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第二章
第二章「氷豹」2
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「やりますね……。」
「どうする?そうちょー。」
「……。」
「これ以上、ボクは汚れるの嫌だよ。」
涼也はその光景を少し離れた場所で見ていた。
彼らは他のチームに喧嘩を吹っ掛けたようだが、どうやら、自分たちを高く評価しすぎたために劣勢に追い込まれている。
涼也はそれを見ていて溜息を吐く。
彼からしたら劣勢とはいえ、ある一点を突けば間違いなく崩れるのが分かっているので、それに気づかない彼らに呆れている。
「仕方ありません。」
「どう仕方ないの~。」
「僕たちだけ撤退しましょう。」
「……。」
一人の無言の男が眉を寄せた。
「さんせー、もうシャワー浴びたいよ。」
「でも~。」
可愛らしい顔立ちの彼は小悪魔という言葉が似合う笑みを浮かべている。
そして、チャラそうな男は難色の色を見せている。
「僕たちに被害があったら大変ですから。」
「……。」
「ごめん、そうちょー。」
メガネの総長と呼ばれた人の言葉に二人が彼から一歩離れる。
「仲間を見捨てるなんてできないよ~。」
「オレもだ。」
「馬鹿じゃないの?」
「馬鹿かもしれないけど~、おれは放っておきたくないから~。」
「分かんない、ボクはもう行くから。」
「勝手にしてください。」
二人が離脱して、残された二人は互いの顔を見合わせる。
「どうしよ~かな。」
「ごり押し?」
「……。」
頭を悩ませている彼らに涼也はフッと笑みを浮かべた。
もし、彼ら全員が逃げていたのなら、彼は間違いなく彼らを完全に敵とみなしていただろうが、残った二人は仲間意識が強いのかしっかりと残った事に彼は評価した。
そして、涼也は座っていた柵から飛び降た。二階くらいの高さから飛び降りたというのに、涼也は危なげなく着地する。
「――っ!」
「えっ!」
突然現れた人に二人は目を見開いている。
「手を貸す。」
「えっと、貴方は?」
「名乗っている暇はない、このメンツの中で一番足が速いのは?」
「お、おれかな?」
チャラめの男が手を上げ、涼也は彼に指示を出す。
そして、もう一人の男を見て、自分についてくるように言う。
涼也はそのまま戦場と化した裏路地をまるで邪魔なんてないかのようにまっすぐ歩く、ただし、向かってくる敵だと思われる人にはきつい拳を振るっている。
「強い…。」
「これは何でもありだからな、普通の競技の強さとはかけ離れた強さを要する。」
「かけ離れた?」
「ああ、卑怯な手とかだな。」
「……。」
涼也の言葉に男は黙り込む。
「普通の試合でも駆け引きとかはあるだろうが、この場合は違う、一人ひとりが戦わなくてもいい、たとえば、俺に対して一人で来たとしてもよっぽどの腕じゃないと俺を倒す事は出来ないだろうが。」
涼也は口を動かす間でも、襲ってくる男たちを投げ、急所を遠慮なくねらう。
「それは真っ向勝負を挑んでいる場合だけ、たとえば、俺の背後から見えない位置で一人が隠れていて、囮が出てきたら俺は一瞬でも囮の方に注意がいく、そうすれば、もう一人の潜んでいる奴が俺の隙を狙って襲ってくる。」
「……。」
「まあ、簡単には負けはしないだろうが、不利な条件が重なれば無敵の兵だって崩れるからな。」
「……。」
「さて、こっちに注目が集まっているかな?」
不敵に笑う涼也はあたりを見渡す。
涼也が言うように敵味方関係なく涼也に注目している。
「弱いな、あんたらの実力ってそんなもん?」
「てめぇ!」
逆上した相手の単調な攻撃を軽く受け流し、そのまま気絶する一撃をお返しする。
「ちゃんと相手と自分の実力を測れよな。」
涼也は口角を上げ、不敵に笑う。
そして、それを合図に何名かが連携して涼也に襲い掛かる。
涼也は偽りの色の髪を揺らし、それを避けたり、反撃したりする。
つまらない
そう、涼也は思った。
「チェックメイト。」
涼也は襲ってきた最後の一人を地面に沈めると、敵の頭だと思われる男に対し指で銃の形を作って打つふりをする。
「な…。」
トップの驚く顔と共にいつの間にかチャラい男が彼の首筋にナイフを突きつけていた。
「背後がら空きだったよ?」
「く…。」
「さーて、頭を押さえたし、こっちの勝ちでいいかな?」
トップは項垂れ、涼也は自分たちの勝ちを確信して笑った。
後々、涼也の黒歴史となる一歩がここから始まっただなんて今の彼が知る由もなかった。
「どうする?そうちょー。」
「……。」
「これ以上、ボクは汚れるの嫌だよ。」
涼也はその光景を少し離れた場所で見ていた。
彼らは他のチームに喧嘩を吹っ掛けたようだが、どうやら、自分たちを高く評価しすぎたために劣勢に追い込まれている。
涼也はそれを見ていて溜息を吐く。
彼からしたら劣勢とはいえ、ある一点を突けば間違いなく崩れるのが分かっているので、それに気づかない彼らに呆れている。
「仕方ありません。」
「どう仕方ないの~。」
「僕たちだけ撤退しましょう。」
「……。」
一人の無言の男が眉を寄せた。
「さんせー、もうシャワー浴びたいよ。」
「でも~。」
可愛らしい顔立ちの彼は小悪魔という言葉が似合う笑みを浮かべている。
そして、チャラそうな男は難色の色を見せている。
「僕たちに被害があったら大変ですから。」
「……。」
「ごめん、そうちょー。」
メガネの総長と呼ばれた人の言葉に二人が彼から一歩離れる。
「仲間を見捨てるなんてできないよ~。」
「オレもだ。」
「馬鹿じゃないの?」
「馬鹿かもしれないけど~、おれは放っておきたくないから~。」
「分かんない、ボクはもう行くから。」
「勝手にしてください。」
二人が離脱して、残された二人は互いの顔を見合わせる。
「どうしよ~かな。」
「ごり押し?」
「……。」
頭を悩ませている彼らに涼也はフッと笑みを浮かべた。
もし、彼ら全員が逃げていたのなら、彼は間違いなく彼らを完全に敵とみなしていただろうが、残った二人は仲間意識が強いのかしっかりと残った事に彼は評価した。
そして、涼也は座っていた柵から飛び降た。二階くらいの高さから飛び降りたというのに、涼也は危なげなく着地する。
「――っ!」
「えっ!」
突然現れた人に二人は目を見開いている。
「手を貸す。」
「えっと、貴方は?」
「名乗っている暇はない、このメンツの中で一番足が速いのは?」
「お、おれかな?」
チャラめの男が手を上げ、涼也は彼に指示を出す。
そして、もう一人の男を見て、自分についてくるように言う。
涼也はそのまま戦場と化した裏路地をまるで邪魔なんてないかのようにまっすぐ歩く、ただし、向かってくる敵だと思われる人にはきつい拳を振るっている。
「強い…。」
「これは何でもありだからな、普通の競技の強さとはかけ離れた強さを要する。」
「かけ離れた?」
「ああ、卑怯な手とかだな。」
「……。」
涼也の言葉に男は黙り込む。
「普通の試合でも駆け引きとかはあるだろうが、この場合は違う、一人ひとりが戦わなくてもいい、たとえば、俺に対して一人で来たとしてもよっぽどの腕じゃないと俺を倒す事は出来ないだろうが。」
涼也は口を動かす間でも、襲ってくる男たちを投げ、急所を遠慮なくねらう。
「それは真っ向勝負を挑んでいる場合だけ、たとえば、俺の背後から見えない位置で一人が隠れていて、囮が出てきたら俺は一瞬でも囮の方に注意がいく、そうすれば、もう一人の潜んでいる奴が俺の隙を狙って襲ってくる。」
「……。」
「まあ、簡単には負けはしないだろうが、不利な条件が重なれば無敵の兵だって崩れるからな。」
「……。」
「さて、こっちに注目が集まっているかな?」
不敵に笑う涼也はあたりを見渡す。
涼也が言うように敵味方関係なく涼也に注目している。
「弱いな、あんたらの実力ってそんなもん?」
「てめぇ!」
逆上した相手の単調な攻撃を軽く受け流し、そのまま気絶する一撃をお返しする。
「ちゃんと相手と自分の実力を測れよな。」
涼也は口角を上げ、不敵に笑う。
そして、それを合図に何名かが連携して涼也に襲い掛かる。
涼也は偽りの色の髪を揺らし、それを避けたり、反撃したりする。
つまらない
そう、涼也は思った。
「チェックメイト。」
涼也は襲ってきた最後の一人を地面に沈めると、敵の頭だと思われる男に対し指で銃の形を作って打つふりをする。
「な…。」
トップの驚く顔と共にいつの間にかチャラい男が彼の首筋にナイフを突きつけていた。
「背後がら空きだったよ?」
「く…。」
「さーて、頭を押さえたし、こっちの勝ちでいいかな?」
トップは項垂れ、涼也は自分たちの勝ちを確信して笑った。
後々、涼也の黒歴史となる一歩がここから始まっただなんて今の彼が知る由もなかった。
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