間、フィリアナは自分に起きた出来事を正確に教えてくれたのだが、俺は怒りで腹ワタが煮え繰り返りそうな気分に陥った。七十年間も彼女を監禁して、その力を利用していた輩がいたのだから。監禁場所はここからかなり離れた西方の国で、どうやら王族が深く関わっていたようだけど、クーデターで滅んだらしい。
そして七年の年月をかけブルセイド王国内に到達、国内にあるとされる聖獣の里まであと少しというところで、あの女に出会い殺された。聞けば聞く程、大変な人生だったということがわかるし、復讐したい気持ちも理解できる。
ただ、さすがに聖女候補を殺してしまうと、王族も黙っていないだろう。しかも、相手が聖獣ともなると、里の皆にも迷惑が降りかかる。それだけはフィリアナも回避したいだろうから、俺なりの復讐案を彼女に告げると、ニンマリとイヤラしい笑みを浮かべ、【とある言葉】を連呼するようになってしまった。正直、母親のフリーゼ様に申し訳ないと思う。
とりあえず気分を落ち着かせてから、俺達は王都の南門へと近づいた。
王都である以上、警備も厳重だが、身分を証明する物を持っていれば、すんなりと入ることができる。フィリアナも俺と同様、全国家共通の冒険者カードを持っていたようで、俺達は全く疑われることなく、王都内へと入れた。
「フィリアナの冒険者カード、ランクが三等星となっているけど?」
「監禁場所を抜け出してから約七年、妾はずっと旅を続けておる。その間に、少しでも強くなろうと思い、苦労して三等星まで引き上げることに成功したのじゃ」
ドヤ顔で、胸を張っているよ。
俺は二等星だから、早く同じランクにまで到達したいところだ。
俺達は王都の中へと入っていき、露店エリアへ到着すると、フィリアナが店の串焼きを見て涎を垂らしそうにしていたため、露店巡りで腹を満たせてあげることにした。時間も夕方であったため、俺達は少し早い夕食を終わらせてから、目的のスラム街へと入っていく。
スラム街は別名《貧民街》と呼ばれており、王都内の中でも特に寂れた地域で、治安も最悪とされている。だが、それはあくまで表面上の話、実際は仲間意識が強いため、不審者が縄張りに侵入した場合、その情報が逸早く仲間内に伝わり、その者は監視対象となる。縄張り内にいる限り、ジロジロ見られる事態が続くこともあり、相手側からは印象も悪く見られてしまう。
そして、相手が住民に対して理不尽な暴力を振るった場合、そいつは敵と認識され、大勢でボコられスラム街の境界線ともいえるべき場所へと捨てられる。相手が誰であろうとも、仲間を傷つけられた場合、必ず復讐を実行する。
それが、ここの鉄則だ。
俺とフィリアナが縄張りに入った瞬間、路上に座っている者や建物内から数多くの視線を感じた。
「おお~いいの~いいの~この視線はいいの~故郷を思い出すぞ! 余計な雑居物が縄張りに侵入してきた時の視線とソックリじゃ!」
こらこら、その【雑居物】が自分のことだとわかっているのか?
まあ、彼女がこの視線を好意的に見てくれるのは、俺としてもありがたい。
俺の住む建物は廃墟だが、俺とロゼスト達三人が子供の頃に住み着き、ゴミ捨て場から使用可能な家具を拾ってきて、多少の修理を施し、自分達の寝室や居間などに置いているため、かなり快適な環境となっている。ただ、あいつらは、俺の職業が判明する前から、自分達の荷物を魔導具《収納袋(容量:中)》に詰め込んでいたようで、追放後に奴らの部屋を確認すると、家具や食器類以外の武器防具類やレアアイテムなどが綺麗に無くなっていた。
おまけに、俺が偵察やスパイ活動で苦労して入手した物も、根こそぎ奪っていきやがった。
あの時は激しい怒りに囚われたが、今の俺にとって、その行為は非常にありがたいと感じている。生活物品だけがある程度残されていたため、必要最低限の生活は可能だし、部屋を合計四つも使えるようになったので、快適に過ごせているからだ。ただ、あんな奴らの臭いを残したくなかったので、徹底的に掃除したけどな!
俺の寝ぐらとなる廃墟へ到着した頃には、フィリアナへの視線がかなり減っていた。俺がいることから、彼女をある程度信頼したのだろう。
俺達は廃墟へと入り、彼女を元ロゼストの部屋へと案内する。
そこには、ソファー・少しボロい机と椅子・ベッドが配備されている。
「廃墟じゃからどんな内装かと不安に思ったが、必要最低限の家具類は揃っているではないか。これなら、掃除もいらぬの。さあ、早速御主の力について説明してもらおう」
俺達はソファーへ座り、まずはあいつらに説明した通りのスキル《カード化》の一部をフィリアナに説明していく。
「カード化できる範囲が狭すぎじゃな。それでは、殆ど小物しかカード化できんぞ。それに、そんなポシェットに入れておると、情報を聞きつけた悪党共に狙われるぞ?」
思った通り、彼女もあいつらと同じ非難をした。
「勿論承知しているさ。ちなみに、今話した内容は職業レベル1だった時の内容であって、まだ全てを話していない」
カード戦士専用スキル《カード化》
・職業レベルが1の場合:
1立法メートル(1m×1m×1m)以内に収まる物品であれば、どんな物でもカード化可能。
・同じ物品であれば限界容量に到達するまで、一枚のカードとして保管できる。
・レベルが1上がる毎に、限界容量の一辺の長さが一メートルずつ増していく。
・レベルが1上がる毎に、《収納と解除の限界距離》が一メートルずつ広がっていく。
・スキル所持者の許可が下りれば、他者もカード解除可能となり、ガチャカードも使用可能となる。
「つまり、御主の職業レベルが上がれば上がる程、離れた場所であっても、より大きな物品をカード化できるし、そのカード化も解除できるということか?」
俺が全てを話し終えると、当初微妙な顔をしていたフィリアナも、《カード化》に対する評価を大きく変えていた。
「その通り」
「お主の許可の有無か、最低限の防犯機能はあるのじゃな。それに、御主が強くなれば、周囲にあるアイテムを根こそぎカード化して盗むことも可能と」
可愛い顔で、恐ろしいことを言ってくれる。
「こらこら、俺はこのスキルを使って、窃盗するつもりはないよ。それを言ったら、スキル《アイテムボックス》の持ち主だって、物に触れさえすれば異空間に収納できるのだから、同じことが可能だろ?」
「む、それもそうじゃな。ここまで聞いた限りじゃと、遠距離でカード化したとしても、すぐには拾えないのが欠点かの」
そこなんだよ。
俺が10m先の大きな物品をカード化したとしても、出来上がったカードはその場にヒラヒラと落ちてしまうんだ。距離があればある程、他者に拾われる可能性が高い。まあ、それ以前にそんな現象が王都の街中で頻繁に起きれば、俺が真っ先に疑われるけど。
パーティーから追放されて以降、《カード化》を活かせる方法を俺なりに色々と考えた。一人になれたことで視野も広まり、いくつか案を思い付いたが、今の時点で実行したとしても、その効果はかなり薄い。今はフィリアナと共に、職業レベルをどんどん上げていきたい。
「《カード化》についてはわかった。そろそろ、もう一つの《ガチャカード》とやらを詳しく話してもらおうかの。妾を蘇生させた方法も、そちらなのじゃろう?」
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