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第4章 得たものとモノ
つかえ
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結果を言おう、俺は負けた。接戦だったなんてものはない、圧倒的な嬲りだ。俺はボロ雑巾のように地面に這いつくばっている。
「はあ、はあ。やっと立ち上がらなくなったか。これで勝負は決まったな。・・・な!?」
「ま、まだだ。俺は負けて、ない」
力を振り絞り何とか立ち上がる、もうあるのは意地だけだった。
「・・・‼・・・・・・・・‼」
ディタが何か言っている。止めるなよ、まだ俺は、負けてないんだから。
「ロガ‼・・・ロガ‼しっかりして・・・・」
目が覚めると、そこにはあいつらの姿はどこにもなかった。空はすでに星がちらほらと輝き始めていた。
「っ‼」
急に体を動かしたためか激痛が走る。自分自身の体に目をやるとどこか手当をしたようなところがちらほら見える。
「・・・ロガ‼起きたのね。よかった」
「俺、負けたんだな」
ディタは口を噤んだ。ただ、声が風に乗って聞こえてくる。
「そうだよ~。もうボコボコにされてたよ~、ボロ雑巾みたいだった」
「レクス‼」
「ははは。そうか、ボロ雑巾か・・・あいつ強かったなぁ~。なんであんなに強いのかな」
「ロガ・・・」
「ああ、ごめん。別に落ち込んでるわけじゃないんだ。何て言うのかな、つかえが取れたような、そんな気がする」
「何よそれ。わかんない」
俺の言葉にディタはそう答えた。わかんないか、俺自身もよくわからないんだから当たり前といえば当たり前か。
「それよりあのあと何もされてないよな?」
「え、ええ。情報を渡した後、あっさり帰って行ったわ。・・・なんか清々しかったわ、その姿を見るのは。あっ、その別に私は・・・」
何かディタは慌てている。そんなの気にしなくていいのに。
「俺も見たかったなぁ。その姿、残念。」
「ごめんなさい」
ディタは急に謝ってきた。俺の言葉はそんなに棘があっただろうか。
「なんで謝るんだよ。別に深い意味はないからな。・・・俺こそごめんな。勝てなくて、フロワストーン手に入らなかった」
「別にそんなことはいいわよ、ロガが無事なら。ほら、フロワストーンはまだ手に入る可能性あるじゃない」
「そう、だな」
そこにレクスとエミンがやってきた。
「あれ、ディタが元気になってるよ、エミン。あんなに泣きじゃくってたのに」
「そうどすなぁ。それにその原因をつくったロガはんも、元気になってますよ」
どういうことだ?何か二人とも含みのある言い方をしている気がする。俺が気を失っている間になにかあったのか?俺は不思議に思いディタの方を向く。
「ってあれ、ディタ?どこ行った?」
「な、なんだよ~、ディタ。」
声のする方に目を戻すとディタがあのなかに加わろうとしていた。レクスの言葉を受け入れず、足音しないのに、ズシン、ズシンと地面が揺れているように感じるのは何でだろう。
「レクス、さっきなんて言ったの?聞こえなかったから、もう一度言ってくれる?」
「ディタが泣きじゃくってた、って言ったんだよ。特にあの時はすごかったなぁ、あの新しい魔法を使った時、・・・ひええええええ‼」
やめればいいものを、結果は目に見えていただろうに。何であんなことしでかしたのか俺にはわからなかった。それにしても、レクスが言いかけていたことが何なのか気になる。あとでこっそり聞こうかな。
「ロガはん」
「はい!?」
ディタとレクスの方に目が言っていたため、エミンが近づいてきていたことに気付かなかった。それに、言葉に何か重みがあるような。
「今度、ディタのこと泣かしたらわかってはりますなぁ?」
「はい~、わかっていますとも。それはもう」
「なら、ええどすけど。そうなったら、容赦しまへんから」
エミンはそう言うと地面に足を下ろした。その直後、地面が揺れ、凹みができていた。
「ははっ、ははは」
乾いた笑いしか出てこなかった。
「はあ、はあ。やっと立ち上がらなくなったか。これで勝負は決まったな。・・・な!?」
「ま、まだだ。俺は負けて、ない」
力を振り絞り何とか立ち上がる、もうあるのは意地だけだった。
「・・・‼・・・・・・・・‼」
ディタが何か言っている。止めるなよ、まだ俺は、負けてないんだから。
「ロガ‼・・・ロガ‼しっかりして・・・・」
目が覚めると、そこにはあいつらの姿はどこにもなかった。空はすでに星がちらほらと輝き始めていた。
「っ‼」
急に体を動かしたためか激痛が走る。自分自身の体に目をやるとどこか手当をしたようなところがちらほら見える。
「・・・ロガ‼起きたのね。よかった」
「俺、負けたんだな」
ディタは口を噤んだ。ただ、声が風に乗って聞こえてくる。
「そうだよ~。もうボコボコにされてたよ~、ボロ雑巾みたいだった」
「レクス‼」
「ははは。そうか、ボロ雑巾か・・・あいつ強かったなぁ~。なんであんなに強いのかな」
「ロガ・・・」
「ああ、ごめん。別に落ち込んでるわけじゃないんだ。何て言うのかな、つかえが取れたような、そんな気がする」
「何よそれ。わかんない」
俺の言葉にディタはそう答えた。わかんないか、俺自身もよくわからないんだから当たり前といえば当たり前か。
「それよりあのあと何もされてないよな?」
「え、ええ。情報を渡した後、あっさり帰って行ったわ。・・・なんか清々しかったわ、その姿を見るのは。あっ、その別に私は・・・」
何かディタは慌てている。そんなの気にしなくていいのに。
「俺も見たかったなぁ。その姿、残念。」
「ごめんなさい」
ディタは急に謝ってきた。俺の言葉はそんなに棘があっただろうか。
「なんで謝るんだよ。別に深い意味はないからな。・・・俺こそごめんな。勝てなくて、フロワストーン手に入らなかった」
「別にそんなことはいいわよ、ロガが無事なら。ほら、フロワストーンはまだ手に入る可能性あるじゃない」
「そう、だな」
そこにレクスとエミンがやってきた。
「あれ、ディタが元気になってるよ、エミン。あんなに泣きじゃくってたのに」
「そうどすなぁ。それにその原因をつくったロガはんも、元気になってますよ」
どういうことだ?何か二人とも含みのある言い方をしている気がする。俺が気を失っている間になにかあったのか?俺は不思議に思いディタの方を向く。
「ってあれ、ディタ?どこ行った?」
「な、なんだよ~、ディタ。」
声のする方に目を戻すとディタがあのなかに加わろうとしていた。レクスの言葉を受け入れず、足音しないのに、ズシン、ズシンと地面が揺れているように感じるのは何でだろう。
「レクス、さっきなんて言ったの?聞こえなかったから、もう一度言ってくれる?」
「ディタが泣きじゃくってた、って言ったんだよ。特にあの時はすごかったなぁ、あの新しい魔法を使った時、・・・ひええええええ‼」
やめればいいものを、結果は目に見えていただろうに。何であんなことしでかしたのか俺にはわからなかった。それにしても、レクスが言いかけていたことが何なのか気になる。あとでこっそり聞こうかな。
「ロガはん」
「はい!?」
ディタとレクスの方に目が言っていたため、エミンが近づいてきていたことに気付かなかった。それに、言葉に何か重みがあるような。
「今度、ディタのこと泣かしたらわかってはりますなぁ?」
「はい~、わかっていますとも。それはもう」
「なら、ええどすけど。そうなったら、容赦しまへんから」
エミンはそう言うと地面に足を下ろした。その直後、地面が揺れ、凹みができていた。
「ははっ、ははは」
乾いた笑いしか出てこなかった。
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