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第十一章 異界の年の瀬
328.トロトロトマトリゾット-①(フィルザス視点)
しおりを挟む☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆(フィルザス視点)
僕が聞くと、カティアのお腹から可愛らしい音が聞こえてきた。
その音は僕らの耳に届いたので……セヴィルは目を丸くしたけど、僕はお腹を抱えて笑ってしまった。
「あははは!! お腹空いているんなら大丈夫大丈夫!!」
「…………申し訳ないです」
「いいっていいって。さっきも聞いたけど、なんか食べたいものある??」
「……えーっと」
考えているあたり、蒼の世界の料理かなあ??
僕も全く作れないわけじゃないけど……全然わかんなかったら兄様に聞こう。それくらいいいだろう。
「なになに~?」
「……とりあえず、ホットコパト……飲みたいです」
「…………それでいいのか??」
「お腹にはしっかり入れた方がいいよ??」
「……うーん。じゃあ」
と、コパトはコロネにお願いすることになり……僕には『リゾット』と言うお粥っぽい料理をお願いされたけど。
(簡単な作り方だと……いつものピッツァに使うマトゥラーソースに炊いたウルス米を混ぜて、カッツたっぷり)
カティアじゃなくても、僕だって食べたくなっちゃうね??
セヴィルにはカティアの看病とクラウのお守りを任せて、僕は上層の厨房に向かう。カティアが風邪で倒れたことはマリウス達も知っていたから、目が覚めたことを伝えれば安心してくれた。
「……それで、お食事をフィー様御自ら??」
「そうそう。ウルス米使ったお粥ぽいの」
「みたいなの……でございますか??」
「味付けはマトゥラーのソース使って、カッツたっぷり溶かすんだって」
「……それは、カティアさんでなくとも食べてみたいものですな?」
「試食兼ねて作ろ?」
ウルス米は僕が時短の魔術を使って炊いて……結構使うことが多くなってきたソースに少し入れて……鍋でコトコト煮たら、削ったカッツを入れる。青いのは入れない。……なんか合わなさそうだったから。
カッツが溶けてきたら、胡椒を入れて……少し味見。
ちょっと塩気と言うかコクが微妙だったので、少量のポルトを入れてまた味見。
いい具合になったので、器に入れて彩り用のパセリの粉末をかけて……僕の亜空間収納に入れておく。マリウス達にも味見してもらってから、鍋の方も。
「これは……きちんとした食事ですな??」
マリウスにも気に入ってもらえる味なら大丈夫だ。
ちょっとだけ早歩きでカティアの部屋に行くと……セヴィルが扉を開けてくれたんだけど、カティアは眠っているみたい。
「フィルザス神の薬と、コパトをしっかり飲んだらすぐに……」
「そっか?」
すぐに食べて欲しかったとは言え、可愛い寝顔で寝ちゃっているのを無闇に起こせないからね??
ただ、クラウが僕の身体に染みついたリゾットの匂いに大興奮して、カティアが起きちゃったけど!!
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