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第一章:奴隷商人(仮免)始めました。
第四話
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私たちが自分の家に引っ越してきて2週間が過ぎた。特に問題らしいことは起きなかった。ある意味順調すぎるといえるほど、引っ越しはうまくいき、ミアの調教も同じだった。この2週間体をいたわりながら生活していたミアは順調に回復していた。まだまだ体重が戻りきっていないが、普通に生活する分には問題なかった。
驚くべきことに、この2週間でミアは文字を覚え、簡単な計算と魔法が使えるようになっていた。ファノンに言わせると以上の一言だった。これまで、魔法の魔の字すらわからなかった少女がたった2週間で簡単な魔法とは言え、行使することが出来るのだ。正直な話、この時点でミアを売りに出してもそれ相応の金になるとのことだった。
この世界の識字率は非常に低い。文字を読める人は、聖職者か権力者もしくは商人と相場が決まっている。一般的な住人は文字を読む必要がないのだ。簡単な言葉と数字さえ読めれば他はいらない、そんな世界だ。
ミアの表の習い事は私のスケジュールの上をいく速度で進んでいる。では裏の習い事の方はどうかというと、これまた順調だ。昼夜問わず、ミアは私のところに休み時間になるとやってくる。それは、私の一物をなめるためだ。エリーとのSEXが彼女の常識をぶち壊したらしかった。
エリーが気を失うまで腰を振り続けた私に対する恐怖と、あそこまでの行為をしたのにも関わらず、以前と変わらず親密なエリーと私を見てあこがれを抱いたらしかった。いつか来る自分の使えるべき主人とそのような関係に至りたいと考えようで、性知識についても貪欲に吸収していっていた。フェラチオはもちろんのこと、パイズリやイラマチオ、手コキにディープキスなども習得した彼女は、上半身に関しては向かうとこ敵なし状態であった。
「ねえ、ご主人様……。」
「なんだい。ファノン、ミアの勉強は終わったのか?」
「もう終わりましたよ。今は下で復習をしているところです。」
「それは良いことだ。で、なんだ?」
「私には手を出さないのですか?」
そう、この2週間ファノンは毎回性行為を同じ部屋で見せつけられているにもかかわらず手を出されていなかったのだ。
「手を出してもらいたいのかな?」
「いえ、その。それならば、私があそこにいる必要があるのでしょうか?」
手を出さないなら、性行為の習い事の際には自分の部屋に戻りたいというのもわからなくはなかった。しかし、私はそれを……。
「ダメだ。」
「なぜでしょうか。考えの至らない私をお許しください。」
「簡単だ。ミアには、性交を誰かに見られているというのに慣れてもらわねばいけないからな。」
正直貴族の趣味というのはわからない。例えば火の神を信仰している貴族の一人であるハワード一族は気が高ぶったら、そこらへんにいる使用人にすぐに手を出すというのは公然の秘密だ。まあ、万が一孕ませられても愛人として囲うらしいので特に問題になったことはないということだが。そこで問題になるのが、衆人環境でも犯されるということだ。正直その趣味はどうなのかと問いたくなる気持ちもわからなくもない。
しかし、基本的に貞操観念などが緩いのがこの世界だ。貴族等の一部の人たちを除いて、ほとんどの人の貞操観念など現代日本人からするとほとんどないに等しい。この街ではないが、地方の農村などに行くと一応夫婦の関係にはなるが、別に男性は女性の了承さえあれば誰と寝ても問題にならないらしい。
他には宗教的な話になるが、光や水の神は貞操を守ることが重要として考えておりこの宗派の人はそこまでオープンにこういう行為をしないが、火や土の神などは性行為を大ぴらにしてもいいという考えがあるそうだ。これだけ聞くと、光や水がまともそうに見えるが、結局隠れてやっているだけで実情はそこまで変わらないらしい。
「火や土の神を信仰する者たちですか。」
「そういうこと。この街ではそこまでいないけど万が一そこら辺の貴族に買われたら覚悟しなきゃいけないからね。」
「そうですか。」
「ファノンも、そういう町に行ったことはあるんでしょ?」
「何度かありますが、基本的にエルフに言い寄ってくる人は少ないですからね。いたとしても、魔法であしらいました。」
「まあ、ファノンの魔法ならなんとでもなるよね。まあ、火の神の信仰者も悪いやつではないらしいよ。一旦好きになった女性は、絶対に離さないし、いい旦那さんになるらしいからなぁ。」
「結婚するまでの経緯に女性の意思が十分じゃないケースも多いらしいですけど……。」
「しょうがない。それが掟なんだから。天罰食らってないし、神はそれを推奨しているのでしょう。」
そう、この世界には天罰が実在する。例えば、妊婦殺しだ。妊婦を殺したものは必ず死が訪れるらしい。だから盗賊などが妊婦を見つけても、手出しはせずにほっておくことの方が多い。手を出せば天罰を食らう存在に近づきたくないのもわかるというものだ。他にも、神を侮辱する発言だとか、神を名乗ることだとか、神の名をかたり民衆から金を巻き上げたりだとかそういったことは天罰の対象になるらしかった。昔にそれによって町がほろんだということもあった。
「しょうがないですね。」
「君とは、仲良くしたいんだよ。別に無理に襲ったりはしない。私は君を本当に気に入ってるんだそれだけはわかっていてくれ。」
「ありがとうございます。ご主人様。」
ファノンはそういうと丁寧に礼をして部屋から出ていった。
ファノンにはいってないが、毎日性行為を行っている部屋にいてもらうにはもう一つ理由がある。それの効果が表れるのもあともうちょっとだろう。
「いただきます。」
その日の夕食はミアとファノンが作ってくれたワイルドブルのワイン煮込みだった。この家では、食事だけはお金を掛ける方針があった。御飯にお金を掛けないと基本的に娯楽の少ないこの世界では、本当にただ毎日を過ごすだけになってしまう。また、貴族や金持ち相手への食事の提供ができるぐらいの腕前にするべく練習しているからという理由もあった。
豚肉は下拵えがちゃんとしてあるのだろう、ナイフを使わなくともほぐれるほど似柔らかく、肉の奥深くまで味がしみこんでいた。また、添えてあるサラダには私が教えたマヨネーズがついており、食事だけならば元居た世界にためを張れるようになっていた。
「どうでしょうか?」
ミアは料理の味が私の口にあったのか心配なようだった。2週間前とは違い綺麗に整えられた眉をゆがませて聞いてくる彼女はとてもかわいらしかった。
「大丈夫だ。おいしいよ。」
「やった。」
ミアは小さくガッツポーズをすると、私の後ろに控えた。一緒に食べているのはファノンとエリーだ。ミアは一緒に食事をとることは無い。私たちが食べた後に食事をとるのだ。
ここで一緒に食べてしまうと、彼女が新たな主人に旅立っていくと気に問題になってしまうかもしれない。これはミアのためでもあった。
「ファノンやエリーはどうだい?」
「私は、もう少し塩をきかせてもいいかもしれないと思いました。彼女の主人になられる方が運動をよくする方だったら、塩をもう少し足してもいいと思います。」
「エリーはこれがいい。」
ファノンはあくまで先生としての立場として意見を述べていた。一方でエリーは食べるので夢中で適当な返事を返していた。
ミアは、エリーに近づくと手元に持っていたタオルでエリーの口元をぬぐった。
「エリーさん。お口が汚れていますよ。」
「ん、ありがとう。」
エリーはミアの行為を受けれいていた。夜の師匠として肌を重ねることの多い彼女たちは、いつの間にか姉妹のように仲良くなっていたのだ。だが、同じ奴隷でもエリーは私のものであり、ミアは私の物ではない。そこは大きな差になっていた。
「さて、ミア。」
「はい、ご主人様。」
私が声を掛けると、ミアは背筋をすっと伸ばし私の方に向き直った。彼女が来ているのは特注で作らせたこの世界で標準的なメイド服だ。すっと背を伸ばしたせいで、こんもりと今まで小ぶりであったはずの胸が主張してきていた。
「今日の夜から新たなことを始める。」
「なんでしょうか?」
私は、床に置いてあった。木箱を開けた。中に入っていたのは、小さい木の球がついたひも状のものだった。そうそれは様々なサイズのアナルパールだった。他にも大小さまざまな大きさの張り型もそろえられていた。
「ご主人様。一体それは?」
「今日の夜から、これを使ってお前の尻穴を調教していく。」
「おしりの穴ですか?」
ミアはさっと顔色を青ざめさせた。自分の不浄の穴にそれらが入っていく姿を想像したのだろう。今まで考えもしなかったことをするのは非常に怖いのだ。
「それで、今日この後エリーと肛門にこれを入れて中を洗い流してきてくれ。」
私が出したのは、スライムの粘液だった。スライムの粘液は非常に便利で潤滑油として使ってもいいし、今回のように浣腸に使っても問題なかった。町にいる冒険者に依頼して採取してもらってきたのだ。スライムは基本的に草食性なため危険はなく、用意してもらうのも非常に安い値段でお願いできた。
「エリー教えてあげてくれ。」
「分かった。」
ミアは信じあれないものを見たかのように、さっきまで和気あいあいとしていたエリーを見た。エリーはアナルセックスの経験がある。というのも、夜は性行為ぐらいしかやることがなかったので色々二人で試したのだ。普通の人間なら拒否反応を示すことも、サキュバスな彼女は余裕でこなしてくる。性行為で無茶をしても大丈夫な二人組がそろったとなれば、色々と開発するのも無理はなかった。
夕食を終え、調教部屋と呼んでいる大部屋に三人を呼ぶと、ミアが恥ずかしそうにしていた。今日からはいつもと違い、スケスケの服を着てもらっている。肌触りが良く一見高そうに見えるこの商品だが、古着屋さんで安く買うことが出来たのだ。生地の素材は不明で、恐らく何かの魔物の線維だろうということになっていた。
ちなみにファノンにもプレゼントしたら着てきてくれた。なんだかんだサービスのいい彼女だ。うっすらと見える彼女の胸は三人の中で断トツで大きく、また形も良かった。
「洗ってきたかな?」
「はい、ご主人様。」
ミアは恥ずかしそうにもじもじとしていた。スライムの体液で浣腸した時の恥ずかしさと、快感を覚えているのだろう。しかも、今回はスケスケの下着姿での登場だ。恥ずかしくないわけがない。
一方でエリーはというと、かわいらしいという言葉が似合う姿だった。裾から見える尻尾は左右に揺れており、今日の夜を楽しみにしているということがまるわかりだった。
「こっちに来なさい。」
私はそういうと、エリーとミアを両脇に迎えた。二人を抱きかかえると、なんか悪徳領主になった気分である。手始めにエリーにキスをする。いつもよりもスローペースでされるキスは、彼女のお気に召したようだった。うっとりとした表情と、うるうると輝く瞳が綺麗だった。キスしている間も、ミアの事をいじり続けていた。肉のついてきた体を優しく触り、臀部の肉をもみもみと揉みこむ。いつの間にか、しっとりとした触りやすい肌を手に入れていたミアを触るのは気持ちよかった。
次にミアとキスをすることにした。ミアはすっと目をつぶると私に顔を近づけ、唇を合わせた。たった二週間で男を知らなかった少女は、女になった。正確には処女はもらっていないので少女のままかもしれないが。ミアとのキスは先ほどと同じように優しいものだった。ゆっくりとミアの口内を舌で探索し、ベロとベロを絡ませあう。彼女の唾液と私の唾液を絡ませあい、混ぜていく。もはやどれが、ミアの唾液なのか私の唾液なのかわからないぐらいになった時にやっと唇を離した。
うるうると熱に犯されたように私を見つめる瞳は、この女を自分のものにしたいという感情を湧きあがらせる。しかし、どうにかその男の心を押さえて彼女を抱きしめた。
「ご主人様……。」
ミアは、手を私の胸元に添えると優しく寄り添ってくる。この技も、この2週間で身に着けたものだった。夜な夜なエリーに男を落とす作法を教えてもらっているミアは、絶妙なタイミングで肉体的接触を図るようになっていた。正直本来の調教予定である三か月後を迎えたらどんな女性になっているのか想像もつかなかった。ファノンによる高等教育に、サキュバスのエリーによる性教育、そのどちらもがこの国で最高峰の物だろう。
「さて、ミアはそこに寝っ転がって。」
「はい。」
ミアを寝っ転がらせると、私とエリーがその体に襲い掛かった。基本的に私は上半身を、エリーは下半身を攻めていく。おそらく今まで私に奉仕することしかしてこなかったミアからすれば驚天動地だろう。その驚いた顔にキスを降らせ、いつの間にかとがっている乳首を優しくこねくり回す。エリーは、ミアの太ももをゆっくりと触り、ちょっとづつ股間へと近づいていく。
「あ、ご主人様……。待って……。」
「ダメ。」
私は彼女の言葉を断って攻め続けた、服を脱がして最近大きくなってきた双丘を優しく、だけれどもしっかりと快感を感じるように揉んでいく。これはエリーには申し訳ないが、いいものだ。若さ溢れるしっかりとした胸が優しく私の指を跳ね返してくる。さっきほぐしたばっかりの乳首がピンと立っていたので、口に含み唇で刺激していく。
「ああ、きもち……いい。」
エリーはついに陰部への攻撃を始めたようだった。女性同士だからわかる女性の弱点をうまく使い彼女を責め立てていた。そして、サキュバスの唾液を陰部に塗りたくっていた。
サキュバスの唾液には軽い麻痺作用と、興奮作用がある。わざわざサキュバスの神殿で売られているそれは、破瓜の痛み軽減などに用いられている。しかし、あまり知られていない事実がある。それはサキュバスの神殿で売られているのはあくまで外向けの商品であって、本来の効果よりも効きづらくなっているということだ。
つまり、今エリーが塗りたくっているのはそれの原液で、非常に強い興奮作用を持っているのだ。
「ご、ご主人様……。あそこが、あそこが熱いです!」
サキュバスの唾液によって更に興奮を高められたミアは私の頭を抱きしめて、どうにか快楽を逃がそうとしているみたいだった。体をねじるようにして、快楽から逃げようとしている彼女を押さえつけ、唇を奪った。
ミアは今まで以上強い力で私の体を抱きしめた。
「ああ、なんか入ってきています。」
エリーがおしりへの攻撃を始めた。エリーは細い指にスライムの膜をかぶせ、その上にスライムの粘液をつけて尻穴に入れやすくしていた。想像以上にするりと入った指は優しくミアを責め立てていく。
「なんで⁉おしりの穴なのになんで⁉」
ミアは初めて襲い掛かる感触に戸惑っていた。エリーの指が入ってくる不快感と、中でゆっくりと刺激してくる違和感、そして指を引き抜く際に起こる快感そのどれもが彼女にとって初めてなのだ。
「ご主人様、私おかしくなっちゃいます……。」
涙目で私を見つめてくるミアだったが、その言葉に返答することは無かった。優しく彼女の頭をなで、抱きしめる。そんなことしかしなかった。
「あ、さっきよりも太い。」
ミアが声を出すのもしょうがなかった。さっきよりも指の入っている本数が増えているのだ。最終的には私の物と同等まで広げる必要があるが、最低でも1週間、もしかしたら1か月かかるかもしれないと私とエリーは見ていた。ゆっくり開発をしていく。それが大事なのだ。
「ああぁ。なんか気持ちいいの。」
サキュバスの唾液のおかげで肛門がより感じやすくなっているからか、先ほどからミアの口から言葉が漏れ出ていた。ゆっくりと時間をかけて傷をつけないように肛門というものが、もう一つの性器になるまで調教していく。果たしてこれが必要なのかはわからないが、エリーの言葉もあって調教は進められた。
正直エリーに任せておけばこのまま今日の調教は終わりそうなので、ミアを抱きしめつつちらりとファノンの方を見た。今日の今日まで部屋に居はすれど、興味がないような感じであったが。今日は違った。
気持ちが高ぶっているのか、顔を赤らめてこちらを見ていた。彼女の長い人生でも、肛門を開発するという場面は初めて見るのだろう。じっと彼女はその姿を見ていた。
ファノンがそんな風になっているのには訳があった。今日エリーが出しているサキュバスの唾液(本気バージョン)は、今までにないほどの催淫効果があるのだ。今までも興奮したエリーの汗などから分泌されていたのだが、軽く淫らな気持ちになるだけでそこまで効果がなかった。しかし、今回のは違う。本気バージョンはエルフ等にも効果があるほどの催淫効果を持っているのだ。
ファノンは知らず知らずのうちに濡れているのだろう。ファノン自身も気づいていないようだがいつの間にか自分の股の間に手が伸びていた。触れるか触れないかのところで自分が何をしているのか気づいたのだろう。あわてて手を止めると、ぎゅっと縮こまってしまった。
「あ、ああぁぁぁあ。ご主人様、何かが来ちゃう!」
私が抱きしめていたミアが震えるように声を漏らしていた。いつの間にかエリーは3本の指を入れたり抜いたりしていた。彼女の指が出たり入ったりするたびに漏れる音は大きくなっていたのだった。
「イク、いっちゃいます!」
ミアは私に縋りつくように抱き着くと、体をけいれんさせて潮を噴いていた。ビクッビクッと震える彼女の体は、いった後も痙攣を続いていた。そのため荒い息をつく彼女を優しく抱きしめ、背中をトントンと叩いているといつの間にかミアはすうすうと寝てしまっていた。
「寝ちゃったの?」
「寝ちゃったみたいだねぇ。」
エリーが先ほどまで使っていた器具を片付けて私の横に戻ってきた。私はベットに彼女を寝かせると、エリーを抱きしめた。先ほどまで頑張ってミアをいじっていたのだ、まだ小さな体のエリーには大変だっただろう。現に彼女の身体は事後のように汗で濡れていて、甘いにおいを漂わせていた。
「疲れた?」
「ちょっとだけ。」
エリーは顔を上に向けて答えた。私はそんな彼女の頬に軽いキスを落とし彼女にのしかかったのだった。
「んはぁ。」
エリーとの一戦を終え、彼女を自分の部屋に待つように言って帰した後、私はファノンの部屋の前まで来ていた。扉から聞こえてくる声は、どこか悩ましい色気のある声だった。
「はぁ、いい。気持ちいい。」
ファノンは部屋の中で自慰をしているようだ。サキュバスの本気の催淫を食らったのだ、ミアのように気絶するほどの快楽を与えられるかしないと寝付くことは不可能だろう。そのため、毒が抜けるまで一人体を慰めているということだ。
「ファノン、入っていいか?」
もちろんそんな状態のファノンを私が見逃すわけがなかった。ファノンの扉をノックする。
扉の中では、大急ぎで自分の乱れた自分の姿を整えているのだろう。
「なんでしょうか?」
扉から現れたファノンはいつもの人間の姿ではなくて、エルフの姿だった。エルフの白い肌が、さっきまでの自慰のせいで上気しているのが見て取れる。いつものように、落ち着いた雰囲気をつくろうとしているが無理な話であった。
私はファノンを優しく抱きしめた。
「私には手を出さないんじゃないですか?」
「それは昔の話。」
彼女はいきなり抱き着いた私にびっくりして、一瞬体を硬直していたが、すぐに冷静に私に尋ねてきた。私を拒否する様子はなかった。
「今の私は冷静じゃないです。」
「分かってる。」
「こんな、はしたない女じゃないんですよ。」
「分かってる。」
「私は……。」
私は彼女の言葉を遮るように、キスをした。エリーやミアとのキスに比べると本当に触れるだけのキスにもかかわらず、彼女は言葉をつづけることが出来なかった。
「これを狙っていたんですか?」
「正直、ここまで効くとは思ってもみなかった。」
「ご主人様は意地悪です。」
彼女はぎゅっと私に抱き着くと、上目遣いでそういった。
「私はミアの先生ですが、ご主人様の奴隷の一人でもあります。」
「そうだね。」
「これからは私の相手もしてくれますか。」
「君がもう十分だといってもやめないほどに君を抱こうと思うよ。」
「責任取ってくださいね。」
ファノンは背伸びをすると、自分からキスをしてきた。金髪エルフ美女からのキスのプレゼント、これに興奮しない男はいない。私のその例にもれず、彼女のふわっとした匂いに包まれてとても気分が良くなった。
そして、彼女からの責任取ってくださいという文言、これはよくよく考えてみれば、自分の奴隷から言われる言葉としてはおかしい言葉だが、やはり自分の好みの女性から言われるのはとてもうれしいことだった。
「もちろん、君が嫌というほど責任を取るよ。」
男という生き物は非常にダメな生き物だ。エリーという少女を自分のものにしようと考えているが、いざ他の女性から責任取ってくださいといった言葉を言われた日には了承するほかなかった。
これが、自分の好みでないとか、性格が合わないというならまだしも、この2週間一緒に生活して、とても世話好きで優しい金髪巨乳エルフだとわかってしまうと、もう一人生涯添い遂げる女性をつくってもいいかなと思ってしまうのだ。
「ん、キスって気持ちいのですね。」
自分とのキスでファノンはとろけるような笑みを浮かべた。その笑みは普段の優しそうな笑みと似ていて、どこか心を穏やかにするものだった。しかし、今の状況ではそのはにかむ笑みをもう一度見てみたいという気持ちが勝ってしまい、再度彼女を抱きしめキスをすることにした。
「はぁ……ん。はぁはぁはぁ……。」
彼女は荒く息を吐くと、私の身体にぎゅっと抱き着いてきた。
「この2週間ずっとあなたのことを見ていました。」
「そうだね。」
「最初私が選ばれたときどんな事をされるのか恐怖でいっぱいでした。」
「うん。」
「私が幻惑魔法で化けていたのは中年の人間です。正直性的なものではないだろうけど、どういうことをされるのか心配で胸がいっぱいでした。」
「そうなんだ。」
「あなたが選んでくれてよかったです。」
「それは……。」
「あなたが選んでくれたおかげで、奴隷とは思えない暮らしが出来ました。正直他の人に買われていたら今みたいに、個室が与えられて元の姿に戻る事なんてできなかったかもしれません。」
そう言った彼女は、まっすぐこちらを見て言葉をつづけた。
「正直、エルフとばれたときは終わったと思いました。これからは、自分の意思など無視して犯され続けるんだろうと。でも、違いました。あなたは2週間の猶予をくれました。多分、今私があなたを拒否する言葉を出せば、あなたは身を引くと思います……。あなたは優しいですから。」
決心した目を私の方に向けた。
「まだ、心の底からあなたを好きだと言えるわけではありません。」
「……。」
「でも、あなたのことが好ましいと感じています。私の仕事ぶりを褒めてくれるあなた、私の料理を褒めてくれるあなた、そして私を待ってくれる優しいあなたが好ましいと感じています。正直私の身体は、うずいていてあなたに早く抱かれたいと迫ってきています。でも……。でも、こんなことで抱かれたくないのです。わがままを言っていることは重々承知です。ですがお願いします。今日は我慢してください。明日、あなたのもとへ行きます。」
「分かった。今日みたいなことをしてしまって申し訳ない。」
「いえ、ご主人様が悪いんじゃないです。いつまでも煮え切らない私の態度が悪いんです。明日、あなたの元へ行ってもいいですか?」
「待ってる。」
「ありがとうございます。」
正直に言うと、今日いけると思った。しかし、ダメだった。よくよく考えてみれば当然なのだ。彼女は何だながらに私に懇願してきた。それを断るのは男じゃない。そう考え、彼女の部屋を後にした。
驚くべきことに、この2週間でミアは文字を覚え、簡単な計算と魔法が使えるようになっていた。ファノンに言わせると以上の一言だった。これまで、魔法の魔の字すらわからなかった少女がたった2週間で簡単な魔法とは言え、行使することが出来るのだ。正直な話、この時点でミアを売りに出してもそれ相応の金になるとのことだった。
この世界の識字率は非常に低い。文字を読める人は、聖職者か権力者もしくは商人と相場が決まっている。一般的な住人は文字を読む必要がないのだ。簡単な言葉と数字さえ読めれば他はいらない、そんな世界だ。
ミアの表の習い事は私のスケジュールの上をいく速度で進んでいる。では裏の習い事の方はどうかというと、これまた順調だ。昼夜問わず、ミアは私のところに休み時間になるとやってくる。それは、私の一物をなめるためだ。エリーとのSEXが彼女の常識をぶち壊したらしかった。
エリーが気を失うまで腰を振り続けた私に対する恐怖と、あそこまでの行為をしたのにも関わらず、以前と変わらず親密なエリーと私を見てあこがれを抱いたらしかった。いつか来る自分の使えるべき主人とそのような関係に至りたいと考えようで、性知識についても貪欲に吸収していっていた。フェラチオはもちろんのこと、パイズリやイラマチオ、手コキにディープキスなども習得した彼女は、上半身に関しては向かうとこ敵なし状態であった。
「ねえ、ご主人様……。」
「なんだい。ファノン、ミアの勉強は終わったのか?」
「もう終わりましたよ。今は下で復習をしているところです。」
「それは良いことだ。で、なんだ?」
「私には手を出さないのですか?」
そう、この2週間ファノンは毎回性行為を同じ部屋で見せつけられているにもかかわらず手を出されていなかったのだ。
「手を出してもらいたいのかな?」
「いえ、その。それならば、私があそこにいる必要があるのでしょうか?」
手を出さないなら、性行為の習い事の際には自分の部屋に戻りたいというのもわからなくはなかった。しかし、私はそれを……。
「ダメだ。」
「なぜでしょうか。考えの至らない私をお許しください。」
「簡単だ。ミアには、性交を誰かに見られているというのに慣れてもらわねばいけないからな。」
正直貴族の趣味というのはわからない。例えば火の神を信仰している貴族の一人であるハワード一族は気が高ぶったら、そこらへんにいる使用人にすぐに手を出すというのは公然の秘密だ。まあ、万が一孕ませられても愛人として囲うらしいので特に問題になったことはないということだが。そこで問題になるのが、衆人環境でも犯されるということだ。正直その趣味はどうなのかと問いたくなる気持ちもわからなくもない。
しかし、基本的に貞操観念などが緩いのがこの世界だ。貴族等の一部の人たちを除いて、ほとんどの人の貞操観念など現代日本人からするとほとんどないに等しい。この街ではないが、地方の農村などに行くと一応夫婦の関係にはなるが、別に男性は女性の了承さえあれば誰と寝ても問題にならないらしい。
他には宗教的な話になるが、光や水の神は貞操を守ることが重要として考えておりこの宗派の人はそこまでオープンにこういう行為をしないが、火や土の神などは性行為を大ぴらにしてもいいという考えがあるそうだ。これだけ聞くと、光や水がまともそうに見えるが、結局隠れてやっているだけで実情はそこまで変わらないらしい。
「火や土の神を信仰する者たちですか。」
「そういうこと。この街ではそこまでいないけど万が一そこら辺の貴族に買われたら覚悟しなきゃいけないからね。」
「そうですか。」
「ファノンも、そういう町に行ったことはあるんでしょ?」
「何度かありますが、基本的にエルフに言い寄ってくる人は少ないですからね。いたとしても、魔法であしらいました。」
「まあ、ファノンの魔法ならなんとでもなるよね。まあ、火の神の信仰者も悪いやつではないらしいよ。一旦好きになった女性は、絶対に離さないし、いい旦那さんになるらしいからなぁ。」
「結婚するまでの経緯に女性の意思が十分じゃないケースも多いらしいですけど……。」
「しょうがない。それが掟なんだから。天罰食らってないし、神はそれを推奨しているのでしょう。」
そう、この世界には天罰が実在する。例えば、妊婦殺しだ。妊婦を殺したものは必ず死が訪れるらしい。だから盗賊などが妊婦を見つけても、手出しはせずにほっておくことの方が多い。手を出せば天罰を食らう存在に近づきたくないのもわかるというものだ。他にも、神を侮辱する発言だとか、神を名乗ることだとか、神の名をかたり民衆から金を巻き上げたりだとかそういったことは天罰の対象になるらしかった。昔にそれによって町がほろんだということもあった。
「しょうがないですね。」
「君とは、仲良くしたいんだよ。別に無理に襲ったりはしない。私は君を本当に気に入ってるんだそれだけはわかっていてくれ。」
「ありがとうございます。ご主人様。」
ファノンはそういうと丁寧に礼をして部屋から出ていった。
ファノンにはいってないが、毎日性行為を行っている部屋にいてもらうにはもう一つ理由がある。それの効果が表れるのもあともうちょっとだろう。
「いただきます。」
その日の夕食はミアとファノンが作ってくれたワイルドブルのワイン煮込みだった。この家では、食事だけはお金を掛ける方針があった。御飯にお金を掛けないと基本的に娯楽の少ないこの世界では、本当にただ毎日を過ごすだけになってしまう。また、貴族や金持ち相手への食事の提供ができるぐらいの腕前にするべく練習しているからという理由もあった。
豚肉は下拵えがちゃんとしてあるのだろう、ナイフを使わなくともほぐれるほど似柔らかく、肉の奥深くまで味がしみこんでいた。また、添えてあるサラダには私が教えたマヨネーズがついており、食事だけならば元居た世界にためを張れるようになっていた。
「どうでしょうか?」
ミアは料理の味が私の口にあったのか心配なようだった。2週間前とは違い綺麗に整えられた眉をゆがませて聞いてくる彼女はとてもかわいらしかった。
「大丈夫だ。おいしいよ。」
「やった。」
ミアは小さくガッツポーズをすると、私の後ろに控えた。一緒に食べているのはファノンとエリーだ。ミアは一緒に食事をとることは無い。私たちが食べた後に食事をとるのだ。
ここで一緒に食べてしまうと、彼女が新たな主人に旅立っていくと気に問題になってしまうかもしれない。これはミアのためでもあった。
「ファノンやエリーはどうだい?」
「私は、もう少し塩をきかせてもいいかもしれないと思いました。彼女の主人になられる方が運動をよくする方だったら、塩をもう少し足してもいいと思います。」
「エリーはこれがいい。」
ファノンはあくまで先生としての立場として意見を述べていた。一方でエリーは食べるので夢中で適当な返事を返していた。
ミアは、エリーに近づくと手元に持っていたタオルでエリーの口元をぬぐった。
「エリーさん。お口が汚れていますよ。」
「ん、ありがとう。」
エリーはミアの行為を受けれいていた。夜の師匠として肌を重ねることの多い彼女たちは、いつの間にか姉妹のように仲良くなっていたのだ。だが、同じ奴隷でもエリーは私のものであり、ミアは私の物ではない。そこは大きな差になっていた。
「さて、ミア。」
「はい、ご主人様。」
私が声を掛けると、ミアは背筋をすっと伸ばし私の方に向き直った。彼女が来ているのは特注で作らせたこの世界で標準的なメイド服だ。すっと背を伸ばしたせいで、こんもりと今まで小ぶりであったはずの胸が主張してきていた。
「今日の夜から新たなことを始める。」
「なんでしょうか?」
私は、床に置いてあった。木箱を開けた。中に入っていたのは、小さい木の球がついたひも状のものだった。そうそれは様々なサイズのアナルパールだった。他にも大小さまざまな大きさの張り型もそろえられていた。
「ご主人様。一体それは?」
「今日の夜から、これを使ってお前の尻穴を調教していく。」
「おしりの穴ですか?」
ミアはさっと顔色を青ざめさせた。自分の不浄の穴にそれらが入っていく姿を想像したのだろう。今まで考えもしなかったことをするのは非常に怖いのだ。
「それで、今日この後エリーと肛門にこれを入れて中を洗い流してきてくれ。」
私が出したのは、スライムの粘液だった。スライムの粘液は非常に便利で潤滑油として使ってもいいし、今回のように浣腸に使っても問題なかった。町にいる冒険者に依頼して採取してもらってきたのだ。スライムは基本的に草食性なため危険はなく、用意してもらうのも非常に安い値段でお願いできた。
「エリー教えてあげてくれ。」
「分かった。」
ミアは信じあれないものを見たかのように、さっきまで和気あいあいとしていたエリーを見た。エリーはアナルセックスの経験がある。というのも、夜は性行為ぐらいしかやることがなかったので色々二人で試したのだ。普通の人間なら拒否反応を示すことも、サキュバスな彼女は余裕でこなしてくる。性行為で無茶をしても大丈夫な二人組がそろったとなれば、色々と開発するのも無理はなかった。
夕食を終え、調教部屋と呼んでいる大部屋に三人を呼ぶと、ミアが恥ずかしそうにしていた。今日からはいつもと違い、スケスケの服を着てもらっている。肌触りが良く一見高そうに見えるこの商品だが、古着屋さんで安く買うことが出来たのだ。生地の素材は不明で、恐らく何かの魔物の線維だろうということになっていた。
ちなみにファノンにもプレゼントしたら着てきてくれた。なんだかんだサービスのいい彼女だ。うっすらと見える彼女の胸は三人の中で断トツで大きく、また形も良かった。
「洗ってきたかな?」
「はい、ご主人様。」
ミアは恥ずかしそうにもじもじとしていた。スライムの体液で浣腸した時の恥ずかしさと、快感を覚えているのだろう。しかも、今回はスケスケの下着姿での登場だ。恥ずかしくないわけがない。
一方でエリーはというと、かわいらしいという言葉が似合う姿だった。裾から見える尻尾は左右に揺れており、今日の夜を楽しみにしているということがまるわかりだった。
「こっちに来なさい。」
私はそういうと、エリーとミアを両脇に迎えた。二人を抱きかかえると、なんか悪徳領主になった気分である。手始めにエリーにキスをする。いつもよりもスローペースでされるキスは、彼女のお気に召したようだった。うっとりとした表情と、うるうると輝く瞳が綺麗だった。キスしている間も、ミアの事をいじり続けていた。肉のついてきた体を優しく触り、臀部の肉をもみもみと揉みこむ。いつの間にか、しっとりとした触りやすい肌を手に入れていたミアを触るのは気持ちよかった。
次にミアとキスをすることにした。ミアはすっと目をつぶると私に顔を近づけ、唇を合わせた。たった二週間で男を知らなかった少女は、女になった。正確には処女はもらっていないので少女のままかもしれないが。ミアとのキスは先ほどと同じように優しいものだった。ゆっくりとミアの口内を舌で探索し、ベロとベロを絡ませあう。彼女の唾液と私の唾液を絡ませあい、混ぜていく。もはやどれが、ミアの唾液なのか私の唾液なのかわからないぐらいになった時にやっと唇を離した。
うるうると熱に犯されたように私を見つめる瞳は、この女を自分のものにしたいという感情を湧きあがらせる。しかし、どうにかその男の心を押さえて彼女を抱きしめた。
「ご主人様……。」
ミアは、手を私の胸元に添えると優しく寄り添ってくる。この技も、この2週間で身に着けたものだった。夜な夜なエリーに男を落とす作法を教えてもらっているミアは、絶妙なタイミングで肉体的接触を図るようになっていた。正直本来の調教予定である三か月後を迎えたらどんな女性になっているのか想像もつかなかった。ファノンによる高等教育に、サキュバスのエリーによる性教育、そのどちらもがこの国で最高峰の物だろう。
「さて、ミアはそこに寝っ転がって。」
「はい。」
ミアを寝っ転がらせると、私とエリーがその体に襲い掛かった。基本的に私は上半身を、エリーは下半身を攻めていく。おそらく今まで私に奉仕することしかしてこなかったミアからすれば驚天動地だろう。その驚いた顔にキスを降らせ、いつの間にかとがっている乳首を優しくこねくり回す。エリーは、ミアの太ももをゆっくりと触り、ちょっとづつ股間へと近づいていく。
「あ、ご主人様……。待って……。」
「ダメ。」
私は彼女の言葉を断って攻め続けた、服を脱がして最近大きくなってきた双丘を優しく、だけれどもしっかりと快感を感じるように揉んでいく。これはエリーには申し訳ないが、いいものだ。若さ溢れるしっかりとした胸が優しく私の指を跳ね返してくる。さっきほぐしたばっかりの乳首がピンと立っていたので、口に含み唇で刺激していく。
「ああ、きもち……いい。」
エリーはついに陰部への攻撃を始めたようだった。女性同士だからわかる女性の弱点をうまく使い彼女を責め立てていた。そして、サキュバスの唾液を陰部に塗りたくっていた。
サキュバスの唾液には軽い麻痺作用と、興奮作用がある。わざわざサキュバスの神殿で売られているそれは、破瓜の痛み軽減などに用いられている。しかし、あまり知られていない事実がある。それはサキュバスの神殿で売られているのはあくまで外向けの商品であって、本来の効果よりも効きづらくなっているということだ。
つまり、今エリーが塗りたくっているのはそれの原液で、非常に強い興奮作用を持っているのだ。
「ご、ご主人様……。あそこが、あそこが熱いです!」
サキュバスの唾液によって更に興奮を高められたミアは私の頭を抱きしめて、どうにか快楽を逃がそうとしているみたいだった。体をねじるようにして、快楽から逃げようとしている彼女を押さえつけ、唇を奪った。
ミアは今まで以上強い力で私の体を抱きしめた。
「ああ、なんか入ってきています。」
エリーがおしりへの攻撃を始めた。エリーは細い指にスライムの膜をかぶせ、その上にスライムの粘液をつけて尻穴に入れやすくしていた。想像以上にするりと入った指は優しくミアを責め立てていく。
「なんで⁉おしりの穴なのになんで⁉」
ミアは初めて襲い掛かる感触に戸惑っていた。エリーの指が入ってくる不快感と、中でゆっくりと刺激してくる違和感、そして指を引き抜く際に起こる快感そのどれもが彼女にとって初めてなのだ。
「ご主人様、私おかしくなっちゃいます……。」
涙目で私を見つめてくるミアだったが、その言葉に返答することは無かった。優しく彼女の頭をなで、抱きしめる。そんなことしかしなかった。
「あ、さっきよりも太い。」
ミアが声を出すのもしょうがなかった。さっきよりも指の入っている本数が増えているのだ。最終的には私の物と同等まで広げる必要があるが、最低でも1週間、もしかしたら1か月かかるかもしれないと私とエリーは見ていた。ゆっくり開発をしていく。それが大事なのだ。
「ああぁ。なんか気持ちいいの。」
サキュバスの唾液のおかげで肛門がより感じやすくなっているからか、先ほどからミアの口から言葉が漏れ出ていた。ゆっくりと時間をかけて傷をつけないように肛門というものが、もう一つの性器になるまで調教していく。果たしてこれが必要なのかはわからないが、エリーの言葉もあって調教は進められた。
正直エリーに任せておけばこのまま今日の調教は終わりそうなので、ミアを抱きしめつつちらりとファノンの方を見た。今日の今日まで部屋に居はすれど、興味がないような感じであったが。今日は違った。
気持ちが高ぶっているのか、顔を赤らめてこちらを見ていた。彼女の長い人生でも、肛門を開発するという場面は初めて見るのだろう。じっと彼女はその姿を見ていた。
ファノンがそんな風になっているのには訳があった。今日エリーが出しているサキュバスの唾液(本気バージョン)は、今までにないほどの催淫効果があるのだ。今までも興奮したエリーの汗などから分泌されていたのだが、軽く淫らな気持ちになるだけでそこまで効果がなかった。しかし、今回のは違う。本気バージョンはエルフ等にも効果があるほどの催淫効果を持っているのだ。
ファノンは知らず知らずのうちに濡れているのだろう。ファノン自身も気づいていないようだがいつの間にか自分の股の間に手が伸びていた。触れるか触れないかのところで自分が何をしているのか気づいたのだろう。あわてて手を止めると、ぎゅっと縮こまってしまった。
「あ、ああぁぁぁあ。ご主人様、何かが来ちゃう!」
私が抱きしめていたミアが震えるように声を漏らしていた。いつの間にかエリーは3本の指を入れたり抜いたりしていた。彼女の指が出たり入ったりするたびに漏れる音は大きくなっていたのだった。
「イク、いっちゃいます!」
ミアは私に縋りつくように抱き着くと、体をけいれんさせて潮を噴いていた。ビクッビクッと震える彼女の体は、いった後も痙攣を続いていた。そのため荒い息をつく彼女を優しく抱きしめ、背中をトントンと叩いているといつの間にかミアはすうすうと寝てしまっていた。
「寝ちゃったの?」
「寝ちゃったみたいだねぇ。」
エリーが先ほどまで使っていた器具を片付けて私の横に戻ってきた。私はベットに彼女を寝かせると、エリーを抱きしめた。先ほどまで頑張ってミアをいじっていたのだ、まだ小さな体のエリーには大変だっただろう。現に彼女の身体は事後のように汗で濡れていて、甘いにおいを漂わせていた。
「疲れた?」
「ちょっとだけ。」
エリーは顔を上に向けて答えた。私はそんな彼女の頬に軽いキスを落とし彼女にのしかかったのだった。
「んはぁ。」
エリーとの一戦を終え、彼女を自分の部屋に待つように言って帰した後、私はファノンの部屋の前まで来ていた。扉から聞こえてくる声は、どこか悩ましい色気のある声だった。
「はぁ、いい。気持ちいい。」
ファノンは部屋の中で自慰をしているようだ。サキュバスの本気の催淫を食らったのだ、ミアのように気絶するほどの快楽を与えられるかしないと寝付くことは不可能だろう。そのため、毒が抜けるまで一人体を慰めているということだ。
「ファノン、入っていいか?」
もちろんそんな状態のファノンを私が見逃すわけがなかった。ファノンの扉をノックする。
扉の中では、大急ぎで自分の乱れた自分の姿を整えているのだろう。
「なんでしょうか?」
扉から現れたファノンはいつもの人間の姿ではなくて、エルフの姿だった。エルフの白い肌が、さっきまでの自慰のせいで上気しているのが見て取れる。いつものように、落ち着いた雰囲気をつくろうとしているが無理な話であった。
私はファノンを優しく抱きしめた。
「私には手を出さないんじゃないですか?」
「それは昔の話。」
彼女はいきなり抱き着いた私にびっくりして、一瞬体を硬直していたが、すぐに冷静に私に尋ねてきた。私を拒否する様子はなかった。
「今の私は冷静じゃないです。」
「分かってる。」
「こんな、はしたない女じゃないんですよ。」
「分かってる。」
「私は……。」
私は彼女の言葉を遮るように、キスをした。エリーやミアとのキスに比べると本当に触れるだけのキスにもかかわらず、彼女は言葉をつづけることが出来なかった。
「これを狙っていたんですか?」
「正直、ここまで効くとは思ってもみなかった。」
「ご主人様は意地悪です。」
彼女はぎゅっと私に抱き着くと、上目遣いでそういった。
「私はミアの先生ですが、ご主人様の奴隷の一人でもあります。」
「そうだね。」
「これからは私の相手もしてくれますか。」
「君がもう十分だといってもやめないほどに君を抱こうと思うよ。」
「責任取ってくださいね。」
ファノンは背伸びをすると、自分からキスをしてきた。金髪エルフ美女からのキスのプレゼント、これに興奮しない男はいない。私のその例にもれず、彼女のふわっとした匂いに包まれてとても気分が良くなった。
そして、彼女からの責任取ってくださいという文言、これはよくよく考えてみれば、自分の奴隷から言われる言葉としてはおかしい言葉だが、やはり自分の好みの女性から言われるのはとてもうれしいことだった。
「もちろん、君が嫌というほど責任を取るよ。」
男という生き物は非常にダメな生き物だ。エリーという少女を自分のものにしようと考えているが、いざ他の女性から責任取ってくださいといった言葉を言われた日には了承するほかなかった。
これが、自分の好みでないとか、性格が合わないというならまだしも、この2週間一緒に生活して、とても世話好きで優しい金髪巨乳エルフだとわかってしまうと、もう一人生涯添い遂げる女性をつくってもいいかなと思ってしまうのだ。
「ん、キスって気持ちいのですね。」
自分とのキスでファノンはとろけるような笑みを浮かべた。その笑みは普段の優しそうな笑みと似ていて、どこか心を穏やかにするものだった。しかし、今の状況ではそのはにかむ笑みをもう一度見てみたいという気持ちが勝ってしまい、再度彼女を抱きしめキスをすることにした。
「はぁ……ん。はぁはぁはぁ……。」
彼女は荒く息を吐くと、私の身体にぎゅっと抱き着いてきた。
「この2週間ずっとあなたのことを見ていました。」
「そうだね。」
「最初私が選ばれたときどんな事をされるのか恐怖でいっぱいでした。」
「うん。」
「私が幻惑魔法で化けていたのは中年の人間です。正直性的なものではないだろうけど、どういうことをされるのか心配で胸がいっぱいでした。」
「そうなんだ。」
「あなたが選んでくれてよかったです。」
「それは……。」
「あなたが選んでくれたおかげで、奴隷とは思えない暮らしが出来ました。正直他の人に買われていたら今みたいに、個室が与えられて元の姿に戻る事なんてできなかったかもしれません。」
そう言った彼女は、まっすぐこちらを見て言葉をつづけた。
「正直、エルフとばれたときは終わったと思いました。これからは、自分の意思など無視して犯され続けるんだろうと。でも、違いました。あなたは2週間の猶予をくれました。多分、今私があなたを拒否する言葉を出せば、あなたは身を引くと思います……。あなたは優しいですから。」
決心した目を私の方に向けた。
「まだ、心の底からあなたを好きだと言えるわけではありません。」
「……。」
「でも、あなたのことが好ましいと感じています。私の仕事ぶりを褒めてくれるあなた、私の料理を褒めてくれるあなた、そして私を待ってくれる優しいあなたが好ましいと感じています。正直私の身体は、うずいていてあなたに早く抱かれたいと迫ってきています。でも……。でも、こんなことで抱かれたくないのです。わがままを言っていることは重々承知です。ですがお願いします。今日は我慢してください。明日、あなたのもとへ行きます。」
「分かった。今日みたいなことをしてしまって申し訳ない。」
「いえ、ご主人様が悪いんじゃないです。いつまでも煮え切らない私の態度が悪いんです。明日、あなたの元へ行ってもいいですか?」
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「ありがとうございます。」
正直に言うと、今日いけると思った。しかし、ダメだった。よくよく考えてみれば当然なのだ。彼女は何だながらに私に懇願してきた。それを断るのは男じゃない。そう考え、彼女の部屋を後にした。
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