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水色の章
#4
しおりを挟む「…海?どこ行ったの?」
奈月の口から漏れた呟きは昼休み特有の喧騒にかき消された。
奈月は海と別れてから休憩時間の度に海を探していたのだが、たかだか10分休憩で探せる範囲など限られており昼休みになるまで海を見つけることはできなかった。
「海?」
再度名前を呼ぶが返事はない。
それが無性に悲しく感じた。
もしかすると教室に来てくれてるかも、そう思った奈月は来た道を戻ろうとした。
「奈月!!」
その声が聞こえたのはその時。
振り向けば、文字通り海が飛んでやって来た。
「海…」
「やっと見つけた」
そう言った海は安心したように笑っていた。
それに本人は気づいていなかったが、その顔を見た奈月は目を見開く。優しく慈しみに満ちた海の笑顔に単純に驚いたのだ。そういう笑みを浮かべることが悪魔にできるのかと。
「どうした?」
固まった奈月に首を傾げ聞く海。
「いや、何でも無いよ。会えてよかった。海もいっぱい探してくれたんでしょ?」
「いっぱいは探してない。奈月が俺の名前を呼んでくれたから」
「え?どういう意味?」
説明しようと口を開きかけた海は、チラリと周りを見る。今、海の姿は奈月にしか見えていないのだ。他者から見れば奈月は虚空を見つめ独り言を呟く変わったやつである。
「場所を変えよう。どこか…人がいない所ないか?」
奈月は少し考えた後、「コッチ」と歩き出した。
「ここは?」
鉄製の扉の前で海が奈月に聞く。
「屋上」
答えながら、奈月は扉のドアノブをひねり扉を開けた。
「うちの学校、屋上を開放してるんだけど立地のせいか風が強くて…あんまり人気がないんだ」
「へー」
確かに風が強いらしく、比較的短めの奈月の髪が風で揺れていた。
「ましてや、もうすぐ冬だからね。こんな寒いところ誰も来たがらないよ」
クスクスと笑い、奈月は扉のすぐ横にある上に続く梯子に手をかけた。
タンタンと警戒に登っていく奈月の姿を見ながら、海は軽く上へ飛んだ。
登った先にはこじんまりとした空間と水をためているのであろう貯水槽があった。
貯水槽に背中を預けるようにして座る奈月。
「ここなら人型になっても大丈夫だよ」
奈月の言葉に海は少し悩み、羽をしまい奈月の隣に腰掛けた。
「それで?さっき、オレが名前を呼んだから探さなくて済んだってどういう意味?」
「そのままの意味なんだけどな…」
と言いながら、海は奈月の手首に触れた。
そこには契約の際に現れた黒い輪がある。
「この輪は俺と奈月を繋いでいるんだ」
「?」
奈月が首をひねった。
「あ~、何ていうか…。ほら、お前ら人間ってさ犬?だっけ?飼うだろ。その時、首に輪っか付けて紐つけて遠くにいても引っ張れば居場所が分かるようにしてるじゃん。それと同じだと思えばいい」
「つまり…この輪は首輪とリードの持ち手みたいな役割があって、紐はないけど名前を呼ぶことで居場所が分かるようになるってこと?」
「そういう事。名前を呼ぶことでって言ってもそれは人間側が悪魔を呼んだ場合だけで、俺がいくら奈月の名前を呼んだところで居場所なんて分からないけどな。その代わりなのかは分からないが、奈月が俺の名前を呼んだ所で奈月自身は俺の居場所を知ることはできない。分かるのは俺だけ」
「うーん、便利なのか、不便なのか…よく分からないね」
「まぁ、何かあったら俺の名前を呼びな。すぐにお前のところに飛んでいくから」
つっけんどん言う海の言葉に奈月は笑いながら
「ありがとう、海」
と呟いた。
「あと…」
海は眉を寄せ、奈月を見る。
「お前が朝会話してた…あの男のことなんだが」
「男?」
「お前たちよりも年上そうだった奴」
「あぁ、藤村先生か。先生がどうかしたの?」
「アイツ、俺が見えてた」
海の言葉に奈月は目を見開いた。
「え?どういうこと?」
「多分、天使と契約を結んでいるんだ」
「天使と…?まぁ、天使って優しい存在なんでしょ。特に気にしなくても大丈夫なんじゃない?」
海は奈月の肩に手を置く。
「奈月、よく聞いてほしい。天使ってのは人間が思ってるような存在じゃない。天使が仕えているのはあくまでも神だ。人間や悪魔になんて慈悲を与えるような存在じゃない。ましてや、お前が悪魔と…それも上位悪魔と契約を結んていると分かったら何をしてくるか分からないんだ。だから!だから!」
ギュッと海は奈月の肩に置いた手に力を込めた。
「い、痛いよ海」
呟く奈月の言葉は海には届いていなかった。
「だから!アイツに必要以上に近寄るな!周りにいつも警戒しろ!どこに天使がいるか分かったもんじゃない!何か異変に気づいたらすぐに俺を呼べ!!」
「う、海?」
焦ったように声を荒らげる海に奈月は困惑する。
海も海で何故、自分がこんなにも声を荒げているのか分かっていなかった。
“もしかすると奈月が居なくなってしまうかもしれない”と言う『不安』に駆られていることに、
心がない海は気づくことができなかった。
ドクドクと煩いくらいの心臓の音が、荒くなる呼吸音が、何故なのか海には分からなかった。
「海」
そんな様子の海の頬に奈月は手を添えた。
頬に触れた温もりに海の呼吸は落ち着き、心臓の音も落ち着きを取り戻す。
「大丈夫、海の言うとおりにするよ」
ニコニコとなんの不安もないような笑みを浮かべて言う奈月。
『もっと警戒しろ』とか『本当に分かってるのか』と言う言葉が海の頭の中に浮かんだが、最終的に海の口から出たのは
「そうしてくれ」
の一言だった。
「そろそろ戻ろう、今度はちゃんと教室に入れてあげるからね」
奈月は海から手を離し、梯子に近づく。
不意に離れた温もりに、海はまた何とも言えない感覚に襲われた。
海は奈月に向かって手を伸ばしそうになって、止まる。自分は何をしようとしている?と海は海自身に問いかけた。しかし、答えは出ない。
「海?」
「何でもない」
ぶっきらぼうに海は答えながら、背中の羽を展開した。
海達が教室に戻った少し後に鐘の音がなった。
これが授業開始と終わりの合図だと奈月は海に説明した。
5時限目の授業は『国語』だった。
人間ですら退屈に感じる授業。悪魔の海にとっては、とてもじゃないが黙って聞いてられるものではなかったし、そもそも人間の言語についてなど興味のなかった海。
授業中海は、教室内をフヨフヨと浮遊し、他の生徒やら先生やらに接近し周りを旋回する。
それを見ている奈月は内心ヒヤヒヤしていた。
見えないことは分かっていても、海が他の生徒に近づく度に声を上げそうになり、必死に口を抑える事を繰り返していた。
5時限目が終了し、次の授業の準備がなされる。
机の上に教科書なる物が続々と出されていくのを海は見ていたが、殆どの生徒が机に突っ伏していくのを見て首を傾げた。
「どうしたんだ?こいつ等」
「次の授業は…退屈だし、興味を持ってない子が多いんだ」
奈月が小声で言った。
「学校って、知識を得るところなのに、みんな寝る体制になる授業なんて…一体なんの授業なんだ?」
「次は『魔学』だよ」
「魔学?何だそれ?」
「魔学っていうのは…昔、悪魔天使が人間界に多くいた頃の歴史についての授業なんだけど…。悪魔本人が目の前にいるのにこんなこと言うのは失礼だと思うんだけど、今時、悪魔とか天使なんて信じてる人は少ないからね。誰も興味を持ってないんだよ。
魔学担当の先生も変わり者扱いされてるし」
「なるほどねぇ」
ガラリと扉が開く。
先生が来たよ。さっきみたいに変な動きしないでね、と呟く奈月の言葉に海は小さく頷いた。
人間にとっては退屈らしい魔学の授業は、海にとっては中々に新鮮で面白いものだった。
人間達に自分達の存在がどの様に伝えられたのかを知れる機会なんて悪魔にはないからだ。
魔学講師は生徒が眠っているのは気にせずに、黙々と教科書を読みながら説明をしていく。
「悪魔や天使を呼び出す際に用いられるのは魔法陣だ。魔法陣には色々な模様が描かれたものがあるが、模様によって悪魔を呼び出せるものや天使を呼び出せるものが決まるわけではない。
魔法陣を使うことで天使を呼び出せるか悪魔を呼び出せるか、それは完全なランダムだと言われている」
「それは違う」
魔学講師の言葉に海は思わず言ってしまった。
「え?」
奈月が思わず声を上げてしまい、魔学講師の目がチラリと奈月を見る。
頭を下げて魔学講師の視線から逃れつつ、奈月は海に小声で尋ねる。
「何が違うの?」
「さっき、あの先生とやらが言ったことさ。悪魔を呼び出せるか天使を呼び出せるかが完全なランダムな訳が無いだろ」
人間も馬鹿だなぁと肩をすくめる海。
しかし、そんなことを初めて知った奈月は瞬きを繰り返して驚く。
「じゃあ、どうやって決まるの?」
海はなんてこと無いように答える。
「まず、悪魔を呼び出すにしても天使を呼び出すにしても、一定の魔力…人間達は霊感っていうんだっけ?まぁとりあえず力が必要なのはわかるだろ?」
奈月が頷くのを見て、海は続ける。
「その上で悪魔を呼び出すために必要なのは一定以上の『質』だ」
「質?」
「そう。力の質が良ければ良いほど上位の悪魔を呼び出すことができる」
上位悪魔の俺を呼び出した奈月の魔力の質は一級品なんだぞ。とどこか誇らしげに言う海。しかし、当の奈月は自分の霊感の質など知らないため、困ったように首を傾げるだけだった。
そんな奈月を見ながら、海は頭の中だけで続ける。
『悪魔と魔力の質には深い繋がりがある。だから、黒の器になれるのもまた最上級の魔力の質を持つ者だ』
と。
「天使の場合は『量』だ。一定以上の力の量。量が多ければ多いほど上位の天使を召喚できる」
「ヘー」
目を丸くして言う奈月。
でもって、と海は更に続ける。
「中途半端な質や量の魔力しか持たないものが召喚の儀式を行っても、失敗する。あくまでも『一定以上』ある事が条件になる。どんなに強い魔力を持っていても質が悪かったり、量が少なかったりすると中途半端に魔界や天界と繋がるだけで召喚にはいたらない」
「そうなんだ」
奈月は感心したように頷いた。
「先生に教わるよりも勉強になるよ」
「当たり前だろ。先生とやらは文献に書かれてることをただ喋ってるだけの素人に変わりはないんだから。こちとら、実際に召喚されてる側なんだぞ」
呆れたように海は言った。
「それもそうだね」
と言った上で奈月は苦笑する。
「海の話を聞いた上で考えてみると、オレってかなり運が良かったんだね」
「?」
片眉を上げる海に、だってそうでしょ?と奈月は続ける。
「オレ達は10歳の時に自分の霊感の強さは知ることができるけど、量とか質なんて知らないもの。召喚の儀式を行っても失敗してたかもしれないじゃない?なら、失敗せずにちゃんと召喚できたオレってかなり運がいいと思わない?」
「…」
口元に笑みを浮かべる奈月を見ながら海はまだ魔界にいたときのことを思い出していた。
今から数十年前。たまたま人間界に呼び出された下級悪魔から海はある話を聞いたことがあった。
曰く『ある人間達が魔力の研究をしていて、悪魔と魔力の質に密接な関係があるのではないかと考えている奴がいる』
曰く『魔力の質を目に見える形にするための機械が作られ始めている』
そんな話だった。
聞いたのは数十年前だ。まだその機械が出来上がっていないということがあり得るのだろうか。
そんな疑問を持ちながら
「そうだな、奈月は運がいいよ」
海は奈月に言うのだった。
授業が全て終わり、荷物を鞄に詰め込むと奈月は海に「帰ろ」と呟いた。
教室の出入り口に向う奈月の後を海は続く。
「奈月!」
そんな奈月にかけられる声。
「奏音」
「一緒に帰ろうぜ」
奈月は一瞬海に視線を向ける。
構わんと言うように海が頷くのを見て、奈月はホッとした顔をする。
「いいよ」
「よっし、行こうぜ」
と奏音は奈月の手を引く。
駆け足で歩く二人を海は追いかけた。
「お前、今日は休み時間のたびにどっかに行ってたけど何かあったのか?」
「あ、いや、別に…」
「ふーん、まあいいけど。そういえば、今日出された宿題のさ……」
他愛もない奈月と奏音の話を聞くともなしに聞きながら海はキョロキョロと周りを見ていた。
天使が人間界に居るであろうとなった以上警戒を怠るわけには行かない。それに、黒の器の件がある。
あの微妙な感覚は一体…何なのだろうか。
後ろを見れば先程までいた学校が小さめに見える。
フッとまたあの感覚がした。
強く…強すぎるくらいの感覚。
しかも、近くで。
黒の器の気配を感じる方向を見れば、奈月と奏音の姿。
周りに誰もいない。
奈月が黒の器になり得るならば、召喚された時点で海が気づいたはずだ。
つまり…。
コイツか?
コイツなのか?
海は奏音を見つめる。
確かに、最初に強く気配を感じた時も奏音が奈月に近づいて来たときだった。
だが…ならなぜ?
なぜ…同じ教室に居たとき気配を感じなかったんだ?最初に気配を感じた時も一瞬で気配を感じなくなったのはなぜだ?
「あ、俺コッチだから」
と奏音は奈月から離れ、曲がり角を曲がる。
「また明日な!」
と駆けていく奏音を奈月とともに見送る。
何かある。
そしてきっと、この件には天使が絡んでる。
そう海は確信した。
「え?奏音がどんな奴かって?」
「あぁ、教えてくれ」
家に着き、着替えをし終えた奈月に海は頷いた。
「うーん、奏音ねぇ。まぁ一言で言うなら変わったやつだよ」
「まぁ…見た目は変わってるわな」
「オッドアイのことじゃなくて、性格がだよ」
奈月はコーヒーカップを2つ出してコーヒーを作り始める。どうやら海の分も作るつもりのようだ。
「明るくて、社交的で、子供っぽい所もあるけど憎めない性格しててさ。その気になればクラスの中心人物にだってなれるだろうに、何故かオレなんかの側にいてくれる変わったやつだよ」
「…」
自傷気味に笑う奈月の顔を海は見つめていた。
出来たてのコーヒーを持ってやって来た奈月は海の近くに腰を下ろして1つを海の前に置き、カップに口をつけた。
「別に変わり者じゃないんじゃないか?」
羽をしまい、奈月の隣に腰を下ろした海はカップを手に取りながら海は言った。
「え?」
「俺がアイツでも、お前の側にいることを選んだ」
何を言われているのか分かっていない様子の奈月に、海はため息をつく。
「お前の側は居心地がいい。クラスの中心人物になるよりもお前の側にいたいと思うのは、別に変わった考え方じゃない」
奈月は海の顔を見ながら何度も瞬きする。
「驚いた…」
「何に?」
「悪魔もそんな事言うんだね」
クスクスと笑う奈月。
「ありがとう、嬉しい」
本当に嬉しそうに笑う奈月の顔を海は何故か直視できず、目をそらした。
『照れくさい』
と言う感情を知らない海は、そっぽを向いたままコーヒーカップに口をつけた。
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