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第十三章 神王の御名手
392.純白ドレス-①
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一度、アナさんはタッリョが出来るまで退室されていたためか。
アナさんのお部屋に女性一同で向かえば……中は、これでもかと『ドレス』『ティアラ』『靴』などがたっぷりと用意されていました。
「……え?」
それを見て、驚かないわけがない。セリカさんは口をポカーンと開けてしまいました。
「あら? なかなか盛大に揃えたのね?」
この国ほどでなくとも、ファルミアさんは一国の王妃様だから……これくらいのお衣装セッティングは慣れっこなのかな?
けど僕は、僕がお城に来たばかりの頃より揃えられ過ぎたこの場には圧倒されっちゃったけどね!!
「アナさん、これ……コロネさん達が?」
「はい! 本番のものは別でご用意しますが……お父様達へご報告するくらいのものでしたら、と!!」
アナさん達のお父様方……先代の神王様であの美形なおじ様方。レストラーゼさんとは時々お会いするけど、収穫祭以来お会いしてないなあ?
(……体が元に戻ったら、僕も報告しなきゃだろうか?)
デュアリスさん達がどう言ってくださるかなあ?
フィーさんに気に入られている子供の認識から一変して、セヴィルさんの婚約者でした~って伝えたら、驚くだけで済まないはずだ。
「ふゅふゅぅ!!」
クラウは綺麗なものを見て、きゃっきゃとはしゃいでいるけど。
「ん~? セリカは薄紫と水晶の色合いがあるから……。ピンクとかが却下ね? 若草とかは青はカティの方が似合うでしょうし」
「お兄様の御名手ですから、翠や濃いめの紫はいかがでしょう?」
「赤は似合いにくいものね?」
と、先にファルミアさん達が選び出したので……僕はぽかんとしているセリカさんの横で立っているしか出来なかった。
「……セリカさん」
「…………ええ」
「……諦めましょう」
「…………昔を思い出すわ」
「でしょうね?」
離れていた時期はあっても、アナさんとセリカさんは幼馴染みだから……こういう光景は懐かしいのだろう。
そこから、僕もセリカさんも諦めて着せ替えごっこに参加することになったが。
僕はティアラを選んでいる途中、ひとつのドレスに目が向いた。
純白だけど、金色の刺繍が美しいドレスに。
(うわぁ……)
アナさん達にはちょっと豪華なドレスかもしれないが。
僕にはなんだか、ウェディングドレスのように見えた。
あ、ファルミアさんも転生者だからそう見えるかな??
サイズ的には着れないけど、ちょっと憧れちゃう。
(これ着てセヴィルさんの隣に立てる日が……)
いつか、来るのかな?
封印が解けて元の体に戻れば……僕はいつのまにか、そのドレスの裾を掴んでいた。
「あら、カティ? そのドレス気になったの?」
結構な時間眺めていたようで、背後にファルミアさんが来るのに気付かなかった!?
「え、あ、いえ!!」
「んー? 純白に金の刺繍……さながら、ウェディングドレスぽいわね?」
「い、いえ!! セリカさんに似合うかなって」
「似合わなくもないけど……隠しちゃダメよ、カティ? 自分で着てみたいんじゃなくて?」
「え、え、え」
「リュシア~!! カティにも着せるわよ!!」
「素晴らしいですわ!!」
「ええええ!?」
と言うわけで、久しぶりにドレスへお着替えです!!?
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