【完結】ピッツァに嘘はない! 改訂版

櫛田こころ

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第十章 冬来たりて

304.あったかい善哉-②

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 エディオスさんには、フィーさんが適当に背中を叩いてあげたことで窒息は免れました。

 なので、改めて……僕もだけど、皆さんも善哉を食べ始めたよ?

 熱々ではないけど、湯気はほんわか。鼻をくすぐる優しい甘い匂いが堪らない。僕はまず、いつものようにクラウに食べさせることにした。


「ゆっくり噛むんだよ?」
「ふゅ?」
「さっきのエディオスさんみたいになるからね?」
「ふーゅ!」


 ピコっと敬礼するような仕草が、相変わらずキュートだなあ……。なんか、親バカな気分。


「お、うめ!!」


 そのエディオスさんは、よく噛むようにしているけどがっついているには変わりなかった……。僕はクラウに白玉に善哉を絡めたのを上げると、クラウからもきゅもきゅと口から音が聞こえてくる。牙が四本くらいしかないのに、相変わらず謎構造だなあ?


「まあ! 美味しゅうございますわ!!」
「優しい甘さ……!」
「こりゃ、冷えた時には堪んねぇ!!」


 他の皆さんにも満足していただけたようだ。セヴィルさんは……と隣を見れば、意外にももぐもぐと食べていらっしゃった。


「大丈夫ですか?」
「……この甘さなら」


 嬉しいお言葉だった。

 えへへっと笑っていたら、セヴィルさんに頭を撫でられちゃいました。ちょっと嬉しいけど……恥ずかしい。

 好きかもって自覚した相手からのスキンシップはねぇ?

 僕も味見以外では久しぶりに食べた白玉善哉は、もちもち感が堪らない、甘さが絶妙の小豆餡子の味がしました。


「しっかし、雪合戦だったか? あれは訓練に使うのもいいなあ?」


 セヴィルさんもだけど、だいたい三杯くらい善哉をお代わりされてから、サイノスさんが話題を切り出した。


「近衛でか?」
「雪が止んでいる時しか……ってのは仕方がないが、組分けして相手方を雪玉で当てる。色ボールで当てるよか、汚れ過ぎる心配もねーからな?」
「……悪くない」


 色ボールと言うのは、聞いた感じだと色水を内側に入れたゴムボールみたいなのかなあ?

 たしかに、ペイント系のものを当てたら一発でわかるけど……後始末が大変そう。

 そう思えば、風邪の心配だけしなければ雪合戦の方が安心な気がする。


(……あーあ。せっかく作った雪だるま、もう雪で埋もれちゃってる……)


 皆さんが話している間に、ちょっと窓の方を見ると雪がまた大降りになって積もっていくのが見えた。

 気候はしょうがないから、また止んだ時とかに……どなたかに聞いて、雪に沈まない魔術を教わって遊ぼう!

 ひとりじゃ、絶対怒られると思うから、フィーさんあたりは誘って。

 その後、別日に雪かきをしていたシェイルさんから聞いたけど。雪だるまが掘り出されたため、何かの歴史的な遺跡かと思われちゃいました……。
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