今世ではのんびりしたいのですが…無理ですか…

弥生 桜香

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第二章

《『キセキ』初クエストを受ける》

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 あれからカルム、ミラ、レラの口げんかはセイラが受付の彼女からパーティを組む上での心構えや、どうゆうシステムになるのかという説明が終わるまで続けられた。

「先が思いやられるわ。」

 セイラが嘆くように言えば三人はシュンと縮こまる。

「悪い。」
「申し訳ありません。」
「ごめんなさい。」
「……。」

 素直に謝る三人にセイラは仕方ないなというように口元に笑みを浮かべる。

「今度したら嫌いなメニューにするからね。」
「……因みに、それはどういうふうに。」

 サラリと子どもにしたら嫌がらせにも似たお仕置きにカルムが聞く。

「一日目に、カルムが嫌いなピーマンの肉詰め。
 二日目にレラが嫌いな焼きナス。
 三日目にミラが嫌いなニラ玉かな?」
「……。」
「……。」
「……。」
「どうしたの?三人とも。」

 黙り込む三人にセイラは小首を傾げる。

「本当にすみませんでした。」
「申し訳ございません。」
「すみませんでしたっ!」

 同時に頭を下げる三人にセイラはギョッとなる。

「三人とも?」
「頼むから止めてくれ。」
「そうです。」
「お願いですから。」
「……。」

 セイラはそこまで三人が苦手料理を食べたくないのかと思い、呆れが先立つ。

「もう、三人ともーー。」
「食費がかかるだろうっ!」
「そうです、今の時期のナスなんて高いじゃないですか。」
「卵もそう簡単に手に入れれないじゃないですか。」
「………。」

 三人の言葉にセイラは唖然とし、すぐに恥ずかしくなる。
 何で幼い子どもたちにここまでお金の心配を指せてしまっているのだろうと。

「三人とも。」
「俺は芋煮だけでも良いし。」
「芋の蔓をゆでたものもおいしいです。」
「デザートにベリーを摘めば十分ですので、どうか、食事での罰は止めてください、ご負担はおかけしたくありません。」
「……。」

 三人の心遣いにセイラは情けなさで涙が出そうになった。

「受付のお姉さん。」
「はい?」
「常時クエスト二つと納期が一週間のクエストを受けます。」
「畏まりました。」
「えっ、何で。」
「常時二つじゃなかったのか。」
「どうしてですか?」

 不安がる三人にセイラはニカリと力強い笑みを浮かべた。

「大丈夫、三人はもうお金の心配をさせないから。」
「おい。」
「念のための貯金とかも頑張らないと。」
「あの。」
「それに、余った食材とかやりくりとか色々と考えないと。」
「セイラ様。」
「よし、頑張ろうっ!」

 一人意気込むセイラに三人は戸惑いを隠せないでいるが、残念ながらセイラがその事に気づいていなかった。
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