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第二章
第二章「氷豹」1
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銀に染めた髪が歩くたびに揺れ、色のついたコンタクトをつけて蒼にした瞳は鋭い光を発していた。
不意に少年は足を止めた。
「もしもし。」
「もしもし。」
「ああ、久しぶり。」
「ええ、久しぶりね。」
張りつめていた雰囲気を少し和らげた少年は近くにビルの陰に隠れるように奥に入るこみ、近くの壁に凭れ掛かる。
「っていうと思ったのっ!」
「……。」
突然怒鳴られた少年は顔を顰める。
「雪姉。」
「もう、どこで何をしているのよ。」
「……。」
心配性な従姉に少年、涼也は苦笑を浮かべる。
「分かっているんだろ?」
「……。」
「本、手元にあるんだろう?」
「……。」
黙り込む彼女に涼也は目を閉じる。
「心配かけさせちゃって、ごめん。」
「涼ちゃん。」
「分かって欲しいとは言わない。」
「……。」
「だけど、雫さんから聞いた話だと、あいつらがここにいるって聞いたから、絶対に見極めてやるつもりなんだ。」
「引く気はないんだね。」
「ああ。」
真剣だと受け取ったのか電話の向こうで溜息が聞こえた。
「それじゃ、仕方ないね。」
「雪姉。」
「怪我しないでね。」
「分かっている、明日学校あるし、京也にばれないようにしないとな。」
「……本当に離婚しちゃったんだね。」
「うん。」
雪美の言葉に涼也は苦笑いをする。
涼也があの怪我をした後、両親は話し合ったが、結局のところ互いの意見を受け入れる事が出来ず離婚。
涼也と京也は同じ中学校に通い続けているが、家は父親と涼也が出ていき、残ったのは母と京也だった。
なので、今家に帰っても仕事をしている父には夜遊びの事は補導さえされなければ間違いなくばれないだろう。
それに、今の涼也の格好は傍から見れば背の低い高校生かはたまた大学生くらいかというように落ち着いた雰囲気を醸し出しているので、中学生だとばれる事はないだろう。
「仕方ない事だろう。」
「そうかもしれないけど。」
「正直、俺としては助かったてるんだ。」
「涼ちゃん?」
「あのまま京也の傍に居れば間違いなくあいつの事を過保護に守りたく思ってしまったかもしれないから。」
京也を庇ってから無意識に涼也は京也を守る対象と見ていたのか、少々過保護だぞ、と冗談のようで本気で友人に言われるまで気づきもしなかったのだ。
それから、涼也は京也との距離をどのように取ればいいのか分からなくなってしまっていたのだが、不幸か幸いか二人は両親の離婚で学校でしか顔を合わさなくなったのだ。
「……。」
「ああ、雪姉は本当に気にしないで。」
「もう……。」
色々と言いたいのは涼也だって分かっていたが、それでも、彼女は何も言わずただただ、彼の話を聞いていた。
「雪姉がいて本当によかったよ、俺一人だったら間違いなく変な方向に暴走していたと思うからさ。」
「今でも十分暴走していると思うよ。」
「そうか?」
「そうよ。」
「……まあ、暴走ついでにひと暴れしてくるから。」
「もう、怪我だけはしないでね。」
「善処します。」
「して頂戴ね。」
「了解。」
涼也はそれだけ言うと彼女との電話を切り、顔上げる。
偽りの瞳の色が映す光は本物の強さを宿していた。
そして、不敵に笑った涼也は一人闇に隠れるようにしてその場から立ち去る。
不意に少年は足を止めた。
「もしもし。」
「もしもし。」
「ああ、久しぶり。」
「ええ、久しぶりね。」
張りつめていた雰囲気を少し和らげた少年は近くにビルの陰に隠れるように奥に入るこみ、近くの壁に凭れ掛かる。
「っていうと思ったのっ!」
「……。」
突然怒鳴られた少年は顔を顰める。
「雪姉。」
「もう、どこで何をしているのよ。」
「……。」
心配性な従姉に少年、涼也は苦笑を浮かべる。
「分かっているんだろ?」
「……。」
「本、手元にあるんだろう?」
「……。」
黙り込む彼女に涼也は目を閉じる。
「心配かけさせちゃって、ごめん。」
「涼ちゃん。」
「分かって欲しいとは言わない。」
「……。」
「だけど、雫さんから聞いた話だと、あいつらがここにいるって聞いたから、絶対に見極めてやるつもりなんだ。」
「引く気はないんだね。」
「ああ。」
真剣だと受け取ったのか電話の向こうで溜息が聞こえた。
「それじゃ、仕方ないね。」
「雪姉。」
「怪我しないでね。」
「分かっている、明日学校あるし、京也にばれないようにしないとな。」
「……本当に離婚しちゃったんだね。」
「うん。」
雪美の言葉に涼也は苦笑いをする。
涼也があの怪我をした後、両親は話し合ったが、結局のところ互いの意見を受け入れる事が出来ず離婚。
涼也と京也は同じ中学校に通い続けているが、家は父親と涼也が出ていき、残ったのは母と京也だった。
なので、今家に帰っても仕事をしている父には夜遊びの事は補導さえされなければ間違いなくばれないだろう。
それに、今の涼也の格好は傍から見れば背の低い高校生かはたまた大学生くらいかというように落ち着いた雰囲気を醸し出しているので、中学生だとばれる事はないだろう。
「仕方ない事だろう。」
「そうかもしれないけど。」
「正直、俺としては助かったてるんだ。」
「涼ちゃん?」
「あのまま京也の傍に居れば間違いなくあいつの事を過保護に守りたく思ってしまったかもしれないから。」
京也を庇ってから無意識に涼也は京也を守る対象と見ていたのか、少々過保護だぞ、と冗談のようで本気で友人に言われるまで気づきもしなかったのだ。
それから、涼也は京也との距離をどのように取ればいいのか分からなくなってしまっていたのだが、不幸か幸いか二人は両親の離婚で学校でしか顔を合わさなくなったのだ。
「……。」
「ああ、雪姉は本当に気にしないで。」
「もう……。」
色々と言いたいのは涼也だって分かっていたが、それでも、彼女は何も言わずただただ、彼の話を聞いていた。
「雪姉がいて本当によかったよ、俺一人だったら間違いなく変な方向に暴走していたと思うからさ。」
「今でも十分暴走していると思うよ。」
「そうか?」
「そうよ。」
「……まあ、暴走ついでにひと暴れしてくるから。」
「もう、怪我だけはしないでね。」
「善処します。」
「して頂戴ね。」
「了解。」
涼也はそれだけ言うと彼女との電話を切り、顔上げる。
偽りの瞳の色が映す光は本物の強さを宿していた。
そして、不敵に笑った涼也は一人闇に隠れるようにしてその場から立ち去る。
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