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第72話 予告ありの垣根消滅
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【隣接しているファームを、管理側の都合で『消滅』させます。
業務内容はこれまでと然程変わりません。
敷地の『畑』『樹木』を中心に建物は相対するような位置に変わります。
関所はひとつになるので、向こう側への説明は適度に】
などと、連絡版に記されたそれをクルスが確認した途端。窓から強い光が入ってきて、そのまぶしさに目を閉じてしまうくらいすごかった。
「リーナ!?」
今はそれぞれの炊き出しの準備をしていたため、彼女はこちらの敷地にはやってきてはいない。無事かどうかの確認のために、光が落ち着く前よりもはやく扉を開けて外に駆け出した。すると、中央に畑が集まっていく流動が見え……垣根があった場所にはリーナが立っていた。こっちに何か声をかけているが無事だとわかれば駆けだすしかない。
「クーちゃん! 大丈夫~?」
「……こっちのセリフや」
連絡版の知らせを見ても、特に問題なしと言わんばかりにリーナははしゃいでいるだけだった。焦っていたら、うっかり抱きしめそうになったかもしれないが……逆の反応をしているし、恋仲でもないので息切れで誤魔化すことにした。
「すっごい大改造だね? 昨夜、反対の敷地がくっついたから、クーちゃんのとこもなるのかなって思ったの!!」
「は? 反対??」
「あの子あの子~」
リーナが指を向けた方向には、石像にしか思えない『ゴーレム』のような魔造物体がゆっくりと歩いていた。敵意は向けてこないようだが、昨夜と言えばリーナの管理者は反対の敷地にいるアレと了承し合ったのか。
勝手ができないからとはいえ、報せてほしい欲が表に出かけたが……自分勝手なわがままだと内心反省することにした。男とかだったら嫉妬のようなものが出てきただろうが、人工物であればまた別だ。
『リーナ。ワタシ、は自己紹介したはずデス』
会話も可能ということは、操縦とやらがいるのか。遠方からなら、管理者たちの側から繋いでいるのかもしれない。なら、自分からあいさつしようとリーナの前に出た。
「こっち側の敷地におった、クルスってもんや」
『……はじめ、まして。サナとお呼びください』
「……えーっと。女みたいな感じなん?」
『ハイ。管理者が男性の場合は、女を保護スルので』
「へ? 俺……逆に、女?」
「クーちゃん。気づいてなかったの?」
「……教えてくれや。風呂とか覗かれとらんか!?」
「そこの個人情報的なのは守ってくれてるよー」
「そこも教えてーや!?」
たしかに、女神とかどーのこーのは信じるようなタイプと自覚はしていたが。
まさか、一挙手一投足すべてを覗き見られていたのが『女神』だったとしても。風呂の様子までは覗き見されていなかったか、すごく恥ずかしくなってきたのだ。
リーナも自分はそうじゃないと言っていたので、そちらの方も安心は出来たが。
『管理者はそれぞれ『打ち合わせ』にて各住人に指示を出すようデス。我々のこれまでの行動……特に、クルスを中心に『炊き出し』は随時行えるように納品代表者はアナタデス』
「え? 俺なんかでいいん?」
「一番年上ぽいし、いいんじゃない? あたしはサポート側がいいな~」
『ワタシも人間ではないので、その方がありがたいデス』
「んー。なら、そうするで。それぞれの準備、今どんなくらい?」
などと、指導係など歩兵同士の訓練以外でまともにやったことはないのだが。状況が状況だからと、クルスはまず情報交換からきちんと始めることにした。『炊き出し』準備はそれぞれほとんど終わっていたため、ルドガーに納品すべく荷車へ荷物を運ぼうとしたのだが。
『ワタシが、馬の代わりになりますのでこのようにグレードアップしました』
荷車がある代わりに、商人が扱うような『荷馬車』が用意されていたが。中は魔法でいじってあるのか納品予定の弁当が余裕で入るくらいの広さを兼ね備えていた。
業務内容はこれまでと然程変わりません。
敷地の『畑』『樹木』を中心に建物は相対するような位置に変わります。
関所はひとつになるので、向こう側への説明は適度に】
などと、連絡版に記されたそれをクルスが確認した途端。窓から強い光が入ってきて、そのまぶしさに目を閉じてしまうくらいすごかった。
「リーナ!?」
今はそれぞれの炊き出しの準備をしていたため、彼女はこちらの敷地にはやってきてはいない。無事かどうかの確認のために、光が落ち着く前よりもはやく扉を開けて外に駆け出した。すると、中央に畑が集まっていく流動が見え……垣根があった場所にはリーナが立っていた。こっちに何か声をかけているが無事だとわかれば駆けだすしかない。
「クーちゃん! 大丈夫~?」
「……こっちのセリフや」
連絡版の知らせを見ても、特に問題なしと言わんばかりにリーナははしゃいでいるだけだった。焦っていたら、うっかり抱きしめそうになったかもしれないが……逆の反応をしているし、恋仲でもないので息切れで誤魔化すことにした。
「すっごい大改造だね? 昨夜、反対の敷地がくっついたから、クーちゃんのとこもなるのかなって思ったの!!」
「は? 反対??」
「あの子あの子~」
リーナが指を向けた方向には、石像にしか思えない『ゴーレム』のような魔造物体がゆっくりと歩いていた。敵意は向けてこないようだが、昨夜と言えばリーナの管理者は反対の敷地にいるアレと了承し合ったのか。
勝手ができないからとはいえ、報せてほしい欲が表に出かけたが……自分勝手なわがままだと内心反省することにした。男とかだったら嫉妬のようなものが出てきただろうが、人工物であればまた別だ。
『リーナ。ワタシ、は自己紹介したはずデス』
会話も可能ということは、操縦とやらがいるのか。遠方からなら、管理者たちの側から繋いでいるのかもしれない。なら、自分からあいさつしようとリーナの前に出た。
「こっち側の敷地におった、クルスってもんや」
『……はじめ、まして。サナとお呼びください』
「……えーっと。女みたいな感じなん?」
『ハイ。管理者が男性の場合は、女を保護スルので』
「へ? 俺……逆に、女?」
「クーちゃん。気づいてなかったの?」
「……教えてくれや。風呂とか覗かれとらんか!?」
「そこの個人情報的なのは守ってくれてるよー」
「そこも教えてーや!?」
たしかに、女神とかどーのこーのは信じるようなタイプと自覚はしていたが。
まさか、一挙手一投足すべてを覗き見られていたのが『女神』だったとしても。風呂の様子までは覗き見されていなかったか、すごく恥ずかしくなってきたのだ。
リーナも自分はそうじゃないと言っていたので、そちらの方も安心は出来たが。
『管理者はそれぞれ『打ち合わせ』にて各住人に指示を出すようデス。我々のこれまでの行動……特に、クルスを中心に『炊き出し』は随時行えるように納品代表者はアナタデス』
「え? 俺なんかでいいん?」
「一番年上ぽいし、いいんじゃない? あたしはサポート側がいいな~」
『ワタシも人間ではないので、その方がありがたいデス』
「んー。なら、そうするで。それぞれの準備、今どんなくらい?」
などと、指導係など歩兵同士の訓練以外でまともにやったことはないのだが。状況が状況だからと、クルスはまず情報交換からきちんと始めることにした。『炊き出し』準備はそれぞれほとんど終わっていたため、ルドガーに納品すべく荷車へ荷物を運ぼうとしたのだが。
『ワタシが、馬の代わりになりますのでこのようにグレードアップしました』
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