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今の自分に出来る事
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先ほどまであれほど荒れ狂っていた風が、今は恐ろしいほどに凪いでいた。エルは、ライトのおかげで体が持ち上がり、とっさにつかんだロープを頼りに、崖にあった辛うじて体が入る亀裂に身を寄せていた。
ライトは言っていた。自分ひとりならなんとかなる、先に言ってディを探しておく、と。
自分を背負っていれば、彼とて普段は出来る事が出来ないだろう。エルは、彼のその言葉だけを頼りに、胸の前で手を合わせ神に祈った。
朝日が昇れば、きっと崖の上にいるライトの愛馬の存在に気付いた騎士たちがここまで来てくれるはずだ。そうしたら、彼らを助けに行こう。
今、迂闊に動けばきっと更に混乱するに違いない。ならば、せめて彼らを無事に救助出来た時にすぐに回復魔法を使えるように少しでも疲労を取り除くだけだ。
瞼は痛いほど疲れきっていて眠たいと訴えているが、心配と不安と恐怖でいっぱいで眠気が全く来ない。しかも、この不安定な場所で眠れば、二度と目を覚ませない状況になるかもしれない。
幸か不幸か、体を十分に伸ばせない硬く狭い空間のおかげで、時々思い出したように吹きすさぶ乱気流が彼女を襲う事がなかった。寒さも、風がなければそれほど体温を奪わない。
小さな頃、ディと一緒におしゃべりをして眠った夜は、あっという間に明けたというのに、いつまで経っても太陽が空に姿を見せないような、長い時を暗闇で過ごした。
「……さま……じょさま……、ご無事なら、へんじ……さい!」
少しずつ冷静さを取り戻し始めた頃、か細く自分を呼ぶ声が聞こえた。それは、待ち望んでいた騎士たちの声とはかけ離れた高い音色だった。
騎士には女性はいない。だが、確かに、エルを呼ぶ声は女性のもので、しかも、なぜかすぐ側から聞こえた。
「……? え? 誰です?」
「ああ、やはりご無事でしたか……! 崖の上で聖女様のお姿を見かけた時は信じられませんでした。すぐに追いかけようとしましたが、騎士様の動きが早すぎて追いつけませんでした。ご無事で良かったです。今すぐそちらに行きます。先ほど落下した連れの男性も、私の仲間がすでに救助しております。私を信じてそのままそこでお待ちください。出来れば、灯りなど、正確な場所の目印になるものをお願いします!」
「は、はい……!」
知らない、聞いた事のない声だった。だけど、彼女はライトも助けたと言っている。何をどうする事も出来ない今、正体不明のその人物の言葉を信じて、ライティングを唱えて待った。
小一時間ほどして、エルは自分よりもひとまわり大きな女性に助けられた。しなやかな体型の彼女はロープを巧みに操り、上にいるであろう仲間とともに、エルは引っ張られて、広い安全な崖の上に戻る事が出来たのである。
「はぁ……あ、ありがとうございます……」
エルは、危うく命を落とすところだった。こうして助けられ、今やっと、その事実がはっきりと自分に示されたかのように、体の震えが止まらなくなった。何度も自分の愚かな行動が悔やまれる。
そこに、救助されたと言われたライトがやってきた。どうやら、彼は腕やあばらを骨折しているようだった。エルは、救急措置を受けた彼に回復魔法を施した。
「聖女様、ご心配をおかけしました……」
「ライト様……ライト様……申し訳ございません。わたくしの愚かな行動で、貴方を……」
「いえ、無理やり貴女を崖に降ろさせないようにすることは可能でした。それをせず、自分で判断して、あそこまでなら簡単に降りる事が出来るという安易な判断をした私の責任です。危険な目に合わせ、恐ろしい思いをさせてしまい、申し訳ございませんでした」
「いいえ、いいえ……」
ライトが無事な姿を見てエルは涙が止まらなくなった。ライトは、エルを責めはしないどころか、自らの軽率な判断だと言い頭を下げている。
「ちょっといいですか? 謝り合戦は後でしてもらっても? 聖女様、騎士様、あなたがたには言いたい事がいっぱいありますが、助けたお礼と言ってはなんですが、私たちとともに今すぐ村に来てください! 瀕死の人がいるんです。ここで聖女様と会えるなんて、思わぬ偶然だったけど、今ならまだ間に合うわ」
女性は、イーと名乗った。共にいる男性たちは彼女の兄と弟だと言う。
こんな夜半にここに来たのは、この辺りに生えている薬草を採取しに来たと説明された。どうやら、彼女たちはこの崖に慣れているようで、その薬草は瀕死のその人のためのもののようだった。
エルとライトは、彼らに改めてお礼を言い、急いで彼らの村へと向かった。
「では、その濃紺の髪の男性は意識不明の重体なのですね?」
「はい。スタンピードのせいで、村人たちも傷を負いましたが、幸い私の兄が、聖女様には遠く及ばないものの、ちょっとした治療の魔法を使う事が出来たので犠牲はなかったのです。兄の魔法を私が補助して、弟が薬草で治療を施していました。実は、聖女様が先ほどいらっしゃった亀裂の場所よりも少し下に、もう少し大きめの亀裂があるのです。数日前にそこにしか生えない薬草を取りに向かっていたところ、全身傷だらけの男性を見つけまして。村の人たちと懸命になんとか助けようとしていたのですが、私たちの手では一向に良くならなくて困っていたのです」
「そうですか……」
エルとライトは、一瞬、時間的にも場所的にも、当該の人物がディではないかと期待したが、髪の色が余りにも違うため落胆した。
だが、たとえディでなくとも、瀕死の人がいるのなら放っては置けない。あのまま、また無謀なマネをすれば、今度こそ誰かが命を落とすだろう。それに、助けられるかもしれない命があるのなら、その人を放っておくなどエルには出来ないし、きっと生きているはずだと信じているディにも顔向けができない。
道中、様々な説明を受けながらたどり着いた村は、スタンピードの爪痕が生々しく残されたままだった。家屋は崩れて焼け落ちている場所もあった。地面が削り取られ、村を覆う策も畑も何もかもが破壊され、家畜は無残にも魔物の犠牲になってしまったようだった。
あまりの惨状に、エルは胸を痛め目を閉じた。ライトは、これよりも酷い場所をいくつも見てきているため、しっかり目を開けてエルを守りながら愛馬の手綱をひく。
「聖女様、こちらです」
「はい!」
エルは、屋根が半分破壊されたあばら家に足を入れた。すると、魔物の瘴気がもうもうと立ち込め、息をするのも難しいほどのまがまがしい空間の中に、青年が寝かされていたのであった。
「う……これは……。物凄い瘴気だ……」
ライトは、思わず腕で鼻を覆い顔をしかめた。
「私たちにはよくわからないのですが、日を追うごとに彼に迂闊に近づけなくなりました。短時間で軽い治療を施すしかなくて。昨日の夕方くらいから、あの人の肌の色もどす黒くなってきていて……。でも、さ、さっき崖の上に行く前まではこんな、これほどまでの強い瘴気はなかったはずなのに……」
「酷い……。これほどの瘴気に見舞われているのなら、即時に体が消滅してもおかしくないわ……。きっと、この短い時間で、急激に彼の生命力が失われて行っているのでしょう。それまでは、彼自身が意識を失っていても瘴気を抑えていたのです」
近づいただけでも危うそうなほどの猛毒のような瘴気は、エルたちの足を自然と止めさせるほど強烈だ。だが、エルは部屋の中央にいる濃紺の髪の青年に近づいていった。
肌がぴりぴりする。吸い込んだ空気そのものが、エルの体を蝕んでいくようだ。ライトが、エルの体の周囲にベールで包むように守護魔法を施すが、それすら易々と通り抜けて来るすさまじい瘴気の中、青年の側に膝をつく。
彼の全身は、血液で汚れており、内出血で腫れあがっていた。顔にも大きな傷跡があり、原型をとどめていない。
「ああ、まだ息をしているわ。どうか、わたくしの声を聞いて、そして、死の淵から還って来て下さいませ」
エルは、濃紺の髪の青年のか細い息を確認すると、胸にある宝石の力を最大限に引き出し、リカバリーの魔法を唱えたのであった。
ライトは言っていた。自分ひとりならなんとかなる、先に言ってディを探しておく、と。
自分を背負っていれば、彼とて普段は出来る事が出来ないだろう。エルは、彼のその言葉だけを頼りに、胸の前で手を合わせ神に祈った。
朝日が昇れば、きっと崖の上にいるライトの愛馬の存在に気付いた騎士たちがここまで来てくれるはずだ。そうしたら、彼らを助けに行こう。
今、迂闊に動けばきっと更に混乱するに違いない。ならば、せめて彼らを無事に救助出来た時にすぐに回復魔法を使えるように少しでも疲労を取り除くだけだ。
瞼は痛いほど疲れきっていて眠たいと訴えているが、心配と不安と恐怖でいっぱいで眠気が全く来ない。しかも、この不安定な場所で眠れば、二度と目を覚ませない状況になるかもしれない。
幸か不幸か、体を十分に伸ばせない硬く狭い空間のおかげで、時々思い出したように吹きすさぶ乱気流が彼女を襲う事がなかった。寒さも、風がなければそれほど体温を奪わない。
小さな頃、ディと一緒におしゃべりをして眠った夜は、あっという間に明けたというのに、いつまで経っても太陽が空に姿を見せないような、長い時を暗闇で過ごした。
「……さま……じょさま……、ご無事なら、へんじ……さい!」
少しずつ冷静さを取り戻し始めた頃、か細く自分を呼ぶ声が聞こえた。それは、待ち望んでいた騎士たちの声とはかけ離れた高い音色だった。
騎士には女性はいない。だが、確かに、エルを呼ぶ声は女性のもので、しかも、なぜかすぐ側から聞こえた。
「……? え? 誰です?」
「ああ、やはりご無事でしたか……! 崖の上で聖女様のお姿を見かけた時は信じられませんでした。すぐに追いかけようとしましたが、騎士様の動きが早すぎて追いつけませんでした。ご無事で良かったです。今すぐそちらに行きます。先ほど落下した連れの男性も、私の仲間がすでに救助しております。私を信じてそのままそこでお待ちください。出来れば、灯りなど、正確な場所の目印になるものをお願いします!」
「は、はい……!」
知らない、聞いた事のない声だった。だけど、彼女はライトも助けたと言っている。何をどうする事も出来ない今、正体不明のその人物の言葉を信じて、ライティングを唱えて待った。
小一時間ほどして、エルは自分よりもひとまわり大きな女性に助けられた。しなやかな体型の彼女はロープを巧みに操り、上にいるであろう仲間とともに、エルは引っ張られて、広い安全な崖の上に戻る事が出来たのである。
「はぁ……あ、ありがとうございます……」
エルは、危うく命を落とすところだった。こうして助けられ、今やっと、その事実がはっきりと自分に示されたかのように、体の震えが止まらなくなった。何度も自分の愚かな行動が悔やまれる。
そこに、救助されたと言われたライトがやってきた。どうやら、彼は腕やあばらを骨折しているようだった。エルは、救急措置を受けた彼に回復魔法を施した。
「聖女様、ご心配をおかけしました……」
「ライト様……ライト様……申し訳ございません。わたくしの愚かな行動で、貴方を……」
「いえ、無理やり貴女を崖に降ろさせないようにすることは可能でした。それをせず、自分で判断して、あそこまでなら簡単に降りる事が出来るという安易な判断をした私の責任です。危険な目に合わせ、恐ろしい思いをさせてしまい、申し訳ございませんでした」
「いいえ、いいえ……」
ライトが無事な姿を見てエルは涙が止まらなくなった。ライトは、エルを責めはしないどころか、自らの軽率な判断だと言い頭を下げている。
「ちょっといいですか? 謝り合戦は後でしてもらっても? 聖女様、騎士様、あなたがたには言いたい事がいっぱいありますが、助けたお礼と言ってはなんですが、私たちとともに今すぐ村に来てください! 瀕死の人がいるんです。ここで聖女様と会えるなんて、思わぬ偶然だったけど、今ならまだ間に合うわ」
女性は、イーと名乗った。共にいる男性たちは彼女の兄と弟だと言う。
こんな夜半にここに来たのは、この辺りに生えている薬草を採取しに来たと説明された。どうやら、彼女たちはこの崖に慣れているようで、その薬草は瀕死のその人のためのもののようだった。
エルとライトは、彼らに改めてお礼を言い、急いで彼らの村へと向かった。
「では、その濃紺の髪の男性は意識不明の重体なのですね?」
「はい。スタンピードのせいで、村人たちも傷を負いましたが、幸い私の兄が、聖女様には遠く及ばないものの、ちょっとした治療の魔法を使う事が出来たので犠牲はなかったのです。兄の魔法を私が補助して、弟が薬草で治療を施していました。実は、聖女様が先ほどいらっしゃった亀裂の場所よりも少し下に、もう少し大きめの亀裂があるのです。数日前にそこにしか生えない薬草を取りに向かっていたところ、全身傷だらけの男性を見つけまして。村の人たちと懸命になんとか助けようとしていたのですが、私たちの手では一向に良くならなくて困っていたのです」
「そうですか……」
エルとライトは、一瞬、時間的にも場所的にも、当該の人物がディではないかと期待したが、髪の色が余りにも違うため落胆した。
だが、たとえディでなくとも、瀕死の人がいるのなら放っては置けない。あのまま、また無謀なマネをすれば、今度こそ誰かが命を落とすだろう。それに、助けられるかもしれない命があるのなら、その人を放っておくなどエルには出来ないし、きっと生きているはずだと信じているディにも顔向けができない。
道中、様々な説明を受けながらたどり着いた村は、スタンピードの爪痕が生々しく残されたままだった。家屋は崩れて焼け落ちている場所もあった。地面が削り取られ、村を覆う策も畑も何もかもが破壊され、家畜は無残にも魔物の犠牲になってしまったようだった。
あまりの惨状に、エルは胸を痛め目を閉じた。ライトは、これよりも酷い場所をいくつも見てきているため、しっかり目を開けてエルを守りながら愛馬の手綱をひく。
「聖女様、こちらです」
「はい!」
エルは、屋根が半分破壊されたあばら家に足を入れた。すると、魔物の瘴気がもうもうと立ち込め、息をするのも難しいほどのまがまがしい空間の中に、青年が寝かされていたのであった。
「う……これは……。物凄い瘴気だ……」
ライトは、思わず腕で鼻を覆い顔をしかめた。
「私たちにはよくわからないのですが、日を追うごとに彼に迂闊に近づけなくなりました。短時間で軽い治療を施すしかなくて。昨日の夕方くらいから、あの人の肌の色もどす黒くなってきていて……。でも、さ、さっき崖の上に行く前まではこんな、これほどまでの強い瘴気はなかったはずなのに……」
「酷い……。これほどの瘴気に見舞われているのなら、即時に体が消滅してもおかしくないわ……。きっと、この短い時間で、急激に彼の生命力が失われて行っているのでしょう。それまでは、彼自身が意識を失っていても瘴気を抑えていたのです」
近づいただけでも危うそうなほどの猛毒のような瘴気は、エルたちの足を自然と止めさせるほど強烈だ。だが、エルは部屋の中央にいる濃紺の髪の青年に近づいていった。
肌がぴりぴりする。吸い込んだ空気そのものが、エルの体を蝕んでいくようだ。ライトが、エルの体の周囲にベールで包むように守護魔法を施すが、それすら易々と通り抜けて来るすさまじい瘴気の中、青年の側に膝をつく。
彼の全身は、血液で汚れており、内出血で腫れあがっていた。顔にも大きな傷跡があり、原型をとどめていない。
「ああ、まだ息をしているわ。どうか、わたくしの声を聞いて、そして、死の淵から還って来て下さいませ」
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