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15 転生したら、訳ありイケメン騎士様がプロポーズしてきたので、死亡エンドを回避したいと思います ※R15~18程度の内容あり~本編完結
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好きな人には振り向いて欲しいもの。望みがないのなら、きっぱりフってあげるのも優しさ。
そう言ったのは、誰だったのか。ゲームや小説などの作者の代弁者だったかもしれないし、前世の友達だったのかも、もう忘れた。
私を、痛くないように、遠慮がちに抱きしめているボウウ様の肩が少し震えている。騎士の彼の体温は、思った以上に高い。まるで、人間湯たんぽみたい。冬だと一家に一台、ボウウ様がいれば、ぬっくぬくで過ごせそう。
ただ、真夏の今は暑い。暑すぎる。
私は、すぐにクーラーの原理を用いて、魔法で体の周囲に熱を吸収させて、気化させた。これは、冷却装置なしでも快適に過ごせるように、小さな頃におじいちゃんに、クーラーのような温度を自在する魔法を開発できないかを提案した。すると案外すぐに開発され、今ではこの簡単な魔法を用いて、幼児でも快適な空間で過ごせている。
ちなみに、暑さ寒さで倒れる国民が大勢いたため、そのアイデア料として、国から感謝状と庶民の2年分の報酬を得たこともある。
すぐに快適温度になれたものの、イケメンに抱きしめられているから、今度は自分自身の体温が急上昇してしまう。
「俺こそすまない。キヨクの気持ちを無視して、強引に婚約を進めた。どうしてもキヨクと結婚したくて、無理やりのように婚約したんだ。断られるのが怖かった……卒業の時も、デートの時も、キヨクは何度も、俺に断ろうとしていただろう? 俺だって、そのくらいわかっていた。でも、戦場の敵よりも、Noの言葉のほうを恐れて、キヨクが断ろうとするタイミングでそれを言わさないようにしていたし、キヨクが逃げられないように、俺がしていたんだ……」
「そうじゃなくて、ボウウ様が謝ることなんてないんです。私が、色々考えすぎちゃっていたから……!」
確かに、何度もはっきり言おうとしたことがある。その度に、タイミングを逃したり、そんな空気じゃなくなって、言えなくなったとは思う。
彼がわざとそんな風にあの場をコントロールしていたからといって、彼にプロポーズされてから今までの長い期間、全く、絶対に、断れないなんてことはなかった。
「殿下やヒカケに、男ならきっぱりフラれてこいって言われたこともある。でも、キヨクが俺を愛さなくても、側にいてくれるだけでいいって思っていた。そうしたら、聖女様に、本を全部読んでキヨクのことを知ろうとしていたっていう大嘘をカミングアウトして来いって言われて。嘘からはじまる関係なんか、長続きするはずがない。まずは信頼されることだって叱られたんだ。それに、一冊しか読めていないって言ったほうが、たぶんうまくいくと思うってアドバイスももらえて。だから、あの時フラれる覚悟で告白した」
ああ、短詩は、その時にはもう私のことをわかっていたんだなと思った。私なら、誤解していたころの彼が、心底気持ち悪くて、ますます断ろうと決意するとわかっていたんだな、と。
短詩のアドバイスは正解だ。あれがなければ、今でもボウウ様を盛大に誤解したまま、正攻法でお断りできなければ、婚約式までに魔法で姿を変えてでも逃げようと思って、本気で逃亡していただろうから。
「そうだったんですね……あの、ボウウ様。誤解していたからって、あなたにしっかり向き合おうとせず、ボウウ様をそこまで追いつめてしまって、本当に申し訳ありませんでした。ボウウ様は、私のことを知ろうとがんばってくださっていたのに。あの、ボウウ様は、私に一目ぼれのようなものをしたとおっしゃいましたよね?」
「ああ」
「そして、学園であの頃とちがう私を見ても、今の私を知ろうとしてくれて、全然違うのに、それでもプロポーズしてくれたって」
「ああ。あの頃のキヨクも、今のキヨクも、俺にとってはかけがえのない女性なんだ」
とても近い距離に、ボウウ様の顔がある。じっと彼の瞳を見つめていると、このまま彼に吸い寄せられてしまいそう。
「ボウウ様、私、嘘を言っていました。私自身にも、嘘をついていたんです」
「キヨク?」
「実は、求婚されたとき、本当はとても嬉しかったんです。だって、ボウウ様はとても素敵な人で、昔からあこがれていた存在だったから。私も、もう嘘は言いません。ボウウ様、私もあなたが好きです。ずっと、好きだったんです」
私は、ずっと自分の中にあって、彼が私を大事にしてくれるたびに、どうあらがおうと大きく膨らんでいった気持ちを一気に打ち明けた。恥ずかしかったけど、ここできちんと伝えないと、彼からお断りされると思ったから。あれほど、彼から逃げようとしていたのに、本心では離れたくなかったのだ。ほんと、バカみたい。
私の今の心からの言葉を聞いた彼は、はじめびっくりした。そして、瞬く間に顔を真っ赤にして、瞳を潤ませた。
「これは、夢か? キヨク、もう一度、言ってくれ」
「ボウウ様、私も、好きです」
「もう一度……」
「何度だって。大好きです。ふふ、ちょっと照れくさいですね」
少しずつ、彼の顔が近づいてくる。どちらからともなく瞳を閉じ、そして私の唇に彼の少しかさついたそれが当たった。
「好きだ、キヨク」
「はい、私も好きです」
何度も何度も、お互いに気持ちを言葉にして、その気持ちと言葉を、お互いの唇で重ねた。
あ……
体に、かたいものが当たった。言われなくてもわかる。男性のアレだ。しかも……
お、おおきすぎる。冗談抜きで馬なみ。ギネス世界記録の持ち主と言っても過言ではない。しかも、ボウウ様ルートは毎日朝方までヤり続けるほどの絶倫と、騎士だから体力が有り余ってる。
冗談ではない。こんなもの、物理的につっこまれたら生きていられないし、辛うじて命の糸がつながれたとしても、
……やっぱり早まったかも? 継続時間は、ボウウ様に頼み込んだら適度な時間にしてもらえる、と思う。でも物理的な大きさは、彼の努力ではどうにもならないから、半径も長さも、標準くらいに切ってもらうとかしかないかも。いや、切るのはかわいそう。なら、折るとか? ……それも無理だよねぇ。
「キヨク……」
ひえー。こんな時なのに、どうしてもコレが気になる。
更に倍増。所得なら大歓迎だけど、これの倍増はノーセンキュー。そういえば、ゲームのヒロインは、これを一晩中毎日受け入れていた。聖女ならではの解決方法があったに違いない。短詩に相談するのは恥ずかしい。けれど、この案件は命に関わる。
こうなったら恥を忍んで、短詩に相談するべきだろう。
私は、彼の広い背に手を回しながら、体に密着してくるコレの大きさを、どうにかして小さくする方法を、早急に短詩とともに計画立案実践をしなければと、決意したのであった。
R18 転生したら、訳ありイケメン騎士様がプロポーズしてきたので、回避したいと思います ──完
お付き合いいただき、ありがとうございました。あとは、番外編となります。
そう言ったのは、誰だったのか。ゲームや小説などの作者の代弁者だったかもしれないし、前世の友達だったのかも、もう忘れた。
私を、痛くないように、遠慮がちに抱きしめているボウウ様の肩が少し震えている。騎士の彼の体温は、思った以上に高い。まるで、人間湯たんぽみたい。冬だと一家に一台、ボウウ様がいれば、ぬっくぬくで過ごせそう。
ただ、真夏の今は暑い。暑すぎる。
私は、すぐにクーラーの原理を用いて、魔法で体の周囲に熱を吸収させて、気化させた。これは、冷却装置なしでも快適に過ごせるように、小さな頃におじいちゃんに、クーラーのような温度を自在する魔法を開発できないかを提案した。すると案外すぐに開発され、今ではこの簡単な魔法を用いて、幼児でも快適な空間で過ごせている。
ちなみに、暑さ寒さで倒れる国民が大勢いたため、そのアイデア料として、国から感謝状と庶民の2年分の報酬を得たこともある。
すぐに快適温度になれたものの、イケメンに抱きしめられているから、今度は自分自身の体温が急上昇してしまう。
「俺こそすまない。キヨクの気持ちを無視して、強引に婚約を進めた。どうしてもキヨクと結婚したくて、無理やりのように婚約したんだ。断られるのが怖かった……卒業の時も、デートの時も、キヨクは何度も、俺に断ろうとしていただろう? 俺だって、そのくらいわかっていた。でも、戦場の敵よりも、Noの言葉のほうを恐れて、キヨクが断ろうとするタイミングでそれを言わさないようにしていたし、キヨクが逃げられないように、俺がしていたんだ……」
「そうじゃなくて、ボウウ様が謝ることなんてないんです。私が、色々考えすぎちゃっていたから……!」
確かに、何度もはっきり言おうとしたことがある。その度に、タイミングを逃したり、そんな空気じゃなくなって、言えなくなったとは思う。
彼がわざとそんな風にあの場をコントロールしていたからといって、彼にプロポーズされてから今までの長い期間、全く、絶対に、断れないなんてことはなかった。
「殿下やヒカケに、男ならきっぱりフラれてこいって言われたこともある。でも、キヨクが俺を愛さなくても、側にいてくれるだけでいいって思っていた。そうしたら、聖女様に、本を全部読んでキヨクのことを知ろうとしていたっていう大嘘をカミングアウトして来いって言われて。嘘からはじまる関係なんか、長続きするはずがない。まずは信頼されることだって叱られたんだ。それに、一冊しか読めていないって言ったほうが、たぶんうまくいくと思うってアドバイスももらえて。だから、あの時フラれる覚悟で告白した」
ああ、短詩は、その時にはもう私のことをわかっていたんだなと思った。私なら、誤解していたころの彼が、心底気持ち悪くて、ますます断ろうと決意するとわかっていたんだな、と。
短詩のアドバイスは正解だ。あれがなければ、今でもボウウ様を盛大に誤解したまま、正攻法でお断りできなければ、婚約式までに魔法で姿を変えてでも逃げようと思って、本気で逃亡していただろうから。
「そうだったんですね……あの、ボウウ様。誤解していたからって、あなたにしっかり向き合おうとせず、ボウウ様をそこまで追いつめてしまって、本当に申し訳ありませんでした。ボウウ様は、私のことを知ろうとがんばってくださっていたのに。あの、ボウウ様は、私に一目ぼれのようなものをしたとおっしゃいましたよね?」
「ああ」
「そして、学園であの頃とちがう私を見ても、今の私を知ろうとしてくれて、全然違うのに、それでもプロポーズしてくれたって」
「ああ。あの頃のキヨクも、今のキヨクも、俺にとってはかけがえのない女性なんだ」
とても近い距離に、ボウウ様の顔がある。じっと彼の瞳を見つめていると、このまま彼に吸い寄せられてしまいそう。
「ボウウ様、私、嘘を言っていました。私自身にも、嘘をついていたんです」
「キヨク?」
「実は、求婚されたとき、本当はとても嬉しかったんです。だって、ボウウ様はとても素敵な人で、昔からあこがれていた存在だったから。私も、もう嘘は言いません。ボウウ様、私もあなたが好きです。ずっと、好きだったんです」
私は、ずっと自分の中にあって、彼が私を大事にしてくれるたびに、どうあらがおうと大きく膨らんでいった気持ちを一気に打ち明けた。恥ずかしかったけど、ここできちんと伝えないと、彼からお断りされると思ったから。あれほど、彼から逃げようとしていたのに、本心では離れたくなかったのだ。ほんと、バカみたい。
私の今の心からの言葉を聞いた彼は、はじめびっくりした。そして、瞬く間に顔を真っ赤にして、瞳を潤ませた。
「これは、夢か? キヨク、もう一度、言ってくれ」
「ボウウ様、私も、好きです」
「もう一度……」
「何度だって。大好きです。ふふ、ちょっと照れくさいですね」
少しずつ、彼の顔が近づいてくる。どちらからともなく瞳を閉じ、そして私の唇に彼の少しかさついたそれが当たった。
「好きだ、キヨク」
「はい、私も好きです」
何度も何度も、お互いに気持ちを言葉にして、その気持ちと言葉を、お互いの唇で重ねた。
あ……
体に、かたいものが当たった。言われなくてもわかる。男性のアレだ。しかも……
お、おおきすぎる。冗談抜きで馬なみ。ギネス世界記録の持ち主と言っても過言ではない。しかも、ボウウ様ルートは毎日朝方までヤり続けるほどの絶倫と、騎士だから体力が有り余ってる。
冗談ではない。こんなもの、物理的につっこまれたら生きていられないし、辛うじて命の糸がつながれたとしても、
……やっぱり早まったかも? 継続時間は、ボウウ様に頼み込んだら適度な時間にしてもらえる、と思う。でも物理的な大きさは、彼の努力ではどうにもならないから、半径も長さも、標準くらいに切ってもらうとかしかないかも。いや、切るのはかわいそう。なら、折るとか? ……それも無理だよねぇ。
「キヨク……」
ひえー。こんな時なのに、どうしてもコレが気になる。
更に倍増。所得なら大歓迎だけど、これの倍増はノーセンキュー。そういえば、ゲームのヒロインは、これを一晩中毎日受け入れていた。聖女ならではの解決方法があったに違いない。短詩に相談するのは恥ずかしい。けれど、この案件は命に関わる。
こうなったら恥を忍んで、短詩に相談するべきだろう。
私は、彼の広い背に手を回しながら、体に密着してくるコレの大きさを、どうにかして小さくする方法を、早急に短詩とともに計画立案実践をしなければと、決意したのであった。
R18 転生したら、訳ありイケメン騎士様がプロポーズしてきたので、回避したいと思います ──完
お付き合いいただき、ありがとうございました。あとは、番外編となります。
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