Red Crow

紅姫

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出会いの季節①

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春、このミール国では美しい桃色の花が咲き誇る季節。
とても暖かで、過ごしやすいこの季節は国民の誰もが大好きな季節だ。


そして、私達、国の幹部にとっても春は馬鹿にできない季節だ。
春になると、新たな貿易相手が生まれる可能性が高いからだ。
『春は出会いの季節』
などという言葉を聞いたとき、なるほど言い得て妙だなと思ったものだ。






「幹部を増やしたい」

そうリュウイ=レラ=ウェンチェッター総統閣下が言ったのは、春も初めの幹部総会(と名目の三人でのお茶)の場でだった。

「「はい?」」

私とルナティア=ハーツホーンは同時に声を出したのも無理はないだろう。

「なんで?」

その発言は私とルナの思いそのものだった。
何故、増やす必要がある?

「だってさ、最近物騒じゃん?国が賊に襲われたりさ、隣国の王子もこの間殺されたって言うし…」

「あ~」

「で、思ったわけよ。よく考えたらこの国には軍隊がない。戦争をする気はないから国民から兵を出したくなんてないしな」

「そうだねぇ」

「でも、もし国に賊とかが来たときに国民を守れるくらいの武力は持っておくべきかもって」

「ふーん」

「それに、俺とかユウに護衛とか補佐官的なのをつけといたほうがいいと思うんだ。特にユウは客人達と話すことが多いし、そこで殺されそうになることだってあるかもしれないだろ?」

「まぁ…ねぇ」

「それに、補佐官がいたら仕事が楽になるだろ?」

「そうね」

「…お前らなんでそんなに興味なさそうなんだよ」

「興味がないわけじゃないんだけど…」

そう、興味がないわけじゃない。
ただ、どうしても最終的に…

「いらなくない?」

ルナのその一言に尽きるわけで


確かに、最近物騒なのは認めるが、それがこの国に、リュウイに向くことは絶対にないと断言できる。なぜなら大概の原因である私はリュウイに忠誠を誓っているからだ。

国に賊が来ることだってありえない。
そんな情報があればすぐにルナが私に知らせ、来る前に葬り去れる。

確かに客人と口論になり銃器などを向けられることはあるが、そんなもんにビビる私ではない。返り討ちである。


「なんでだよ、もしもの備えはしておくべきだろう」


「それはそうだけど」


確かに、私が不在のとき(殺人中)とかにリュウイを守る人がいてくれた方が安心ではあるし、万が一、情報がない中、賊が来たとした時戦闘員が数人いてくれたほうが楽ではある。

「…」
「…」
私とルナは目を合わせる。
多分、同じ事を思ったのだろう。


そもそも、私達にリュウイの決定を否定する気はないのだ。
こうして、私達にリュウイが話したということは、リュウイの中ではもう決定事項なのである。
最終的に折れるのはコッチだ。


「で、何人くらい増やすつもりなんだ?」


そう聞くと、リュウイは目を輝かせる。

「一応、戦闘員3人と俺とユウの補佐官兼護衛、あとルナの仕事の助手。6人は絶対にほしい」

やっぱり、人数まで頭の中で決まっているじゃないか。

「見つかるといいねぇ」

呑気にルナは言う。
興味なさ気な態度だが、口元がニヤけているのがわかる。
リュウイが自分の助手も見つけたいと思ってくれてたことが嬉しいのだろう。

「まぁ、春は出会いの季節って言うし…意外と早く見つかるかもね」

私は、少しぬるくなった紅茶に口をつけた。









ーとある部屋の天井にて

男は天井に小さく開けた穴から真下に座る人物を見ていた。

せっせと書類整理をする姿はここ一週間見慣れたものになっている。


男はこの一週間、ずっとその人物を監視していた。
暗殺するために


男はとある国のアサシンだった。
国王の命令により、その人物を暗殺することとなったのだが

こんなやつ殺して何か得することがあるのか?

そんな思いが男にはあった。

暗殺のターゲットというのは、普通どこか脅威になることがあり、生かしておくと不都合な人物が多いものだ。
しかし、その人物からそんな気配はまるで感じていなかった。

国民たちと談笑したり、1日の大半を書類整理で終える男のどこに脅威になる部分があると言うのだろう。


男は小さくため息をついてから、着ていたラフなパーカーの内側から拳銃を取り出した。
黒光りするそれを見てから目線をその人物に向ける。

本当に殺すのか?

と自分自身が問いかけてくる。

殺す必要があるのか、と考えてしまった時から男には躊躇いがあった。
ある種、情がうつったと言えるかもしれない。
だからこそ、暗殺をためらい、一週間もこうして天井にいるのである。

しかし、男に暗殺のために与えられた時間は今日で最後なのだ。

悪く思うなよ

心の中で男は呟き、男は天井からその人物の後ろへ下り立った。

頭に銃口を向け、引き金を引いた。

消音器により音を出さずに飛び出した弾丸は

カキンッ

と音を立ててその人物が手に持つナイフによって弾かれた。


「なっ!?」

「随分とまぁ物騒な挨拶だな」

振り返りながら、その人物は男に言った。


気づかれた!
男は咄嗟に逃げようとしたが、視界が歪み、力が抜けた。

最後に男が見たのは、驚きに赤い目を丸くするターゲットの顔だった。











倒れた男の服を脱がせ自分のベッドに横たえ、ユウィリエ=ウィンベリーは近くに椅子を持ってきて腰掛けた。

一週間前から私の部屋の天井に潜み、私を暗殺しようとしていた男。
脱がせた灰色のダボッとしたパーカーは所々汚れていたり、破れていたりしている。
内側には銃が2丁仕込まれている。

私は男を観察した。
私と同じくらいから、少し若いくらいの年齢だろうが、身体はなかなか鍛えられている。

「さすがは『銀狼ーSilverWolfー』と言ったところか」

私は呟いた。


ここ男のことはルナから聞いて知っていた。
ターゲットがリュウイだと言うのなら、事前に殺しに行っても良かったのだが、狙いが私と言うのであれば迎え入れてやろうと思った。
何故と聞かれたら
暇つぶしの相手が欲しかった
そう答えるしかない。

そして、見てみたいと思ったのだ。
自分の次に有名なアサシン『銀狼ーSilverWolfー』がどんな奴なのか。

男が倒れた時に殺してしまっても良かったが、少し話してみたいと思った。
一週間も一緒にいて、それでいながら今日まで手を出してこなかった男に興味をもった。

「早く、目を覚してくれよ」

私は呟き、書類整理に戻った。








目をさました男は、起き上がり
「ココは…」
と声をもらした。

「私の部屋さ」

書類整理をしていた手を止め、声をかけると男はビクリと体を震わせ、揺れる灰色の瞳でこちらを見た。
私は、席を立ち、男に近づく。

「やぁ」
軽く挨拶するが、男が警戒を解く様子はない。
「安心しろ、何もしない」

両手を上げ、何も持っていないことを示すとやっと男の警戒が少し弱くなった。


「知ってると思うが、私の名はユウィリエ=ウィンベリー。お前の名前は?」

「…」

「名乗られたら、名乗り返すのが礼儀と言うものだぞ」

「…」

「なんと言うんだ」

「……ゾムーク=フェアファクス」

「そうか、ゾムーク。いったい、どこの国王に頼まれてここに来た」

「…」

無論、調べはついているが一応聞いてみる。返答はなかった。


「はぁ…」
ため息をつくと、ゾムークはビクリと体を震わせた。
きっといつ殺されるのかと思っているのだろう。
そんなつもりはないのだが…

「なぁゾムーク。お前…」

「なんだよ…」

「腹減ってない?」

「は?」

素っ頓狂な声を上げるゾムークに思わず笑い声が出た。

「なんだ、その声。ただ腹は減ってないかと聞いただけじゃないか」

「…減ってない」

ぐぅぅぅぅ

ゾムークの声と同時にそんな音がした。

「身体は正直だな」

「ッ」

「ほら」

と私は用意していた食事をゾムークの前においた。
食事と言っても、そんな凝ったものではなく、単なるスープだが


「お前が倒れたのは多分栄養失調だ、突然重たいもの入れたら吐くだろうから、これで我慢してくれ」

「…毒でも仕込んでるのかよ」

鼻で笑ってゾムークは言う。

「人の好意は素直に受け取るべきだぞ…。まぁアサシンとして警戒を怠らないのはいい事だと思うが」

私はゾムークの為に用意したスプーンでスープをすくい、自分の口に運び飲んで見せる。

「ほら、大丈夫だろ。それとも、狼さんは肉をご所望かな」

「…!」

揺れる瞳がまた私を見る。

「まぁ、まずは食え。話はそれからだ」

ゾムークは恐る恐る、スープに口をつけた。








「お人好しだな、お前」
きれいにスープを飲み干したゾムークに紅茶を出すとゾムークは私にそう言った。

「そうか?」

「普通、自分殺そうとしてたアサシンにスープや紅茶は出さないだろ」

「まあねぇ」

「殺されるとか思わないわけ?」

「思わないさ」

紅茶に角砂糖を入れながら答えると、ゾムークは呆れたような顔でこちらを見た。

「だって、お前が殺したいって思ってたらとっくに殺されてるだろ?」

「…何もかもお見通しってわけね」

ため息1つ。ゾムークは頭を掻き、決心したように口を開いた。

「俺にお前を殺すように言ったのは、ヤフェト国のシモン=ロッサー国王だ」

「ほお」

「興味なさそうだな…自分を殺そうとした相手に興味はないのか?」

「ないわけじゃない」
ただ、もう知っていただけだ。

「フッ。この話をしちまった俺は、れっきとした裏切り者だってのに連れないねぇ」
自傷気味に笑うゾムーク。

「帰らなければいいだろう」

「…そうもいかないのがアサシンってもんなのさ。アサシンってのは、死ぬか生きるかの世界。生きてる間は主が死ぬまで道具として使われる…それが普通なんだから」

「…お前が望むなら死んだっていう噂でも流してやろうか?」

「本当にお人好しだな…お前。……お前はさ」

「?」

「主…この国の総統にどれくらいの忠誠を誓っている?」

「…もしも総統が、今ここで命を断てと私に命令したら何の躊躇いもなく私は自分の舌を噛みきれる。総統の望みのためならば私はどんな事でもする。その位に忠誠を誓っている」

「すごいな…。俺は今の主にそれ程までに忠誠を誓えない」

遠くを見る目に何が映っているのか私には分からなかった。




「…お前が羨ましいよ」





ポツリと呟かれた言葉は、きっと彼の本心で





「俺もそれ程までに忠誠を誓える主のもとで働きたかった…」





それはきっと彼の思いで





「俺も、」
涙しながら彼は言う。



「俺もお前のような働き方をしたかった…」



それはきっと、彼の望みで

ポロポロと涙を流す彼を私はただ見つめていた。














「世話になったな」

窓の縁に足をかけて、ゾムークは言う。

「これから、どうするんだ」

「国へ帰るさ」

「…殺されるぞ」

「だろうな、任務を失敗した俺を主が許すはずがない」

「…」

「でも、最後まで足掻いてやるさ」
少し赤く腫れた目を歪めて、不自然にゾムークは笑い、窓から外へ飛び出した。










ーヤフェト国、国王室にて


ジャラリと鈍い音と共にゾムークは床へ放り投げられた。
周りから兵士の笑い声漏れる。
身体に巻き付く重く冷たい鎖は足掻けば足掻くほど絡まり、身体を拘束していく。

「任務に失敗したらしいな、ゾムーク」

国王、シモン=ロッサーはゾムークを見下ろし言った。
少し白髪混じりの前髪の間から覗く目には怒りの色がありありと浮かんでいる。


「お前を信頼し、任務を任せたが…どうやらわたしの見込み違いだったようだな」

「信頼…ねぇ」

ゾムークはフッと笑い、シモンを下から睨みつける。

「お前がいつ俺を信頼したんだよ、道具としか見てないくせに」

「お前、国王様になんて口を聞く!!」
兵士がゾムークの腹を思いっきり蹴飛ばした。

「カハッ」
口から血の混じったつばが吐き捨てられる。


シモンはゾムークに近寄り、髪を掴み、顔を上げさせる。
そして、額に銃口を当てた。

「今ならまだ許してやろう。お前にはまだ利用価値がある。先程の発言、撤回するか」

冷たいシモンの視線を受けながら、ゾムークは声をしぼりだす。




「断る…!」


「誰が撤回なんてするもんか!」


「そうか、残念だ」

シモンの感情のない声にゾムークは目をつむり、すぐ来るであろう痛みを待ち受けた。






スルリと髪が離された。床に身体が落ちる。
ゾムークは目を開けた。
目の前には喉から血を流し倒れるシモンの顔。


「国王!」
「何が起こった!」
と兵士達が慌てた声を出す。



コツリ
と足音がした。

誰もの視線がその足音の主に向く。


赤いマフラー
赤い瞳



「Red…Crow」
ゾムークの口からその名が漏れる。

兵士達は、即座に銃を構える。

しかし、それよりも早く、RedCrowが何かを投げた。

薄い特殊なメスは前の方に居た兵士5人の喉に突き刺さった。


「なっ!?」
「一瞬で5人も…」
「おい、お前。他の兵士に連絡してこい!RedCrowが現れたと」
「わかった」


「うるさい」


RedCrowはまたメスを投げた。
連絡してこいと頼まれた兵士以外が皆、地に伏せた。





「…」
ゾムークはそんな様子をただ見ていた。
圧倒的力の差
足掻くだけ無駄だ

RedCrowはゾムークに近づき、鎖を解く

「え…」
予想外の行動にゾムークはマフラーで隠れたRedCrowの顔を見る。



「戦えるか?」



どこか聞き覚えのある声に、無意識にゾムークは頷いていた。

「ならば




共に戦え、銀狼」



RedCrowの赤い瞳が楽しげに歪んだ。








一方的な戦いだった。
ゾムークはRedCrowの動きにただただ魅了せれていた。


これが、世界トップのアサシン


ナイフのみで兵士を切りつけ、一撃で息の根を正確に絶っている。
自分が1人殺す間に、RedCrowは3人は倒している。
実力の差は明らかだ。


200人以上居た兵士はあっという間にいなくなった。
今やこの国の城には誰も残ってはいない。



「なぁ、RedCrow」

呼びかけるとRedCrowはゾムークを見た。

「何故、俺を殺さない?」

「殺されたかったのか、ゾムーク?」

「!」

呼ばれた自分の名に目を見開いた。

「なんで、俺の名前を知っている!?」

「……まだ気づかないのか」

呆れたような声でRedCrowは言った。

そしてスルリとマフラーを外した。


「なっ!?」

「やぁ」


RedCrowは、あの時と…ゾムークがベッドで目覚めた時と同じ言葉で軽く挨拶してきた。


「さっきぶり」


にこやかに笑うRedCrow、ユウィリエ=ウィンベリーをゾムークはただ見つめることしかできなかった。





「…目的はなんだ」

「ん?」

「何故、俺を生かしておく」

ユウィリエはチラリとゾムークを見た。

「今からする選択肢への返答次第ではお前を殺すことになる」

「選択肢?」

「ああ。選択肢1つめはココで私と対決すること。無論、本気で行くからお前の命はないよ」

にこやかに告げられる言葉。



「2つ目は……」













ーミール国、総統室にて

リュウイはキラキラした目で、ルナは呆れた目で私を見ていた。
いや、正確にはリュウイが見えいるのは私の隣に立つ人物だ。
灰色のパーカーに身を包み、キョロキョロと周りを見る彼は落ち着きがない。


「なぁ、ユウ!誰だい?この人は」

警戒心などまるでない瞳で彼を見ながらリュウイは私に聞いた。


「彼は、ゾムーク=フェアファクス。私が見つけた逸材で、この国の戦闘員として仲間になってもらおうと思ってる人物だ」

言い終わる頃には、リュウイはゾムークの両手を握りしめていた。

「よろしくゾムーク!俺はリュウイ=レラ=ウェンチェッター。この国の総統なんだ!ようこそ、この国へ!!歓迎するよ」

「え、あ、はい」

「いやー、嬉しいなぁ。こんなに早く仲間が増えるなんて」

リュウイはもうゾムークを仲間にした体で話をしていく。

「大丈夫なの?銀狼でしょ、彼」

小声でルナは言った。

「大丈夫、私の監視下に置くから」

「なら、いいけど」

私とルナは、なおもゾムークにニコニコと笑いながら語りかけるリュウイと困惑した様子で私を見るゾムークを眺めた。








『2つ目は、私についてくること』

『はぁ?』

『私達の国で働く気はないか?戦闘員として』

『…平和主義の国で戦闘員なんて募集してんのかよ』

『無論、戦争はしない。もしもの時、国民を守るための戦闘員さ』

『…拒否権は?』

『私が正体を知られて、おいそれと逃がすとでも?』

『…はぁ』

『少なくとも、後悔はさせないぞ』

『なんで、そう言いきれる』

『だって、私の主である総統閣下は…』









「不思議な人だな、あの総統」

私の部屋に戻ったゾムークは握られていた手を見つめて言った。

「そうか?」

「普通、初対面の人にあんなにフレンドリーにかかわれるもんか」

「まあなぁ」

「なんとなくお前の言っていた言葉の意味が分かった気がするよ」

私が首を傾げると、ゾムークは

「『私の主である総統は、人を道具として見ることがない、心優しい人だから』」

私があの時言った言葉をそのまま復唱した。

「嫌いか?そういう人物は?」

私の問いかけに





「いや、悪くない」






ゾムークは微笑みながら、手を見つめそう言った。

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