【完結】【R18】クリスマスプレゼントは、魅惑のガチャ~婚約者をNTRれた令嬢は、ガチャでサンタさんを引き当てたい!

にじくす まさしよ

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28 女伯爵の帰還③ 後半部分に閲覧注意あり

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※※※※※※※※※※

↑の※10個以降の部分に残虐な内容が含まれています。全て神官により回復済みですがお気をつけください。

愛人=元伯爵代理(シンディの父)の愛人(シーリガールのママ)

愛人の情人=シーリガールのパパ
まだ公にはシーリガールは元伯爵代理の娘となっていますのでややこしい表現をしています






「皆……!」

「お嬢様!」

 セパスチとターニャたちが見当たらないが、現在敷地内で彼らがいない事はすでに把握している。彼らにしかできない事をしているのだろう。

 正面にある大きな扉を睨みつけていた13人の彼女の宝物たちが一斉に膝をつく。

「皆……無茶をして……! 無事でよかった……」

 シンディは、一人一人に抱き着きたいほどだっただろう。彼らもまた潤む瞳から透明な雫がこぼれ落ちないように必死に堪えている。
 彼らは何も言わない。けれど、言葉に出来ようはずはない。長い間待ち望んでいたこの時がようやく来たのだ。

 シンディは、彼らを一人一人見た後、万感の想いを込めて顎を少し上げて姿勢を正す。ヨウルプッキは、少し下がり、彼女の斜め後ろに立った。他者には見えないが守護者も彼女の肩に乗って彼らを小首を傾げながら見下ろしている。

 彼の事は、頼もしい助っ人である事としてすでに侍女から他の者に伝えられていた。




「顔を、あげなさい」



 先ほどまでとは打って変わった主としての彼女の声が、広く寒い廊下に響き渡る。主の命に、一斉に顔を上げた。

「皆、よくこれまでわたくしを支えてくれました。あなた達がいなければ、今のわたくしはなかったでしょう。苦労をかけましたね」

 彼女に助けられた彼らの瞳は、とんでもないと叫び、また、彼女の言葉に感動していた。
  彼らの間にある絆はその言葉だけで十分でもあり、彼らの気持ちを表すにはそれだけではとても足らないのである。

「一晩、心配をかけました。ここにいるヨウルプッキ様が、とある事情で意識を失ったわたくしを保護してくれていたのです。わたくしの身分すら知らないにも拘らず、ただ困っている人がいると感じて救護をした彼に、心からの感謝を。また、わたくしたちの危機に際してこうして助力をしてくれた事に必ずや報いる事をここに約束しましょう」

 アールトネン女伯爵が、やや後ろに立つヨウルプッキに礼をする。彼女の大切な宝物たちも目礼を一斉に彼にした。


「楽になさい」


 彼らが立ち上がる。誰一人として、だらしのない姿の者がいない。

  そして、侍女が一歩前に進み礼をした。

「我らが至宝。我らの救世主たる主様。我らは今まで以上に貴女様に忠誠を誓う所存でございます」

 侍女の言葉は彼ら全員の決意であった。彼らの主は、誰をも魅了する笑みを浮かべて小さく頷く。



※※※※※※※※※※





「状況は?」

 かつて、元伯爵代理に酔った挙句足を折られた侍従が一歩前に出る。

  すでに守護者に認められた彼女には把握している事態ではあるが、それでも詳細部分で分からない部分や差異がある。

「すでに最後まで抵抗していた彼らの配下は、先ほどそちらの御方によって戦闘不能状態になっております。全員を一か所に捕える時間と余力がなく、意識を断ち、四肢を拘束した状態で放置したままである事を謝罪いたします」

「上出来です。で、ここで立てこもっているはずの三人を捕縛していない理由は?」

 シンディの好きなデザートを夕食に出したため、味が気に入らないと、愛人によって顔を焼かれたコック長が前に出た。

「先ほどまで、我らがどれほど攻撃をかけても扉に傷一つつけられませんでした。すでに魔力は底を付き、どうしたものか考えあぐねていたのです。すると、そちらのヨウルプッキ様から、主様の帰還を伝えられ、彼らの逃走を阻止すべく包囲しつつ待機しておりました」

「そう……、懸命な判断です。この奥にいる者たちは貴方たちでは太刀打ち出来ません。彼らに思うところもあったでしょうに……。よくぞ、早まって突入せずわたくしを待ってくれました。セパスチとターニャと彼女のご主人は?」

 彼女の前半の言葉は、彼らが、屋敷の守護が消えても尚、ただ者ではないと示唆をしているに他ならない。
 最後に、ターニャが聞けば苦虫をつぶしたような表情をするに違いない言葉を発した。

「セパスチは、とある人物捕縛のために外に。師匠はあらかた片付いたからセパスチの加勢に行くと、先ほど出て行かれました。ターニャは、行くところがあるとだけ言い、行く先を誰にも告げずに夜中一人で出て行っております。主様にはわかるとだけ伝えられていますが……」


 シーリガールに迫られて拒否をしたために、片目を抉られた護衛が、今は元通りになった両目をしっかりと開いて彼の主を見ながら応える。

 シンディは、目を見開き、彼らが何のためにどこにいったのかを察すると大きく頷いたのだった。




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