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第五章 旅立ち
肝
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五年で変わるものだな、多分こうしたのはパヴィだ。今パヴィは花に水やりをしていた
「あれぇ、ビスさんとメイユさん。どうかしたんですかぁ?」
「特に理由はないんだが、パヴィを探していたんだ。もしかしてこれ、全部パヴィがしたのか?」
「ふぇ!?え、ええそうですぅ。私他にやることないですからぁ」
「薬草とかもあるのか」
「はいぃ、魔法が使えなくなった時のために作っているんですぅ。まあ、そんなことにはあまりならないんですが、念のためですぅ」
「ちょっとまて、これはプロウバの森にしか生えていない植物じゃないか⁉」
「あ、いえこれはそのぉ・・・すみません、内緒にしていただけないでしょうかぁ?」
急にパヴィは頭を下げてきた。何かまずいことでもあるのだろうか、それよりも俺は感動の方が大きい。こうして、栽培できるのであれば、わざわざ取ってくる必要もなくなるのだから
「別に構わないぞ。それより、栽培の仕方教えてくれないか?」
「ふぇ!?」
「ビス、やめておきなさい。あなたには無理よ」
「何でそんな事がわかるんだよ。やって見なきゃわからないだろ」
「本当であれば、あの植物はプロウバの森でしか育たないはずのもの。そんなもの簡単にできるわけないでしょう・・・それに今でこそ中立の場ではないにしろ、そこにあるものを持ち出す、それも栽培するなんてもってのほかでしょう。まあ、厳密に決められていたわけではないみたいでしたけど、暗黙の了解というものですわ」
「ははっははは」
笑いしか出てこない。俺のやってきたことはまずいことなのだと初めて知った。というか、あの時ディグニは何も言ってこなかったような。そういえば、あの時ディグニは両手一杯に持ってきていたシェーンのことを見ていなかった気がする。それは意図的なことなのかは本人にしかわからないだろうけど
「す、すみません。もうやめますからツァール様にだけは言わないでいただけると助かりますぅ」
「いや、うん。もういいんじゃないか。中立じゃなくなったんだし。な、メイユ」
「いいかどうか、ワタクシは判断できません。まあ、ワタクシはあんまりそういうことに興味ありませんから、別に気にしませんけど」
「そういうことだ、気にするな。ただ、一応見つからないように工夫したほうがいいかもな」
「はいぃ、考えますぅ」
衝撃的な事実を今知り、俺も気が気ではなかった。今考えると、フロワがあんなにシェーンに突っかかっていたのかわかった気がする。そりゃ、躍起になるよな、厳密に決めていないとはいえ暗黙の了解があるのだ。
もし他の国にでも知られれば、どうなるか火を見るより明らかだ。まあ、他の国ももしかしたらやっているのかもしれないが。そう思えば思うほど血の気が引いていく
「ビスさん、大丈夫ですかぁ?顔色が悪いですよ」
重大なことを知られたというのにパヴィは顔色も変えずに俺の心配までしていた。どれだけ肝が据わっているのかと思ってしまう
「大丈夫だ。ただそろそろお暇するよ、明日から宜しくなパヴィ」
「はいぃ」
「あー、そうそう。今はあれだがさっきの二人の時にでも教えてくれ、な」
俺はメイユには聞こえないようにパヴィの耳元で囁いた。なぜかパヴィは顔を真っ赤にして何も答えてくれなかったが、頷きはしてくれたので肯定ととっていいだろう
「あれぇ、ビスさんとメイユさん。どうかしたんですかぁ?」
「特に理由はないんだが、パヴィを探していたんだ。もしかしてこれ、全部パヴィがしたのか?」
「ふぇ!?え、ええそうですぅ。私他にやることないですからぁ」
「薬草とかもあるのか」
「はいぃ、魔法が使えなくなった時のために作っているんですぅ。まあ、そんなことにはあまりならないんですが、念のためですぅ」
「ちょっとまて、これはプロウバの森にしか生えていない植物じゃないか⁉」
「あ、いえこれはそのぉ・・・すみません、内緒にしていただけないでしょうかぁ?」
急にパヴィは頭を下げてきた。何かまずいことでもあるのだろうか、それよりも俺は感動の方が大きい。こうして、栽培できるのであれば、わざわざ取ってくる必要もなくなるのだから
「別に構わないぞ。それより、栽培の仕方教えてくれないか?」
「ふぇ!?」
「ビス、やめておきなさい。あなたには無理よ」
「何でそんな事がわかるんだよ。やって見なきゃわからないだろ」
「本当であれば、あの植物はプロウバの森でしか育たないはずのもの。そんなもの簡単にできるわけないでしょう・・・それに今でこそ中立の場ではないにしろ、そこにあるものを持ち出す、それも栽培するなんてもってのほかでしょう。まあ、厳密に決められていたわけではないみたいでしたけど、暗黙の了解というものですわ」
「ははっははは」
笑いしか出てこない。俺のやってきたことはまずいことなのだと初めて知った。というか、あの時ディグニは何も言ってこなかったような。そういえば、あの時ディグニは両手一杯に持ってきていたシェーンのことを見ていなかった気がする。それは意図的なことなのかは本人にしかわからないだろうけど
「す、すみません。もうやめますからツァール様にだけは言わないでいただけると助かりますぅ」
「いや、うん。もういいんじゃないか。中立じゃなくなったんだし。な、メイユ」
「いいかどうか、ワタクシは判断できません。まあ、ワタクシはあんまりそういうことに興味ありませんから、別に気にしませんけど」
「そういうことだ、気にするな。ただ、一応見つからないように工夫したほうがいいかもな」
「はいぃ、考えますぅ」
衝撃的な事実を今知り、俺も気が気ではなかった。今考えると、フロワがあんなにシェーンに突っかかっていたのかわかった気がする。そりゃ、躍起になるよな、厳密に決めていないとはいえ暗黙の了解があるのだ。
もし他の国にでも知られれば、どうなるか火を見るより明らかだ。まあ、他の国ももしかしたらやっているのかもしれないが。そう思えば思うほど血の気が引いていく
「ビスさん、大丈夫ですかぁ?顔色が悪いですよ」
重大なことを知られたというのにパヴィは顔色も変えずに俺の心配までしていた。どれだけ肝が据わっているのかと思ってしまう
「大丈夫だ。ただそろそろお暇するよ、明日から宜しくなパヴィ」
「はいぃ」
「あー、そうそう。今はあれだがさっきの二人の時にでも教えてくれ、な」
俺はメイユには聞こえないようにパヴィの耳元で囁いた。なぜかパヴィは顔を真っ赤にして何も答えてくれなかったが、頷きはしてくれたので肯定ととっていいだろう
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