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寝起きで頭がぼーっとしている。
マロウ様から、銀河系よりももっと遠くの星にビッグバンが起こり、なんとか波というものが星全体に降り注いだかと思うような、衝撃的な言葉を聞いたのを最後に意識を失ったのは辛うじて覚えていた。
『ローズ様? お帰りになられたのでは……?』
目を覚ませば保健室に寝かされていて、心配そうに私を見つめる女神さまがそこにいたのである。まさかの神の顕現かと思った。いや、案外私の方が神の世界に行ってしまったのかもしれないなぁ、なんて、ぽーっと見とれた。
『ああ、ビオラさん。気が付いたのですね、良かったですわ。それにしても水臭いですわよ? マロウ様との仲をわたくしにまで秘密にされているだなんて。ふふふ、事情は全てマロウ様からお聞きしましたわ。微力ではありますが、わたくしにもお手伝いをさせてくださいませね』
あれ? さっぱり意味のわからない言葉が、口紅のモデルかと思うほどの魅惑的な唇から飛び出て来た。
『ローズさま……? マロウ様から全て聞いたとは……あの、どういう事でしょうか?』
『ビオラ嬢。意識を取り戻したばかりですまないが、もしや兄上に無理やり付き合わされているのではないか? 僕が守ってみせるから、身分や立場を気にせず、兄上の事を嫌なら嫌だとはっきり言って欲しい』
『えっと……ウスベニ様……? 無理やりとか嫌とか……いったい? その、マロウ様の事は、とても頼りがいのある、素晴らしい方だと思っていますわ』
『そうなのですか? それならいいのですが……では、兄上が言うように、ビオラ嬢も兄上の事を……? おかしいな……絶対に相思相愛だなんて見えなかったのに』
頭が全く働いていない。どうやら、ウスベニ様はなんとなく私の気持ちを一番わかってくれているようだ。半信半疑でさらに問いかけてくれる。けど、マロウ様個人に対しては嫌だとかはないから、どう返答していいのかわからない。
だって、私が嫌なのは、恥ずかしい証言をしなくてはいけない事やローズ様が傷つく事だし、マロウ様の気持ちを突然聞いてしまって混乱しているだけだから。
訊ねられたその問いへの答えはNoだ。だけど、どのように伝えたらいいのかわからず、口をつぐんで下を向いた。すると、私の手を、マロウ様が大きな手で包み込むように握って来たのである。
『ビオラ、気が付いて良かった……』
『マロウ様……あ、わたくし、またマロウ様に介抱していただいのですね。いつも親切にしていただいてありがとうございます』
『ビオラの事は、私が全部世話をするから安心して頼って欲しい。ほら見ろ、ウスベニ。ビオラは俺を嫌がっていないではないか。だから言っただろう? そんな風に矢継ぎ早に攻め立てられて可哀想だ。俺のビオラをいじめるなよ。近々お前の義姉になるんだからな!』
あのー、誤解なんですけど……
そりゃマロウ様はカッコいいし素敵だから、ちょっと(睨んできたら滅茶苦茶)怖いけど嫌ってはいない。好きだとかましてや愛していないから、釈然としないウスベニ様のその考えのほうが、より合っているのは合っていると思う。
でも、今の私だと、どうにもこうにも。解決のために何も出来なさそうだから、とりあえず、その問題は部屋の角に置いといて。
はっきりしている事実から解決していこうと思った。
『あの、つまり、ローズ様たちは、事情をお聞きになられたのですね……? その……』
私が気を失っている間に、あれほどローズ様には内緒にしていて欲しい殿下たちのアレコレをマロウ様が暴露したのだろうか。もしそうなら、約束を破ったマロウ様に対して抗議したい。
『ええ、ええ。ビオラさんがわたくしに伝え辛かったお気持ちはわかります。そして、わたくしを気遣ってくださったのも……』
やっぱり、マロウ様はあのいかがわしい淫らな時間の事をローズ様に伝えてしまったのだと確信した。そして、体中の血がさーっとひいた。
すると、すぐそこにいたマロウ様をどういうつもりなのかじーっと見た。
『ビオラ……ローズ嬢には、どうしたって隠し通せない。だから、チェリー嬢と殿下の浮気の事だけは伝えさせてもらった。俺は、誓ってビオラとの約束を破っていないし、余計な内容は言っていないぞ。それに、俺たちの事も、解消するまで秘密にとは思っていたが、どうやらウスベニには勘づかれていたようでね。時期尚早ではあるが、今後の私たちの事の予定も全て説明した』
淫らなあれこれはローズ様にはまだ秘密にしてくれているみたいでホッとした。
だとしても、浮気は浮気なのだから、殿下の裏切りにローズ様の胸が痛んでいるだろう事が心を占めてしまい、悲しくなってきた。
『では、では……ローズ様…………とうとう知ってしまったのでございますわね? ああ、なんという事でございましょう……』
『ビオラさん、あなたのそのお気持ちは嬉しいですわ。でも、わたくしに秘密にしたところで、意味はございませんでしたのよ? だって、あの事はわたくしの家で起こった事です……。当然、家の者から報告を受けていましたから、ビオラさんが思い悩む事などなかったのです。無関係のあなたを、わたくしたちの事情に巻き込んでしまい、こちらこそ、どう詫びれば良いのか……申し訳ございません……』
なんと、ローズ様はとっくに殿下たちの事を知っていたようだ。どこまで報告を受けたのかしら?
そう思いながらローズ様を見つめると、バツが悪そうに苦笑している。だから私が見たアレコレや、私が知らない事まで全て知っているのだろう。
『そんな……どうぞ、謝らないでください。私なんかの事よりも、ローズ様のほうが辛いかと……こんな事になってしまうだなんて、お力になれず、申し訳ございません』
『ありがとう、ビオラさん。でも、本当に殿下の事は気にしないでくださいね? そうそう、マロウ様には、これまでのあなたへの態度や、特に、……調理室での無体な行動については、先ほどまできっちり反省していただきましたからご安心なさって。今ではおふたりが愛し愛される仲になったとはいえ、とても紳士のする事ではございませんもの。でも、どうしてマロウ様との事まで秘密に? わたくしたち友達なのに』
ローズ様は、あっけらかんと殿下とチェリーの痴態の事を受け止めているようだった。
ローズ様は、マロウ様のほうを向いてふふふと含みの笑みを浮かべたあと、私の目をしっかり見つめて優しい言葉をくれたのである。
ちょっと聞き捨てならない内容もある。絶対に、私の気持ちが完全に勘違いされている。
そのあたりはあとでマロウ様と話合い、必ず、考えを是正していただかなくてはいけない。
ひょっとして、今まで私を睨んでいると思っていた厳しい視線は、そういう事だったのだろうかと戸惑うばかり。
私の自意識過剰でなければ、非常に好意を寄せていただいているようで、それはとても光栄な事だと思う。
少々行き過ぎた勘違いがあるというか、暴走ぎみというか、そういうマイナス面を差し引いても、誠実で素晴らしい人だから、嬉しい気持ちは勿論ある。
でも、マロウ様は次期侯爵様だし、チェリーさんと婚約解消された暁には、きっとモテモテ間違いなしだ。私なんかは身分不相応だし、色んな意味で、勿体なさ過ぎる超優良物件だからすぐに見向きもされなくなるわ。
きっと、一時の気の迷いなのよ。
ちょっとだけ、私の家が貧乏じゃなくて、先祖のやらかしで醜聞にまみれたちっぽけな子爵じゃなかったら、まだ釣り合うのかななんて、大それた考えを持ってしまうけれども、そんなのは夢物語の中でしかない。
婚約の事で大変な目にあったマロウ様にも、ローズ様とウスベニ様のように、ケチのついたちんちくりんの貧乏令嬢である私じゃなくて、お似合いの素晴らしい女性と結ばれて欲しいと思う。
とにかく、これから大変な騒動になってしまうだろう。
婚約解消をはやいこと済ませて頂いて、当初の予定通りに、私はマロウ様からいただいた謝礼金をちらつかせながら、どなたか、よりよい方とお見合いしないと! と拳を握って決意を新たにする。
『ビオラさん。何度でも言いますわね。わたくしと殿下は政略であって、それ以上でもそれ以下でもございません。マロウ様に聞けば、チェリーさんと殿下は真実の愛で結ばれているそうではありませんか。なんて素敵な事なのでしょう。ここは、マロウ様とわたくし、婚約解消のために手を取り合う事にしたのですわ』
ローズ様は殿下をこれっぽっちも思っていなかったと知ってほっとする。もしも、好きだったなんて傷ついて泣かれたら、ウスベニ様と事ある毎にいい雰囲気にさせて、新しい恋を応援しようと思っていたけれど、杞憂ですみそうだ。
『そうだったのですね……という事は、わたくしの証言は……?』
『そもそも最初からビオラさんの証言など必要ございませんのよ。うちの者がいますし、殿下にも護衛がいてて、おそらくは沢山の人が目にしていますわ。写真もマロウ様がお持ちだと聞いています。殿下がこのような人物だと知ってからというもの、結婚だなんてとんでもない事だと思っていたのですわ。ですから、ビオラさんは、今まで通りにご自分の嫁ぎ先や将来の事だけを考えていてくださいませね。ああ、でも。ふふふ、卒業後にどうするか思い悩んでいた事については、もう解決しましたわね? おめでとうございます。是非、おふたりの晴れの日には招待してくださいませね?』
どうやら、殿下との事はすんなり解決しそうで安堵した。が、最後に目が飛び出そうな内容を言われてしまった。その件に関しては、心の底から否定したい。
でも、にこにこしながら私を見ているローズ様とマロウ様の気持ちを考えると、それは違う、そうじゃないからなんて言えない。困った事になったと頭痛がした。
マロウ様から、銀河系よりももっと遠くの星にビッグバンが起こり、なんとか波というものが星全体に降り注いだかと思うような、衝撃的な言葉を聞いたのを最後に意識を失ったのは辛うじて覚えていた。
『ローズ様? お帰りになられたのでは……?』
目を覚ませば保健室に寝かされていて、心配そうに私を見つめる女神さまがそこにいたのである。まさかの神の顕現かと思った。いや、案外私の方が神の世界に行ってしまったのかもしれないなぁ、なんて、ぽーっと見とれた。
『ああ、ビオラさん。気が付いたのですね、良かったですわ。それにしても水臭いですわよ? マロウ様との仲をわたくしにまで秘密にされているだなんて。ふふふ、事情は全てマロウ様からお聞きしましたわ。微力ではありますが、わたくしにもお手伝いをさせてくださいませね』
あれ? さっぱり意味のわからない言葉が、口紅のモデルかと思うほどの魅惑的な唇から飛び出て来た。
『ローズさま……? マロウ様から全て聞いたとは……あの、どういう事でしょうか?』
『ビオラ嬢。意識を取り戻したばかりですまないが、もしや兄上に無理やり付き合わされているのではないか? 僕が守ってみせるから、身分や立場を気にせず、兄上の事を嫌なら嫌だとはっきり言って欲しい』
『えっと……ウスベニ様……? 無理やりとか嫌とか……いったい? その、マロウ様の事は、とても頼りがいのある、素晴らしい方だと思っていますわ』
『そうなのですか? それならいいのですが……では、兄上が言うように、ビオラ嬢も兄上の事を……? おかしいな……絶対に相思相愛だなんて見えなかったのに』
頭が全く働いていない。どうやら、ウスベニ様はなんとなく私の気持ちを一番わかってくれているようだ。半信半疑でさらに問いかけてくれる。けど、マロウ様個人に対しては嫌だとかはないから、どう返答していいのかわからない。
だって、私が嫌なのは、恥ずかしい証言をしなくてはいけない事やローズ様が傷つく事だし、マロウ様の気持ちを突然聞いてしまって混乱しているだけだから。
訊ねられたその問いへの答えはNoだ。だけど、どのように伝えたらいいのかわからず、口をつぐんで下を向いた。すると、私の手を、マロウ様が大きな手で包み込むように握って来たのである。
『ビオラ、気が付いて良かった……』
『マロウ様……あ、わたくし、またマロウ様に介抱していただいのですね。いつも親切にしていただいてありがとうございます』
『ビオラの事は、私が全部世話をするから安心して頼って欲しい。ほら見ろ、ウスベニ。ビオラは俺を嫌がっていないではないか。だから言っただろう? そんな風に矢継ぎ早に攻め立てられて可哀想だ。俺のビオラをいじめるなよ。近々お前の義姉になるんだからな!』
あのー、誤解なんですけど……
そりゃマロウ様はカッコいいし素敵だから、ちょっと(睨んできたら滅茶苦茶)怖いけど嫌ってはいない。好きだとかましてや愛していないから、釈然としないウスベニ様のその考えのほうが、より合っているのは合っていると思う。
でも、今の私だと、どうにもこうにも。解決のために何も出来なさそうだから、とりあえず、その問題は部屋の角に置いといて。
はっきりしている事実から解決していこうと思った。
『あの、つまり、ローズ様たちは、事情をお聞きになられたのですね……? その……』
私が気を失っている間に、あれほどローズ様には内緒にしていて欲しい殿下たちのアレコレをマロウ様が暴露したのだろうか。もしそうなら、約束を破ったマロウ様に対して抗議したい。
『ええ、ええ。ビオラさんがわたくしに伝え辛かったお気持ちはわかります。そして、わたくしを気遣ってくださったのも……』
やっぱり、マロウ様はあのいかがわしい淫らな時間の事をローズ様に伝えてしまったのだと確信した。そして、体中の血がさーっとひいた。
すると、すぐそこにいたマロウ様をどういうつもりなのかじーっと見た。
『ビオラ……ローズ嬢には、どうしたって隠し通せない。だから、チェリー嬢と殿下の浮気の事だけは伝えさせてもらった。俺は、誓ってビオラとの約束を破っていないし、余計な内容は言っていないぞ。それに、俺たちの事も、解消するまで秘密にとは思っていたが、どうやらウスベニには勘づかれていたようでね。時期尚早ではあるが、今後の私たちの事の予定も全て説明した』
淫らなあれこれはローズ様にはまだ秘密にしてくれているみたいでホッとした。
だとしても、浮気は浮気なのだから、殿下の裏切りにローズ様の胸が痛んでいるだろう事が心を占めてしまい、悲しくなってきた。
『では、では……ローズ様…………とうとう知ってしまったのでございますわね? ああ、なんという事でございましょう……』
『ビオラさん、あなたのそのお気持ちは嬉しいですわ。でも、わたくしに秘密にしたところで、意味はございませんでしたのよ? だって、あの事はわたくしの家で起こった事です……。当然、家の者から報告を受けていましたから、ビオラさんが思い悩む事などなかったのです。無関係のあなたを、わたくしたちの事情に巻き込んでしまい、こちらこそ、どう詫びれば良いのか……申し訳ございません……』
なんと、ローズ様はとっくに殿下たちの事を知っていたようだ。どこまで報告を受けたのかしら?
そう思いながらローズ様を見つめると、バツが悪そうに苦笑している。だから私が見たアレコレや、私が知らない事まで全て知っているのだろう。
『そんな……どうぞ、謝らないでください。私なんかの事よりも、ローズ様のほうが辛いかと……こんな事になってしまうだなんて、お力になれず、申し訳ございません』
『ありがとう、ビオラさん。でも、本当に殿下の事は気にしないでくださいね? そうそう、マロウ様には、これまでのあなたへの態度や、特に、……調理室での無体な行動については、先ほどまできっちり反省していただきましたからご安心なさって。今ではおふたりが愛し愛される仲になったとはいえ、とても紳士のする事ではございませんもの。でも、どうしてマロウ様との事まで秘密に? わたくしたち友達なのに』
ローズ様は、あっけらかんと殿下とチェリーの痴態の事を受け止めているようだった。
ローズ様は、マロウ様のほうを向いてふふふと含みの笑みを浮かべたあと、私の目をしっかり見つめて優しい言葉をくれたのである。
ちょっと聞き捨てならない内容もある。絶対に、私の気持ちが完全に勘違いされている。
そのあたりはあとでマロウ様と話合い、必ず、考えを是正していただかなくてはいけない。
ひょっとして、今まで私を睨んでいると思っていた厳しい視線は、そういう事だったのだろうかと戸惑うばかり。
私の自意識過剰でなければ、非常に好意を寄せていただいているようで、それはとても光栄な事だと思う。
少々行き過ぎた勘違いがあるというか、暴走ぎみというか、そういうマイナス面を差し引いても、誠実で素晴らしい人だから、嬉しい気持ちは勿論ある。
でも、マロウ様は次期侯爵様だし、チェリーさんと婚約解消された暁には、きっとモテモテ間違いなしだ。私なんかは身分不相応だし、色んな意味で、勿体なさ過ぎる超優良物件だからすぐに見向きもされなくなるわ。
きっと、一時の気の迷いなのよ。
ちょっとだけ、私の家が貧乏じゃなくて、先祖のやらかしで醜聞にまみれたちっぽけな子爵じゃなかったら、まだ釣り合うのかななんて、大それた考えを持ってしまうけれども、そんなのは夢物語の中でしかない。
婚約の事で大変な目にあったマロウ様にも、ローズ様とウスベニ様のように、ケチのついたちんちくりんの貧乏令嬢である私じゃなくて、お似合いの素晴らしい女性と結ばれて欲しいと思う。
とにかく、これから大変な騒動になってしまうだろう。
婚約解消をはやいこと済ませて頂いて、当初の予定通りに、私はマロウ様からいただいた謝礼金をちらつかせながら、どなたか、よりよい方とお見合いしないと! と拳を握って決意を新たにする。
『ビオラさん。何度でも言いますわね。わたくしと殿下は政略であって、それ以上でもそれ以下でもございません。マロウ様に聞けば、チェリーさんと殿下は真実の愛で結ばれているそうではありませんか。なんて素敵な事なのでしょう。ここは、マロウ様とわたくし、婚約解消のために手を取り合う事にしたのですわ』
ローズ様は殿下をこれっぽっちも思っていなかったと知ってほっとする。もしも、好きだったなんて傷ついて泣かれたら、ウスベニ様と事ある毎にいい雰囲気にさせて、新しい恋を応援しようと思っていたけれど、杞憂ですみそうだ。
『そうだったのですね……という事は、わたくしの証言は……?』
『そもそも最初からビオラさんの証言など必要ございませんのよ。うちの者がいますし、殿下にも護衛がいてて、おそらくは沢山の人が目にしていますわ。写真もマロウ様がお持ちだと聞いています。殿下がこのような人物だと知ってからというもの、結婚だなんてとんでもない事だと思っていたのですわ。ですから、ビオラさんは、今まで通りにご自分の嫁ぎ先や将来の事だけを考えていてくださいませね。ああ、でも。ふふふ、卒業後にどうするか思い悩んでいた事については、もう解決しましたわね? おめでとうございます。是非、おふたりの晴れの日には招待してくださいませね?』
どうやら、殿下との事はすんなり解決しそうで安堵した。が、最後に目が飛び出そうな内容を言われてしまった。その件に関しては、心の底から否定したい。
でも、にこにこしながら私を見ているローズ様とマロウ様の気持ちを考えると、それは違う、そうじゃないからなんて言えない。困った事になったと頭痛がした。
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