魔王サマの光堕ち 〜父の期待に応えて魔王をやってますが、勇者が俺を倒さないどころか溺愛してくる〜

宇地流ゆう

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4. 儀式【R18】

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 ⚠︎モブ姦要素あり(苦手な方は途中から飛ばしてください汗)






 「アルガ様」

 部下の冷たい声が、玉座に響く。張り詰めた空気のなか、アルガは微かに視線を流した。

「……何だ」

 黒々とした棘の玉座に腰を据える、若い魔王。漆黒のローブに身を包み、闇の魔力を帯びる様は禍々しいが、華奢で中性的な容姿が際立つ。

 王族に相応しい高貴さはあれど、父魔王のような恐怖の象徴となるには足りない———それは、耳上に生えた巻き角がまだ小さく、成長途中であることからもわかる。

「アルガ様……。想定外ですが、ある1人の勇者が、城に近づいております」

 そんな従者の報告に、アルガは一瞬身を固まらせた。

「……は?」

 「陽光の国」が、あちこちから勇者や兵士を招集していることは、使い魔から耳にしていた。アルガはすぐに自分の魔力を割いて城の守りを強化したが、それは万が一の場合。

 なぜなら、周りに広がる”闇の森”はひどく入り組んでいるため、多くの勇者達が霧の中で息倒れるか、魔物に喰われるか、その恐ろしさに逃げ帰っていくのだ。

「そ、そんなの聞いてない」

 アルガは動揺の色を浮かべたが、すぐにハッとして、余裕のある冷たい表情を作る。

「いや……いい。もし城に辿り着くことがあっても、罠はたくさんある」

 冷静を装い玉座にもたれかかるが、脳裏には父の言葉が蘇る。

『アルガ、正当なる闇の血よ。お前に課せられた義務は一つ。実力と、魔王の矜持を示せ』

 15年前の戦争で負傷した父王カイザールは、魔力を回復するため自らを一時封印することにした。

『わかっているだろうな?勇者に屈することがなどがあれば————潔く自決しろ』

 アルガは無言で頷いていた。

 魔族の関係に愛などはない。闇の血筋のなかでも弱きは淘汰され、陽光の国を滅ぼすことのみが唯一の目的。

『お前が魔王に相応しくないと判断するのは、我だけではないだろう』

 試すとも脅すともつかぬ言葉に、アルガは唇を噛んだ。
 彼は第一王子ではあるが、唯一の後継者ではない。弟のセルガは、遥か遠くの南の地に遠征し、眷属を束ねている上、従属する魔族たちの反乱がないとも限らない。

『期待しておるぞ、我が息子よ』

 その言葉に応えたい……その一心で、アルガはこの城を守ろうとしていた。

「ひとつ、提案ですが……」

 そこでふと、従者が不適な笑みを浮かべた。

「もしアルガ様がよろしければ、貴方様の魔力を、門番らに分け与えれば、さらに守りを強くすることができます」

 その言葉に、アルガは表情を変える。魔力を分け与える儀式。それが意味すること————

 従者の瞳は、まるで彼を喰うように、真っ直ぐにアルガを射抜いている。

「……そう、だな」

 弱々しい声をなんとか絞り出しながら、視線を逸らす。その表情は微かに葛藤と羞恥に歪んでいた。



「アルガ様!」

 アルガが城の門番の前に現れると、途端、彼らは崇拝の意を込めて、膝をつく。

 アルガはそれを見下ろして淡々と言った。

「勇者が向かっている。万が一に備えて———魔力を、お前らに……分け与える」

 と、魔族たちは一斉に息を呑んだ。

「おお…なんたる光栄」

 灰色に染まった肌。その禍々しい瞳が、ぎらりと光る。

 ここで引き下がることなんてできなかった。今まで何度も、父にその儀式を教わり、魔族へ力を与えて来たのだから。

「……少しだけだ」

「アルガ様……ありがとうございます」

 ニヤリと、その者たちは笑った。この若い王子への崇拝は、歪んだものだった。闇の力を纏う、魔族の頂点に君臨する美しい王子を、この儀式においては我が物のように支配できる。

 門番達は、早速アルガを門の陰に誘い込み、その細い両手首を石壁に押し付ける。

「いい匂いです……魔力が漂っています」

 アルガの髪を優しく掬い、耳元のすぐ近くで、囁く。それは一見甘い響きだったが、同時に黒く淫靡なものだった。アルガは身体を緊張させ、思わず顔を背ける。

「早く、済ませろ」

「勿論。アルガ様の魔力と精力、余すことなくいただきます」

 その長い舌が、アルガの首筋を這った。

「んっ……」

 冷たい感触に、ゾクリと奇妙な感覚が駆ける。

 魔族たちが数人群がり、黒い衣服を剥ぎ取りながら、その白い肌のあらゆる場所を舐め上げていく。

「う……あ、はぁ、」

 すぐにアルガの身体は震え始める。魔族「は淫魔の血を引く者もあり、その舌には微かな媚薬効果がある。

「ああ、美味しそうです。存分に善がってください」

 食い入るような瞳が刺した。餌に飢える獣たちに、理性などはない。

「や、……んぁっ」

 ただの儀式。そのはずなのに、思わず、弱々しく甘い声が漏れてしまう。彼らはその声を堪能するように、そしてアルガを、さらなる快楽に堕とすように、身体を弄ぶ。

「はっ、……やっ……、あ、そこッ…」

「ここですよね?もう、知ってますよ…」

 浅い息をつき、紅潮した頬に一筋の涙を伝わせながらも、アルガは徐々に恍惚に溺れ、闇に包み込まれていく。

 魔力を分け与える唯一の方法。それは、自らの身体を捧げること。精力を直接、分け与える————強力な魔族の力を得たものは、さらに強くなる。

 父の期待に応えたい—————何としてでも、この城を守らなければならない。

 歪んだ快楽の中で、そんな願いだけが溶けていった。

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