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第二章
《太陽の花 2》
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「こんにちは、お花をお届けに参りました。」
「おや、可愛い、店員さんだね。」
お客様はお年をめした男性の方で、老紳士という感じの男性だった。
「お届けのヒマワリになります。」
「ありがとう、お嬢さん。」
「申し訳ございませんが、こちらの用紙に受け取りになったというサインをいただけませんでしょうか。」
「ああ。」
老紳士はセイラから紙とペンを受け取るとさらさらと名前を書いた。
「はい、どうぞ。」
「ありがとうございます。」
セイラはポシェットに大切に紙を入れる。
「……お嬢さんたち、もち、よければ、お願いしたい事があるのだが、いいかな?」
「……。」
セイラはカルムを見る。
カルムはセイラの視線の意味を理解し、渋い顔をするが、小さく頷く。
「カルム、ありがとう。」
「……お前だからな。」
仲のよさそうな会話をする二人に老紳士は眩しそうに目を細める。
「どのようなご用件でしょうか?」
「お墓参りをしようとするのだが、ついてきてもらいたいのだよ。」
「カルム。」
「近くですか?」
「ああ、ここから数分の所だよ。」
老紳士の言葉にカルムは顎を引く。
「分かりました、ご一緒させてください。」
「ありがとう、お嬢さん、そして、お嬢さんの騎士(ナイト)くん。」
茶目っ気たっぷりにウインクする老紳士にセイラはふふふ、と声を殺して笑い、カルムはしかめっ面になる。
「さて、行こうか。」
「はい。」
「ああ。」
三人はゆっくりと歩き出す。
「おや、可愛い、店員さんだね。」
お客様はお年をめした男性の方で、老紳士という感じの男性だった。
「お届けのヒマワリになります。」
「ありがとう、お嬢さん。」
「申し訳ございませんが、こちらの用紙に受け取りになったというサインをいただけませんでしょうか。」
「ああ。」
老紳士はセイラから紙とペンを受け取るとさらさらと名前を書いた。
「はい、どうぞ。」
「ありがとうございます。」
セイラはポシェットに大切に紙を入れる。
「……お嬢さんたち、もち、よければ、お願いしたい事があるのだが、いいかな?」
「……。」
セイラはカルムを見る。
カルムはセイラの視線の意味を理解し、渋い顔をするが、小さく頷く。
「カルム、ありがとう。」
「……お前だからな。」
仲のよさそうな会話をする二人に老紳士は眩しそうに目を細める。
「どのようなご用件でしょうか?」
「お墓参りをしようとするのだが、ついてきてもらいたいのだよ。」
「カルム。」
「近くですか?」
「ああ、ここから数分の所だよ。」
老紳士の言葉にカルムは顎を引く。
「分かりました、ご一緒させてください。」
「ありがとう、お嬢さん、そして、お嬢さんの騎士(ナイト)くん。」
茶目っ気たっぷりにウインクする老紳士にセイラはふふふ、と声を殺して笑い、カルムはしかめっ面になる。
「さて、行こうか。」
「はい。」
「ああ。」
三人はゆっくりと歩き出す。
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