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24-1.幸せな減量生活?
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また日にちが過ぎ、俺様はまだまだ太っていた頃のように、汗だくになる日々を過ごしていたのだった。
「……はー、はー!」
「頑張れ、がんばれ、クロームぅ!」
「ああ、頑張るとも!」
セリカによる肉体強化週間とやらで、ポーション製作以外は出来るだけ、そのトレーニングに明け暮れてはいるのだが。
ガイウスの計画では、俺様を妬んでいる輩や取り巻きだった女どもと一緒に、ショック療法と言う方法で洗脳を解くとは言ってはいたが。
(本当に……うまくいくのだろうか?)
ガイウスを信用していないわけではないが、単純過ぎやしないかと疑わしくも思ってしまう。
しかし、ある意味幼馴染みとも言えるこの国の第一王子であり、現王太子殿下とは付き合いが長い。一国の王子ではあるが、転生者と言う真実を知らされてからは、気兼ねなくしているとは言え。
黙っていれば、社交界の華とも言われる奴は……本当に黙っていれば、俺様以上の高嶺の花ではあるが。
根はちゃらんぽらんな、チェストとよく似た話し方の男だ。とは言え、いずれは一国の王になる地位だ。
昔の俺様だったら、関わって損はないと思ってた程度だったが、セリカと過ごしてきていくらか変わった。
いつか、俺様以上に痛い目に遭うのではないかと。
だが、俺様よりも根回しがうまいあいつなら大丈夫だとも思っている。
俺様も自覚して、周囲に意外と助けてくれる存在がいるとわかったからだ。あいつは、俺様以上に他人との関わり合いが強い。
「ーム、クローム! 疲れた?」
「!……あ、ああ。平気だ」
「何か考えごと?」
「……ガイウスについてだ」
「……あの胡散臭い笑顔の王子様?」
「ぶ!……くく、初対面であの態度で出られたら、セリカにもそう思われるな?」
「?……クロームと出会った時から、あんな感じだったの?」
「ああ、愉快な奴だった」
まあ、最初の俺様も不愉快な奴だなとは思っていたが。
あいつがいなければ、錬金術師を目指そうとも思わなかったかもしれない。
「とりあえず、トレーニング続ける?」
「もちろんだ。ガイウスの策に乗ると言うわけでもないが、やれるだけはやるぞ!」
「おー!」
さらに美しい俺様を、妬んでる輩達に見せつけるためにも、セリカのためにも体を整えていかなくては。
だがその中でも、特に忍耐を試されるトレーニングがあった。
「51……52」
「はーい、あと10回」
「ふぎぎ!……53……54」
セリカを背に乗せながら、腕立て伏せの要領で鍛えていくトレーニングだ。
これが、セリカの体の柔らかさをダイレクトに背中に感じるので、いろんな感情が揺れて、大変よろしくない!
胸ではないにしても、どこもかしかも柔らか過ぎるんだ!
造ったのが俺様だからとは言え、女の体とはこんなのだったのか? それか、好きな相手だからか?
「……はーい。降りるねー?」
セリカはなんとも思っていないのか、俺様からひょいと降りてくれたが。俺様は、疲れた両腕をさすったが筋肉痛に耐えている場合ではない。
(そう言えば、ガイウスも弟王子へ減量生活を強いていたと言っていたが)
いったい、どんな鍛え方をさせられたのか?
まさか、その報復で俺様は巻き込まれ……いや、ルーイス王子は俺様も妬んでいたとは聞いたが。
「まさか、両方か?」
「クロームぅ~、クールタイム終わりだよー!」
「ああ、わかった」
考えたらキリがないが。とりあえず、今はできることをすべきだと俺様はトレーニングに勤しむことにした。
それから、約一時間後で。
「はーい、プロテイン」
「も、もらうぞ……」
今日一日のトレーニングメニューが終わってから、セリカは俺様にプロテインと言う飲み物を用意してくれている。
食事に肉類も増えたが、筋肉を美しく身につけさせるためらしい。
俺様としては嬉しい限りだが、このプロテインも重宝していた。何故なら、このプロテインとやらは。
「ぷは! 今日はライムヨーグルトか!」
「暑いし、アイス食べ過ぎよりはこっちのがいいでしょう?」
「うむ。甘さは控えめだが、飲みやすいしな」
トレーニングは辛いが、こんな幸せな生活でいていいものか。
いかに、俺様が今まで腐っていたか思い知らされる。
であれば、一度マールにも謝罪せねばな?
昔の……あれからの告白を無碍に突っぱねたことについてだが。
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