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5章 レーデンブルク 悪魔討伐編
サリアとの和解 (サリアを料理で餌付けします)
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あー、やっと終わった。
エラーの数が尋常ない程あって、全部修復するのに結局4日程かかったわ!
テイルの話だと、サリアは殆ど徹夜状態で、毎日チェックし少しずつ減らしていたようね。ていうか、デモゴルゴンやスフィアより絶対優秀だ。
「サーシャ様、凄いです。あれだけあったエラーを4日で修復するなんて!」
「私の場合は、スフィアから受け継いだマニュアルや自分の力を上乗せしているからね。凄いのは、サリアの方よ。これまでのシステムの知識と経験だけで、スフィアタリアを崩壊させないために、毎日少しずつエラーを減らしていたでしょう。それがなければ、今頃崩壊していたかもね」
「ふん、ビバボロ、わだじのそござがわかったがじら?」
「サリア、食べながら喋らないの。何言っているのかわからないわ」
そう、この4日間でサリアと和解したのだ。
正確に言うと、和解とは少し違うけどね。
○○○ 時間が少し戻ります
サリアを強制的に気絶させ、システム修復を開始してから3日が経過した。
エラーも7割程修復出来た。全く、なんて数のエラーだ!サリアは1人でよく対応出来たわね。とりあえず、重要度の高いエラーは全て修復した。これで一息つける。
「あんた、なんなのよ!その力をどこで身につけたのよ!」
ベッドの方を見ると、サリアが起きていた。3日前より顔色が良くなったけど、完全回復には程遠いわね。
「今の私の名前は、サーシャ・フォーリングよ。とりあえず、体力も少し回復したようね」
「ふん、感謝なんてしないからね!私を気絶させて寝させるなんて、何考えてるのよ!」
「だって、そうでもしないと、こっちの話を聞いてくれないでしょう?それに頭も少しスッキリしたんじゃない」
「くう、ふん!とにかく、なんでスフィアの力を使えるのか説明しなさいよ!!!」
《ギュルルルルルーーーー》
うわあ、盛大にお腹が鳴ったわね。
「話の前に、食事が必要ね」
「な!あんたが作った料理なんか要らないわよ!」
「サリア様!サーシャ様が作った料理、滅茶苦茶美味いですよ!」
「いらないわよ!」
結構、強情な子ね。
ふふふ、それならこういう手段を取りましょう。
「テイル、とりあえずテーブルに置いていくわよ」
「はい!」
これまでに作った子供向け料理、唐揚げ、オークカツ、コロッケ、オークの生姜焼き、サラダ、焼きおにぎりをテーブルに出した。かなり油っこいけど、サリアの年齢を考えたら、これがベストでしょう。ただ、今は疲れているし胃も弱っているから、先にこれを食べてもらおう。
「サリア、今は疲れていて、いきなりこの量を食べるのはキツイから、先にこれを食べなさい。私がアレンジした『お粥』よ。ダシを染み込ませてあるから、あっさりしていて凄く美味しいわよ」
《ギュルルルゥゥゥゥーーーー》
「くう、し、仕方ないわね。食べてやるわよ!不味かったら、吐き出すからね」
「良いわよ。不味かったらね」
「ふん、あんたの食事なんて-------」
一口、口に入れた途端、黙ったわね。
あ、一気に食べ始めた。ふ、ツカミはOKね。
まずは料理を食べてもらって、私への嫌悪感を無くさないとね。
「な、なんなのよ、この味。こんな料理、食べた事ないわ!ここにある物、食べるわよ」
「ええ、3人で食べましょう」
「やったーーー!」
そこからのサリアのペースが早くなった。やはり唐揚げやコロッケが、ここの子供にも合っているわね。テイルも私達より小さいはずなのに、勢いよく食べるわね。
「う!」
あ、喉を詰まらせたわね。
「ほら、水!」
私の手からコップを奪って、ゴクゴクと飲んだわ。
「ヤバかったーー。死ぬかと思った~~」
また、唐揚げを凄い勢いで食べ始めた。普段、お腹が減っているのはわかるけど、普段どんな食生活を送っていたのよ。
20分程で満足したのか、その場に倒れた。
「-----美味かったわ」
「サーシャ様のお料理、最高です!」
「そ、ありがとう」
私と目を合わさないけど、お礼を言うということは、一応認めてくれたようね。
「サーシャのおかげで、頭が冷えたわ」
「よし、それじゃあ説明しましょうか。私がここに来れるようになった経緯をね」
サリアが、やっと私の目を見てくれるようになったわね。へえ~、こうやって見ると可愛い子じゃない。
「サリアに邪心薬を飲まされたあと、-----デモゴルゴンと会ったわ」
「「はあああぁぁぁぁぁーーー!!!」」
「なんでデモゴルゴンと会うわけ?あの薬はサーシャを邪族にさせるはず!」
「それ、誰から聞いたの?」
「私が暇潰しで殺したウルブスだけど?」
「それ嘘だから。あの薬の効能は、食べた人の精神とデモゴルゴンがいる異世界を繋げる効果があるのよ。ウルブスも適当な嘘を言えば返してくれると思ったんでしょうね」
「なんですってーー、あれ?それじゃあ、なんでサーシャはここにいるのよ?」
うんうん、ちゃんと私の事を名前で呼んでくれているわね。
「本来ならデモゴルゴンが私の精神を喰った後、私の身体に乗り移る事でスフィアタリアに復活するはずだった。でも、----反対に私がデモゴルゴンを喰って、あいつの力を取り込んだのよ」
「「えええぇぇぇぇーーー」」
「サーシャ様、デモゴルゴン様を喰ったんですか?どうやって?」
「そうよ!あいつは私に暴力を振るう最低の父親だった。私より強いしね。どうやって喰ったのよ」
驚くのは当然ね。
「サリア、あなたのおかげよ。あなたがくれたユニークスキル【フリードリーム】、私の精神世界とデモゴルゴンがいる異世界が繋がった事で使用可能になったの。その力で、あいつをステーキ弁当に変化させてやったわ。しかも変化させるタイミングが、『貴様に私の本当の姿を見せてやる~』と言った後だったから、本当の姿がステーキ弁当になったのよ。その状況を想像してみなさい」
「-----くく、あははははは!馬鹿じゃないの、あいつ!本来の姿がステーキ弁当!あはははは、いい気味よ、あはははは」
「デ、デモゴルゴン様の---本来の姿が---ステーキ弁当-----、うくく、あはははは!」
盛大に笑っているけど、サリアの父親を殺したんですけど?
「あの役立たずのユニークスキルで、デモゴルゴンを殺すとはね~~。まあ、父親ではあるけど、不思議と悲しくないわ。私とスフィアを散々殴ったからね。頭もおかしくなっていたから、死んで良かったわ。本来なら、私が殺したかったけどね。一応、お礼を言っておく。でも、今のサーシャの力は、完全にあいつを超えている」
「まず、フリードリームで私が願った事、それは---デモゴルゴンのレベル以外の全てのステータスを取り込むことよ。取り込みに成功したおかげで、低レベルの状態でデモゴルゴンと同じステータスを持つ事になったの」
「なるほど、考えたわね。デモゴルゴンは、スフィア同様あらゆるスキルを持っているわ。低レベルスタートからなら、あいつを超えるわけだ。でも、それだけじゃないでしょう?」
ふふ、サリアはやっぱり賢いわね。
「ええ、涼見凌一が作ったゾンビハウス、その中にいる人達全員を浄化させた後、ダンジョンコアに接続して全てを乗っ取ってやったわ。今のマルコ遺跡とゾンビハウスのダンジョンマスターは私よ。その後、ゾンビハウス自体が異空間にあったから、デモゴルゴンがいた異世界と接続して、私のフリードリームが使えるように設定したの」
「ダンジョンを乗っ取って、異空間にあるゾンビハウスとデモゴルゴンの空間を接続して、サーシャのユニークスキルを使えるようにしたって、トンデモナイ事をするわね」
サリアの観点からでも、私のあの行動は異常になるのね。
「その後、涼見凌一本人と出会って、ゾンビハウスに来るよう誘導してからステータスを奪わせてもらった。今、あいつはゾンビハウスの一画に閉じ込めて、死ぬまで全ての感情を私のエネルギーに変換させる罰を受けているわ」
「は!涼見ね。あの野郎、私に協力するのは良いけど、たまに抜け出しては大勢の異世界の人間を召喚して、ゾンビハウスに入れて遊んでいたけど、今はそのゾンビハウスに閉じ込められているんだ~。いい気味だ!」
「ゾンビハウスにいる大勢の人達の浄化が影響して、私の種族が邪神から女神に変化したわ」
「まあ、大勢の邪族を討伐して、大勢の人達を救っていれば、カルマが逆転するだろうね~」
カルマ----ね。邪族を救えば邪神側に、人類を救えば女神側に移動する仕組みの事か。
「ここからが現在の事よ。レーデンブルクに入って、悪魔とトイフェルベリーに遭遇したわ」
《ピキ》
あー、この反応、相当怒ってるわね。
「秒寺の野郎か。あいつのせいで、システムに負荷がかかり過ぎて、もう少しで壊れるところだった。私の遊ぶ時間も完全になくなった!あいつだけは、私の手でぶっ殺す!」
「レーデンブルクにいる悪魔に関してだけど、私はオリュンプス遺跡周辺の悪魔とトイフェルベリーを壊滅させた。それ以外の地域の悪魔達は悪魔王ラギウスに、トイフェルベリーは私の仲間達によって討伐されたわ」
「ちょっと待ちなさいよ。後半おかしいわよ!なんで悪魔王が同じ悪魔を殺すのよ。それと、サーシャの仲間がどうやってトイフェルベリーを討伐したのよ?」
「悪魔王ラギウスは、前世の記憶を持っている。ちなみに、その前世で生きた場所は、私と同じ国なのよ。だから、ラギウスは悪魔より人類を応援するわ。あいつは、悪魔の世界でも一匹狼だから、悪魔がどんな悲惨な末路を辿ろうがどうでも良いわけ。もう1つのトイフェルベリーなんだけど、私の仲間の場合に限り、食べるだけで討伐可能よ」
「「はあ!」」
「仲間全員が私の加護を持っているんだけど、私の加護を持つ者のみ、食べるだけで実の中にある悪魔の核を破壊出来るのよ」
「な!なんなのよ、それ!あんた、どれだけ強いのよ。今、私が感じている時点でも、私より4~5倍強いのはわかる」
「うーん、それが私自身、把握しきれてないのよ。オリュンプスに来る前は3億ぐらいだったんだけど、その後大量の悪魔とトイフェルベリーを始末したから、また力が上がったのよね。多分、6億ぐらいあるんじゃない?」
そう、本当に把握出来ていないのよ。
「「6億!!!」」
「サーシャ様、おかしいですよ。異常ですよ!どうしてシステムに負荷がかからないんですか」
テイルが訴えるのもわかるわ。
「オリュンプス遺跡最下層にいたダンジョンマスタードミトリアスによると、これまでの私が起こした行動のせいで、私自身の身体が少しずつ進化して、今ではシステムマニュアルスキルも取得したから小型の管理システムと似たようなものになったらしいわ。実際、私の力とシステムマニュアルスキルを合わせれば、私の加護を持つ者達に限り、管理システムを経由しなくてもステータスを弄れるのよね」
そう、スフィアの力を受け継いでわかったけど、称号だけでなくステータス全てを弄れるようになってしまった。どれだけ化物になるんだろうね。
「悪かったわね」
「え、今なんて言ったの?」
「悪かったって言ってるのよ!私のせいで、死ぬより悲惨な目に合ってるからね。さすがに悪いと思ったわ」
「おお、サリア様が謝った!これは、何かが起こる前兆では?」
《ガン》
「イタイ!サリア様~酷いです~~」
「まあ、ある意味では、サリアに感謝しているわ」
「はあ!?どういうこと?」
「もし、人間のままだったら、邪族がテルミア王国の王都に攻め込んできた時に、まず間違いなく殺されていたからよ。そして、テルミア王国自体が滅んでいた可能性が極めて高い。邪神になれた事で、テルミア王国を救えたわ。ガルディア帝国でもキース皇子を救えた。それによって国家間の戦争を回避できた。レーデンブルクでは、厄介なトイフェルベリーを食べるだけで討伐出来た。ね、サリアが私に嫉妬して、ユニークスキル【フリードリーム】と邪心薬を与えた事で、システムにかかる負荷を大幅に軽減していたのよ」
「ふん、どうよ!私に感謝しなさい!私が救ったようなものじゃない!」
「サリア様、調子乗り過ぎですよ。そんな対応したら」
もう遅いわ。そう、確かにサリアが私に行った嫌がらせで、結果的に3つの国を救っている。でもね、あんたのせいで、私の人生が大きく変化したのも事実なのよ。よって、お仕置きを実行します。
「本来なら、サリアと出会った時点で討伐しようと思っていたけど、ドミトリアスから事情を聞いて、お尻千叩きの計に変更したのよね」
「はあ!?なんで、お仕置きされないといけない訳?」
「あんたのせいで、私の人生が大きく変化したからよ。でも、結果的にそのおかげで多くの人々を救う事も出来て、大切な仲間も手に入れる事が出来た。そういう事も差っ引くと、お尻千叩きから十叩き+グリグリ攻撃に減刑してあげます。悪い子には、お仕置きしないとね」
有言実行、早速サリアを肩に担ぎ上げた。
「な!なにすんのよ!?」
「今、ここで刑を執行するのよ」
「なんですってーーーー!」
「おおおぉぉぉーーーー、サリア様がお尻ペンペンされるんですね!」
《パーンパーンパーンパーン》
「イターーーーイ!やめなさいよ!」
《パーンパーンパーンパーン》
「イターーーイ」
「私に何かいう事は?」
「うう、ごめんなさーーーーーーーい、私が悪かったです。ごめんなさーーーい」
「うん、素直によく言えました。2回減刑してあげるわ」
サリアを床に下ろしてやった。
「こんな屈辱、生まれて初めてよ!ちょっと、なんでコメカミに両拳をつけてるのよ!」
「お仕置きは、まだ終わっていません。最後にグリグリ攻撃をやります」
「グリグリ攻撃?」
さあ、お仕置きの締めをやりましょうかーーー!おりゃあ~~!
「あぎゃあ~~、な、な、なによこれ~~、あぎゅあーーー」
「おー、あのサリア様が悲鳴を!」
「テイルーーー、あんたは~~、あきょ~~~~~~~~」
《ドサ》
《ピクピクピク》
白目になって気絶したか。
さて、次は-–--
「え、サーシャ様、私のコメカミになぜ?」
「テイルにも、お仕置きが必要だからよ」
「そ、そんなー、あぎゃあーーーーーなんで私までーーーあきょああーーーー」
「サリアの暴走を止めきれなかったよ~~~~」
「むきょああああああーーーーーー」
《ドサ》
《ピクピクピクピクピク》
「ふう、お仕置き終了!悪い子には、お仕置きしないとね。かなり減刑したんだから」
2人とも気絶して聞いてないわね。
----15分後–-–-
「なんてお仕置きするのよ!あれは、もう2度と喰らいたくないわ」
「本当ですよ。あれだけは喰らいたくないですね!」
「悪いことをすれば、お仕置きは当然ね」
「うぐ、悪かったわ」
「こうやってお二人を見ると、サーシャ様はサリア様のお姉さんみたいですね」
「な、なんで、サーシャが私の姉になるのよ!?」
「ある意味、姉かもね。デモゴルゴンの力を取り込んだから」
「な!絶対に呼ばないわよ!サーシャで十分よ!」
どうにか和解が成功したかな。
さあ、残りのシステムエラーを修復しますか!
(そして、冒頭に戻る)
エラーの数が尋常ない程あって、全部修復するのに結局4日程かかったわ!
テイルの話だと、サリアは殆ど徹夜状態で、毎日チェックし少しずつ減らしていたようね。ていうか、デモゴルゴンやスフィアより絶対優秀だ。
「サーシャ様、凄いです。あれだけあったエラーを4日で修復するなんて!」
「私の場合は、スフィアから受け継いだマニュアルや自分の力を上乗せしているからね。凄いのは、サリアの方よ。これまでのシステムの知識と経験だけで、スフィアタリアを崩壊させないために、毎日少しずつエラーを減らしていたでしょう。それがなければ、今頃崩壊していたかもね」
「ふん、ビバボロ、わだじのそござがわかったがじら?」
「サリア、食べながら喋らないの。何言っているのかわからないわ」
そう、この4日間でサリアと和解したのだ。
正確に言うと、和解とは少し違うけどね。
○○○ 時間が少し戻ります
サリアを強制的に気絶させ、システム修復を開始してから3日が経過した。
エラーも7割程修復出来た。全く、なんて数のエラーだ!サリアは1人でよく対応出来たわね。とりあえず、重要度の高いエラーは全て修復した。これで一息つける。
「あんた、なんなのよ!その力をどこで身につけたのよ!」
ベッドの方を見ると、サリアが起きていた。3日前より顔色が良くなったけど、完全回復には程遠いわね。
「今の私の名前は、サーシャ・フォーリングよ。とりあえず、体力も少し回復したようね」
「ふん、感謝なんてしないからね!私を気絶させて寝させるなんて、何考えてるのよ!」
「だって、そうでもしないと、こっちの話を聞いてくれないでしょう?それに頭も少しスッキリしたんじゃない」
「くう、ふん!とにかく、なんでスフィアの力を使えるのか説明しなさいよ!!!」
《ギュルルルルルーーーー》
うわあ、盛大にお腹が鳴ったわね。
「話の前に、食事が必要ね」
「な!あんたが作った料理なんか要らないわよ!」
「サリア様!サーシャ様が作った料理、滅茶苦茶美味いですよ!」
「いらないわよ!」
結構、強情な子ね。
ふふふ、それならこういう手段を取りましょう。
「テイル、とりあえずテーブルに置いていくわよ」
「はい!」
これまでに作った子供向け料理、唐揚げ、オークカツ、コロッケ、オークの生姜焼き、サラダ、焼きおにぎりをテーブルに出した。かなり油っこいけど、サリアの年齢を考えたら、これがベストでしょう。ただ、今は疲れているし胃も弱っているから、先にこれを食べてもらおう。
「サリア、今は疲れていて、いきなりこの量を食べるのはキツイから、先にこれを食べなさい。私がアレンジした『お粥』よ。ダシを染み込ませてあるから、あっさりしていて凄く美味しいわよ」
《ギュルルルゥゥゥゥーーーー》
「くう、し、仕方ないわね。食べてやるわよ!不味かったら、吐き出すからね」
「良いわよ。不味かったらね」
「ふん、あんたの食事なんて-------」
一口、口に入れた途端、黙ったわね。
あ、一気に食べ始めた。ふ、ツカミはOKね。
まずは料理を食べてもらって、私への嫌悪感を無くさないとね。
「な、なんなのよ、この味。こんな料理、食べた事ないわ!ここにある物、食べるわよ」
「ええ、3人で食べましょう」
「やったーーー!」
そこからのサリアのペースが早くなった。やはり唐揚げやコロッケが、ここの子供にも合っているわね。テイルも私達より小さいはずなのに、勢いよく食べるわね。
「う!」
あ、喉を詰まらせたわね。
「ほら、水!」
私の手からコップを奪って、ゴクゴクと飲んだわ。
「ヤバかったーー。死ぬかと思った~~」
また、唐揚げを凄い勢いで食べ始めた。普段、お腹が減っているのはわかるけど、普段どんな食生活を送っていたのよ。
20分程で満足したのか、その場に倒れた。
「-----美味かったわ」
「サーシャ様のお料理、最高です!」
「そ、ありがとう」
私と目を合わさないけど、お礼を言うということは、一応認めてくれたようね。
「サーシャのおかげで、頭が冷えたわ」
「よし、それじゃあ説明しましょうか。私がここに来れるようになった経緯をね」
サリアが、やっと私の目を見てくれるようになったわね。へえ~、こうやって見ると可愛い子じゃない。
「サリアに邪心薬を飲まされたあと、-----デモゴルゴンと会ったわ」
「「はあああぁぁぁぁぁーーー!!!」」
「なんでデモゴルゴンと会うわけ?あの薬はサーシャを邪族にさせるはず!」
「それ、誰から聞いたの?」
「私が暇潰しで殺したウルブスだけど?」
「それ嘘だから。あの薬の効能は、食べた人の精神とデモゴルゴンがいる異世界を繋げる効果があるのよ。ウルブスも適当な嘘を言えば返してくれると思ったんでしょうね」
「なんですってーー、あれ?それじゃあ、なんでサーシャはここにいるのよ?」
うんうん、ちゃんと私の事を名前で呼んでくれているわね。
「本来ならデモゴルゴンが私の精神を喰った後、私の身体に乗り移る事でスフィアタリアに復活するはずだった。でも、----反対に私がデモゴルゴンを喰って、あいつの力を取り込んだのよ」
「「えええぇぇぇぇーーー」」
「サーシャ様、デモゴルゴン様を喰ったんですか?どうやって?」
「そうよ!あいつは私に暴力を振るう最低の父親だった。私より強いしね。どうやって喰ったのよ」
驚くのは当然ね。
「サリア、あなたのおかげよ。あなたがくれたユニークスキル【フリードリーム】、私の精神世界とデモゴルゴンがいる異世界が繋がった事で使用可能になったの。その力で、あいつをステーキ弁当に変化させてやったわ。しかも変化させるタイミングが、『貴様に私の本当の姿を見せてやる~』と言った後だったから、本当の姿がステーキ弁当になったのよ。その状況を想像してみなさい」
「-----くく、あははははは!馬鹿じゃないの、あいつ!本来の姿がステーキ弁当!あはははは、いい気味よ、あはははは」
「デ、デモゴルゴン様の---本来の姿が---ステーキ弁当-----、うくく、あはははは!」
盛大に笑っているけど、サリアの父親を殺したんですけど?
「あの役立たずのユニークスキルで、デモゴルゴンを殺すとはね~~。まあ、父親ではあるけど、不思議と悲しくないわ。私とスフィアを散々殴ったからね。頭もおかしくなっていたから、死んで良かったわ。本来なら、私が殺したかったけどね。一応、お礼を言っておく。でも、今のサーシャの力は、完全にあいつを超えている」
「まず、フリードリームで私が願った事、それは---デモゴルゴンのレベル以外の全てのステータスを取り込むことよ。取り込みに成功したおかげで、低レベルの状態でデモゴルゴンと同じステータスを持つ事になったの」
「なるほど、考えたわね。デモゴルゴンは、スフィア同様あらゆるスキルを持っているわ。低レベルスタートからなら、あいつを超えるわけだ。でも、それだけじゃないでしょう?」
ふふ、サリアはやっぱり賢いわね。
「ええ、涼見凌一が作ったゾンビハウス、その中にいる人達全員を浄化させた後、ダンジョンコアに接続して全てを乗っ取ってやったわ。今のマルコ遺跡とゾンビハウスのダンジョンマスターは私よ。その後、ゾンビハウス自体が異空間にあったから、デモゴルゴンがいた異世界と接続して、私のフリードリームが使えるように設定したの」
「ダンジョンを乗っ取って、異空間にあるゾンビハウスとデモゴルゴンの空間を接続して、サーシャのユニークスキルを使えるようにしたって、トンデモナイ事をするわね」
サリアの観点からでも、私のあの行動は異常になるのね。
「その後、涼見凌一本人と出会って、ゾンビハウスに来るよう誘導してからステータスを奪わせてもらった。今、あいつはゾンビハウスの一画に閉じ込めて、死ぬまで全ての感情を私のエネルギーに変換させる罰を受けているわ」
「は!涼見ね。あの野郎、私に協力するのは良いけど、たまに抜け出しては大勢の異世界の人間を召喚して、ゾンビハウスに入れて遊んでいたけど、今はそのゾンビハウスに閉じ込められているんだ~。いい気味だ!」
「ゾンビハウスにいる大勢の人達の浄化が影響して、私の種族が邪神から女神に変化したわ」
「まあ、大勢の邪族を討伐して、大勢の人達を救っていれば、カルマが逆転するだろうね~」
カルマ----ね。邪族を救えば邪神側に、人類を救えば女神側に移動する仕組みの事か。
「ここからが現在の事よ。レーデンブルクに入って、悪魔とトイフェルベリーに遭遇したわ」
《ピキ》
あー、この反応、相当怒ってるわね。
「秒寺の野郎か。あいつのせいで、システムに負荷がかかり過ぎて、もう少しで壊れるところだった。私の遊ぶ時間も完全になくなった!あいつだけは、私の手でぶっ殺す!」
「レーデンブルクにいる悪魔に関してだけど、私はオリュンプス遺跡周辺の悪魔とトイフェルベリーを壊滅させた。それ以外の地域の悪魔達は悪魔王ラギウスに、トイフェルベリーは私の仲間達によって討伐されたわ」
「ちょっと待ちなさいよ。後半おかしいわよ!なんで悪魔王が同じ悪魔を殺すのよ。それと、サーシャの仲間がどうやってトイフェルベリーを討伐したのよ?」
「悪魔王ラギウスは、前世の記憶を持っている。ちなみに、その前世で生きた場所は、私と同じ国なのよ。だから、ラギウスは悪魔より人類を応援するわ。あいつは、悪魔の世界でも一匹狼だから、悪魔がどんな悲惨な末路を辿ろうがどうでも良いわけ。もう1つのトイフェルベリーなんだけど、私の仲間の場合に限り、食べるだけで討伐可能よ」
「「はあ!」」
「仲間全員が私の加護を持っているんだけど、私の加護を持つ者のみ、食べるだけで実の中にある悪魔の核を破壊出来るのよ」
「な!なんなのよ、それ!あんた、どれだけ強いのよ。今、私が感じている時点でも、私より4~5倍強いのはわかる」
「うーん、それが私自身、把握しきれてないのよ。オリュンプスに来る前は3億ぐらいだったんだけど、その後大量の悪魔とトイフェルベリーを始末したから、また力が上がったのよね。多分、6億ぐらいあるんじゃない?」
そう、本当に把握出来ていないのよ。
「「6億!!!」」
「サーシャ様、おかしいですよ。異常ですよ!どうしてシステムに負荷がかからないんですか」
テイルが訴えるのもわかるわ。
「オリュンプス遺跡最下層にいたダンジョンマスタードミトリアスによると、これまでの私が起こした行動のせいで、私自身の身体が少しずつ進化して、今ではシステムマニュアルスキルも取得したから小型の管理システムと似たようなものになったらしいわ。実際、私の力とシステムマニュアルスキルを合わせれば、私の加護を持つ者達に限り、管理システムを経由しなくてもステータスを弄れるのよね」
そう、スフィアの力を受け継いでわかったけど、称号だけでなくステータス全てを弄れるようになってしまった。どれだけ化物になるんだろうね。
「悪かったわね」
「え、今なんて言ったの?」
「悪かったって言ってるのよ!私のせいで、死ぬより悲惨な目に合ってるからね。さすがに悪いと思ったわ」
「おお、サリア様が謝った!これは、何かが起こる前兆では?」
《ガン》
「イタイ!サリア様~酷いです~~」
「まあ、ある意味では、サリアに感謝しているわ」
「はあ!?どういうこと?」
「もし、人間のままだったら、邪族がテルミア王国の王都に攻め込んできた時に、まず間違いなく殺されていたからよ。そして、テルミア王国自体が滅んでいた可能性が極めて高い。邪神になれた事で、テルミア王国を救えたわ。ガルディア帝国でもキース皇子を救えた。それによって国家間の戦争を回避できた。レーデンブルクでは、厄介なトイフェルベリーを食べるだけで討伐出来た。ね、サリアが私に嫉妬して、ユニークスキル【フリードリーム】と邪心薬を与えた事で、システムにかかる負荷を大幅に軽減していたのよ」
「ふん、どうよ!私に感謝しなさい!私が救ったようなものじゃない!」
「サリア様、調子乗り過ぎですよ。そんな対応したら」
もう遅いわ。そう、確かにサリアが私に行った嫌がらせで、結果的に3つの国を救っている。でもね、あんたのせいで、私の人生が大きく変化したのも事実なのよ。よって、お仕置きを実行します。
「本来なら、サリアと出会った時点で討伐しようと思っていたけど、ドミトリアスから事情を聞いて、お尻千叩きの計に変更したのよね」
「はあ!?なんで、お仕置きされないといけない訳?」
「あんたのせいで、私の人生が大きく変化したからよ。でも、結果的にそのおかげで多くの人々を救う事も出来て、大切な仲間も手に入れる事が出来た。そういう事も差っ引くと、お尻千叩きから十叩き+グリグリ攻撃に減刑してあげます。悪い子には、お仕置きしないとね」
有言実行、早速サリアを肩に担ぎ上げた。
「な!なにすんのよ!?」
「今、ここで刑を執行するのよ」
「なんですってーーーー!」
「おおおぉぉぉーーーー、サリア様がお尻ペンペンされるんですね!」
《パーンパーンパーンパーン》
「イターーーーイ!やめなさいよ!」
《パーンパーンパーンパーン》
「イターーーイ」
「私に何かいう事は?」
「うう、ごめんなさーーーーーーーい、私が悪かったです。ごめんなさーーーい」
「うん、素直によく言えました。2回減刑してあげるわ」
サリアを床に下ろしてやった。
「こんな屈辱、生まれて初めてよ!ちょっと、なんでコメカミに両拳をつけてるのよ!」
「お仕置きは、まだ終わっていません。最後にグリグリ攻撃をやります」
「グリグリ攻撃?」
さあ、お仕置きの締めをやりましょうかーーー!おりゃあ~~!
「あぎゃあ~~、な、な、なによこれ~~、あぎゅあーーー」
「おー、あのサリア様が悲鳴を!」
「テイルーーー、あんたは~~、あきょ~~~~~~~~」
《ドサ》
《ピクピクピク》
白目になって気絶したか。
さて、次は-–--
「え、サーシャ様、私のコメカミになぜ?」
「テイルにも、お仕置きが必要だからよ」
「そ、そんなー、あぎゃあーーーーーなんで私までーーーあきょああーーーー」
「サリアの暴走を止めきれなかったよ~~~~」
「むきょああああああーーーーーー」
《ドサ》
《ピクピクピクピクピク》
「ふう、お仕置き終了!悪い子には、お仕置きしないとね。かなり減刑したんだから」
2人とも気絶して聞いてないわね。
----15分後–-–-
「なんてお仕置きするのよ!あれは、もう2度と喰らいたくないわ」
「本当ですよ。あれだけは喰らいたくないですね!」
「悪いことをすれば、お仕置きは当然ね」
「うぐ、悪かったわ」
「こうやってお二人を見ると、サーシャ様はサリア様のお姉さんみたいですね」
「な、なんで、サーシャが私の姉になるのよ!?」
「ある意味、姉かもね。デモゴルゴンの力を取り込んだから」
「な!絶対に呼ばないわよ!サーシャで十分よ!」
どうにか和解が成功したかな。
さあ、残りのシステムエラーを修復しますか!
(そして、冒頭に戻る)
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親に言われるまま学校や塾に通い、卒業後は親の進める親族の会社に入り、上司や親の進める相手と見合いし、結婚。
その後馬車馬のように働き、特別好きな事をした覚えもないまま定年を迎えようとしている主人公、あとわずか数日の会社員生活でふと、何かに誘われるように会社を無断で休み、海の見える高台にある、神社に立ち寄った。
そこで野良犬に噛み殺されそうになっていた狐を助けたがその際、野良犬に喉笛を噛み切られその命を終えてしまうがその時、神社から不思議な光が放たれ新たな世界に生まれ変わる、そこでは自分の意思で何もかもしなければ生きてはいけない厳しい世界しかし、生きているという実感に震える主人公が、力強く生きるながら信仰と奇跡にに導かれて神に至る物語。
1000年生きてる気功の達人異世界に行って神になる
まったりー
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主人公は気功を極め人間の限界を超えた強さを持っていた、更に大気中の気を集め若返ることも出来た、それによって1000年以上の月日を過ごし普通にひっそりと暮らしていた。
そんなある時、教師として新任で向かった学校のクラスが異世界召喚され、別の世界に行ってしまった、そこで主人公が色々します。
幼女と執事が異世界で
天界
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宝くじを握り締めオレは死んだ。
当選金額は約3億。だがオレが死んだのは神の過失だった!
謝罪と称して3億分の贈り物を貰って転生したら異世界!?
おまけで貰った執事と共に異世界を満喫することを決めるオレ。
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貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
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【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
【完結】異世界に召喚されたので、好き勝手に無双しようと思います。〜人や精霊を救う?いいえ、ついでに女神様も助けちゃおうと思います!〜
月城 蓮桜音
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仕事に日々全力を注ぎ、モフモフのぬいぐるみ達に癒されつつ、趣味の読書を生き甲斐にしていたハードワーカーの神木莉央は、過労死寸前に女神に頼まれて異世界へ。魔法のある世界に召喚された莉央は、魔力量の少なさから無能扱いされるが、持ち前のマイペースさと素直さで、王子と王子の幼馴染達に愛され無双して行く物語です。
※この作品は、カクヨムでも掲載しています。
いきなり異世界って理不尽だ!
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三田 陽菜25歳。会社に行こうと家を出たら、足元が消えて、気付けば異世界へ。
自称神様の作った機械のシステムエラーで地球には帰れない。地球の物は何でも魔力と交換できるようにしてもらい、異世界で居心地良く暮らしていきます!
パーティーを追放されるどころか殺されかけたので、俺はあらゆる物をスキルに変える能力でやり返す
名無し
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パーティー内で逆境に立たされていたセクトは、固有能力取得による逆転劇を信じていたが、信頼していた仲間に裏切られた上に崖から突き落とされてしまう。近隣で活動していたパーティーのおかげで奇跡的に一命をとりとめたセクトは、かつての仲間たちへの復讐とともに、助けてくれた者たちへの恩返しを誓うのだった。
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