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第7章・過去
#8
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週明け。
野崎は署の談話室にいた。
メンタルを心配した岸谷に、産業医との面談を勝手に申し込まれ、今しがたその面談を終えたばかりだった。
その産業医から、少し休暇を取ってはどうか?という提案をされ、野崎は不承不承受け入れた。
確かに。やらなければならないことはたくさんある。
片づけなければならないことも……
離婚は思っていた以上に大変な作業だった。子供がいないからまだいいが、これで子供がいたら、やれ親権だの養育費だのと、揉める要素はたくさんある。
「……」
野崎はため息をついた。
春先からずっと、目まぐるしく状況が変わっていることに気持ちが追い付かない。
今年は厄年だったろうか……そんな事を考えていると、スマホに着信があった。
メッセージが1件。
珍しく宇佐美からだ。
>ご無沙汰しております。
これもまた珍しく、きちんとした挨拶から始まっている。
>本当はちゃんと会ってお話をしたいのですが、報告だけにとどめておきます。ご容赦ください。
例の件。正体が判明しました。
「え?」
野崎は思わず声に出した。
>野崎さんの予想は当たっていました。幽霊と自分とは関係があります。
>幽霊は、俺の父親です。
「――」
野崎は椅子の背にもたれると、大きく息をついた。
経緯が見えないが、宇佐美なりに何か調べたのだろう。
(奴の……父親?)
でもそれが何故?
>ここから先は自分が動きます。彼を必ず止めるので、安心して下さい。
>それと
その後、しばらく置いてから
>余計なことを言って、すみませんでした。
それっきり、言葉は途切れたまま。なにも言ってはこない。
野崎は黙ったまま、流れてきたメッセージをただ見つめていた。
自分が動く?1人で片を付けるってことか?
「……」
スマホの画面を睨みつけたまま、野崎はじっと考え込む。
あの場で、子供の影の存在を教えたことは、恐らく宇佐美にとっては不本意だったのだろう。
それがきっかけで離婚に至ったことに責任を感じているのか。
だから奴なりに気を使っているつもりだろうが――
(冗談じゃない!)
野崎はメッセージを送信した。
>きちんと話したい。会って話をしよう。
だが既読が付かない。当然返信もない。
野崎は腹が立って直接電話を掛けた。だが繋がらない。
「出ろよ……」
椅子から立ち上がり、部屋の中を歩きながら何度も呼び出すが、一向に出る気配がない。
クソッ!と舌打ちして、メッセージを送った。
>家にいるのか?なら今からそっちに行くぞ!
するとすぐに返事が返ってきた。
>あの公園にいます。
野崎はそれを確認すると、談話室を飛び出した。
野崎は署の談話室にいた。
メンタルを心配した岸谷に、産業医との面談を勝手に申し込まれ、今しがたその面談を終えたばかりだった。
その産業医から、少し休暇を取ってはどうか?という提案をされ、野崎は不承不承受け入れた。
確かに。やらなければならないことはたくさんある。
片づけなければならないことも……
離婚は思っていた以上に大変な作業だった。子供がいないからまだいいが、これで子供がいたら、やれ親権だの養育費だのと、揉める要素はたくさんある。
「……」
野崎はため息をついた。
春先からずっと、目まぐるしく状況が変わっていることに気持ちが追い付かない。
今年は厄年だったろうか……そんな事を考えていると、スマホに着信があった。
メッセージが1件。
珍しく宇佐美からだ。
>ご無沙汰しております。
これもまた珍しく、きちんとした挨拶から始まっている。
>本当はちゃんと会ってお話をしたいのですが、報告だけにとどめておきます。ご容赦ください。
例の件。正体が判明しました。
「え?」
野崎は思わず声に出した。
>野崎さんの予想は当たっていました。幽霊と自分とは関係があります。
>幽霊は、俺の父親です。
「――」
野崎は椅子の背にもたれると、大きく息をついた。
経緯が見えないが、宇佐美なりに何か調べたのだろう。
(奴の……父親?)
でもそれが何故?
>ここから先は自分が動きます。彼を必ず止めるので、安心して下さい。
>それと
その後、しばらく置いてから
>余計なことを言って、すみませんでした。
それっきり、言葉は途切れたまま。なにも言ってはこない。
野崎は黙ったまま、流れてきたメッセージをただ見つめていた。
自分が動く?1人で片を付けるってことか?
「……」
スマホの画面を睨みつけたまま、野崎はじっと考え込む。
あの場で、子供の影の存在を教えたことは、恐らく宇佐美にとっては不本意だったのだろう。
それがきっかけで離婚に至ったことに責任を感じているのか。
だから奴なりに気を使っているつもりだろうが――
(冗談じゃない!)
野崎はメッセージを送信した。
>きちんと話したい。会って話をしよう。
だが既読が付かない。当然返信もない。
野崎は腹が立って直接電話を掛けた。だが繋がらない。
「出ろよ……」
椅子から立ち上がり、部屋の中を歩きながら何度も呼び出すが、一向に出る気配がない。
クソッ!と舌打ちして、メッセージを送った。
>家にいるのか?なら今からそっちに行くぞ!
するとすぐに返事が返ってきた。
>あの公園にいます。
野崎はそれを確認すると、談話室を飛び出した。
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