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第5話 初放置任務、『ファンタジー料理作成』
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クルスはこれまで、まともに料理とやらを自分で作ったことがない。
断言出来るくらいないのに、家の中に出てきた連絡版を見ただけで手順のさわりがわかってきていた。
・材料
・調理法
・調理道具
・仕上げの食器
普通の自炊すら、野営でも火の番以外まともにしたことがない自分なのに。
おそらく、宝物を埋めてこの家が出来上がったことで……何か特殊なスキルが発動したのに巻き込まれたのだろう。下民程度の教養しかないはずの自分に、そこまで行き着く思考が整ったのはあの宝物しか原因がない。
「せやけど、悪ぅない」
神か何かの管理者に認めてもらえば、この家の主人になれる。その嬉しさが筆頭になってきたため、クルスはまず与えられた通りの知識を駆使して……材料と道具を揃えてみた。
管理者が欲しい馳走は、『ピザパン』というものらしいが。一度も見たことも食べたこともないのに、クルスは作り方の本を見つけてから取り掛かった。
幸い、パンは畑と同様に勝手に生み出されていた。この上に、ソースと他の具材を載せて……『オーブン』とやらで焼くらしいが。その道具の使い方も本に載っていた。
めくっても終わりのないその本は、汚したり破かないように気をつけて扱うことにして。
まずは、『冷蔵庫』とやらから出した調味料を混ぜ込んで、ソースを作っていく。
「鉄ん板の上に薄くパン敷き詰めて……ソース塗って。実みたいな肉や刻んだ野菜。それと……畑で成ってたこの球の中身が」
割ったら、出てくる溶液を遠慮なくかけろ。
不気味な手順だが、半分に割ってみれば真ん中から薄黄色の溶液が出てきた。二枚同じように作った上に、その液をとろりとかけ。
「焼いたら……ふぉ!? 火が付いたんか!? あっつ!!?」
冷蔵庫とやらも、触ったら中身が冷たいのに驚いたが……クルスの知らない便利道具が多くて、どれもこれも驚き要素しかない。
しかし、門番も任せてもらえない歩兵程度の人間なら、こんな反応も仕方がない。村での生活も飽き飽きしていたのに、ひとりと宝物の素晴らしさを除けば……似たはずのこれを、馬鹿にしてはいけないと改めて認識した。
そして、『チーン』と音が鳴ったので。素手で取り出せないからと綿入りの手袋でゆっくり蓋を開ければ……暴力的にいい匂いのする『ピザパン』とやらが、きちんと焼き上がっていた。
「うまそっ!? けんど、片方は先に」
指定の場所である、『リビングワゴン』とやらの家具の上に盛り付けを終えた料理を置けば。魔法の光のあとに、皿ごと消えてしまった。
『ミッション完了。次回依頼があるまで、好きにして良し』
連絡板の文字も変わっていたので、それを見た途端にクルスは大きく口笛を吹いてしまう。
「あれ食ってええんや!! ふかふかベッドで寝てもええんやな!?」
まずは、腹ごしらえと休息。
家主に認められたかはすぐにわからずとも、温情の言葉はかけられた。ならば、とせっかくなので自分用に盛り付けてからテーブルに置いて。
神の祈りを、今こそはと真剣にしてからかぶりついた。初めて食べるはずなのに、空きっ腹が求めていたそれだと断言する美味しさと満足感だった。
断言出来るくらいないのに、家の中に出てきた連絡版を見ただけで手順のさわりがわかってきていた。
・材料
・調理法
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・仕上げの食器
普通の自炊すら、野営でも火の番以外まともにしたことがない自分なのに。
おそらく、宝物を埋めてこの家が出来上がったことで……何か特殊なスキルが発動したのに巻き込まれたのだろう。下民程度の教養しかないはずの自分に、そこまで行き着く思考が整ったのはあの宝物しか原因がない。
「せやけど、悪ぅない」
神か何かの管理者に認めてもらえば、この家の主人になれる。その嬉しさが筆頭になってきたため、クルスはまず与えられた通りの知識を駆使して……材料と道具を揃えてみた。
管理者が欲しい馳走は、『ピザパン』というものらしいが。一度も見たことも食べたこともないのに、クルスは作り方の本を見つけてから取り掛かった。
幸い、パンは畑と同様に勝手に生み出されていた。この上に、ソースと他の具材を載せて……『オーブン』とやらで焼くらしいが。その道具の使い方も本に載っていた。
めくっても終わりのないその本は、汚したり破かないように気をつけて扱うことにして。
まずは、『冷蔵庫』とやらから出した調味料を混ぜ込んで、ソースを作っていく。
「鉄ん板の上に薄くパン敷き詰めて……ソース塗って。実みたいな肉や刻んだ野菜。それと……畑で成ってたこの球の中身が」
割ったら、出てくる溶液を遠慮なくかけろ。
不気味な手順だが、半分に割ってみれば真ん中から薄黄色の溶液が出てきた。二枚同じように作った上に、その液をとろりとかけ。
「焼いたら……ふぉ!? 火が付いたんか!? あっつ!!?」
冷蔵庫とやらも、触ったら中身が冷たいのに驚いたが……クルスの知らない便利道具が多くて、どれもこれも驚き要素しかない。
しかし、門番も任せてもらえない歩兵程度の人間なら、こんな反応も仕方がない。村での生活も飽き飽きしていたのに、ひとりと宝物の素晴らしさを除けば……似たはずのこれを、馬鹿にしてはいけないと改めて認識した。
そして、『チーン』と音が鳴ったので。素手で取り出せないからと綿入りの手袋でゆっくり蓋を開ければ……暴力的にいい匂いのする『ピザパン』とやらが、きちんと焼き上がっていた。
「うまそっ!? けんど、片方は先に」
指定の場所である、『リビングワゴン』とやらの家具の上に盛り付けを終えた料理を置けば。魔法の光のあとに、皿ごと消えてしまった。
『ミッション完了。次回依頼があるまで、好きにして良し』
連絡板の文字も変わっていたので、それを見た途端にクルスは大きく口笛を吹いてしまう。
「あれ食ってええんや!! ふかふかベッドで寝てもええんやな!?」
まずは、腹ごしらえと休息。
家主に認められたかはすぐにわからずとも、温情の言葉はかけられた。ならば、とせっかくなので自分用に盛り付けてからテーブルに置いて。
神の祈りを、今こそはと真剣にしてからかぶりついた。初めて食べるはずなのに、空きっ腹が求めていたそれだと断言する美味しさと満足感だった。
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