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第十八章 バカンスも終わって
602.相談しましょう‐②
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「……俺に聞くのか?」
「サイノスさんだからですよ」
執務室にお邪魔したら、ジェイルさんや他の部下さんたちもいなかったのでナイスタイミングだったこともあり。
さっそく本題を切り出したところ、苦笑いされちゃいました。
「機会はいくらでもあっただろう? 休暇も含めて……一度もなかったのか?」
「……結局は」
ついこの間の、別荘での休暇でも未遂(?)で終わる結果となってしまったので。タイミング事態をめちゃくちゃ逃しまくっている。今は、セヴィルさんのお仕事がお忙しいのもあるが、ご本人の前でスキンシップ以上の接触をどうこうしようというのを相談できるわけがありましぇん! 僕の性格上無理です! なので、イシャールさんを含め、他の人たちに色々聞き回っているのだ。
クラウはサイノスさんと会えたのが嬉しいのか、部屋に入ったら即抱っこを要求しにいっている。
「……ゼルが不憫だな」
「男性としてはそう思います?」
「逆に、カティアは残念だと思わないのか?」
「……少し、は。けど、まだ恥ずかしさとかが」
「お前さんの性格だとなあ?」
イシャールさんもだけど、サイノスさんも僕らの性格をよく御存知で。セヴィルさんはおふたりのご親戚で幼馴染みさんだし、僕は典型的な恥ずかしがり屋(?)だ。だから、恋人らしい触れ合いが出来にくい人種なのはわかりやすいが……それは主に僕が問題だ。セヴィルさんは僕の性格を考慮して我慢してくださっているだけ。
なので、僕からアクションするにしても……どうしたら、いいのかなあ?
「お引越しとかは整っちゃいましたし、次はどうしようかなと思って」
「他に誰か相談したのか?」
「イシャールさんに」
「……変なこと吹き込まれてないか?」
「概ね、普通の助言でした」
「ふむ……」
すると、サイノスさんは僕の頭をぽんぽんと撫でてきた。
「サイノスさん?」
「あいつはなんて言ってた?」
「……僕は、かなりセヴィルさんに大事にされていると」
「それは俺でも断言出来る。なら、それを聞いてカティアは実感とかあったか?」
「それは……はい」
「なら、あとは思うとおりに動くだけでいいと思うぞ? お前さんはゼルの立派な御名手だ。あいつの大事な女として堂々と接してやればいい」
「堂々と……」
「想いもちゃんとあるのだろう? なら、その想いを形にしようとすればいいんだ」
「! そうですね」
下手に悩み続けているよりも、即行動。
日本でもよく言われていたことだ。悩むよりも先に行動しなくちゃって。
なら、僕もセヴィルさんの行動を待つより自分で動こう。まずは、簡単なデートとかから。
またピクニックでも誘おうかなと決めて、サイノスさんの執務室を後にしたんだけど……引っ越したばかりの、部屋に戻ろうとしたらコロネさんに呼び止められたんだよね?
「ヴァスシード王妃殿下からの贈り物が届いていらしたわ」
「? ファルミアから?」
大きなケーキBOXのようなものだったので、部屋に入ってから開けてみると。
『同棲おめでとう!』
というメッセージカードといっしょに、見た目は素朴なホールのパイケーキが入っていた。それは、イベントとかで利用されるガレットデロワ……ファルミアのことだから、セヴィルさんと食べながらくじびきで遊べってことなのかな?
彼女らしいお祝いのやり方だけど……せっかくだから、今晩これでセヴィルさんと遊ぼうと決めた! たしか、くじびきによっては『そういうこと』へのきっかけにもなるって勤務時代に店長が言ってた気がしたし‼
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