【完結】ピッツァに嘘はない! 改訂版

櫛田こころ

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第九章 想う相手に向けて

290.狭間での会合(クロノソティス視点)

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 ☆      ☆      ☆      ☆      ☆      ☆(クロノソティス視点)








 あの子の処置を施したことで、いい方向に進もうとしていた。


「……間に合ってよかった」


 サフィーナに連絡を受けて、急いで奏樹カティアの夢路に介入して……なんとか、魂の消滅を免れた。僕もだけど、フィーが関わってくれたお陰もあるけどね?

 僕は空間にねじ込んで、カティアのとこには行けたわけだが。


「……サフィーナが封印を重ねがけても、あの子のセヴィルに対する想いが膨らんでしまってたわけか?」


 わからなくもない。

 再会したことでの、あふれた想いが膨れ上がってしまった。

 日々共にすることで、新たな気持ちを育んでいく。

 それらが重なり……記憶を封印しても、魂に負担がかかり……カティアの魂が破裂しかけた。

 その魂は、以前の肉体で死を迎えた時に負わされた傷を魂に受けた。

 すぐにフィーが来てくれたから、僕も発見が早くて処置を施せた。

 今僕は、休息も兼ねて……狭間の海で寝転がっていた。

 力の回復も兼ねての休息だ。


「……ん~……カティアの料理も出来たら食べたいけど」


 今の僕が出ていけば、大慌てするのはフィーだけで済まない。それくらいの弁えくらいは持っているので、とりあえず寝ることにしたが……。


『よくやったのぉ、クロノ』


 いざ、寝ようとしたら……僕ら神の最高神である祖父神が介入してきた。

 なので、慌てて姿勢を正したけど。


『よいよい、いつも通りで良い』
「……まったく」


 僕も自分に言えたことじゃないけど、相変わらず神出鬼没な御人だ。

 幻影をこちらの空間に寄越したと言うことは、何か伝えたいことが出来たのか。


『あの幼児の魂を救ってくれたな?』
「カティアは特別過ぎる子だもの。僕だって手を貸すさ」
『ほっほ。それにあの幼児の馳走を得たせいもあるじゃろう?』
「まぁね?」


 実はパンツェロッティとか呼ばれていた、カティアが日本にいた時に食べさせてくれた『揚げピザ』。あの対価に救済措置を施すのには十分過ぎるくらい。神である僕が認めたのだから。


『……儂らのところも準備が出来てきておる。次は頼んだ』
「……向こうの子か」


 虹の世界のために、転生させた別の女の子。

 あの子も、なかなかに大変な目に遭っていたのだから……手助けしないわけがない。


(カティアの方も、早くなんとかしてあげたいけど……)


 まだまだ、あの子と黑の融合には時間が掛かる。僕は、とりあえずじい様についていくことにした。

 虹の世界で救済をするために、転生と御名手みなてを引き合わせた……彼女への最後の障害を取り除くために。
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