【完結】ピッツァに嘘はない! 改訂版

櫛田こころ

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第十章 冬来たりて

316.また青いカッツの使い道-②

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 フィーさんが乱入して来たので……カイツさんは青ざめたが、フィーさん自身は軽く目配せしてから……思いっきりカイツさんのお尻に回し蹴りをした!!?


「い゛!?」
「……これくらいで勘弁してあげる」
「…………はい」


 あの事件から数ヶ月経って、フィーさんとかがカイツさんを僕の家庭教師に決めても。

 カイツさんが僕に最初にしたことは人として許されたことではない。

 そのけじめも兼ねて、今の蹴りをしたのだろう。

 それが終われば、フィーさんは僕の方にやって来た。


「ねーねー? カティア、何を作ろうとしてたの??」
「え、えーっと……青いカッツを使った揚げ物……です」
「え? パンツェロッティ??」
「いいえ? コロッケみたいなものです」


 この世界の不思議食事情……食材名は色々違うのに、食事名はだいたい一緒なんだよね?? ピッツァとかはなかったようだけど。

 多分、神様のフィーさんが色々変えたんだと思う。


「ふーん?? 芋にカッツって合うの??」
「美味しいですよー? じゃがいもマロ芋じゃなくて、里芋ホロ芋を使うんですが」
「……美味しいの??」
「美味しいですよ?」


 なので、フィーさん以外にもエディオスさん達にも差し入れ出来るようにたくさん作ることに。カイツさんには、マリウスさんに指導していただきながら里芋の湯がき……皮むきや潰しなどをお願いした。

 フィーさんが、手が空いてるなら動かせとも言われたもので。

 粗熱を冷却で軽く取ったら、僕とフィーさんが刻んでいたブラックオリーブもどきにゴルゴンゾーラを加えてよく混ぜて。


「これ混ぜちゃうの??」
「芋のタネに包む感じです」


 小さな丸にしたチーズを、里芋のタネの中に包み込み……丸く形を整えたら、あとは衣をつけたら下準備終わり。

 揚げていくのは、いつものようにマリウスさんが。


「衣が色づくくらいですかな?」
「そうですね。茶色になるくらい」


 カラッと揚げ終わったら……クラウもだけど、フィーさんまでヨダレが出ていた。

 揚げたてを食べたい気持ちもわかるが、コロッケの揚げたては火傷要注意なので、食べさせません!!

 傷とかが魔法で治るとしても、ダメです!!


「カティア~~……」
「ふゅゆぅ!」
「ダメです!」


 さんざん言いつけてから、冷めてきたところで許可は出しましたが。

 フィーさんがフォークで刺して、軽く息を吹きかけてから食べ始めると。


「あちゅ!?」


 やっぱり、中はまだ熱いので……可愛らしい声を上げた。

 見た目、超絶美少年だから違和感ないや……。


「んん!? ホロ芋……とろっとしてて、中のカッツとかが良い味してる!! これ、お酒欲しい!!」
「ダメですよ??」
「僕神だよ??」
「今は昼です」
「えー?」


 飲酒出来ない僕の目の前で飲まれるのは、目に毒です!!

 それに、このコロッケはカイツさんに食べてもらおうと決めたおやつなんだから……。
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