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第十七章 異界のバカンス旅行
544.未経験だったが(エディオス視点)
しおりを挟む☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆(エディオス視点)
カティアとゼルもだが、アナとサイノスが戻ってきてからの態度がおかしい。
お互いに目が合えば、さっと逸らすアナの顔は髪色並みに赤くなり。サイノスも赤らめてから苦笑いときた。
と言うことは、やっとかと俺は思った。
(やーっと、踏ん切りついたのかよ!?)
何がと言えば、口付け以上の関係について。俺はセリカとはとっくに済ませている。まあ、神王妃になるってケリィをセリカが改めて決意してからだが。
俺だって、惚れた女の同意抜きに事に及ぶ馬鹿じゃない。経験は、全然なかった。けど、本能の思うがままに求めることは出来た。最低限の教育は一応受けていたしな、知識だけだが。
それが役立って、セリカも受け入れてくれた。そこから何回かは繰り返したが、マジでこいつしか女はいらねぇと思うくらい……『愛しい』と実感した。御名手だから当然だが、それ以上に満たされた気持ちで常にいっぱいだ。
成長する姿を見て来れなかった悔しさはあるが、これから何百年も共に生きるんだ。それで埋めていけば俺もセリカも満足出来るはず。
そのためにも、セリカの妃教育が早く終わればと思っても現実はそうもいかない。最低一年は必要だというのが歯痒い。
は、さておき。
俺はこそそーっと、サイノスの後ろに回って奴の耳元で呟いてやった。
「ヘタレ卒業か? サイノス」
「ば!? エディ!?」
「顔緩みまくりだぞ? アナはあんなだしよ」
「…………まだ誘っただけだ」
「了承はもらえたんだろ?」
「……なんだかんだで兄貴だな」
「一応はな」
俺は親父、アナはお袋。
それぞれに似ているが、性格はガキん頃はまあまあ似てたとかよく言われる。
アナは今もお転婆な部分はあるが、一応王女だしな。それなりの英才教育はきちんとしてる。サイノスはどっちに惚れたか聞いても、両方とか答えそうだ。
「…………なあ、エディ」
「あ?」
がんばれとか言って席に戻ろうかと思ったら、サイノスは不安そうな表情をしながら俺の肩を掴んできた。
なんだ? と思っていると次に出た言葉は信じられないことだったぜ!?
「…………指南書は読んだりしたが、お互い初めての場合どうしたらいいんだ?」
俺以上に猛者の顔して、未経験かよこいつ!?
仕方ないんで、席から二人で離れて俺なりの経験談を伝えることしか出来なかった……。
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