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3章 ガルディア帝国 マルコ遺跡編
ビルブレム到着、冒険者のランク決定試験
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飛び続けて、1時間、ビルブレムが見えてきた。ただ、まだ距離があるというのに、あちこちに召喚獣と化した邪族がいる。召喚獣には、基本手か足にバンドを付ける決まりがあるので、すぐにわかる。グリフォンとユニコーンにも付けてある。周辺にいる召喚獣達は私達を視認すると、威嚇するどころか、一目散と逃げて行った。
「師匠、このまま行くと確実に目立ちますよ。」
「目が合う度に、震えて気絶するか、逃げて行きますね。お姉様、どうしますか?」
「もちろん、降りるに決まってるでしょ!」
ビルブレムまで、まだ距離があるけど問題ないわね。
「サーシャ様~、私達も連れて行って~。リッチ様が自慢してくるんだよ~。」
「恐れながら、私からもお願いします。フィン様とイリス様を護衛致しますので。」
一応2体にも、あのスキルを修得させてあるから問題はないか。リッチだけというのも不公平だしね。仕方ない。
「わかった、許可します。人化していいわよ。」
「やった~、サーシャ様、ありがとう。」
「感謝します。」
2回目の召喚で召喚獣達を改造した時、3体にスキル『偽装 レベル10(MAX)』を入れておいた。これで、人に偽装することが出来る。基本、偽装する場合、変更する内容によって、消費する魔力量が変わってくる。当然、人に偽装する場合は種族自体が違うのだから魔力量も大きく消費するが、今のグリフォンとユニコーンにとって大きな負荷とはならない。
グリフォンの身体が光り、フィンと同じくらいの獣人の女の子が現れた。髪は黄色で短く、目がパッチリした可愛い子だ。きちんと服も着ている。
ユニコーンも身体が光り、18歳ぐらいの人間の青年が現れた。髪は白く綺麗にセットされており、まさに頼れるお兄さんという感じだ。というか執事に見える。
フィンとイリスは、この状態となったグリフォンとユニコーンをじっと見つめ、
「「ふぇ~~~~!獣人と人間になった~~~~!」」
「サーシャ様に改造してもらった時、偽装スキルを入れてもらったんだ~~、良いでしょ~~どうかな?」
「グリフォン、凄く可愛いよ。」
「グリフォンさん、凄く可愛い。」
「やった~!褒められた~!」
「グリフォン、落ち着かんか!」
「ユニコーンもカッコイイ!執事さんみたいだ。」
「お姉様、2人の名前はどうするんですか?」
「もちろん、決めてあるわ。グリフォンはリッカ・テール、ユニコーンはジン・ホワイトよ。召喚獣のバンドは見えないようににしてあるわ。」
「獣人の時は、リッカて呼んでね~。」
「私は、ジンと呼んでくれ。」
うんうん、2人とも良いね。
「師匠、邪族達も、偽装で人に変装可能なんですか?」
「邪力をかなり消費するけど、一応可能よ。ただ、Sクラスが変装したとしても、邪力自体は変えられないから、街に入る前にセンサーとして稼働している魔導具でバレるわ。さあ、ビルブレムに行きましょう。」
○○○
ビルブレムに到着した。闘技会が近いからか、召喚獣を連れた冒険者が多い。テルミア王国では見かけなかったけど、堂々と出して良いんだ。まあ、グリフォンとユニコーンのまま出すと、目立つから絶対やらないけどね。ビルブレム自体は、テルミア王国の王都と建物の造りは似ているわね。
「はあ~、みんな美味しそう。ねえ、フィンあれ食べてみようよ。」
「うんうん、美味しそうだね。師匠、ちょっと買ってきますね。」
リッカを見てると、なんか危なっかしいわね。
「リッカの奴、キョロキョロとして目立つだろうが。」
「でも、リッカさん、凄く楽しそうです。」
「まあ、人間の街に入った事がないから仕方ないわね。」
あ、戻ってきた。買ってきたのは果物類か。オヤツの時間だしいいかな。
「フィン、さっぱりして美味しいね。」
「リッカ、食べる前にイリスに渡してやれ。」
ジンは、リッカのお兄さんて感じかな。
「あ、そうだった。はい、イリス。」
「ありがとう。わあ、スッキリして美味しい。」
先に宿を確保してから、冒険者ギルドで登録ね。好戦的な人が多いと聞いているけど、ランクを決める時は模擬戦をするのかしら?果物を買った店の主人に料理の美味しい宿屋を教えてもらった。宿屋に行くと、2人部屋が2つ空いていたので、そこを取っておいた。時間も余裕があるし、冒険者ギルドの場所を教えてもらい、早速向かった。
冒険者ギルドは広く大きく豪華であった。まずは受付ね。
「すいません、5人の冒険者登録をお願いします。」
「はい、わかりました。説明はお聞きしますか?」
「いえ、テルミア王国で聞いているので大丈夫です。」
「参考のため、他国でのランクを教えて頂けますか?」
「私がSクラスで、この子がEクラスです。これが証拠の冒険者カードです。」
周囲が騒ついた。
「Sクラスだって!」「マジかよ、まだ15位の子供が」「闘技会、面白くなりそうだな。」
周りが、色々と言ってくれるわね。
「ランク決めは、模擬戦ですか?」
「以前は模擬戦でしたが、被害が発生する怖れがあるので、今は簡単なものへとなっています。早速、訓練場に行って、ランク決めを行いましょう。」
周りが騒がしい中、私達は訓練場へ移動した。周りの人達も一緒に付いてきた。訓練場に到着すると、私達の目の前に直径5m程の円板があり、20m先にも同じ板があった。
「近接戦の人は、この円板に魔力を込めた全力の拳を放って下さい。魔法使いの方は、あちらの遠距離用の的にどの属性でも構わないので、初級魔法を全力で放って下さい。放った攻撃の強さが数値として、こちらの板に表示されます。」
なんか、凄く近代的なんですけど。
「はい、質問!板を壊した場合はどうなるんですか?」
リッカが質問した途端、周りが騒ぎ出した。
「はは!これだから田舎者は困るぜ!」「オリハルコンの厚板が壊れるかよ!」
オリハルコンね。それなら壊れる事はないか。でも、目立ちたくないから、『魔力纏い』なしでやりましょう。私は全員を集め、小声で話した。
「みんな、『魔力纏い』なしで攻撃して。リッカとジンが『魔力纏い』込みで攻撃すると、オリハルコンが壊れるからね。まずは、フィンとイリスね。どうせだから全力でやってみたらいいわ。」
「「はい!」」
さて、今のフィン達はどのレベルになるのかしら?
「では、近接戦の板で、やらせてもらいます。」
フィンが全神経を拳に集中してるわね。今のフィンなら、魔力操作だけで拳に魔力も充分量集められるはず。
《ド~ン》
おー、かなりの一撃ね。受付嬢や周りが驚いているのがわかる。
「おい、やるな。あの嬢ちゃん。」「ああ、あの歳で6500は凄いぞ。」
へえ、魔力纏いなしで通常攻撃の3倍近い値が出てる。初期の頃より、スキルレベルも上がったから、こんなものか。その後、イリスも行ったが、初級魔法のため威力こそないものの、周りを充分に驚かせた。
「サーシャ様、次は私が近接戦の的で思いっきりやりまーす。」
「リッカ、ちょっと待ちなさい。すいません、この魔導具の限界数値はいくらですか?」
「は?10万ですけど、それが何か?」
なるほど、10万ね。
「リッカ、こっちに来なさい。」
「何ですか~?」
「フィンの10倍の魔力を込めて叩きなさい。そうすれば、多分6~8万くらいに収まるから。ジン、リッカが全力で叩くと、『魔力纏い』なしでも魔導具が壊れる可能性があるわ。」
「わかりました~。」
リッカの場合、多分全力で叩き込んだら10万超えるね。ここで魔導具を壊したら目立つ。Sクラスの人なら、6万近い数値出すでしょ。お、拳に魔力が集中してる。フィンの10倍位にしているわね。これなら大丈夫でしょう。リッカが拳をオリハルコンに当てた。その瞬間、
《ドゴーーーーーーン、ビリビリ~~~~》
恐ろしい程の轟音が鳴り響き、建物全体が揺れた。
誤算だ。確かに魔導具は壊れていないけど、ここまで衝撃が来るとは思わなかった。
周りはシーンとなり、冒険者達全員が、目を飛び出す程、驚いていた。
「お姉さん、私の数値は?」
「え、あ、えーと、ろ、68790です。」
「やった~~、予想通りの数値だ。」
「サーシャ様、次は私ですがどうしましょう?」
「ここまできたら仕方ないわね。ジンは75000位出しておいて。」
「は、わかりました。」
受付嬢が気を取り直し、ジンが同じ様に攻撃を行った。
《ドゴーーーーーーン、ビリビリ~~~~》
そして、同じ様に恐ろしい程の轟音が鳴り響き、建物全体が揺れた。これ私が次やったら、倒壊しないよね?ジンの数値は75620だった。
「次は、私か。」
「ちょっと待って下さい。念のため聞きますが、リッカちゃんやジンさんより強いですか?」
あ、やっぱり聞いてくるよね。
「お姉さん、何言ってるの?サーシャ様は私達の御主人様だよ。私達より強いに決まってるじゃん。」
あちゃー。リッカ、余計な事言わないの。みんな引きまくってるじゃない。
「あのー、叩きますけどいいですか?あ、衝撃のことなら心配しないで下さい。建物に、響かせないように、一方向に逃がすようにしますので。」
私が叩こうとした時、訓練場に誰か現れた。
「ちょっと待ちなさい。おかしいでしょう!この男性はいいとしても、そこのリッカという女の子が6万なんてありえないわ。魔道具が壊れてるに決まってるわ。そうでなきゃ、うちの息子より数値が高いなんてありえないわ。」
この人、誰よ?この世界にもいるんだ。モンスターペアレント!受付嬢さんが困ってるわ。
「アライア様、魔道具は正常に起動しています。私も驚きましたが、リッカちゃんとジン様の数値は正常です。」
「それじゃあ、私の息子はこ小さな女の子より弱いということになるのだけど。」
これは、受付嬢さん1人に任せると危ないわね。
「リッカもジンも私達の護衛をやっておりまして、実力は間違いなくSクラス(小声 以上)---の力量を持っています。気になるんでしたら、その息子さんを後日連れてきて、この魔道具を叩いてみてはどうでしょうか?」
「今、ここにいます!ダラス、あなたの実力をわからせて上げなさい。」
ここにいるの!このアライアて人、服装からして貴族よね。しかも、顔が見たまんま、語尾に[ざます]が似合う人だ。馬鹿なの?貴族のくせに、公衆の面前で、自分の息子に恥をさらす気なのかしら?あ、その息子が出てきたけど、凄く顔色が悪い。あー、確かにAクラスの力量を持っていて強いのはわかるけど、比較対象が最悪だ。見た感じ、母親と違って良い人そうだ。もし、今ここで叩いてしまったら、ビルブレム全土に恥が広がるかもしれない。さすがに、それは気の毒すぎる。あ、ここで受付嬢さんが動いた。
「でしたら、10日後の闘技会で決着をつけてはいかがでしょうか?受付は、まだやっていますし。」
「そうね。闘技会があったわ。そこで息子と勝負すればいいわ。リッカと言ったかしら?本当にSクラスの実力があるのなら出場しなさい。」
「面白そうだし良いよ!」
こうなったか!私が出場よりマシだからいいけどね。[ざます]じゃない、アライアて人が高笑いを上げながら去っていった。その息子さんが、こちらを見て申し訳なさそうな顔をしていた。
「師匠、このまま行くと確実に目立ちますよ。」
「目が合う度に、震えて気絶するか、逃げて行きますね。お姉様、どうしますか?」
「もちろん、降りるに決まってるでしょ!」
ビルブレムまで、まだ距離があるけど問題ないわね。
「サーシャ様~、私達も連れて行って~。リッチ様が自慢してくるんだよ~。」
「恐れながら、私からもお願いします。フィン様とイリス様を護衛致しますので。」
一応2体にも、あのスキルを修得させてあるから問題はないか。リッチだけというのも不公平だしね。仕方ない。
「わかった、許可します。人化していいわよ。」
「やった~、サーシャ様、ありがとう。」
「感謝します。」
2回目の召喚で召喚獣達を改造した時、3体にスキル『偽装 レベル10(MAX)』を入れておいた。これで、人に偽装することが出来る。基本、偽装する場合、変更する内容によって、消費する魔力量が変わってくる。当然、人に偽装する場合は種族自体が違うのだから魔力量も大きく消費するが、今のグリフォンとユニコーンにとって大きな負荷とはならない。
グリフォンの身体が光り、フィンと同じくらいの獣人の女の子が現れた。髪は黄色で短く、目がパッチリした可愛い子だ。きちんと服も着ている。
ユニコーンも身体が光り、18歳ぐらいの人間の青年が現れた。髪は白く綺麗にセットされており、まさに頼れるお兄さんという感じだ。というか執事に見える。
フィンとイリスは、この状態となったグリフォンとユニコーンをじっと見つめ、
「「ふぇ~~~~!獣人と人間になった~~~~!」」
「サーシャ様に改造してもらった時、偽装スキルを入れてもらったんだ~~、良いでしょ~~どうかな?」
「グリフォン、凄く可愛いよ。」
「グリフォンさん、凄く可愛い。」
「やった~!褒められた~!」
「グリフォン、落ち着かんか!」
「ユニコーンもカッコイイ!執事さんみたいだ。」
「お姉様、2人の名前はどうするんですか?」
「もちろん、決めてあるわ。グリフォンはリッカ・テール、ユニコーンはジン・ホワイトよ。召喚獣のバンドは見えないようににしてあるわ。」
「獣人の時は、リッカて呼んでね~。」
「私は、ジンと呼んでくれ。」
うんうん、2人とも良いね。
「師匠、邪族達も、偽装で人に変装可能なんですか?」
「邪力をかなり消費するけど、一応可能よ。ただ、Sクラスが変装したとしても、邪力自体は変えられないから、街に入る前にセンサーとして稼働している魔導具でバレるわ。さあ、ビルブレムに行きましょう。」
○○○
ビルブレムに到着した。闘技会が近いからか、召喚獣を連れた冒険者が多い。テルミア王国では見かけなかったけど、堂々と出して良いんだ。まあ、グリフォンとユニコーンのまま出すと、目立つから絶対やらないけどね。ビルブレム自体は、テルミア王国の王都と建物の造りは似ているわね。
「はあ~、みんな美味しそう。ねえ、フィンあれ食べてみようよ。」
「うんうん、美味しそうだね。師匠、ちょっと買ってきますね。」
リッカを見てると、なんか危なっかしいわね。
「リッカの奴、キョロキョロとして目立つだろうが。」
「でも、リッカさん、凄く楽しそうです。」
「まあ、人間の街に入った事がないから仕方ないわね。」
あ、戻ってきた。買ってきたのは果物類か。オヤツの時間だしいいかな。
「フィン、さっぱりして美味しいね。」
「リッカ、食べる前にイリスに渡してやれ。」
ジンは、リッカのお兄さんて感じかな。
「あ、そうだった。はい、イリス。」
「ありがとう。わあ、スッキリして美味しい。」
先に宿を確保してから、冒険者ギルドで登録ね。好戦的な人が多いと聞いているけど、ランクを決める時は模擬戦をするのかしら?果物を買った店の主人に料理の美味しい宿屋を教えてもらった。宿屋に行くと、2人部屋が2つ空いていたので、そこを取っておいた。時間も余裕があるし、冒険者ギルドの場所を教えてもらい、早速向かった。
冒険者ギルドは広く大きく豪華であった。まずは受付ね。
「すいません、5人の冒険者登録をお願いします。」
「はい、わかりました。説明はお聞きしますか?」
「いえ、テルミア王国で聞いているので大丈夫です。」
「参考のため、他国でのランクを教えて頂けますか?」
「私がSクラスで、この子がEクラスです。これが証拠の冒険者カードです。」
周囲が騒ついた。
「Sクラスだって!」「マジかよ、まだ15位の子供が」「闘技会、面白くなりそうだな。」
周りが、色々と言ってくれるわね。
「ランク決めは、模擬戦ですか?」
「以前は模擬戦でしたが、被害が発生する怖れがあるので、今は簡単なものへとなっています。早速、訓練場に行って、ランク決めを行いましょう。」
周りが騒がしい中、私達は訓練場へ移動した。周りの人達も一緒に付いてきた。訓練場に到着すると、私達の目の前に直径5m程の円板があり、20m先にも同じ板があった。
「近接戦の人は、この円板に魔力を込めた全力の拳を放って下さい。魔法使いの方は、あちらの遠距離用の的にどの属性でも構わないので、初級魔法を全力で放って下さい。放った攻撃の強さが数値として、こちらの板に表示されます。」
なんか、凄く近代的なんですけど。
「はい、質問!板を壊した場合はどうなるんですか?」
リッカが質問した途端、周りが騒ぎ出した。
「はは!これだから田舎者は困るぜ!」「オリハルコンの厚板が壊れるかよ!」
オリハルコンね。それなら壊れる事はないか。でも、目立ちたくないから、『魔力纏い』なしでやりましょう。私は全員を集め、小声で話した。
「みんな、『魔力纏い』なしで攻撃して。リッカとジンが『魔力纏い』込みで攻撃すると、オリハルコンが壊れるからね。まずは、フィンとイリスね。どうせだから全力でやってみたらいいわ。」
「「はい!」」
さて、今のフィン達はどのレベルになるのかしら?
「では、近接戦の板で、やらせてもらいます。」
フィンが全神経を拳に集中してるわね。今のフィンなら、魔力操作だけで拳に魔力も充分量集められるはず。
《ド~ン》
おー、かなりの一撃ね。受付嬢や周りが驚いているのがわかる。
「おい、やるな。あの嬢ちゃん。」「ああ、あの歳で6500は凄いぞ。」
へえ、魔力纏いなしで通常攻撃の3倍近い値が出てる。初期の頃より、スキルレベルも上がったから、こんなものか。その後、イリスも行ったが、初級魔法のため威力こそないものの、周りを充分に驚かせた。
「サーシャ様、次は私が近接戦の的で思いっきりやりまーす。」
「リッカ、ちょっと待ちなさい。すいません、この魔導具の限界数値はいくらですか?」
「は?10万ですけど、それが何か?」
なるほど、10万ね。
「リッカ、こっちに来なさい。」
「何ですか~?」
「フィンの10倍の魔力を込めて叩きなさい。そうすれば、多分6~8万くらいに収まるから。ジン、リッカが全力で叩くと、『魔力纏い』なしでも魔導具が壊れる可能性があるわ。」
「わかりました~。」
リッカの場合、多分全力で叩き込んだら10万超えるね。ここで魔導具を壊したら目立つ。Sクラスの人なら、6万近い数値出すでしょ。お、拳に魔力が集中してる。フィンの10倍位にしているわね。これなら大丈夫でしょう。リッカが拳をオリハルコンに当てた。その瞬間、
《ドゴーーーーーーン、ビリビリ~~~~》
恐ろしい程の轟音が鳴り響き、建物全体が揺れた。
誤算だ。確かに魔導具は壊れていないけど、ここまで衝撃が来るとは思わなかった。
周りはシーンとなり、冒険者達全員が、目を飛び出す程、驚いていた。
「お姉さん、私の数値は?」
「え、あ、えーと、ろ、68790です。」
「やった~~、予想通りの数値だ。」
「サーシャ様、次は私ですがどうしましょう?」
「ここまできたら仕方ないわね。ジンは75000位出しておいて。」
「は、わかりました。」
受付嬢が気を取り直し、ジンが同じ様に攻撃を行った。
《ドゴーーーーーーン、ビリビリ~~~~》
そして、同じ様に恐ろしい程の轟音が鳴り響き、建物全体が揺れた。これ私が次やったら、倒壊しないよね?ジンの数値は75620だった。
「次は、私か。」
「ちょっと待って下さい。念のため聞きますが、リッカちゃんやジンさんより強いですか?」
あ、やっぱり聞いてくるよね。
「お姉さん、何言ってるの?サーシャ様は私達の御主人様だよ。私達より強いに決まってるじゃん。」
あちゃー。リッカ、余計な事言わないの。みんな引きまくってるじゃない。
「あのー、叩きますけどいいですか?あ、衝撃のことなら心配しないで下さい。建物に、響かせないように、一方向に逃がすようにしますので。」
私が叩こうとした時、訓練場に誰か現れた。
「ちょっと待ちなさい。おかしいでしょう!この男性はいいとしても、そこのリッカという女の子が6万なんてありえないわ。魔道具が壊れてるに決まってるわ。そうでなきゃ、うちの息子より数値が高いなんてありえないわ。」
この人、誰よ?この世界にもいるんだ。モンスターペアレント!受付嬢さんが困ってるわ。
「アライア様、魔道具は正常に起動しています。私も驚きましたが、リッカちゃんとジン様の数値は正常です。」
「それじゃあ、私の息子はこ小さな女の子より弱いということになるのだけど。」
これは、受付嬢さん1人に任せると危ないわね。
「リッカもジンも私達の護衛をやっておりまして、実力は間違いなくSクラス(小声 以上)---の力量を持っています。気になるんでしたら、その息子さんを後日連れてきて、この魔道具を叩いてみてはどうでしょうか?」
「今、ここにいます!ダラス、あなたの実力をわからせて上げなさい。」
ここにいるの!このアライアて人、服装からして貴族よね。しかも、顔が見たまんま、語尾に[ざます]が似合う人だ。馬鹿なの?貴族のくせに、公衆の面前で、自分の息子に恥をさらす気なのかしら?あ、その息子が出てきたけど、凄く顔色が悪い。あー、確かにAクラスの力量を持っていて強いのはわかるけど、比較対象が最悪だ。見た感じ、母親と違って良い人そうだ。もし、今ここで叩いてしまったら、ビルブレム全土に恥が広がるかもしれない。さすがに、それは気の毒すぎる。あ、ここで受付嬢さんが動いた。
「でしたら、10日後の闘技会で決着をつけてはいかがでしょうか?受付は、まだやっていますし。」
「そうね。闘技会があったわ。そこで息子と勝負すればいいわ。リッカと言ったかしら?本当にSクラスの実力があるのなら出場しなさい。」
「面白そうだし良いよ!」
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