【完結】ピッツァに嘘はない! 改訂版

櫛田こころ

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第七章 繋がりは広がる

246.青いザリガニ-③

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 だから、セヴィルさんの後ろでじっとしていることしか出来ないので申し訳なく思っていると……少しして、網を回収する音が聞こえてきた。


「カティアが苦手なら、あんまり獲らない方がいいかもね? 持ち帰る分には十分だし……王城に帰ろ?」
「そーだな?」
「そうですわ!」


 気を遣っていただき、申し訳なくも思うがありがたく感じた。調理の時には見られるかなあと心配しながら……僕達は行きと同じく、それぞれの聖獣に乗って帰ることになったんだけど。

 セリカさんがまたちょっと渋りかけました。


(こっちのお二人への計画には、いつ移れるんだろう??)


 アナさんも、セリカさんとエディオスさんが御名手みなてだってサイノスさんから聞いていそうだし。……先にお二人の婚約発表で色々騒いじゃうだろうけども。

 とりあえず、帰りはお昼過ぎになり。ちょっとお腹ぺこぺこになったためにマリウスさん達にお昼ご飯を作っていただき……その後に、僕は『ヴィラカダ』と改めて対面することになった。


「なんと素晴らしい色艶!? 極上品ですな!!」
「ふふーん! 何せ、神域特産だからね??」
「ふゅふゅぅうううう!!」


 皆さんはしゃいでいますが、僕は難しいでぇす!!

 だって、磯臭さみたいなのもまるっきりザリガニなんだもん!!


「ところで、カティアちゃんはなんでそんな端に……? 顔も隠して」
「ヴィラカダが怖いんだってさー?」
「え、ヴィラカダがですかな??」
「色々ありまして……剥き身になったら大丈夫ですぅ」
「うーん? せっかくこれだけ綺麗なヴィラカダなのに??」
「……………………ごめんなさい」


 いくら綺麗だと言葉を並べられても、ザリガニはザリガニなのでアウト!!

 なので、茹で終わるまで端で待機。クラウがヨシヨシしてくれるのが身に染みるよぉ。


「はい、カティア?」


 いきなり、フィーさんに呼ばれたので顔を上げれば、口にパクッと何かを入れられた。磯の香りで、ヴィラカダ!? と思ったけど……美味しい茹でエビの味についついもぐもぐしてしまう。


「……ふぉ!?」


 この味は。

 一度しか食べていないけど、セヴィルさんにも話した伊勢海老を彷彿とさせる味わい!? 噛めば噛むほどにエビの濃厚な味が口に広がっていく!!

 むちゃくちゃ美味しい!!


「ねー? 美味しいでしょ?」
「はい!」
「ふゅゆぅ!!」
「はいはい、クラウも」


 もうひと口いただいてから……これで作りたいピッツァが思い浮かんできた!!


「フィーさん!! 是非作りたいピッツァが!!」
「ほんと!? 生地はまだ本邸で作ったのがあるし、ちょっと作ろう!!」
「ふゅふゅぅう!!」


 ヴィラカダは生食は厳しいらしいので、マリウスさん達に茹でてもらっている間に材料集めだ!!


「生地の枚数も限られていますし、マヨ……オーラルソースでいきます」
「うんうん。他の具材は?」
「ふゅぅ?」
「えっと……たしか、サラダにも出て来た…………んぅ?」
「忘れた?」
「お願いします……」


 いつものように記憶を読んでいただき、材料を見つけてもらうことにした。


「んー? 近いのは、トルナコ?」
「ふゅ?」
「アボカドがですか?」
「ちょっと見た目違うけど、味は近いと思うよ?」


 氷室でフィーさんが案内してくださった場所にあったのは、つるつるとした緑色の皮に包まれたアボカドだった。
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