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第三章~初めての恋愛~
素顔
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予定よりも早く帰宅した俺を見て、何かを察したのか柚希に引っ張られるがままに自分の部屋に連れ込まれた。
「何かあったの? こんなに早く帰ってきて。 それになんだかボーッとしてるし」
「いや、ちょっとビックリする事があって……」
俺は今日の新島とのデートを一部始終話した。
「う~ん、あの新島先輩が……」
さすがの柚希も言葉に詰まる。
俺なんて夢だったんじゃないかと思ってるくらいだし。
「もしかしたら、今日の新島先輩が本当の素なのかもしれない」
「素? 素はこの間みたいな冷たい感じじゃないのか? 常に注目を浴びる為に努力しまくる自己顕示欲と承認欲求の塊の」
そして柚希と同じく目的の為なら手段を択ばない。
その証拠に、俺に水瀬へLINEを送れと言って実行させた。後々水瀬が傷つくのを分かっていて。
「それも素だと思う」
「ん? つまりどういう事だ?」
「覚えてない? お兄ちゃんが学校一のリア充になったら付き合ってあげるって言ってたでしょ」
「言ってたな」
「それに、新島先輩から言われたのはそれだけじゃないんじゃない?」
そう言われて思い出す。
柚希と新島の家に行く前の晩に通話してるときに
『ちゃんと好きになってあげる。皆から羨ましがられるようなカップルになるの』
と言われていた。
この事を柚希に伝えると
「やっぱり」
「やっぱりって?」
「新島先輩はお兄ちゃんの事が好きになってきてるの」
「はぁ! いや、ありえないだろ。 それにまだ学校一のリア充とは程遠いぞ」
まぁ最近は観察のお蔭である程度の会話とかなら出来る様になったけど、ただそれだけだ。
「お兄ちゃんは知らないかもだけど、一年生の間だとお兄ちゃん中居先輩より人気あるんだよ?」
「それこそ何かの間違いだろ」
「お兄ちゃんは春休みから色々な特訓をしてきたでしょ? その成果が出てるの。姿勢や表情は十分リア充だし、顔も元々の素材が良かったからね。中居先輩ってパッと見怖そうでしょ? それが少しマイナスになってるんだと思う。その点お兄ちゃんはいつも口角を上げて笑顔でいるから第一印象だとお兄ちゃんの方がイケメンに見えるんだよ」
つまり見た目がいいから人気があるって事か。
しかも新入生なら去年までの俺を知らない。
「それでも、新島が俺を好きになるのは早いんじゃないか?」
「恐らくだけど、一年生や二年生からの人気を知って焦ったのかも」
「焦る?」
「いつ誰がお兄ちゃんに告白するか分からないから、今の内から親密になっておこうって思ったのかも」
所謂他の女子達への牽制ってことか。
でもそうなるとやっぱり俺の事が好きっていうのは信じられない。
「それで俺の事が好きっていうのは違くないか?」
「そうでもないの。女は嫉妬深いんだよ?」
「それがどうかしたか?」
「どうして新島先輩はお兄ちゃんに水瀬先輩を口説く様な内容のメッセージを送らせたと思う?」
「俺への嫌がらせじゃないのか?」
「どうして下の名前で呼ばれてると思う?」
「なんでだろうな」
さっきから柚希は何が言いたいのだろう。
さっぱり分からないという表情をしていると
「お兄ちゃんの事が好きだからだよ」
「なら聞くけどいつから俺の事を好きになったんだ?」
「私の知ってる限りだと初めてあった時からお兄ちゃんの事が好きなんじゃないかって思ってた」
「初めてっていうのは新島の家に行った時からか」
「ううん、私が部活見学に行った時からだね。お兄ちゃんの事色々聞かれたし」
柚希がこんな事で嘘は吐かないだろう。
だとすると、あの夜の電話の内容はなんだったんだ?
完璧美少女は一人で十分と言って俺を脅してきたのは?
分からん! 頭が混乱する。
「新島先輩は独占欲も強いんだと思う。だから嫉妬したのかもしれないね」
「じゃあ俺を脅したのは」
「自分以外の女に靡かない様にだね」
「ならなんで水瀬にあんなメッセージを送らせたんだ」
「自分の持ってる物を褒められたら嬉しいでしょ? それと同じ感覚なのかも」
なんだ…それ…。
「独占欲が強すぎるんだね。だから歪んだ行動に出ちゃう」
歪み過ぎだろ。
「でも今日のデートでわかったでしょ? ホントは乙女なんだよ」
そう言われ、今日の出来事が蘇る。
確かに今日の新島はずっと笑顔で誰よりも可愛いと思った。
「だから、嫌わないであげてね」
そう言って柚希は部屋から出て行った。
俺はどうすればいい?
新島は初めから俺の事が好きだった。
そして今日見せた女の子らしい一面。
独占欲が人一倍強いからこその歪んだ行動。
『ホントは乙女なんだよ』
『だから、嫌わないであげてね』
さっきの柚希の言葉が何度も頭の中で響く。
「嫌わないであげてね……か」
俺ももしかしたら最初から……。
「何かあったの? こんなに早く帰ってきて。 それになんだかボーッとしてるし」
「いや、ちょっとビックリする事があって……」
俺は今日の新島とのデートを一部始終話した。
「う~ん、あの新島先輩が……」
さすがの柚希も言葉に詰まる。
俺なんて夢だったんじゃないかと思ってるくらいだし。
「もしかしたら、今日の新島先輩が本当の素なのかもしれない」
「素? 素はこの間みたいな冷たい感じじゃないのか? 常に注目を浴びる為に努力しまくる自己顕示欲と承認欲求の塊の」
そして柚希と同じく目的の為なら手段を択ばない。
その証拠に、俺に水瀬へLINEを送れと言って実行させた。後々水瀬が傷つくのを分かっていて。
「それも素だと思う」
「ん? つまりどういう事だ?」
「覚えてない? お兄ちゃんが学校一のリア充になったら付き合ってあげるって言ってたでしょ」
「言ってたな」
「それに、新島先輩から言われたのはそれだけじゃないんじゃない?」
そう言われて思い出す。
柚希と新島の家に行く前の晩に通話してるときに
『ちゃんと好きになってあげる。皆から羨ましがられるようなカップルになるの』
と言われていた。
この事を柚希に伝えると
「やっぱり」
「やっぱりって?」
「新島先輩はお兄ちゃんの事が好きになってきてるの」
「はぁ! いや、ありえないだろ。 それにまだ学校一のリア充とは程遠いぞ」
まぁ最近は観察のお蔭である程度の会話とかなら出来る様になったけど、ただそれだけだ。
「お兄ちゃんは知らないかもだけど、一年生の間だとお兄ちゃん中居先輩より人気あるんだよ?」
「それこそ何かの間違いだろ」
「お兄ちゃんは春休みから色々な特訓をしてきたでしょ? その成果が出てるの。姿勢や表情は十分リア充だし、顔も元々の素材が良かったからね。中居先輩ってパッと見怖そうでしょ? それが少しマイナスになってるんだと思う。その点お兄ちゃんはいつも口角を上げて笑顔でいるから第一印象だとお兄ちゃんの方がイケメンに見えるんだよ」
つまり見た目がいいから人気があるって事か。
しかも新入生なら去年までの俺を知らない。
「それでも、新島が俺を好きになるのは早いんじゃないか?」
「恐らくだけど、一年生や二年生からの人気を知って焦ったのかも」
「焦る?」
「いつ誰がお兄ちゃんに告白するか分からないから、今の内から親密になっておこうって思ったのかも」
所謂他の女子達への牽制ってことか。
でもそうなるとやっぱり俺の事が好きっていうのは信じられない。
「それで俺の事が好きっていうのは違くないか?」
「そうでもないの。女は嫉妬深いんだよ?」
「それがどうかしたか?」
「どうして新島先輩はお兄ちゃんに水瀬先輩を口説く様な内容のメッセージを送らせたと思う?」
「俺への嫌がらせじゃないのか?」
「どうして下の名前で呼ばれてると思う?」
「なんでだろうな」
さっきから柚希は何が言いたいのだろう。
さっぱり分からないという表情をしていると
「お兄ちゃんの事が好きだからだよ」
「なら聞くけどいつから俺の事を好きになったんだ?」
「私の知ってる限りだと初めてあった時からお兄ちゃんの事が好きなんじゃないかって思ってた」
「初めてっていうのは新島の家に行った時からか」
「ううん、私が部活見学に行った時からだね。お兄ちゃんの事色々聞かれたし」
柚希がこんな事で嘘は吐かないだろう。
だとすると、あの夜の電話の内容はなんだったんだ?
完璧美少女は一人で十分と言って俺を脅してきたのは?
分からん! 頭が混乱する。
「新島先輩は独占欲も強いんだと思う。だから嫉妬したのかもしれないね」
「じゃあ俺を脅したのは」
「自分以外の女に靡かない様にだね」
「ならなんで水瀬にあんなメッセージを送らせたんだ」
「自分の持ってる物を褒められたら嬉しいでしょ? それと同じ感覚なのかも」
なんだ…それ…。
「独占欲が強すぎるんだね。だから歪んだ行動に出ちゃう」
歪み過ぎだろ。
「でも今日のデートでわかったでしょ? ホントは乙女なんだよ」
そう言われ、今日の出来事が蘇る。
確かに今日の新島はずっと笑顔で誰よりも可愛いと思った。
「だから、嫌わないであげてね」
そう言って柚希は部屋から出て行った。
俺はどうすればいい?
新島は初めから俺の事が好きだった。
そして今日見せた女の子らしい一面。
独占欲が人一倍強いからこその歪んだ行動。
『ホントは乙女なんだよ』
『だから、嫌わないであげてね』
さっきの柚希の言葉が何度も頭の中で響く。
「嫌わないであげてね……か」
俺ももしかしたら最初から……。
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