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第三章
《使役獣 3》
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「……。」
セイラは木の枝を持つが、その手は一向に動く気配がなかった。
「セイラ、大丈夫か?」
「……。」
「ネーミングセンスのない私に何でこんなに名前を考えないといけないなんて、絶対に誰かが仕組んでいるんだ。」
「……セイラ…。」
「……セイラ様。」
「大丈夫です、セイラ様はまだ、ネーミングセンスはあります。」
落ち込むセイラにカルムとミラは何と声をかけようとするが、レラはあっけらかんとそんな事を言う。
「なら、レラはなんてつけるの?」
「えっと、そうですね…。
ぽち。
たま。
みけ。
しゃけ。
ごま。」
それぞれ、青龍、朱雀、白虎、玄武、麒麟を指さすレラにセイラたちは絶句する。
「どうですか?」
「それは…。」
セイラはどうしたものかと、使役獣候補の彼らを見れば。
全員全力で首を横に振っていた。
当然だろう、とそれを見た、セイラ、カルム、ミラは思った。
「か、カルムはどう?」
セイラは話をそらすためにカルムに無茶ぶりをする。
「お、俺かっ!」
げっ、と顔を顰めるカルムだったが、流石に、あんな名前を付けられそうになっている獣たちを不憫に思ったのか、口を開く。
「ドラゴン、とり、猫、亀、よく分からんもん。」
「……。」
「……。」
「……。」
即座に思い浮かばなかったのは分かる、だけど、それはいかがなものかとセイラ、ミラは思った。
「俺もそう言うのは駄目なんだよっ!」
「ごめんね。」
涙目のカルムにセイラは申し訳なく思い、素直に謝るが、それにより、カルムの心に深い傷を与える。
「どうせ、俺は…俺は。」
いじけだすカルムにセイラは目を丸くさせる。
「か、カルム。」
「セイラ様、あんな奴の事は無視しましょう。」
「でも…。」
「ミラはどうなの?」
無邪気にレラはミラに話を振り、ミラは顔を顰める。
「そうですね……。
絞殺。
焼殺。
惨殺。
撲殺。
刺殺。」
「「…………………………………。」」
「申し訳ございません、これしか思いつきません。」
「う、うん…、私頑張って考えるね。」
「セイラ様頑張ってくださいっ!」
結局セイラは自分で考えるしかないと思い、気合を入れなおす。
そうじゃなければ、レラ、カルム、ミラの中から名前を選ぶことになってしまうから、それは絶対に阻止しなければとセイラは必死に頭を捻る。
しかし、早々に良い名前なんて思いつくはずもなく、結局夕方になっても決まらなかったので、黄砂が呆れて姿を見せた。
そして、仮の名「青龍」、「朱雀」、「白虎」、「玄武」、「麒麟」の種族名のままつけてけてから、帰宅する事になった。
セイラは木の枝を持つが、その手は一向に動く気配がなかった。
「セイラ、大丈夫か?」
「……。」
「ネーミングセンスのない私に何でこんなに名前を考えないといけないなんて、絶対に誰かが仕組んでいるんだ。」
「……セイラ…。」
「……セイラ様。」
「大丈夫です、セイラ様はまだ、ネーミングセンスはあります。」
落ち込むセイラにカルムとミラは何と声をかけようとするが、レラはあっけらかんとそんな事を言う。
「なら、レラはなんてつけるの?」
「えっと、そうですね…。
ぽち。
たま。
みけ。
しゃけ。
ごま。」
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「どうですか?」
「それは…。」
セイラはどうしたものかと、使役獣候補の彼らを見れば。
全員全力で首を横に振っていた。
当然だろう、とそれを見た、セイラ、カルム、ミラは思った。
「か、カルムはどう?」
セイラは話をそらすためにカルムに無茶ぶりをする。
「お、俺かっ!」
げっ、と顔を顰めるカルムだったが、流石に、あんな名前を付けられそうになっている獣たちを不憫に思ったのか、口を開く。
「ドラゴン、とり、猫、亀、よく分からんもん。」
「……。」
「……。」
「……。」
即座に思い浮かばなかったのは分かる、だけど、それはいかがなものかとセイラ、ミラは思った。
「俺もそう言うのは駄目なんだよっ!」
「ごめんね。」
涙目のカルムにセイラは申し訳なく思い、素直に謝るが、それにより、カルムの心に深い傷を与える。
「どうせ、俺は…俺は。」
いじけだすカルムにセイラは目を丸くさせる。
「か、カルム。」
「セイラ様、あんな奴の事は無視しましょう。」
「でも…。」
「ミラはどうなの?」
無邪気にレラはミラに話を振り、ミラは顔を顰める。
「そうですね……。
絞殺。
焼殺。
惨殺。
撲殺。
刺殺。」
「「…………………………………。」」
「申し訳ございません、これしか思いつきません。」
「う、うん…、私頑張って考えるね。」
「セイラ様頑張ってくださいっ!」
結局セイラは自分で考えるしかないと思い、気合を入れなおす。
そうじゃなければ、レラ、カルム、ミラの中から名前を選ぶことになってしまうから、それは絶対に阻止しなければとセイラは必死に頭を捻る。
しかし、早々に良い名前なんて思いつくはずもなく、結局夕方になっても決まらなかったので、黄砂が呆れて姿を見せた。
そして、仮の名「青龍」、「朱雀」、「白虎」、「玄武」、「麒麟」の種族名のままつけてけてから、帰宅する事になった。
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