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第十三章 神王の御名手
391.小さな願望
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ピッツァ・アル・タッリョをそれぞれお皿に載せて。
僕はいただきますをしたけど、他はエディオスさんの乾杯の音頭で食べすすめていくことに。
僕とクラウ以外はお酒解禁。いいなあ……。
「「うめぇ!!」」
「うまーい!!」
「おいしー!!」
セヴィルさん以外の男性陣の皆さんは、パクパクもぐもぐと言う可愛らしいものでなく。文字通り、むしゃぁ……ガバガバって感じに食べ進めていくんだよね?
だから、あっという間にピッツァが無くなっていくぅ!?
「ちょっと、エディ達!? エディはわからなくもないけど、リースやサイノスとかがっつき過ぎよ!?」
ファルミアさんが注意をしても、サイノスさんとユティリウスさんは止まったがエディオスさんとフィーさんは手を止めなかった。
「だって、美味しいし……」
「食い放題だぞ?」
「けど、祝いの席よ? 身内だからって遠慮なさ過ぎ……ふたりも一度手を止めなさい!!」
と、今度は魔術か何かで、止めないふたりの頭を軽く攻撃したことで……エディオスさん達もやっと手を止めて下さった。
「……マジで美味かったし」
「ねー?」
「褒め言葉は嬉しいけど、セリカの席でもあるんだから少しは自重しなさい!」
「「は~い……」」
僕は僕で、大きくなったクラウが手前からがっついてるのをセヴィルさんと止めるのに必死でした。
「けど、あれだね? カティが来てから……みーんな、御名手が決まったんだ」
ユティリウスさんがお茶を飲まれながら、しみじみと言った感じにそう言い出した。
「……そうね? 数ヶ月前からでは考えられないスピードだわ」
と、ここでフィーさんに注目が集まるけれど、フィーさんは手前にまだあったタッリョをもぐもぐと食べていた。
「ん? きっかけだったからかもだけど……カティア自身もセヴィルの御名手なんだから、機が重なり合ったんだろうね? じい様がもし居たら『縁の導き手』とか言いそうだけど」
「御使いって感じですか?」
「そうそう」
そんなすっごい存在だとは思えましぇん!!
「素晴らしいですわ!! あとは……カティアさんのお身体が元に戻るだけですが」
アナさんが爛々と目を輝かせていると、隣にいるサイノスさんは苦笑いされた。
「だなあ? 封印がうまく解ければ……ゼルの嫁さんになれるし、御名手なら誰も文句言わねぇだろ?」
「よ!?」
「セヴィルさん……のお嫁さん」
元の二十歳サイズの体に戻れば……と想像出来ちゃう未来図。
いつになるかはわからないけど、超絶ご長寿アンド不老チート特典があるから、急ぎはしないけどね?
でも……ちょっと……ちょっと、恋する乙女(?)としては、欲が出てきた。
ハグ以上に……ちょっとだけ、キスしてみたいとか。
以前に、セヴィルさんからおでこにチューは貰えたけど……僕からも、何かしてあげたいと思うんだ。
今の姿なら、無難にほっぺにチュー?
子供の、アメリカンズな習慣ぽくなっちゃうけど……。
「んー? まだ色々調べているから、無闇に解けないんだよね?」
と、今日も同じ言葉をフィーさんの口からは言われましたが。
「そうですの。……でしたら、お食事も終わりかけですし、ここは!!」
またアナさんが発言すると……すぐにセリカさんの席に向かい、彼女の両手を強く握られた。
「アナお姉様?」
「今から……御名手の発表に向けての召し物を選ぶわよ!!」
「え?」
「あら? それなら私も参加したいわ」
「カティアさんも!」
「ぴ?」
と言うわけで、アナさんセレクトの着せ替えごっこが再び始まることになりました。ターゲットはセリカさんで。
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