9 / 128
第一章
7
しおりを挟む
ハッと僕は目を開ければ見覚えのない…ううん、十分見覚えのある天井が見えた。
頬が冷たくて、触れば涙で濡れていた。
「えっ?」
ボロボロ今も流れ落ちる涙。
そして、先ほど見た夢を思い出す。
ああ、そうか。
過去夢、しかも、前世のものだ。
今まで何度も見ていた、でも、起きればすっかり忘れていた、でも、今日最期の記憶を見たお蔭で、僕は思い出した。
僕はただの何の力もない人だった。
だけど、彼――ひょうちゃんの前の生は神様だった。
何百年と生きた偉い神様。
僕は孤児で、いつもお腹を空かせていた、だから、禁忌と言われた山に子どもの僕は入った。
そこで、出会ったのが彼だった。
彼は最初僕を威嚇したが、僕はお腹を空かせていた所為であっさり気絶、そして、そんな僕に呆れながらも彼は看病してくれ、食事を与えてくれた。
そして、孤独だった僕は何度も、何度も行けないと分かっていながらも彼のいる山に行った。
そして、僕らは友になり。
いつか、愛し合った。
伴侶となり。
僕の短い生を持って愛する事を誓った。
でも、僕はある日、禁忌を犯していた事を村人に悟られ、逃げた。
そこからはあの夢の通りだ。
本当に僕もそうだが。
あの村人は馬鹿な事をしてしまった。
あの後どうなったかは知らない、だけど、彼がこうして人として生きているという事はきっと死んでしまったのだろう。
それが悔しかった。
「……はー。」
僕は気持ちを落ち着かせる為に深呼吸をする。
駄目だ、過去に囚われるな。
今の僕は空野紫織。
あれっ?
あの当時は能力者なんてものはいなかった。いや、待てよ、いた事はいたが、彼らは…。
今では普通に使える、という事は…。
どういうことだろう…。
もしかして、神様の血が入って来たから。
あの当時は超常現象を起こすのは神しかいない、そして、ごくわずかに使えるものは神と交わったモノの間に出来た子どもだけ。
つまりはそう言う事だろう。
今能力者にあふれているのは皆神の血を継いでいるから、そう考えると……。
「紫織、起きたの?早くしないと、朝食食べ損ねるわよ。」
「あっ、はーい。」
母さんの呼びかけに僕は時計を見る。
すぐに準備をいないと、本当に朝食を食べ損ねる。
今日は体力測定だ。
朝食を抜いたらどうなるかなんて考えたくもない。
よし、この事は後で考えよう。
僕は急いで制服に手を掛けた。
頬が冷たくて、触れば涙で濡れていた。
「えっ?」
ボロボロ今も流れ落ちる涙。
そして、先ほど見た夢を思い出す。
ああ、そうか。
過去夢、しかも、前世のものだ。
今まで何度も見ていた、でも、起きればすっかり忘れていた、でも、今日最期の記憶を見たお蔭で、僕は思い出した。
僕はただの何の力もない人だった。
だけど、彼――ひょうちゃんの前の生は神様だった。
何百年と生きた偉い神様。
僕は孤児で、いつもお腹を空かせていた、だから、禁忌と言われた山に子どもの僕は入った。
そこで、出会ったのが彼だった。
彼は最初僕を威嚇したが、僕はお腹を空かせていた所為であっさり気絶、そして、そんな僕に呆れながらも彼は看病してくれ、食事を与えてくれた。
そして、孤独だった僕は何度も、何度も行けないと分かっていながらも彼のいる山に行った。
そして、僕らは友になり。
いつか、愛し合った。
伴侶となり。
僕の短い生を持って愛する事を誓った。
でも、僕はある日、禁忌を犯していた事を村人に悟られ、逃げた。
そこからはあの夢の通りだ。
本当に僕もそうだが。
あの村人は馬鹿な事をしてしまった。
あの後どうなったかは知らない、だけど、彼がこうして人として生きているという事はきっと死んでしまったのだろう。
それが悔しかった。
「……はー。」
僕は気持ちを落ち着かせる為に深呼吸をする。
駄目だ、過去に囚われるな。
今の僕は空野紫織。
あれっ?
あの当時は能力者なんてものはいなかった。いや、待てよ、いた事はいたが、彼らは…。
今では普通に使える、という事は…。
どういうことだろう…。
もしかして、神様の血が入って来たから。
あの当時は超常現象を起こすのは神しかいない、そして、ごくわずかに使えるものは神と交わったモノの間に出来た子どもだけ。
つまりはそう言う事だろう。
今能力者にあふれているのは皆神の血を継いでいるから、そう考えると……。
「紫織、起きたの?早くしないと、朝食食べ損ねるわよ。」
「あっ、はーい。」
母さんの呼びかけに僕は時計を見る。
すぐに準備をいないと、本当に朝食を食べ損ねる。
今日は体力測定だ。
朝食を抜いたらどうなるかなんて考えたくもない。
よし、この事は後で考えよう。
僕は急いで制服に手を掛けた。
0
あなたにおすすめの小説
アイドルくん、俺の前では生活能力ゼロの甘えん坊でした。~俺の住み込みバイト先は後輩の高校生アイドルくんでした。
天音ねる(旧:えんとっぷ)
BL
家計を助けるため、住み込み家政婦バイトを始めた高校生・桜井智也。豪邸の家主は、寝癖頭によれよれTシャツの青年…と思いきや、その正体は学校の後輩でキラキラ王子様アイドル・橘圭吾だった!?
学校では完璧、家では生活能力ゼロ。そんな圭吾のギャップに振り回されながらも、世話を焼く日々にやりがいを感じる智也。
ステージの上では完璧な王子様なのに、家ではカップ麺すら作れない究極のポンコツ男子。
智也の作る温かい手料理に胃袋を掴まれた圭吾は、次第に心を許し、子犬のように懐いてくる。
「先輩、お腹すいた」「どこにも行かないで」
無防備な素顔と時折見せる寂しげな表情に、智也の心は絆されていく。
住む世界が違うはずの二人。秘密の契約から始まる、甘くて美味しい青春ラブストーリー!
陰キャ系腐男子はキラキラ王子様とイケメン幼馴染に溺愛されています!
はやしかわともえ
BL
閲覧ありがとうございます。
まったり書いていきます。
2024.05.14
閲覧ありがとうございます。
午後4時に更新します。
よろしくお願いします。
栞、お気に入り嬉しいです。
いつもありがとうございます。
2024.05.29
閲覧ありがとうございます。
m(_ _)m
明日のおまけで完結します。
反応ありがとうございます。
とても嬉しいです。
明後日より新作が始まります。
良かったら覗いてみてください。
(^O^)
笑って下さい、シンデレラ
椿
BL
付き合った人と決まって12日で別れるという噂がある高嶺の花系ツンデレ攻め×昔から攻めの事が大好きでやっと付き合えたものの、それ故に空回って攻めの地雷を踏みぬきまくり結果的にクズな行動をする受け。
面倒くさい攻めと面倒くさい受けが噛み合わずに面倒くさいことになってる話。
ツンデレは振り回されるべき。
ある日、木から落ちたらしい。どういう状況だったのだろうか。
水鳴諒
BL
目を覚ますとズキリと頭部が痛んだ俺は、自分が記憶喪失だと気づいた。そして風紀委員長に面倒を見てもらうことになった。(風紀委員長攻めです)
【完結】後悔は再会の果てへ
関鷹親
BL
日々仕事で疲労困憊の松沢月人は、通勤中に倒れてしまう。
その時に助けてくれたのは、自らが縁を切ったはずの青柳晃成だった。
数年ぶりの再会に戸惑いながらも、変わらず接してくれる晃成に強く惹かれてしまう。
小さい頃から育ててきた独占欲は、縁を切ったくらいではなくなりはしない。
そうして再び始まった交流の中で、二人は一つの答えに辿り着く。
末っ子気質の甘ん坊大型犬×しっかり者の男前
【完結】ハーレムラブコメの主人公が最後に選んだのは友人キャラのオレだった。
或波夏
BL
ハーレムラブコメが大好きな男子高校生、有真 瑛。
自分は、主人公の背中を押す友人キャラになって、特等席で恋模様を見たい!
そんな瑛には、様々なラブコメテンプレ展開に巻き込まれている酒神 昴という友人がいる。
瑛は昴に《友人》として、自分を取り巻く恋愛事情について相談を持ちかけられる。
圧倒的主人公感を持つ昴からの提案に、『友人キャラになれるチャンス』を見出した瑛は、二つ返事で承諾するが、昴には別の思惑があって……
̶ラ̶ブ̶コ̶メ̶の̶主̶人̶公̶×̶友̶人̶キ̶ャ̶ラ̶
【一途な不器用オタク×ラブコメ大好き陽キャ】が織り成す勘違いすれ違いラブ
番外編、牛歩更新です🙇♀️
※物語の特性上、女性キャラクターが数人出てきますが、主CPに挟まることはありません。
少しですが百合要素があります。
☆第1回 青春BLカップ30位、応援ありがとうございました!
第13回BL大賞にエントリーさせていただいています!もし良ければ投票していただけると大変嬉しいです!
自分勝手な恋
すずかけあおい
BL
高校の卒業式後に幼馴染の拓斗から告白された。
拓斗への感情が恋愛感情かどうか迷った俺は拓斗を振った。
時が過ぎ、気まぐれで会いに行くと、拓斗には恋人ができていた。
馬鹿な俺は今更自覚する。
拓斗が好きだ、と――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる