これから私どうなるんですか!??

雪猫

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クラスメイトと奏雨くん

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「おかえり。楽しかったみたいで何より。」
そう言って出迎えてくれた。ほんとに優しくていい人すぎる…。
「どうして奏雨くんはそんなに優しいんですか??」
考えるよりも先に口が動いていた。
少し考える仕草をした後、ゆっくりと口を開いた。
「柚萌が俺のことを変だって言わないでくれたから。お前の方が優しい。」
そんな、変だって思う人いるのかな…?それぞれの個性だし、気にしなくてもいいと思うんだけどなぁ、?
「昔、って言っても中学の頃の話。みんなに女って隠してはなかったんだけど、なんかの拍子に女だって知られた時に気味悪がられた挙句、馬鹿にされてさ。そいつらは、次の日居なくなってたんだけどその時くらいからか。隠すようになったのは」
その話を本当は嫌で嫌で仕方ないはずなのに奏雨くんは鼻で笑うように話してくれている。
「柚萌ももしそういう感じだったら俺がこの部屋出てくつもりだったし。」
私はずっと喉奥で秘めていた言葉を口に出した。
「辛く、なかったんですか…?」
すると奏雨くんは心配ないとでも言いたげな表情で私の頭を撫でながら言ってくれた。
「別に。そんな奴らに主導権すらも握らせたくないからな。俺が隠すようになった理由だってめんどくさいから。」
ほんとに心も強くて凄い人だなって改めて感じた。
「私は、奏雨くんのこと全然変だとは思いませんでした。一人一人の個性であって、奏雨くんはそのなりたい性別じゃなくてもその性別になることが出来ていて、むしろ尊敬できます。そんな奏雨くんのことを馬鹿にした人達が許せないです。」
なりたいものになるって、そう簡単じゃないのに奏雨くんはもう既になっていたから。戸籍では確かに女の子だけれど、誰からも疑われないほど奏雨くんという存在はもう男の人。凄いことだと思っている。
「ありがとう。そう言ってくれて嬉しい。」
奏雨くんは眩しすぎる笑顔で私に微笑んでくれた。
相変わらず神々しい…。
私はその笑顔のおかげでさっきまで話していたことを全部忘れたのであった。


◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇



奏雨side

 この間1人の後輩(女)が同室になった。来るまでは特に興味も何もなく、別に関わろうとも思っていなかったが、本人が来てから少し変わった。
俺が女だと言った時の返ってきた言葉と本心が一致していたから。
人間観察が好きだからかはわからないが、洞察力がずば抜けて高いらしい。だから顔を見れば大抵の考えていることはわかる。
名前は柚萌という。容姿もそこら辺の女よりは断然上だ。料理は出来ないらしいが、他のことは憶測だが人より出来るだろう。
柚萌のことは知れば知るほど面白くて不思議な奴だと思う。
柚萌の友達達は皆、手の付けようがない問題児ばかりだから。知らないとは言ったものの顔くらいは見たことある。
何故、柚萌がアイツらと友達になれたかは未だに謎だ。


 そして今俺は変な奴(クラスメイト)に惚気か、幻か、宗教かは知らんがよく分からない話を一昨日の朝からずっとされている。
「んで~、天使ちゃんがァ現れたの。わかった?」
「『んで~』からしか聞いてなかった。」
興味無さそうに俺はまた窓の外を見ていた。授業は退屈以外の何物でもなく、オマケにこの変人にも付きまとわれているから余計めんどくさい。
「てか奏雨さ~ずっと俺の事変人とか呼んでるけど迅って名前あるからね~?桃瀬迅(ももせ じん)~」
あーあと何時間で帰れっかな。つまんねぇ。
「ね~無視しないでぇ~??寂しくて死んじゃう~~(泣)」
勝手にしろと心の中で思っていた。
最近俺は気づいたら柚萌のことを考えていることが多かった。何故かはわからないが、ずっと脳内に柚萌のことがチラついている。
「え、奏雨もしかして好きな子出来たの~!?」
授業中にも関わらず少し大きな声で言った変人(阿呆)の言葉にクラスメイトの奴らが僅かに反応していた。
「ずっと考えてるとかぁ~絶対好きじゃーん~!」
変人(阿呆)がうるさいのは通常営業すぎて先生すらももう何も言わなくなっていた。だが、最近は特にうるさいが。
俺は柚萌がチラつく脳内でまた別なことを考え始めたのだった。


 「奏雨の好きな子見に行きたいしぃついてこ~!!」
そう言いながら俺が準備する横でわくわくしている迅に俺は心底からついてくんなと思いながらも早足で柚萌の教室へと向かった。
「あっ、奏雨くん!!と、…っえ、」
柚萌は俺を見ていつもの笑顔を見せたが、迅を見た瞬間警戒態勢へと切り替わったのだ。
「奏雨の好きな子ってぇ~天使ちゃんだったのかぁ~」
迅は1人でキャアキャアしながら俺に言ってきた。
柚萌は相変わらず険しい顔をしていたから、俺が隠すように前に立った。
「h…お前柚萌になんかしたか?」
そう問うと柚萌がそわそわしながら俺に言ってきた。
「特に、何かされたわけではないんですけど、あの、、」
その反応をみてやっぱり何かされたのでは無いかと心配になってきた。すると教室内から小さい女が出てきて迅に掴みかかった。
「柚萌に何かしたか答えろ」
迅も振り解けないような力があるらしく、諦めて話した。
「ただ俺の結界に入れた天使ってだけだよ~?特に何もしてないって~まいこわぁい(泣)」
それは本当らしく柚萌も肯定していた。
まいと呼ばれた女はとりあえずって感じで迅を投げ飛ばし、俺の方へ歩み寄ってきた。
「柚萌~この人が前言ってた人~?」
柚萌は一生懸命首を縦に振っていた。
女は俺の方をじーっと見つめていて、俺はその女に疑問を抱いた。
(考えていることが全く分からない。)
と。分からないんじゃなくて見ない方がいいのかもしれないのだが、まぁ別に見たって意味ないだろうと思っているとその女が話し始めた。
「初めまして~かな?淺木奏雨さん。私は柚萌の親友で~、あの変人の妹の~桃瀬 苺で~す~。まいのことは好きに呼んでくださ~。いつもあの変な阿呆がお世話になってます~。」
そりゃ話し方も似てる訳だと納得がいった。
「あ、奏雨さんメール交換しません~?まいと交換すると色々便利ですよ~。」
確かにそれはそうだと思い、交換することにした。
「ん、頼む。有難い。」
すると柚萌が嬉しそうに笑っているのが目に入った。
可愛いな。
「柚萌、帰るぞ」
「はい!」
柚萌はまいに手を振りながら小走りで俺の後ろに付いてきた。
少し離れた後ろのほうを見ているとまいに引きずられて連れてかれている迅が見えた。



◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
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