ポイ活で、異世界ファームを育成しよう!

櫛田こころ

文字の大きさ
45 / 131

第45話 どうしよう?

しおりを挟む
「ごっそさん」
「おなかいっぱーい!」


 クルスはリーナのところで、たらふくと言っていいくらい料理をご馳走になった。最初は手伝おうかと言ったが、連絡版のとこを見ろと言われ……もてなしを受けろかなにかの文言が書かれていたため、黙っておくことにした。

 そして、リーナの手料理はどれもこれも口に合いすぎて、がっつくのを止められなかった。リーナも自分のをたくさん食べていたので問題はない。けれど、肝心の『問題』はなにも解決していないのだ。

 クルスの敷地があのままでは『住めなく』なるので……どうしたら、いいかをだ。

 金貨の幻影が落ち着いていたとしても、ひとりで住むのには広過ぎる敷地が出来てしまうだけ。リーナのところで、貴族の別荘くらいなのに。クルスのところも同じかそれ以上であれば、ひとりで住むのは大変、もったいない。


(とは言っても、リーナに住むか?とか言えるか??)


 ただでさえ、好意的な印象を受ける女生との共同生活なんて、歩兵の頃でもなかった。野郎まみれの宿舎での生活から抜け出した今では、管理者の目はあっても基本的にやりたい放題。汚い生活をしているわけではないが、目の前の美少女と『いっしょに住まへん?』と簡単に言えるほど、クルスは自分の見た目はよろしくないと思っているくらいだ。

 ただでさえ、年下扱いのように『ちゃん付け』で呼ばれている状態でもあるし。


「クーちゃん? どかした?」
「……なんも、あれへんよ」


 もやもやするが、呼び名は親しみを持つからこそ呼んでくれる。なにかの話できいたような記憶しかないが、悪いとは思っていない。しかし、ちゃんと呼んでもらうと嬉しいかもと思うくらい……リーナは魅力的だ。自分以外に目を向けてほしくないと思うくらいに、クルスは気にかけていた。


「あ、家のこと? 今日は泊っていくんでしょ?」
「今日は~やけど。今後どないするん。ずっとはあかんやろ?」
「ん~……じゃ、拠点は向こうだけど。こっちに住むとか?」
「いやいやいや? 女の子がそんな簡単に」
「クーちゃんだから言ってるんだけど」
「……さよか」


 ああ言えばこう言うで、結局うまくまるめ込まれそうな気もするが。とりあえず、今日はこの家で寝泊まりするしかないのは決定した。

 明日のことは明日、と先に風呂は使っていいと言われたが……服がないことに、リーナもさすがに申し訳ないと言ってくれたので。ふたりでクルスの敷地に向かうことにした。着替えくらいは取りに行けるだろうと踏んで。


「……終わって、る?」
「……にしても、なんぞ豪華」


 家の方はリーナのところとあまり変わりないが、敷地に大きな変化があった。人はいないものの、家畜が増えてたり見たこともない道具が畑の収穫をほいさっさとしているので、また金貨の幻影が増えているので逆に始末が悪い。

 とりあえず、連絡版もみたいので家にふたりでダッシュして向かうことにした。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

多分悪役令嬢ですが、うっかりヒーローを餌付けして執着されています

結城芙由奈@コミカライズ連載中
恋愛
【美味しそう……? こ、これは誰にもあげませんから!】 23歳、ブラック企業で働いている社畜OLの私。この日も帰宅は深夜過ぎ。泥のように眠りに着き、目覚めれば綺羅びやかな部屋にいた。しかも私は意地悪な貴族令嬢のようで使用人たちはビクビクしている。ひょっとして私って……悪役令嬢? テンプレ通りなら、将来破滅してしまうかも! そこで、細くても長く生きるために、目立たず空気のように生きようと決めた。それなのに、ひょんな出来事からヒーロー? に執着される羽目に……。 お願いですから、私に構わないで下さい! ※ 他サイトでも投稿中

【完結】そして異世界の迷い子は、浄化の聖女となりまして。

和島逆
ファンタジー
七年前、私は異世界に転移した。 黒髪黒眼が忌避されるという、日本人にはなんとも生きにくいこの世界。 私の願いはただひとつ。目立たず、騒がず、ひっそり平和に暮らすこと! 薬師助手として過ごした静かな日々は、ある日突然終わりを告げてしまう。 そうして私は自分の居場所を探すため、ちょっぴり残念なイケメンと旅に出る。 目指すは平和で平凡なハッピーライフ! 連れのイケメンをしばいたり、トラブルに巻き込まれたりと忙しい毎日だけれど。 この異世界で笑って生きるため、今日も私は奮闘します。 *他サイトでの初投稿作品を改稿したものです。

『ゴミ掃除』が役立たずと追放されたが、実は『存在抹消』級のチートだった。勇者一行がゴミで溺れているが、俺は辺境で美少女と温泉宿を経営中なので

eringi
ファンタジー
「悪いが、お前のスキル『ゴミ掃除』は魔王討伐の役には立たない。クビだ」 勇者パーティの雑用係だったアレクは、戦闘の役に立たないという理由で、ダンジョンの最深部手前で追放されてしまう。 しかし、勇者たちは気づいていなかった。 彼らの装備が常に新品同様だったのも、野営地が快適だったのも、襲い来る高レベルモンスターの死体が跡形もなく消えていたのも、すべてアレクが『掃除』していたからだということに。 アレクのスキルは単なる掃除ではない。対象を空間ごと削り取る『存在抹消』レベルの規格外チートだったのだ。 一人になったアレクは、気ままに生こうと辺境の廃村にたどり着く。 そこでボロボロになっていた伝説のフェンリル(美少女化)を『洗浄』して懐かれたり、呪われたエルフの姫君を『シミ抜き』して救ったりしているうちに、いつの間にかそこは世界最高峰の温泉宿になっていて……? 一方、アレクを失った勇者パーティは、武器は錆びつき、悪臭にまみれ、雑魚モンスターの処理すら追いつかず破滅の一途をたどっていた。 「今さら戻ってきてくれと言われても、俺はお客さん(美少女)の背中を流すのに忙しいんで」 これは、掃除屋の少年が無自覚に最強の座に君臨し、幸せなスローライフを送る物語。

「『お前に書く手紙などない』と言った婚約者へ、私は7年間手紙を書き続けた——ただし、届け先は別の人でした」

歩人
ファンタジー
辺境伯令嬢リゼットは、婚約者に7年間手紙を書き続けた。返事は一度もなかった。 「お前に書く手紙などない。顔も覚えていない」——婚約破棄。しかしリゼットは 泣かなかった。手紙の本当の届け先は、最初から別にあったから。前世の情報分析 能力で辺境の異変を読み解き、暗号として織り込んだ7年分の手紙。それを受け取り 続けていたのは第一王子。リゼットは誰にも知られず、王国を守っていた。 婚約破棄の翌朝、王子からの手紙が届く。「7年間、ありがとう。迎えに行く」

最弱白竜ですが、なぜか学園最強の銀竜に番認定されました

めめめ
恋愛
竜の血を引く者だけが貴族になれるこの世界で、白竜は最も格の低い竜の証。 白竜の男爵令嬢リーゼロッテは、特待生として国内最高峰の王立竜騎学園に入学する。待っていたのは上位貴族からの蔑みと、学園を支配する四人の御曹司「四竜」。 その筆頭、銀竜公爵家の嫡男ルシアンに初日から啖呵を切ったリーゼは、いじめと嫉妬の嵐に巻き込まれていく。 それでも彼女は媚びない、逃げない、折れない。 やがてルシアンはリーゼから目が離せなくなり―― 白竜の少女が、学園と王国の運命を変える。 身分差×竜×学園ラブファンタジー、開幕。

妾の子だからといって、公爵家の令嬢を侮辱してただで済むと思っていたんですか?

木山楽斗
恋愛
公爵家の妾の子であるクラリアは、とある舞踏会にて二人の令嬢に詰められていた。 彼女達は、公爵家の汚点ともいえるクラリアのことを蔑み馬鹿にしていたのである。 公爵家の一員を侮辱するなど、本来であれば許されることではない。 しかし彼女達は、妾の子のことでムキになることはないと高を括っていた。 だが公爵家は彼女達に対して厳正なる抗議をしてきた。 二人が公爵家を侮辱したとして、糾弾したのである。 彼女達は何もわかっていなかったのだ。例え妾の子であろうとも、公爵家の一員であるクラリアを侮辱してただで済む訳がないということを。 ※HOTランキング1位、小説、恋愛24hポイントランキング1位(2024/10/04) 皆さまの応援のおかげです。誠にありがとうございます。

追放された地味探索者、実は隠された伝説級スキルの持ち主でした~気付いたら無自覚に最強ハーレムを築いていた件~

fuwamofu
ファンタジー
地味で目立たない探索者アレンは、仲間に「足手まとい」と罵られパーティを追放された。だが実は彼のスキル【探索眼】は、古代英雄の力を見抜く唯一の能力だった! 鉱山の奥で偶然出会った少女を救ったことから、運命が動き出す。 魔王軍、古代遺跡、神々の争い——すべての鍵を握るのは「ただの探索者」だった男。彼は気付かぬうちに、世界を救い、そして多くの少女たちの心をつかんでいく。 地味だけど最強、無自覚だけどモテまくり。これは世界を変えた謙虚な英雄の物語である。

モブ転生とはこんなもの

詩森さよ(さよ吉)
恋愛
あたしはナナ。貧乏伯爵令嬢で転生者です。 乙女ゲームのプロローグで死んじゃうモブに転生したけど、奇跡的に助かったおかげで現在元気で幸せです。 今ゲームのラスト近くの婚約破棄の現場にいるんだけど、なんだか様子がおかしいの。 いったいどうしたらいいのかしら……。 現在筆者の時間的かつ体力的に感想などを受け付けない設定にしております。 どうぞよろしくお願いいたします。 他サイトでも公開しています。

処理中です...