ヒレイスト物語

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第三章 変化

食事

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案の定シェーンは機嫌を直してくれたらしい。フロワに感謝しなければ。


「よくこんなとこ見つけたわね。」


そこにはレンガ調の建物で俺には似つかわないような見た目であった。


「でしょ。ほら行くよ。」


調子に乗るとまた機嫌を損ねかねないので抑えた。中に入るとこれまたオシャレで木を基調にした家具が並べられ少し隠れ家的な雰囲気を醸し出していた。ただ、一つ誤算があった。人が多いのだ。これではバレる可能性が高くなってしまう。

まあ、もう一人にはバレているのだが、あれはノーカウントとして置こう。誰にも言わないって言ってくれたしな。うん。そうは言っても、ここまで来て大勢いるからやめるとは言いづらい。立ち尽くしていると店員がやってくる。


「ああ、ビスさんですね。お待ちしておりました。こちらです。」


何を言っているのだろう。俺は予約した覚えもないし、この人とも初めて会う。訝しく思いながらも店員に着いて行き、行きついた先は個室であった。


「注文が決まりましたら、そちらのベルでお呼びください。ではごゆっくり。」


店員はそう言って去っていく。


「ビス。予約までしていてくれたのね。見直したわ。」


「ああ、うん。・・・ごめんちょっとトイレ行ってくる。」


俺は気になってシェーンを置きざりにし、店員を追ってしまった。部屋を出るとまだ近くに店員がいた。


「ちょっと待ってください。俺予約何てしてないんですが間違いじゃないですか?」


店員は足を止め、こちらに振り返ると驚きの言葉が返ってきた。


「間違いじゃないですよ。フロワさんから聞いてましたから。いきなりで最初は困惑しましたが、いつも利用していただいているフロワさんの頼みでしたからね。それにあのビスさんが来てくれるというじゃないですか。断る理由はありませんよ。それともここで食事を取るのが嫌になりましたか?」


どうやら俺のことを知ってくれていたみたいだ。おそらくこの人は店員ではなく店長であろう。


「そんなことはないです。」


「そうですか。それはよかった。それにしても可愛い彼女さんですね。あまり待たせてはいけないのではないですか?それでは。」


そう言うと店長は仕事に戻っていった。少しそこで呆然としてしまう。人の声が聞こえてきてはっとし、部屋に戻っていく。部屋に戻りながらフロワには感謝の念を送った。ここまでしてくれるなんて、あとで何かお土産を買っていかなくては。


「遅かったわね。ほら早く決めるわよ。」


「ああ、ごめんごめん。というか先に・・・」


「先に何?」


危なく余計なことを言いそうになってしまう。ここまでトントン拍子で来ているのにここで機嫌を損なってしまってはフロワにも店長にも申し訳が立たない。


「何でもない。ほら決めよう。俺お腹すいちゃったよ。」


「変なの。」
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