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1章 テルミア王国 王都編
これからの事と新作料理
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ありゃ、レインさんが馬鹿正直に突っ込んできた。スピード遅!スローモーションか!うーん、ここで一太刀浴びせたら一発で終わってしまう。この人、評価する気あるのか?それじゃあ、縮地を使って、レインさんの元の立ち位置に移動しよう。縮地で移動した瞬間、あれだけ賑やかだった周りの声が一気にトーンダウンした。なぜ?
「え、いつの間に移動したんだ!」「全然見えなかったぞ!」「どうなってんだ!」
「あんた、いつの間に移動したの!まさか縮地!」
えー、移動しただけで、なぜ騒ぐの?さっさと終わらせよう。手加減、手加減と。再度、上段に構え、レインさんの目の前まで移動し、軽く振り下ろした。
なんという事でしょう!
レインさんは防御すらせず、盛大に吹っ飛びました。えーー、防御してよ!そして、壁に激突し、ピクリとも動かなくなりました。やば、人物鑑定、よかった~、死んでない。でも、体力が1/4しか残ってない。
「え、そ、それまで~。レイン、大丈夫か。誰か回復魔法を頼む。」
これは、私がやらないとね。
「私がやります。ハイ・ヒール」
また、周りが騒いでるよ。なんで?
「サーシャ、君はハイ・ヒールを使えるのか!」
「え、はい、あの何か問題でも?」
「回復魔法を覚えているものは、冒険者の中では少ないんだ。そして、この強さだ。これから、ひっきりなしに勧誘されるぞ!」
え、それは困る。
「私としては、当分1人で行動するつもりです。色々と事情がありまして。」
「そうか、残念だ。気が付いたな。レイン、大丈夫か?」
「あれ、ケインズ。そうか負けちまったか。」
「怪我の方は大丈夫ですか?」
「あんたが、いやサーシャが回復してくれたのかい?」
「はい、回復魔法を覚えてますので。」
「すまなかったね。まさか、ここまで強いなんて思わなかったよ。」
あれ?もしかして試されてたの?
「あのもしかして?」
「悪かったね、試させてもらった。1人で冒険者は自殺行為だと思ってね。」
「いえ、心配してくれての事なら許しますよ。」
「そう言ってくれると嬉しいよ。まさか、その年で縮地を使えるとはね。」
レインさんの手を取り、仲直りの握手をした。周りのギャラリーも拍手をしてくれた。私を冒険者として認めてくれたのかな。その後、話を聞く限り、縮地は移動系の戦闘スキルの中でも最高峰のもので、使えるものは限られているそうだ。周りから、仲間へと勧誘されまくったが、なんとか誤魔化して1人で行動することを伝えた。受付の人からギルドカードを貰い、ランクはDとなった。このカードに魔力を通すことで、現在のクラス、これまでの功績と犯罪履歴が表示されるらしい。ステータスは、自分自身にとって超機密事項だから表示されないそうだ。冒険者ギルドでは、掲示板にある依頼の達成実績が全てだそうだ。
「依頼はどうされますか?」
「今日は止めておきます。どこか安く泊まれて信頼出来る宿はありますか?」
「それでしたら、ひょっとこ屋が良いですね。」
なんという名前。危なく笑うところだった。道順を教えてもらい、ひとまず宿を目指した。尾行はないか。ずっとフードコートを羽織っていたから、怪しまれてるかなと思っていたけど大丈夫みたいね。ケインズさんとレインさんには感謝だわ。あの2人のおかげで、私自身の強さ・人柄を冒険者の人達に認識してもらえた。これからしばらくは、あのギルドでお世話になるからよかった。あれがひょっとこ屋かな。
あれ、12歳くらいの子供が受付やってるんだ。可愛い男の子だね。
「あ、お客様だ。いらっしゃいませ。1泊銀貨2枚、朝夕食付きなら銀貨3枚です。1枚追加する分、朝は質素ですが夕食は豪華になりますよ。」
お、それなら当然、夕食付きだね。日数はどうしようか。お金も心許ないから、とりあえず3日かな。ギリギリ大丈夫だ。
「朝夕食付きで3泊、お願いします。はい、銀貨9枚。」
「ありがとうございます。これが部屋の鍵です。朝食は6~9時まで、夕食は18~20時となっています。」
「わかったわ。私はサーシャっていうの、今日から宜しくね。」
「あ、僕はカイルです。宜しくお願いします。」
受付を済ませて部屋に入った。
ギルドの受付さん、名前知らないけど、良いところを紹介してもらった。ここなら落ち着ける。まず、王都で女神・邪族・邪王・邪神に関する情報収集を行うのが、第1ね。あとは、今後生活をするにあたって、先立つものがない。しばらくはお金を稼いで、ある程度溜まったら王都を脱出といきましょう。次に、これまでの事をまとめよう。
1. 邪王の再封印
ダンジョンの4階層隠し部屋に残した手紙は2枚あって、1枚はマーカスさん宛、内容としては
「2枚目の手紙は、王様、ガロットさん、マーカスさん、桜木君、美香の5人のみに見せる事、クラスのみんなに話すかは桜木君と美香の判断に任せる。」
この内容であれば、大きく広まらない。
2枚目の手紙の内容としては、
1) 私が邪族として生きていて自我を持っている。
2) 姿も人間のままである。
3) 邪族になった事で能力値やスキル、称号がリセットされて、新たなものを得たので生きるのに困らない(半分嘘)。
4) 城にいては、この国の迷惑になるので独自に動く。桜木君達は邪王の再封印、私は女神サリアについて調査する。
5) この手紙を読んでる頃には、もう王都にいない(大嘘)。
桜木君と美香の事だから、クラスのみんなには話すだろう。一応、金子組には気をつけておこう。私を見つけたら、みんなに知らせず、討伐してきそうな気がする。逆にボコボコにしたら、なんか因縁付けてきて、結局クラス全員で討伐という方向に向かう気がする。対応策は、すでに考えているから大丈夫!
そして、生きている事が女神サリアに間接的に察知されても、ユニークスキル「存在隠蔽」のおかげで、存在自体がとても希薄なものだとわかるため放置するだろう。ただ、女神サリア側から存在希薄な私を見つけたら、どんな姿で見えるのだろうか?希薄だから、ゴブリンやコボルトのように見えるのかもしれない。
まあ、この手紙の内容であれば、なんの気兼ねもなく、邪王の再封印に集中出来るはずだ。
ただ、注意すべき事項がある。私は邪神を喰ったおかげで、現状のステータスでも邪王を討伐可能だろう。でも、大きな戦争がないのに封印が弱体化しつつある事、女神サリア、女神スフィア、邪神デモゴルゴンといった不可解な要素がある。短絡的なことはしない方がいい。ここで討伐でもしたら、どういった事が起こるか予想出来ない。現状、私は自分のステータスを完全に把握しきれていない。今は、迂闊な動きはしない方がいい。
2. 女神サリア、女神スフィア、邪神デモゴルゴンの関係性
当面の目標は、2人の女神と邪神を調査し、この世界をもっと深く知る事ね。現時点では、情報が少なすぎる。
こんな感じか。私は、こちらに集中して調査していこう。整理出来たら眠くなってきた。
あ~疲れた~~。
----ノックがした。そうか、夕食の時間か。
「夕食の準備が出来ました。」
「カイル、知らせてくれてありがとう。今から行くわ。」
ちょうど、お腹も空いてきた頃合いだ。コートを着用せず1階に行き、テーブルに座った。せめて、宿の中では着ないでおこう。お昼はステーキだったけど、またステーキはないよね?さすがに、連続は無理だな。
出されたのは、---ステーキでした。当然美味しかったよ。でもね、もっと他の料理が食べたい。まさか、ずっとステーキてないよね。ここの主人に聞いてみよう。ちょうど、口髭を生やし肌がやや黒いおじさんが来てくれた。カイルのお父さんかな?
「すいません、明日の夕食のメニューは何ですか?まさか、ステーキではないですよね?」
「もちろんステーキだよ、銀貨1枚追加してるからね。豪勢にいかないと。」
最悪だ。ずっとステーキはあり得ない。邪神に呪われてるのかしら?
「他のメニューはないんですか?唐揚げとか、生姜焼きとかは?」
「からあげ?しょうがやき?それらは何だい?食べ物なのかい?」
嘘、知らないの!昔の勇者様は教えていないのかな。まさか、昔過ぎて知らないとか、---ありえる。よし、教えてあげよう。
「よかったら教えましょうか?すごく美味しいですよ。ビール、じゃないエールとかにも合いますね。」
「なに、エールに合う?面白い、作ってもらおうか。」
「まず、今ある材料を確認していいですか?」
「ああ、構わんよ。ああ、自己紹介がまだだったな。カイルの父のゲイルだ。
「サーシャです。」
調理室に入らせてもらい、目的の材料があるか確認した。鳥のもも肉、オーク、卵、生姜、醤油、片栗粉などがあった。いくつか足りないけど、基本的なものは出来る。取り敢えず、作ってみよう。まずは、唐揚げだ。日本では、毎日料理していたからね。ちょっと材料足りなくても、今ある材料と調味料で調整しよう。ここをこうしてと、多分これで大丈夫なはず。あとは、揚げるだけだ。うーん、揚げ時間で結構味が変わってくるから気をつけたいところだけど、とりあえず基本通りにやってみよう。よし、これで完成だ。後ろを振り向くと、カイルとゲイルが不思議そうに見ていた。
「なんだ、その調理法は?油で揚げるなんて、初めて見たぞ。」
「でも、父さん、凄く美味しそうだよ。」
「まだ駄目よ。余計な油を落としてからね。これでよし、出来上がり~。これが唐揚げだよ。食べてみて。」
「これが唐揚げか」
あ、ゲイルさん、熱いのに一気に食べた。
「熱い~~、でも美味い~!なんだこれは、外側がカリとして中が熱くて、ともかく美味い!」
「よし、僕も!!美味しい~~。初めての味だ。こんな美味しいの食べた事ないよ。」
なんか、凄く喜ばれてる。私からしたら、ありふれた味なんだけど、あ、エールを出そう。
「ゲイルさん、エールです。一緒にどうぞ。」
「わかった。ん!!なんだこれは!エールとすごく合うぞ。美味すぎる。」
「唐揚げ単品だとこってりするんで、何かあっさりした野菜があれば、尚いいですね。」
て、あれ、もう無くなってるよ。食べるの早いよ。周りを見ると、ほかの宿泊者がジーと私を見ていた。ゲイルさんを見ると軽く頷いた。嘘、全員分作るの?結局、この日は唐揚げを全員分作り、試食という形で無料配布した。
宿泊者全員が
「「「うめ~、最高!」」」「サーシャさん、俺の嫁になってくれ~」
なんかどさくさに紛れて、結婚申し込まれたけど丁重に断っておいた。
そこまで美味しいのか、完全な宴となり、私が料理する事になってしまった。結局、私が寝たのは夜遅くとなった。
「え、いつの間に移動したんだ!」「全然見えなかったぞ!」「どうなってんだ!」
「あんた、いつの間に移動したの!まさか縮地!」
えー、移動しただけで、なぜ騒ぐの?さっさと終わらせよう。手加減、手加減と。再度、上段に構え、レインさんの目の前まで移動し、軽く振り下ろした。
なんという事でしょう!
レインさんは防御すらせず、盛大に吹っ飛びました。えーー、防御してよ!そして、壁に激突し、ピクリとも動かなくなりました。やば、人物鑑定、よかった~、死んでない。でも、体力が1/4しか残ってない。
「え、そ、それまで~。レイン、大丈夫か。誰か回復魔法を頼む。」
これは、私がやらないとね。
「私がやります。ハイ・ヒール」
また、周りが騒いでるよ。なんで?
「サーシャ、君はハイ・ヒールを使えるのか!」
「え、はい、あの何か問題でも?」
「回復魔法を覚えているものは、冒険者の中では少ないんだ。そして、この強さだ。これから、ひっきりなしに勧誘されるぞ!」
え、それは困る。
「私としては、当分1人で行動するつもりです。色々と事情がありまして。」
「そうか、残念だ。気が付いたな。レイン、大丈夫か?」
「あれ、ケインズ。そうか負けちまったか。」
「怪我の方は大丈夫ですか?」
「あんたが、いやサーシャが回復してくれたのかい?」
「はい、回復魔法を覚えてますので。」
「すまなかったね。まさか、ここまで強いなんて思わなかったよ。」
あれ?もしかして試されてたの?
「あのもしかして?」
「悪かったね、試させてもらった。1人で冒険者は自殺行為だと思ってね。」
「いえ、心配してくれての事なら許しますよ。」
「そう言ってくれると嬉しいよ。まさか、その年で縮地を使えるとはね。」
レインさんの手を取り、仲直りの握手をした。周りのギャラリーも拍手をしてくれた。私を冒険者として認めてくれたのかな。その後、話を聞く限り、縮地は移動系の戦闘スキルの中でも最高峰のもので、使えるものは限られているそうだ。周りから、仲間へと勧誘されまくったが、なんとか誤魔化して1人で行動することを伝えた。受付の人からギルドカードを貰い、ランクはDとなった。このカードに魔力を通すことで、現在のクラス、これまでの功績と犯罪履歴が表示されるらしい。ステータスは、自分自身にとって超機密事項だから表示されないそうだ。冒険者ギルドでは、掲示板にある依頼の達成実績が全てだそうだ。
「依頼はどうされますか?」
「今日は止めておきます。どこか安く泊まれて信頼出来る宿はありますか?」
「それでしたら、ひょっとこ屋が良いですね。」
なんという名前。危なく笑うところだった。道順を教えてもらい、ひとまず宿を目指した。尾行はないか。ずっとフードコートを羽織っていたから、怪しまれてるかなと思っていたけど大丈夫みたいね。ケインズさんとレインさんには感謝だわ。あの2人のおかげで、私自身の強さ・人柄を冒険者の人達に認識してもらえた。これからしばらくは、あのギルドでお世話になるからよかった。あれがひょっとこ屋かな。
あれ、12歳くらいの子供が受付やってるんだ。可愛い男の子だね。
「あ、お客様だ。いらっしゃいませ。1泊銀貨2枚、朝夕食付きなら銀貨3枚です。1枚追加する分、朝は質素ですが夕食は豪華になりますよ。」
お、それなら当然、夕食付きだね。日数はどうしようか。お金も心許ないから、とりあえず3日かな。ギリギリ大丈夫だ。
「朝夕食付きで3泊、お願いします。はい、銀貨9枚。」
「ありがとうございます。これが部屋の鍵です。朝食は6~9時まで、夕食は18~20時となっています。」
「わかったわ。私はサーシャっていうの、今日から宜しくね。」
「あ、僕はカイルです。宜しくお願いします。」
受付を済ませて部屋に入った。
ギルドの受付さん、名前知らないけど、良いところを紹介してもらった。ここなら落ち着ける。まず、王都で女神・邪族・邪王・邪神に関する情報収集を行うのが、第1ね。あとは、今後生活をするにあたって、先立つものがない。しばらくはお金を稼いで、ある程度溜まったら王都を脱出といきましょう。次に、これまでの事をまとめよう。
1. 邪王の再封印
ダンジョンの4階層隠し部屋に残した手紙は2枚あって、1枚はマーカスさん宛、内容としては
「2枚目の手紙は、王様、ガロットさん、マーカスさん、桜木君、美香の5人のみに見せる事、クラスのみんなに話すかは桜木君と美香の判断に任せる。」
この内容であれば、大きく広まらない。
2枚目の手紙の内容としては、
1) 私が邪族として生きていて自我を持っている。
2) 姿も人間のままである。
3) 邪族になった事で能力値やスキル、称号がリセットされて、新たなものを得たので生きるのに困らない(半分嘘)。
4) 城にいては、この国の迷惑になるので独自に動く。桜木君達は邪王の再封印、私は女神サリアについて調査する。
5) この手紙を読んでる頃には、もう王都にいない(大嘘)。
桜木君と美香の事だから、クラスのみんなには話すだろう。一応、金子組には気をつけておこう。私を見つけたら、みんなに知らせず、討伐してきそうな気がする。逆にボコボコにしたら、なんか因縁付けてきて、結局クラス全員で討伐という方向に向かう気がする。対応策は、すでに考えているから大丈夫!
そして、生きている事が女神サリアに間接的に察知されても、ユニークスキル「存在隠蔽」のおかげで、存在自体がとても希薄なものだとわかるため放置するだろう。ただ、女神サリア側から存在希薄な私を見つけたら、どんな姿で見えるのだろうか?希薄だから、ゴブリンやコボルトのように見えるのかもしれない。
まあ、この手紙の内容であれば、なんの気兼ねもなく、邪王の再封印に集中出来るはずだ。
ただ、注意すべき事項がある。私は邪神を喰ったおかげで、現状のステータスでも邪王を討伐可能だろう。でも、大きな戦争がないのに封印が弱体化しつつある事、女神サリア、女神スフィア、邪神デモゴルゴンといった不可解な要素がある。短絡的なことはしない方がいい。ここで討伐でもしたら、どういった事が起こるか予想出来ない。現状、私は自分のステータスを完全に把握しきれていない。今は、迂闊な動きはしない方がいい。
2. 女神サリア、女神スフィア、邪神デモゴルゴンの関係性
当面の目標は、2人の女神と邪神を調査し、この世界をもっと深く知る事ね。現時点では、情報が少なすぎる。
こんな感じか。私は、こちらに集中して調査していこう。整理出来たら眠くなってきた。
あ~疲れた~~。
----ノックがした。そうか、夕食の時間か。
「夕食の準備が出来ました。」
「カイル、知らせてくれてありがとう。今から行くわ。」
ちょうど、お腹も空いてきた頃合いだ。コートを着用せず1階に行き、テーブルに座った。せめて、宿の中では着ないでおこう。お昼はステーキだったけど、またステーキはないよね?さすがに、連続は無理だな。
出されたのは、---ステーキでした。当然美味しかったよ。でもね、もっと他の料理が食べたい。まさか、ずっとステーキてないよね。ここの主人に聞いてみよう。ちょうど、口髭を生やし肌がやや黒いおじさんが来てくれた。カイルのお父さんかな?
「すいません、明日の夕食のメニューは何ですか?まさか、ステーキではないですよね?」
「もちろんステーキだよ、銀貨1枚追加してるからね。豪勢にいかないと。」
最悪だ。ずっとステーキはあり得ない。邪神に呪われてるのかしら?
「他のメニューはないんですか?唐揚げとか、生姜焼きとかは?」
「からあげ?しょうがやき?それらは何だい?食べ物なのかい?」
嘘、知らないの!昔の勇者様は教えていないのかな。まさか、昔過ぎて知らないとか、---ありえる。よし、教えてあげよう。
「よかったら教えましょうか?すごく美味しいですよ。ビール、じゃないエールとかにも合いますね。」
「なに、エールに合う?面白い、作ってもらおうか。」
「まず、今ある材料を確認していいですか?」
「ああ、構わんよ。ああ、自己紹介がまだだったな。カイルの父のゲイルだ。
「サーシャです。」
調理室に入らせてもらい、目的の材料があるか確認した。鳥のもも肉、オーク、卵、生姜、醤油、片栗粉などがあった。いくつか足りないけど、基本的なものは出来る。取り敢えず、作ってみよう。まずは、唐揚げだ。日本では、毎日料理していたからね。ちょっと材料足りなくても、今ある材料と調味料で調整しよう。ここをこうしてと、多分これで大丈夫なはず。あとは、揚げるだけだ。うーん、揚げ時間で結構味が変わってくるから気をつけたいところだけど、とりあえず基本通りにやってみよう。よし、これで完成だ。後ろを振り向くと、カイルとゲイルが不思議そうに見ていた。
「なんだ、その調理法は?油で揚げるなんて、初めて見たぞ。」
「でも、父さん、凄く美味しそうだよ。」
「まだ駄目よ。余計な油を落としてからね。これでよし、出来上がり~。これが唐揚げだよ。食べてみて。」
「これが唐揚げか」
あ、ゲイルさん、熱いのに一気に食べた。
「熱い~~、でも美味い~!なんだこれは、外側がカリとして中が熱くて、ともかく美味い!」
「よし、僕も!!美味しい~~。初めての味だ。こんな美味しいの食べた事ないよ。」
なんか、凄く喜ばれてる。私からしたら、ありふれた味なんだけど、あ、エールを出そう。
「ゲイルさん、エールです。一緒にどうぞ。」
「わかった。ん!!なんだこれは!エールとすごく合うぞ。美味すぎる。」
「唐揚げ単品だとこってりするんで、何かあっさりした野菜があれば、尚いいですね。」
て、あれ、もう無くなってるよ。食べるの早いよ。周りを見ると、ほかの宿泊者がジーと私を見ていた。ゲイルさんを見ると軽く頷いた。嘘、全員分作るの?結局、この日は唐揚げを全員分作り、試食という形で無料配布した。
宿泊者全員が
「「「うめ~、最高!」」」「サーシャさん、俺の嫁になってくれ~」
なんかどさくさに紛れて、結婚申し込まれたけど丁重に断っておいた。
そこまで美味しいのか、完全な宴となり、私が料理する事になってしまった。結局、私が寝たのは夜遅くとなった。
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