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甘い蜜で虫を誘う花 ※R18
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努力家な事もあって、俺の最愛はあっという間に、優しくて愛らしくて良妻賢母待ったなしな侯爵夫人として社交界で人気者になった。俺のビオラを褒めたたえるのに、そんな陳腐な言葉では到底足りないがな。
色々なタイプのレディたちが、ビオラには自然と寄ってくるようだ。どうだ、俺のビオラは素晴らしい女性だろう、と誇らしい気持ちになる。
だが、妻の魅力は女性たちばかりではなく男も吸い寄せる。俺だけが知っていれば良いから人気者になどならず、俺だけ頼って欲しいという感情も涌き出ていた。
今は夜会中で、取引先と話をする必要があったため、ビオラをローズに任せた。
だから、仲の良い貴婦人がたと一緒に歓談しているからと油断した。元々、条件さえ悪くなければビオラを妻に望む害虫がたくさんいたのに、俺としたことが失敗した。
今、ビオラと楽しそうに話しているヨモギモチ男爵は、男の俺から見ても、成熟した大人の男の、内面も外見も魅力溢れる美男子だから、かつてビオラと婚約しそうな相手だったし警戒していた。
その他のおっさんたちと違い、彼だけは隙もなく、叩き潰せる要素もないどころか、一度釘を刺しに行った時からは彼の人柄に俺も好ましく思い、今では良いビジネスパートナーになったほど。
ビオラが彼を選んでさっさと婚約をしていたのなら、彼女の事だからヨモギモチ男爵を誠心誠意支えるだろう。そうするうちに、政略とはいえ、彼だってビオラを愛するにちがいない。年の差はあるが誰もがうらやむお似合いの夫婦になった事が目に浮かぶ。
それほどの男だから、本音を言えばふたりには一切かかわって欲しくないが、付き合いもあるために、妻を同伴して彼に紹介していた。以降も彼と会う時は、必ず俺と一緒の時にだけにしていたのである。
わかっている。俺のビオラは俺に夢中だ。嬉しい事に、ビオラは俺がタイプのようで、世間でもてはやされる美男子には見向きもしない。
単なる嫉妬心と焦りだ。、万が一にもビオラが彼に心を傾け始めたらという馬鹿馬鹿しい感情なのだと。
そのヨモギモチ男爵が、ビオラの隣で楽しそうに会話をしている。
衆目もあるし、彼とビオラに限ってあり得ないが、心のどこかが警鐘を鳴らす。
急いでそちらに向かうと、周囲の女性はうっとりした表情で、ヨモギモチ男爵を見ているのがはっきりわかった。
で、俺のビオラはというと。
──頬をほんのり赤く染めて、幸せそうに、まるで俺を愛していると伝えてくれている時のように瞳を潤ませて、微笑みあっていた。
瞬間、俺は他の何も目に入らなくなった。
人々のざわめきも耳に入ってこない。
どうして、俺はヨモギモチ男爵の半分でもいいから、女性受けする容姿ではないのだろうか。せめて元殿下の1/3くらいでもいいから、多少はモテる男に産まれたかったと心底思った。
「まあ、旦那様。こちらにいらしてくださったのですね。ふふふ、今ヨモギモチ男爵様に……旦那様、どうなさったのです? お顔の色がすぐれませんわ」
「ビオラ、すぐに帰ろう……」
彼の名をそれ以上口にして欲しくなくて、俺はやや強引にビオラを立たせた。俺の様子がおかしいのをすぐに気づいたビオラは、そっと俺の腕を労るように擦ってくれる。
「ええ旦那様。皆様、折角の楽しい一時ですが、医師に夫を診て頂こうと思います。旦那様、参りましょう」
「私の妻と仲良くしていただき感謝します。申し訳ないが、我々はこれで失礼する」
「ビオラさん、落ち着きましたらお茶会にいらしてくださいね」
恐らく、侯爵は俺のみっともない焦りと嫉妬に気付いているのだろう。呆れたように俺をちらりと見てきたが、ビオラを引き留める事はなかった。
「ええローズ様、是非。それでは皆様、失礼致します」
今すぐ休憩室に連れ込んで、ビオラは俺の物だと刻み付けようとする獰猛な獣が、俺の中から這い出てくるようだ。
やはり、ビオラは俺だけが見れる場所にだけいてもらいたい。だが、そんな事は出来ないし、切って花瓶に入れた瞬間、花は萎れて枯れるだろう。
「マロウ様、ああ、体調が優れなかった事を気付かずごめんなさい。わたくしは妻失格です。早く帰ってお医者様に診ていただきましょう」
「医者はいい。それよりもビオラ、さっきは彼と何を話していたんだ?」
ヨモギモチ男爵と、俺について話をしていたそうだ。彼はとても誉め上手で、俺が仕事の時にいかに素晴らしいか教えてくれて嬉しかったらしい。
俺はやっと安心して力を抜いた。
狭量すぎて、嫉妬深い夫は妻に嫌われるという。ビオラを信じてどっしり構えたいが、なかなか余裕のある男にはなれなさそうだと苦笑する。
「そうだったのか……。ビオラ、折角楽しんでいたのにすまない」
「マロウ様が大変なのに、わたくしだけ楽しむなんて無理です。ああ、頬に赤みがさしてきましたね。良かったですわ」
現金なもので、安心したらしたで、ビオラが愛しくて今すぐ抱きしめて繋がりたくなった。
「ビオラ、特効薬をくれ」
「特効薬? どこにあるのですか?」
「ここだ」
彼女の柔らかな体を引き寄せて抱きしめる。ふわっとした彼女自身と、仄かに香るいい匂いが鼻腔を擽って来るから堪らない。俺だけのビオラだと思うと、我慢が限界突破した。
家まであと30分ほどだが、彼女のドレスを、少しだけ乱していく。
「あ、旦那様。何を……やぁん、こんなところで……」
「誰も見ていないし防音もしっかりしている。ほんのちょっとだけ特効薬を口にしたいだけだ」
「え、特効薬って……んっ」
「ビオラの事だ。ああ、赤くてよく効きそうだな」
まろびでた胸の尖りに吸い付いて、あっという間に硬くなった先端を舌で転がすと、素直に反応してくれる。もっと気持ち良くさせたくて、もう一方の胸もドレスから出して手で可愛がった。
「んー。ああ、もう、旦那さまったら……」
「ビオラ、そんな顔をして……ビオラの甘い蜜の香りに吸い寄せられたんだ。しっかり責任を取って俺に味わわせてくれ」
「あぁ、もう、少しだけですよ?」
恥ずかしがりながらも許可してくれる、俺のビオラは最高の妻だ。
「ああ、ここでは少しだけにしよう」
いやいやと、俺から与えられる感覚を逃そうと首を振るから、髪も少し乱れていく。胸元に顔を埋めた俺の頭を、ビオラがもっと吸って欲しいと言わんばかりに腕で抱え込んでくれるから、彼女の望むがまま赤い粒をふたつとも可愛がり続けた。
家に着くと同時に、俺はビオラを抱えて寝室に向かった。使用人たちは心得た者ばかりだから、すぐに風呂にも入れるように準備されている。
「ビオラ、一緒に体を洗おう」
「はい……」
すでに、体も心も俺の手によって蕩けている妻は、とても美味しそうだ。素直に俺に従う貞淑でな彼女は、俺だけには淫らなその姿を見せてくれる。少し心のゆとりが戻ったのか、裸になるやいなや、俺を一体どうしたいのかわからないほど俺を座らせて体を洗ってくれる彼女が可愛い。
「マロウ様、逃げようとせずじっとしていてくださいな。んしょ……」
「う……だが……はぁ……そろそろやめてくれ」
最後に、俺の息子を丁寧に洗ってくれる時には柔らかな胸の肉が全て包み込んでくれる。
「ふふ、嫌です」
彼女がにっこり俺を見上げる。さらにスピードをあげるから、出さないように我慢んしていたのに、たまらず吐き出してしまった。悪戯をする愛しい彼女の顔に、俺のがべっとりついてゆっくり落ちていく様子が、俺をぞくぞくさせる。
「マロウ様、まだこんなに……」
勿論、それだけで俺の下心が落ち着くはずはない。それどころかもっと彼女を蹂躙したくなった。
「ビオラ、俺の願いを断るなど、悪い人だ」
「え? きゃあ、マロウ様。だってぇ……」
「だってじゃない。次はビオラの番だ。ほら、壁に手を付いて」
泡を洗い落として、妻を目の前で後ろ向きにさせた。足を開かせ、彼女の花弁をくいッと広げてに舌を伸ばし、ビオラがやめてと言っても、絶頂を迎えても執拗に愛した。
体に力が入らなくなってしまった彼女を抱いて湯船につかり、キスを交わす。湯ではなく、彼女にのぼせてしまいそうだ。そっと足を開かせて中に入り込むと、いつも以上に熱い中の壁が俺のをぎゅうぎゅう締め付けて搾り取ろうと蠢く。
「あ、マロウ様、わたくしまだ敏感で……ん。奥をそんなにされたら……ああっ!」
ぱちゃぱちゃ水が跳ねる。彼女の体をぐいっと俺のに引き寄せて、中をぐりぐりこねるように腰を動かすと、ビオラは先ほどの余韻が覚めていないせいであっという間に達してくれた。
そのあとは、お互いに体を拭き合いベッドで2回吐き出した。
疲れきった彼女を、このまま閉じ込めてずっと愛したい。
無理させすぎて、翌日ビオラが寝込んでしまった。いつもと違い気持ちが悪そうにぐったりしているので、すぐに医者を呼ぶと、俺たちの子がお腹に宿っている可能性が高いと言われた。
ビオラは小さいから大丈夫かかなり不安だった。ビオラや子に何かあったらどうしようと恐ろしくなったが、両親や屋敷の者たちの支えもあり、無事に大きな男の子を産んでくれた。
「マロウ様……」
初産で3日かかった出産でビオラは疲労困憊のようだ。その間、生きた心地がしなかった。
「ビオラ、俺たちの息子だ」
「まあ、なんてかわいいの。ふふふ、マロウ様に似た素敵な青年になって欲しいわ」
「ビオラに似た方がいいと思う」
俺がそう言うと、周囲がうんうん頷くのも、今日は幸せで楽しい気分だ。
俺たちの息子の頬にふたりでキスをすると、元気いっぱいに泣き出し、家中に響きわたったのであった。
色々なタイプのレディたちが、ビオラには自然と寄ってくるようだ。どうだ、俺のビオラは素晴らしい女性だろう、と誇らしい気持ちになる。
だが、妻の魅力は女性たちばかりではなく男も吸い寄せる。俺だけが知っていれば良いから人気者になどならず、俺だけ頼って欲しいという感情も涌き出ていた。
今は夜会中で、取引先と話をする必要があったため、ビオラをローズに任せた。
だから、仲の良い貴婦人がたと一緒に歓談しているからと油断した。元々、条件さえ悪くなければビオラを妻に望む害虫がたくさんいたのに、俺としたことが失敗した。
今、ビオラと楽しそうに話しているヨモギモチ男爵は、男の俺から見ても、成熟した大人の男の、内面も外見も魅力溢れる美男子だから、かつてビオラと婚約しそうな相手だったし警戒していた。
その他のおっさんたちと違い、彼だけは隙もなく、叩き潰せる要素もないどころか、一度釘を刺しに行った時からは彼の人柄に俺も好ましく思い、今では良いビジネスパートナーになったほど。
ビオラが彼を選んでさっさと婚約をしていたのなら、彼女の事だからヨモギモチ男爵を誠心誠意支えるだろう。そうするうちに、政略とはいえ、彼だってビオラを愛するにちがいない。年の差はあるが誰もがうらやむお似合いの夫婦になった事が目に浮かぶ。
それほどの男だから、本音を言えばふたりには一切かかわって欲しくないが、付き合いもあるために、妻を同伴して彼に紹介していた。以降も彼と会う時は、必ず俺と一緒の時にだけにしていたのである。
わかっている。俺のビオラは俺に夢中だ。嬉しい事に、ビオラは俺がタイプのようで、世間でもてはやされる美男子には見向きもしない。
単なる嫉妬心と焦りだ。、万が一にもビオラが彼に心を傾け始めたらという馬鹿馬鹿しい感情なのだと。
そのヨモギモチ男爵が、ビオラの隣で楽しそうに会話をしている。
衆目もあるし、彼とビオラに限ってあり得ないが、心のどこかが警鐘を鳴らす。
急いでそちらに向かうと、周囲の女性はうっとりした表情で、ヨモギモチ男爵を見ているのがはっきりわかった。
で、俺のビオラはというと。
──頬をほんのり赤く染めて、幸せそうに、まるで俺を愛していると伝えてくれている時のように瞳を潤ませて、微笑みあっていた。
瞬間、俺は他の何も目に入らなくなった。
人々のざわめきも耳に入ってこない。
どうして、俺はヨモギモチ男爵の半分でもいいから、女性受けする容姿ではないのだろうか。せめて元殿下の1/3くらいでもいいから、多少はモテる男に産まれたかったと心底思った。
「まあ、旦那様。こちらにいらしてくださったのですね。ふふふ、今ヨモギモチ男爵様に……旦那様、どうなさったのです? お顔の色がすぐれませんわ」
「ビオラ、すぐに帰ろう……」
彼の名をそれ以上口にして欲しくなくて、俺はやや強引にビオラを立たせた。俺の様子がおかしいのをすぐに気づいたビオラは、そっと俺の腕を労るように擦ってくれる。
「ええ旦那様。皆様、折角の楽しい一時ですが、医師に夫を診て頂こうと思います。旦那様、参りましょう」
「私の妻と仲良くしていただき感謝します。申し訳ないが、我々はこれで失礼する」
「ビオラさん、落ち着きましたらお茶会にいらしてくださいね」
恐らく、侯爵は俺のみっともない焦りと嫉妬に気付いているのだろう。呆れたように俺をちらりと見てきたが、ビオラを引き留める事はなかった。
「ええローズ様、是非。それでは皆様、失礼致します」
今すぐ休憩室に連れ込んで、ビオラは俺の物だと刻み付けようとする獰猛な獣が、俺の中から這い出てくるようだ。
やはり、ビオラは俺だけが見れる場所にだけいてもらいたい。だが、そんな事は出来ないし、切って花瓶に入れた瞬間、花は萎れて枯れるだろう。
「マロウ様、ああ、体調が優れなかった事を気付かずごめんなさい。わたくしは妻失格です。早く帰ってお医者様に診ていただきましょう」
「医者はいい。それよりもビオラ、さっきは彼と何を話していたんだ?」
ヨモギモチ男爵と、俺について話をしていたそうだ。彼はとても誉め上手で、俺が仕事の時にいかに素晴らしいか教えてくれて嬉しかったらしい。
俺はやっと安心して力を抜いた。
狭量すぎて、嫉妬深い夫は妻に嫌われるという。ビオラを信じてどっしり構えたいが、なかなか余裕のある男にはなれなさそうだと苦笑する。
「そうだったのか……。ビオラ、折角楽しんでいたのにすまない」
「マロウ様が大変なのに、わたくしだけ楽しむなんて無理です。ああ、頬に赤みがさしてきましたね。良かったですわ」
現金なもので、安心したらしたで、ビオラが愛しくて今すぐ抱きしめて繋がりたくなった。
「ビオラ、特効薬をくれ」
「特効薬? どこにあるのですか?」
「ここだ」
彼女の柔らかな体を引き寄せて抱きしめる。ふわっとした彼女自身と、仄かに香るいい匂いが鼻腔を擽って来るから堪らない。俺だけのビオラだと思うと、我慢が限界突破した。
家まであと30分ほどだが、彼女のドレスを、少しだけ乱していく。
「あ、旦那様。何を……やぁん、こんなところで……」
「誰も見ていないし防音もしっかりしている。ほんのちょっとだけ特効薬を口にしたいだけだ」
「え、特効薬って……んっ」
「ビオラの事だ。ああ、赤くてよく効きそうだな」
まろびでた胸の尖りに吸い付いて、あっという間に硬くなった先端を舌で転がすと、素直に反応してくれる。もっと気持ち良くさせたくて、もう一方の胸もドレスから出して手で可愛がった。
「んー。ああ、もう、旦那さまったら……」
「ビオラ、そんな顔をして……ビオラの甘い蜜の香りに吸い寄せられたんだ。しっかり責任を取って俺に味わわせてくれ」
「あぁ、もう、少しだけですよ?」
恥ずかしがりながらも許可してくれる、俺のビオラは最高の妻だ。
「ああ、ここでは少しだけにしよう」
いやいやと、俺から与えられる感覚を逃そうと首を振るから、髪も少し乱れていく。胸元に顔を埋めた俺の頭を、ビオラがもっと吸って欲しいと言わんばかりに腕で抱え込んでくれるから、彼女の望むがまま赤い粒をふたつとも可愛がり続けた。
家に着くと同時に、俺はビオラを抱えて寝室に向かった。使用人たちは心得た者ばかりだから、すぐに風呂にも入れるように準備されている。
「ビオラ、一緒に体を洗おう」
「はい……」
すでに、体も心も俺の手によって蕩けている妻は、とても美味しそうだ。素直に俺に従う貞淑でな彼女は、俺だけには淫らなその姿を見せてくれる。少し心のゆとりが戻ったのか、裸になるやいなや、俺を一体どうしたいのかわからないほど俺を座らせて体を洗ってくれる彼女が可愛い。
「マロウ様、逃げようとせずじっとしていてくださいな。んしょ……」
「う……だが……はぁ……そろそろやめてくれ」
最後に、俺の息子を丁寧に洗ってくれる時には柔らかな胸の肉が全て包み込んでくれる。
「ふふ、嫌です」
彼女がにっこり俺を見上げる。さらにスピードをあげるから、出さないように我慢んしていたのに、たまらず吐き出してしまった。悪戯をする愛しい彼女の顔に、俺のがべっとりついてゆっくり落ちていく様子が、俺をぞくぞくさせる。
「マロウ様、まだこんなに……」
勿論、それだけで俺の下心が落ち着くはずはない。それどころかもっと彼女を蹂躙したくなった。
「ビオラ、俺の願いを断るなど、悪い人だ」
「え? きゃあ、マロウ様。だってぇ……」
「だってじゃない。次はビオラの番だ。ほら、壁に手を付いて」
泡を洗い落として、妻を目の前で後ろ向きにさせた。足を開かせ、彼女の花弁をくいッと広げてに舌を伸ばし、ビオラがやめてと言っても、絶頂を迎えても執拗に愛した。
体に力が入らなくなってしまった彼女を抱いて湯船につかり、キスを交わす。湯ではなく、彼女にのぼせてしまいそうだ。そっと足を開かせて中に入り込むと、いつも以上に熱い中の壁が俺のをぎゅうぎゅう締め付けて搾り取ろうと蠢く。
「あ、マロウ様、わたくしまだ敏感で……ん。奥をそんなにされたら……ああっ!」
ぱちゃぱちゃ水が跳ねる。彼女の体をぐいっと俺のに引き寄せて、中をぐりぐりこねるように腰を動かすと、ビオラは先ほどの余韻が覚めていないせいであっという間に達してくれた。
そのあとは、お互いに体を拭き合いベッドで2回吐き出した。
疲れきった彼女を、このまま閉じ込めてずっと愛したい。
無理させすぎて、翌日ビオラが寝込んでしまった。いつもと違い気持ちが悪そうにぐったりしているので、すぐに医者を呼ぶと、俺たちの子がお腹に宿っている可能性が高いと言われた。
ビオラは小さいから大丈夫かかなり不安だった。ビオラや子に何かあったらどうしようと恐ろしくなったが、両親や屋敷の者たちの支えもあり、無事に大きな男の子を産んでくれた。
「マロウ様……」
初産で3日かかった出産でビオラは疲労困憊のようだ。その間、生きた心地がしなかった。
「ビオラ、俺たちの息子だ」
「まあ、なんてかわいいの。ふふふ、マロウ様に似た素敵な青年になって欲しいわ」
「ビオラに似た方がいいと思う」
俺がそう言うと、周囲がうんうん頷くのも、今日は幸せで楽しい気分だ。
俺たちの息子の頬にふたりでキスをすると、元気いっぱいに泣き出し、家中に響きわたったのであった。
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