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第九章 想う相手に向けて
280.魔法を習おう!!
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指先に魔力を込めて……イメージ的には火の粉とか、水の玉に光……などと、いくつもの属性を出してみる。珍しい属性の僕なのに、実行してみると全部できちゃった!?
これって、もしかしなくともトリップ特典?? かと思っちゃうけど……カイツ先生もとい、カイツさんには絶対言えない。
結晶については隠せないけど、僕が異世界出身者だとは言えないもの? 信じてももらえなさそうだし……。
とりあえず、最後の草の部分は切れそうな葉っぱの吹雪が出たところで終わった。
「…………………………うん、出来てるね」
カイツ先生は、何処か遠い目で見ているような気がする。やっぱり、属性云々もだけど……全部出来るのは、ちょっとどころかすっごく珍しいみたい!!
「ふーゅゆう!!」
クラウだけはよくわかっていないからか、ちっちゃな手でぱちぱち叩こうとしていた。クラウの手って、物を掴んだりは出来るけど手を合わせたりは出来ないんだよね??
「…………あのー」
とりあえず、明後日の方向を見ているカイツ先生に次の指示を仰がねば!!
「あ、うん? 何??」
「他に何をすれば……?」
すぐに我に返ってくださったカイツ先生は、僕の方を見てくれた。生ぬるい笑顔ではあるけれども。
「そうだなぁ……。生活魔法についてはどれくらい出来るんだい?」
「えっと……明かり、洗浄、火魔術とかは」
「わかった。それはそのままに。俺からは……護身術。とりあえず、攻撃や防御に必要な魔術全般を教えるよ」
「お願いします!」
「ふゅ!」
ある意味攻撃魔法らしい、風分野の『斬切』を覚えている僕は……多分得意属性が風みたい? 火もいつも料理で使っているから……って言うと水もかな?
とりあえず、まずは詠唱抜きで何かしてみろとカイツ先生には言われた。
(うーん……攻撃、と言えば。火ならファイヤーボールとか。風なら、ウィンドカッター??)
どっちもやってみたい。ここは裏庭だけど、カイツ先生がすぐに結界を張ってくださったから、攻撃魔法を繰り出しても大抵は防ぐことが出来るらしい。
なので、せっかくなら風魔法にしよう!!
斬切が得意分野になっているんだから、それを活かした魔法にしようっと!!
無詠唱で、ほんとに出来るかはわからないけど……やれるだけやろう!! これは本番じゃなくて、練習なんだから。
「えい!」
手に風の塊をイメージして……それを結界に向かって、思いっきり投げる!!
塊が結界にぶつかると、激しい音がしたが結界は壊れない……。と思ったら、ぶつかっただけなのに結界に思いっきりヒビが入ったぁああ!?
「「ええええええええええ!?」」
「ふゅぅ!?」
これはさすがに、僕もだがカイツ先生も驚くしか出来ず。他は、威力を抑えるように……と注意書きをいただきましたとも。
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