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第1章
第十四話 戦利品
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昨日はたらふく食べ、記憶がなくなるくらいに飲んだようで、当然のように二日酔いだった。
「うぅ、食べ過ぎた……」
リビングではなく、誰かの部屋のベッドの上だ。
目をこすろうとするが腕がしびれて上げることができないので、見ると両腕にはルーミエとユウキの頭をのせて腕枕していた。無理に起こすのもかわいそうだし、もう少し寝顔を眺めていよう。役得役得……。
それにしても女の子の部屋はなんでこんなに甘いいい香りがするのだろう。
ルーミエの向こうにはノイリも目が覚めたようで腕をぎゅーと伸ばし、伸びきったあと頭を押さえだした。
「気持ち悪いだろ?」
「はい、頭が割れそうです……」
効果があるか分からないが、まずは自分に治癒魔法をかけると、頭痛や胸やけはおさまった。治癒魔法ってこういう魔法だったか?
ノイリにも同じく治癒魔法をかけてあげる。
「ありがとうございます。すっきりしました。ん!?」
腕枕されているルーミエとユウキを見ているとおもったら、「あー!2人ともアキトさんにくっつきすぎですぅ」と、言うなり、ルーミエを揺さぶり始めた。
「や、やめてノイリ…あ、頭が痛い……気持ち悪い……」
おそらく二人も二日酔いだろうから、治癒魔法をかける。
「あ、アキトありがとう」と、てれてれしながらルーミエが起き上がる。
「おにーちゃん、おっはよっ!」
ユウキも目を覚まして、覆いかぶさるようにくっついてきた。
「こらっ!ユウキくっつきすぎ……。もうアキトもデレデレしないの!」
そりゃ無理な相談だ。可愛い女の子が朝から抱きついてきてくれるんだから、鼻の下も伸びるってもんだ。お互いの牽制なんていらないから、どんどんくっついてきて欲しいのが本音だ……。
かつてこんな幸せな寝起きがあっただろうか……。
□
みんなが朝の身支度を整える中、リビングでお茶を飲んでボーっとしている俺にノイリが「さっきのは治癒魔法ですか?」と、問いかけてくるので「うん」と、答えた。
「アキトさんの魔法は私の魔法と根本的な部分で違うような気がします。なんていうか、効きすぎるというか、効果範囲外まで効いているような気がしますね」
「そうなの?」
詳しく聞いてみると、通常の治癒魔法は傷に対して行うものであり、胸焼けや頭痛に聞くことは本来ないそうだ。
ひどい切り傷や火傷などは完治させることは難しく、そういう時には高位の術者に大金を払って治癒をしてもらうそうだ。
俺はおとといにオーク相手に腕の再生実験をしたことを思い出して、その話をしたら「腕が再生するなんて聞いたことがないですよ」と、すごく驚かれた。
これ以上のチートぶりを披露するのも億劫になり、自然治癒能力やMPの一定回復なんかは聞けなかった。
そこで視界左下のログが更新されていることに気づいた。
”新しい能力が追加されました。記録改竄能力”
これは昨日俺が願った能力だ。便利になればいいなと思ったことが、一晩寝れば能力として付与される。分析能力、アイテムボックスのゴミ箱、そして今回の記録改竄能力だ。
まったくこの世界の意図が知りたい。俺に対して甘すぎるよな。
さっそく記録石を取り出して、タップすると情報画面がAR表示される。お知らせ、基本情報、討伐記録情報……これだな。
向かいにいたノイリが隣に移動してきて、画面を見て感嘆の声を上げる。
「!!す……すごすぎます。こんなに倒したんですね」
「俺の隠したがる気持ちを少しは分かってくれる?」と聞いたらコクコクと頷いてくれた。
魔界将軍ガルジア、魔導士ドウザ、ドラゴン五体などなど目立つものにチェックを入れて削除を選択する。スマホ操作と同じ感覚だ。
レベル高めのめぼしいモンスターを削除すると、集計画面ではオークなどの雑魚キャラを100体くらい倒したという情報に書き換わった。冒険者ランクには興味がないし、こんなもんでギルドにも目をつけられることはないだろう。
「え!?今のって削除しちゃいました?記録石(キロクセキ)システムに介入……ですか?」
「なんだか、削除できたみたいだ。このことはギルドには言わないでね」
「も、もちろんですよ。こんなこと言っても誰も信じてくれないでしょうね……」
次に昨日ほったらかしだった、ガルジアを倒したことで得た戦利品の整理をする。分析能力はアイテムボックス内にあっても発動するのでいちいち出さなくても分析ができて便利だ。
オリハルコン、アダマンタイトなどの伝説級金属が使われた剣4本、防具5点それぞれ見てみるが、付与機能はないようだ。剣は一振りごとに取り出して見る。
◇ ◇ ◇
リールランデ・ソード:【片手剣】素材アダマンタイト
◇ ◇ ◇
濃い藍色で綺麗な剣だ。これを常用にしよう。
名前の由来は元の持ち主の名前からきているようで噛みそうな名前だ。しかしラノベの中でしか存在し得なかった金属を手にするのはとても嬉しい。
聖剣エクスキャリバーやデュランダル、妖刀村雨などのアイテムがあったら、わかりやすいのだが、やはり歴史が違うから名称まで同じになることはないか……。
防具は全て重装備系のメイルだったので、ブーツだけ変更する。主な素材はオリハルコンだが、穿いた感じはこれまで装備していたものと変わらず、心地よく金属なのに軽い、それによく足にフィットする。
それらを筆頭に武器・防具で十点、アクセサリー関係も三十点手に入れた。
アクセサリーも特にめぼしい物がなかったのだが、一点だけ”自動魔法継続”という効果がある指輪があった。
なんだこれ?
アイテムボックスから取り出して、浮き上がったAR表示をタップする。さらに詳細の説明が浮かび上がる。えーと……。
◇ ◇ ◇
自動魔法継続機能付き指輪
①指輪から魔法を展開
②魔力が切れるか、指輪を外すまでその魔法が持続される
◇ ◇ ◇
これは実験の必要があるな。金貨もさまざまな国のものが1万枚ほど手に入った。
あとの呪われたアイテムはそのままゴミ箱行きだ。どんな効果があるのか分析能力でおおよそわかるし、第一触れたくなかった。
アイテムボックス内の整理が終わったところでルーミエが自室から出てきた。
「うぅ、食べ過ぎた……」
リビングではなく、誰かの部屋のベッドの上だ。
目をこすろうとするが腕がしびれて上げることができないので、見ると両腕にはルーミエとユウキの頭をのせて腕枕していた。無理に起こすのもかわいそうだし、もう少し寝顔を眺めていよう。役得役得……。
それにしても女の子の部屋はなんでこんなに甘いいい香りがするのだろう。
ルーミエの向こうにはノイリも目が覚めたようで腕をぎゅーと伸ばし、伸びきったあと頭を押さえだした。
「気持ち悪いだろ?」
「はい、頭が割れそうです……」
効果があるか分からないが、まずは自分に治癒魔法をかけると、頭痛や胸やけはおさまった。治癒魔法ってこういう魔法だったか?
ノイリにも同じく治癒魔法をかけてあげる。
「ありがとうございます。すっきりしました。ん!?」
腕枕されているルーミエとユウキを見ているとおもったら、「あー!2人ともアキトさんにくっつきすぎですぅ」と、言うなり、ルーミエを揺さぶり始めた。
「や、やめてノイリ…あ、頭が痛い……気持ち悪い……」
おそらく二人も二日酔いだろうから、治癒魔法をかける。
「あ、アキトありがとう」と、てれてれしながらルーミエが起き上がる。
「おにーちゃん、おっはよっ!」
ユウキも目を覚まして、覆いかぶさるようにくっついてきた。
「こらっ!ユウキくっつきすぎ……。もうアキトもデレデレしないの!」
そりゃ無理な相談だ。可愛い女の子が朝から抱きついてきてくれるんだから、鼻の下も伸びるってもんだ。お互いの牽制なんていらないから、どんどんくっついてきて欲しいのが本音だ……。
かつてこんな幸せな寝起きがあっただろうか……。
□
みんなが朝の身支度を整える中、リビングでお茶を飲んでボーっとしている俺にノイリが「さっきのは治癒魔法ですか?」と、問いかけてくるので「うん」と、答えた。
「アキトさんの魔法は私の魔法と根本的な部分で違うような気がします。なんていうか、効きすぎるというか、効果範囲外まで効いているような気がしますね」
「そうなの?」
詳しく聞いてみると、通常の治癒魔法は傷に対して行うものであり、胸焼けや頭痛に聞くことは本来ないそうだ。
ひどい切り傷や火傷などは完治させることは難しく、そういう時には高位の術者に大金を払って治癒をしてもらうそうだ。
俺はおとといにオーク相手に腕の再生実験をしたことを思い出して、その話をしたら「腕が再生するなんて聞いたことがないですよ」と、すごく驚かれた。
これ以上のチートぶりを披露するのも億劫になり、自然治癒能力やMPの一定回復なんかは聞けなかった。
そこで視界左下のログが更新されていることに気づいた。
”新しい能力が追加されました。記録改竄能力”
これは昨日俺が願った能力だ。便利になればいいなと思ったことが、一晩寝れば能力として付与される。分析能力、アイテムボックスのゴミ箱、そして今回の記録改竄能力だ。
まったくこの世界の意図が知りたい。俺に対して甘すぎるよな。
さっそく記録石を取り出して、タップすると情報画面がAR表示される。お知らせ、基本情報、討伐記録情報……これだな。
向かいにいたノイリが隣に移動してきて、画面を見て感嘆の声を上げる。
「!!す……すごすぎます。こんなに倒したんですね」
「俺の隠したがる気持ちを少しは分かってくれる?」と聞いたらコクコクと頷いてくれた。
魔界将軍ガルジア、魔導士ドウザ、ドラゴン五体などなど目立つものにチェックを入れて削除を選択する。スマホ操作と同じ感覚だ。
レベル高めのめぼしいモンスターを削除すると、集計画面ではオークなどの雑魚キャラを100体くらい倒したという情報に書き換わった。冒険者ランクには興味がないし、こんなもんでギルドにも目をつけられることはないだろう。
「え!?今のって削除しちゃいました?記録石(キロクセキ)システムに介入……ですか?」
「なんだか、削除できたみたいだ。このことはギルドには言わないでね」
「も、もちろんですよ。こんなこと言っても誰も信じてくれないでしょうね……」
次に昨日ほったらかしだった、ガルジアを倒したことで得た戦利品の整理をする。分析能力はアイテムボックス内にあっても発動するのでいちいち出さなくても分析ができて便利だ。
オリハルコン、アダマンタイトなどの伝説級金属が使われた剣4本、防具5点それぞれ見てみるが、付与機能はないようだ。剣は一振りごとに取り出して見る。
◇ ◇ ◇
リールランデ・ソード:【片手剣】素材アダマンタイト
◇ ◇ ◇
濃い藍色で綺麗な剣だ。これを常用にしよう。
名前の由来は元の持ち主の名前からきているようで噛みそうな名前だ。しかしラノベの中でしか存在し得なかった金属を手にするのはとても嬉しい。
聖剣エクスキャリバーやデュランダル、妖刀村雨などのアイテムがあったら、わかりやすいのだが、やはり歴史が違うから名称まで同じになることはないか……。
防具は全て重装備系のメイルだったので、ブーツだけ変更する。主な素材はオリハルコンだが、穿いた感じはこれまで装備していたものと変わらず、心地よく金属なのに軽い、それによく足にフィットする。
それらを筆頭に武器・防具で十点、アクセサリー関係も三十点手に入れた。
アクセサリーも特にめぼしい物がなかったのだが、一点だけ”自動魔法継続”という効果がある指輪があった。
なんだこれ?
アイテムボックスから取り出して、浮き上がったAR表示をタップする。さらに詳細の説明が浮かび上がる。えーと……。
◇ ◇ ◇
自動魔法継続機能付き指輪
①指輪から魔法を展開
②魔力が切れるか、指輪を外すまでその魔法が持続される
◇ ◇ ◇
これは実験の必要があるな。金貨もさまざまな国のものが1万枚ほど手に入った。
あとの呪われたアイテムはそのままゴミ箱行きだ。どんな効果があるのか分析能力でおおよそわかるし、第一触れたくなかった。
アイテムボックス内の整理が終わったところでルーミエが自室から出てきた。
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