4 / 5
4
クラスメイトと奏雨くん
しおりを挟む
「おかえり。楽しかったみたいで何より。」
そう言って出迎えてくれた。ほんとに優しくていい人すぎる…。
「どうして奏雨くんはそんなに優しいんですか??」
考えるよりも先に口が動いていた。
少し考える仕草をした後、ゆっくりと口を開いた。
「柚萌が俺のことを変だって言わないでくれたから。お前の方が優しい。」
そんな、変だって思う人いるのかな…?それぞれの個性だし、気にしなくてもいいと思うんだけどなぁ、?
「昔、って言っても中学の頃の話。みんなに女って隠してはなかったんだけど、なんかの拍子に女だって知られた時に気味悪がられた挙句、馬鹿にされてさ。そいつらは、次の日居なくなってたんだけどその時くらいからか。隠すようになったのは」
その話を本当は嫌で嫌で仕方ないはずなのに奏雨くんは鼻で笑うように話してくれている。
「柚萌ももしそういう感じだったら俺がこの部屋出てくつもりだったし。」
私はずっと喉奥で秘めていた言葉を口に出した。
「辛く、なかったんですか…?」
すると奏雨くんは心配ないとでも言いたげな表情で私の頭を撫でながら言ってくれた。
「別に。そんな奴らに主導権すらも握らせたくないからな。俺が隠すようになった理由だってめんどくさいから。」
ほんとに心も強くて凄い人だなって改めて感じた。
「私は、奏雨くんのこと全然変だとは思いませんでした。一人一人の個性であって、奏雨くんはそのなりたい性別じゃなくてもその性別になることが出来ていて、むしろ尊敬できます。そんな奏雨くんのことを馬鹿にした人達が許せないです。」
なりたいものになるって、そう簡単じゃないのに奏雨くんはもう既になっていたから。戸籍では確かに女の子だけれど、誰からも疑われないほど奏雨くんという存在はもう男の人。凄いことだと思っている。
「ありがとう。そう言ってくれて嬉しい。」
奏雨くんは眩しすぎる笑顔で私に微笑んでくれた。
相変わらず神々しい…。
私はその笑顔のおかげでさっきまで話していたことを全部忘れたのであった。
◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
奏雨side
この間1人の後輩(女)が同室になった。来るまでは特に興味も何もなく、別に関わろうとも思っていなかったが、本人が来てから少し変わった。
俺が女だと言った時の返ってきた言葉と本心が一致していたから。
人間観察が好きだからかはわからないが、洞察力がずば抜けて高いらしい。だから顔を見れば大抵の考えていることはわかる。
名前は柚萌という。容姿もそこら辺の女よりは断然上だ。料理は出来ないらしいが、他のことは憶測だが人より出来るだろう。
柚萌のことは知れば知るほど面白くて不思議な奴だと思う。
柚萌の友達達は皆、手の付けようがない問題児ばかりだから。知らないとは言ったものの顔くらいは見たことある。
何故、柚萌がアイツらと友達になれたかは未だに謎だ。
そして今俺は変な奴(クラスメイト)に惚気か、幻か、宗教かは知らんがよく分からない話を一昨日の朝からずっとされている。
「んで~、天使ちゃんがァ現れたの。わかった?」
「『んで~』からしか聞いてなかった。」
興味無さそうに俺はまた窓の外を見ていた。授業は退屈以外の何物でもなく、オマケにこの変人にも付きまとわれているから余計めんどくさい。
「てか奏雨さ~ずっと俺の事変人とか呼んでるけど迅って名前あるからね~?桃瀬迅(ももせ じん)~」
あーあと何時間で帰れっかな。つまんねぇ。
「ね~無視しないでぇ~??寂しくて死んじゃう~~(泣)」
勝手にしろと心の中で思っていた。
最近俺は気づいたら柚萌のことを考えていることが多かった。何故かはわからないが、ずっと脳内に柚萌のことがチラついている。
「え、奏雨もしかして好きな子出来たの~!?」
授業中にも関わらず少し大きな声で言った変人(阿呆)の言葉にクラスメイトの奴らが僅かに反応していた。
「ずっと考えてるとかぁ~絶対好きじゃーん~!」
変人(阿呆)がうるさいのは通常営業すぎて先生すらももう何も言わなくなっていた。だが、最近は特にうるさいが。
俺は柚萌がチラつく脳内でまた別なことを考え始めたのだった。
「奏雨の好きな子見に行きたいしぃついてこ~!!」
そう言いながら俺が準備する横でわくわくしている迅に俺は心底からついてくんなと思いながらも早足で柚萌の教室へと向かった。
「あっ、奏雨くん!!と、…っえ、」
柚萌は俺を見ていつもの笑顔を見せたが、迅を見た瞬間警戒態勢へと切り替わったのだ。
「奏雨の好きな子ってぇ~天使ちゃんだったのかぁ~」
迅は1人でキャアキャアしながら俺に言ってきた。
柚萌は相変わらず険しい顔をしていたから、俺が隠すように前に立った。
「h…お前柚萌になんかしたか?」
そう問うと柚萌がそわそわしながら俺に言ってきた。
「特に、何かされたわけではないんですけど、あの、、」
その反応をみてやっぱり何かされたのでは無いかと心配になってきた。すると教室内から小さい女が出てきて迅に掴みかかった。
「柚萌に何かしたか答えろ」
迅も振り解けないような力があるらしく、諦めて話した。
「ただ俺の結界に入れた天使ってだけだよ~?特に何もしてないって~まいこわぁい(泣)」
それは本当らしく柚萌も肯定していた。
まいと呼ばれた女はとりあえずって感じで迅を投げ飛ばし、俺の方へ歩み寄ってきた。
「柚萌~この人が前言ってた人~?」
柚萌は一生懸命首を縦に振っていた。
女は俺の方をじーっと見つめていて、俺はその女に疑問を抱いた。
(考えていることが全く分からない。)
と。分からないんじゃなくて見ない方がいいのかもしれないのだが、まぁ別に見たって意味ないだろうと思っているとその女が話し始めた。
「初めまして~かな?淺木奏雨さん。私は柚萌の親友で~、あの変人の妹の~桃瀬 苺で~す~。まいのことは好きに呼んでくださ~。いつもあの変な阿呆がお世話になってます~。」
そりゃ話し方も似てる訳だと納得がいった。
「あ、奏雨さんメール交換しません~?まいと交換すると色々便利ですよ~。」
確かにそれはそうだと思い、交換することにした。
「ん、頼む。有難い。」
すると柚萌が嬉しそうに笑っているのが目に入った。
可愛いな。
「柚萌、帰るぞ」
「はい!」
柚萌はまいに手を振りながら小走りで俺の後ろに付いてきた。
少し離れた後ろのほうを見ているとまいに引きずられて連れてかれている迅が見えた。
◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
そう言って出迎えてくれた。ほんとに優しくていい人すぎる…。
「どうして奏雨くんはそんなに優しいんですか??」
考えるよりも先に口が動いていた。
少し考える仕草をした後、ゆっくりと口を開いた。
「柚萌が俺のことを変だって言わないでくれたから。お前の方が優しい。」
そんな、変だって思う人いるのかな…?それぞれの個性だし、気にしなくてもいいと思うんだけどなぁ、?
「昔、って言っても中学の頃の話。みんなに女って隠してはなかったんだけど、なんかの拍子に女だって知られた時に気味悪がられた挙句、馬鹿にされてさ。そいつらは、次の日居なくなってたんだけどその時くらいからか。隠すようになったのは」
その話を本当は嫌で嫌で仕方ないはずなのに奏雨くんは鼻で笑うように話してくれている。
「柚萌ももしそういう感じだったら俺がこの部屋出てくつもりだったし。」
私はずっと喉奥で秘めていた言葉を口に出した。
「辛く、なかったんですか…?」
すると奏雨くんは心配ないとでも言いたげな表情で私の頭を撫でながら言ってくれた。
「別に。そんな奴らに主導権すらも握らせたくないからな。俺が隠すようになった理由だってめんどくさいから。」
ほんとに心も強くて凄い人だなって改めて感じた。
「私は、奏雨くんのこと全然変だとは思いませんでした。一人一人の個性であって、奏雨くんはそのなりたい性別じゃなくてもその性別になることが出来ていて、むしろ尊敬できます。そんな奏雨くんのことを馬鹿にした人達が許せないです。」
なりたいものになるって、そう簡単じゃないのに奏雨くんはもう既になっていたから。戸籍では確かに女の子だけれど、誰からも疑われないほど奏雨くんという存在はもう男の人。凄いことだと思っている。
「ありがとう。そう言ってくれて嬉しい。」
奏雨くんは眩しすぎる笑顔で私に微笑んでくれた。
相変わらず神々しい…。
私はその笑顔のおかげでさっきまで話していたことを全部忘れたのであった。
◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
奏雨side
この間1人の後輩(女)が同室になった。来るまでは特に興味も何もなく、別に関わろうとも思っていなかったが、本人が来てから少し変わった。
俺が女だと言った時の返ってきた言葉と本心が一致していたから。
人間観察が好きだからかはわからないが、洞察力がずば抜けて高いらしい。だから顔を見れば大抵の考えていることはわかる。
名前は柚萌という。容姿もそこら辺の女よりは断然上だ。料理は出来ないらしいが、他のことは憶測だが人より出来るだろう。
柚萌のことは知れば知るほど面白くて不思議な奴だと思う。
柚萌の友達達は皆、手の付けようがない問題児ばかりだから。知らないとは言ったものの顔くらいは見たことある。
何故、柚萌がアイツらと友達になれたかは未だに謎だ。
そして今俺は変な奴(クラスメイト)に惚気か、幻か、宗教かは知らんがよく分からない話を一昨日の朝からずっとされている。
「んで~、天使ちゃんがァ現れたの。わかった?」
「『んで~』からしか聞いてなかった。」
興味無さそうに俺はまた窓の外を見ていた。授業は退屈以外の何物でもなく、オマケにこの変人にも付きまとわれているから余計めんどくさい。
「てか奏雨さ~ずっと俺の事変人とか呼んでるけど迅って名前あるからね~?桃瀬迅(ももせ じん)~」
あーあと何時間で帰れっかな。つまんねぇ。
「ね~無視しないでぇ~??寂しくて死んじゃう~~(泣)」
勝手にしろと心の中で思っていた。
最近俺は気づいたら柚萌のことを考えていることが多かった。何故かはわからないが、ずっと脳内に柚萌のことがチラついている。
「え、奏雨もしかして好きな子出来たの~!?」
授業中にも関わらず少し大きな声で言った変人(阿呆)の言葉にクラスメイトの奴らが僅かに反応していた。
「ずっと考えてるとかぁ~絶対好きじゃーん~!」
変人(阿呆)がうるさいのは通常営業すぎて先生すらももう何も言わなくなっていた。だが、最近は特にうるさいが。
俺は柚萌がチラつく脳内でまた別なことを考え始めたのだった。
「奏雨の好きな子見に行きたいしぃついてこ~!!」
そう言いながら俺が準備する横でわくわくしている迅に俺は心底からついてくんなと思いながらも早足で柚萌の教室へと向かった。
「あっ、奏雨くん!!と、…っえ、」
柚萌は俺を見ていつもの笑顔を見せたが、迅を見た瞬間警戒態勢へと切り替わったのだ。
「奏雨の好きな子ってぇ~天使ちゃんだったのかぁ~」
迅は1人でキャアキャアしながら俺に言ってきた。
柚萌は相変わらず険しい顔をしていたから、俺が隠すように前に立った。
「h…お前柚萌になんかしたか?」
そう問うと柚萌がそわそわしながら俺に言ってきた。
「特に、何かされたわけではないんですけど、あの、、」
その反応をみてやっぱり何かされたのでは無いかと心配になってきた。すると教室内から小さい女が出てきて迅に掴みかかった。
「柚萌に何かしたか答えろ」
迅も振り解けないような力があるらしく、諦めて話した。
「ただ俺の結界に入れた天使ってだけだよ~?特に何もしてないって~まいこわぁい(泣)」
それは本当らしく柚萌も肯定していた。
まいと呼ばれた女はとりあえずって感じで迅を投げ飛ばし、俺の方へ歩み寄ってきた。
「柚萌~この人が前言ってた人~?」
柚萌は一生懸命首を縦に振っていた。
女は俺の方をじーっと見つめていて、俺はその女に疑問を抱いた。
(考えていることが全く分からない。)
と。分からないんじゃなくて見ない方がいいのかもしれないのだが、まぁ別に見たって意味ないだろうと思っているとその女が話し始めた。
「初めまして~かな?淺木奏雨さん。私は柚萌の親友で~、あの変人の妹の~桃瀬 苺で~す~。まいのことは好きに呼んでくださ~。いつもあの変な阿呆がお世話になってます~。」
そりゃ話し方も似てる訳だと納得がいった。
「あ、奏雨さんメール交換しません~?まいと交換すると色々便利ですよ~。」
確かにそれはそうだと思い、交換することにした。
「ん、頼む。有難い。」
すると柚萌が嬉しそうに笑っているのが目に入った。
可愛いな。
「柚萌、帰るぞ」
「はい!」
柚萌はまいに手を振りながら小走りで俺の後ろに付いてきた。
少し離れた後ろのほうを見ているとまいに引きずられて連れてかれている迅が見えた。
◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇
0
あなたにおすすめの小説
大丈夫のその先は…
水姫
恋愛
実来はシングルマザーの母が再婚すると聞いた。母が嬉しそうにしているのを見るとこれまで苦労かけた分幸せになって欲しいと思う。
新しくできた父はよりにもよって医者だった。新しくできた兄たちも同様で…。
バレないように、バレないように。
「大丈夫だよ」
すいません。ゆっくりお待ち下さい。m(_ _)m
〖完結〗旦那様には出て行っていただきます。どうか平民の愛人とお幸せに·····
藍川みいな
恋愛
「セリアさん、単刀直入に言いますね。ルーカス様と別れてください。」
……これは一体、どういう事でしょう?
いきなり現れたルーカスの愛人に、別れて欲しいと言われたセリア。
ルーカスはセリアと結婚し、スペクター侯爵家に婿入りしたが、セリアとの結婚前から愛人がいて、その愛人と侯爵家を乗っ取るつもりだと愛人は話した……
設定ゆるゆるの、架空の世界のお話です。
全6話で完結になります。
3歳児にも劣る淑女(笑)
章槻雅希
恋愛
公爵令嬢は、第一王子から理不尽な言いがかりをつけられていた。
男爵家の庶子と懇ろになった王子はその醜態を学園内に晒し続けている。
その状況を打破したのは、僅か3歳の王女殿下だった。
カテゴリーは悩みましたが、一応5歳児と3歳児のほのぼのカップルがいるので恋愛ということで(;^ω^)
ほんの思い付きの1場面的な小噺。
王女以外の固有名詞を無くしました。
元ネタをご存じの方にはご不快な思いをさせてしまい申し訳ありません。
創作SNSでの、ジャンル外での配慮に欠けておりました。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結】
星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。
だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。
しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。
王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。
そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。
地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。
⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。
最弱白竜ですが、なぜか学園最強の銀竜に番認定されました
斉藤めめめ
恋愛
竜の血を引く者だけが貴族になれるこの世界で、白竜は最も格の低い竜の証。
白竜の男爵令嬢リーゼロッテは、特待生として国内最高峰の王立竜騎学園に入学する。待っていたのは上位貴族からの蔑みと、学園を支配する四人の御曹司「四竜」。
その筆頭、銀竜公爵家の嫡男ルシアンに初日から啖呵を切ったリーゼは、いじめと嫉妬の嵐に巻き込まれていく。
それでも彼女は媚びない、逃げない、折れない。
やがてルシアンはリーゼから目が離せなくなり――
白竜の少女が、学園と王国の運命を変える。
身分差×竜×学園ラブファンタジー、開幕。
本物の夫は愛人に夢中なので、影武者とだけ愛し合います
こじまき
恋愛
幼い頃から許嫁だった王太子ヴァレリアンと結婚した公爵令嬢ディアーヌ。しかしヴァレリアンは身分の低い男爵令嬢に夢中で、初夜をすっぽかしてしまう。代わりに寝室にいたのは、彼そっくりの影武者…生まれたときに存在を消された双子の弟ルイだった。
※「小説家になろう」にも投稿しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる