【完結】ピッツァに嘘はない! 改訂版

櫛田こころ

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第十七章 異界のバカンス旅行

513.しがみついて(フィルザス視点)

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 ☆      ☆      ☆      ☆      ☆      ☆(フィルザス視点)










 カティアが消えた。

 同時に、クラウが神獣として異常な成長の仕方を見せた。

 勢いで洞窟に飛び込んでいくクラウに、僕は慌てて胴体にしがみついて付いて行ってしまったけれど。クラウは勢いを止めなかった。


「ふゅふゅぅ!(カティアー!)」


 守護獣として、契約者の安否を確かめたいのはもちろんだけど……この異常な成長はなに? 中途半端のような前回とも違う、完全体に近い馬のような姿。角とつばさはあるけれど……レイ兄様が言ってた、ペガサス?

 一角獣には似ているけど……つばさもって有りなの?

 とりあえず……落ち着かせないと!!


「クラウ! ただ突っ走るだけじゃ、カティアの居場所わかんないでしょ!?」
「ふゅ!?(創世神様!?)」
「……僕に気づいてなかった?」
「……ふゅぅ(ちょっと)」


 と言って、やっと止まってくてたんだけど……ちょうど目の前に、饕餮とうてつ達が怯えた表情で立ってたから、止めて正解だった。


「……大丈夫?」
「「……なんとか」」


 ってことは、蒼の世界風に言うなら、ギリギリセーフってこと?

 ぶつからなくてよかったけど、軽くクラウに小突いてからセヴィルの事を二人に聞いたんだけど。


「恐ろしい……形相のまま、奥に駆けて行きました」
「それ以降は帰って来ず」
「わかった。僕らが行ってくる。二人は表に出てて」
「「御意」」


 奥……が正解かはわからないけど、なにも頼りがないわけじゃないんだ。

 カティアはじい様の仕業かもしれないけど……なんで、遊んでいる機会を使うのかなあ?

 それだけ……切羽詰まってるってこと?

 その考えに至ると、僕の胸の内が音を立てて跳ねた!?


(な……に!?)


 痛いとか苦しいはないけど……どんどん、どんどん鼓動が高まっていく。

 目を開けていられなくて、クラウに倒れ込んじゃったから、クラウは止まってくれたんだけど……僕はそのまま動けなかった。

 そして……気がついたら、真っ暗闇な空間に金髪の男が立っているのが見えたんだ。


「……じい様」


 青年体をとっているけど、その男はたしかに僕ら神の祖父神だったのだ。
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