59 / 167
第六章~選択~
約束
しおりを挟む
散乱している問題集を片付けて目の前にカレーが置かれる。
カレーのスパイシーな香りが食欲を掻き立てる。
「どう? おいしそうでしょ!」
「まぁ見た目は普通のカレーだからな」
「ふっふっふ、食べた後同じような口が利けるかな?」
やたらと自信満々にそう言ってのけるので、俺は遠慮なく頂く事にする。
「じゃあ、いただきます」
「召し上がれ♪」
スプーンですくい口に運ぶ。
「っ!?」
美味い! なんだこの美味さは!
俺は次々にカレーを食べていき、あっという間に完食してしまった!
「ふふふ、どうだった?」
と答えが分かり切ってる顔で聞いてくる。
「滅茶苦茶美味いよ! 今まで食べたカレーの中で一番と言っていいくらいだ!」
大袈裟でもなんでもなく、素直にそう思った。
「だからいったでしょ~? カレーは私の得意料理だって」
「いやマジで金取れるレベルだよ」
「どう? 参った?」
「参りました。 正直侮ってました、ごめんなさい」
「素直でよろしい。 じゃ私も食べよっと」
そう言って水瀬も食べ始めた。
俺は既に完食してしまっているので水瀬の食べている所をただ見ている事しかできなかったが
「そ、そんなに見られると恥ずかしいんですけど!」
「わ、悪い。 俺だけ先に食べちゃったから手持ちぶたさで」
そう言って慌てて水瀬から視線を外す。
すると
「しょうがないな~、一口だけだよ~?」
そう言ってカレーの乗ったスプーンを俺の顔の前に持ってくる。
「え? な、何これ?」
「ほら、あ~ん」
「いやいやいや、それはマズくないか?」
水瀬が使っているスプーンでそんな事したら間接キスになっちゃうじゃないか!
と考えていると、俺の考えを読んだのか
「もしかして間接キスになっちゃうとか思っちゃってるの~?」
「わ、悪いかよ」
「この位じゃ何とも思わないよ普通。佐藤って純情だね~」
え? そうなの? リア充って間接キスとか気にしないのか? 気にする俺が間違ってるのか?
そう俺が悩んでいる間も
「ほら、冷めちゃうから早く~」
と急かしてくるので、俺は何も考えない様にしてパクッと一口食べる。
うん、やっぱり美味しい。
「間接キスしちゃったね」
「ちょ、気にしないんだろ?」
「どうだろうね~」
意味深に言葉を濁して続きを食べる。 その様子に動揺は見られなかったので揶揄っただけだろう。
水瀬も食べ終え、食器を片しにいく。
水瀬が戻ってくる間に再び机に問題集を並べる。
勉強の準備も出来て後は水瀬が戻ってくるのを待つだけだったが、不意にスマホの通知音が鳴る。
画面を確認すると、食器を片付けに行った水瀬からだった。
もしかして皿でも割ったのかな? 等と考えながら通知を開くと
〈約束おぼえてる?〉
という文字だけが送られていた。
やはり水瀬は約束を気にしていたようだ。
それなのに俺は水瀬から言われないからと言って約束を破ってしまった。
やっぱり俺は卑怯者だ。
ちゃんと水瀬に謝らないとな。
と考えていると、水瀬が部屋に戻って来た。
「えっと、既読が付いたから戻ってきたんだけど……」
いつも元気な水瀬にしては歯切れが悪い。
きっと俺が約束を覚えてないんじゃないかと不安なのだろう。
だから俺は
「ちゃんと覚えてるよ≪ミナミ≫」
と言うと、瞬く間に笑顔になった。
「も~、さっきまでずっと水瀬のままだったから忘れられてるかと思った!」
と少し怒り気味に言う。
「ごめん、ちゃんと覚えてたんだけどミナミが普段通りだったから……ってこんな言い訳聞きたくないよな。本当にごめん」
と素直に謝る。
するとミナミは
「ちゃんと謝ったし許しましょう!」
「有り難き幸せでございます」
「「ははは」」
そんなふざけたやり取りをし、いざ勉強を始めようとすると
「佐藤は私の事ミナミって呼んでくれるじゃん? 私も佐藤の事あだ名で呼びたい」
と提案してきた。
「水樹みたいに友也じゃダメなのか?」
「それじゃ楓とカブるでしょ? もっと私だけの呼び方とか欲しいなぁって」
「ん~、じゃあトモっていうのはどうだ? 友達の友とも掛かってる」
「じゃあそれで! よろしくねトモ」
「よろしくミナミ」
こうして俺のあだ名もきまり、勉強を再開する。
思っていたよりも要点は覚えていたので次々と問題を消化していった。
途中途中で雑談を挟みながらだったが、テスト範囲は問題ないだろう。
「もうこんな時間か」
「時間過ぎるの早いね」
夏前と言う事もあり、18時でも外は十分に明るかったので気づかなかった。
「それじゃ俺はそろそろ帰るよ。後は一人でも大丈夫だろ?」
「うん、大丈夫だと思う。玄関まで見送るよ」
玄関で靴を履いていると突然ミナミがおかしな事を聞いてきた。
「トモはさ、もう楓とはキスしたんだよね?」
「へぇえ!」
いきなり何言い出すんだ。
俺は立ち上がり、ミナミに背を向けたままドアノブに手を掛け
「まぁな」
と短く答えると
「そっか、そうだよね」
と何かを納得させるように呟くと
「トモ!」
呼ばれて振り向くと俺の眼前にはミナミの顔があり、唇が触れあっていた。
「ちょ、え? これって……」
頭の処理が追いつかずしどろもどろになっていると
「今のは今日のお礼だから!」
と言って俺を無理やり玄関の外に追いやり扉を閉められた。
俺は閉められた扉を見つめたまましばらく動けないでいた。
カレーのスパイシーな香りが食欲を掻き立てる。
「どう? おいしそうでしょ!」
「まぁ見た目は普通のカレーだからな」
「ふっふっふ、食べた後同じような口が利けるかな?」
やたらと自信満々にそう言ってのけるので、俺は遠慮なく頂く事にする。
「じゃあ、いただきます」
「召し上がれ♪」
スプーンですくい口に運ぶ。
「っ!?」
美味い! なんだこの美味さは!
俺は次々にカレーを食べていき、あっという間に完食してしまった!
「ふふふ、どうだった?」
と答えが分かり切ってる顔で聞いてくる。
「滅茶苦茶美味いよ! 今まで食べたカレーの中で一番と言っていいくらいだ!」
大袈裟でもなんでもなく、素直にそう思った。
「だからいったでしょ~? カレーは私の得意料理だって」
「いやマジで金取れるレベルだよ」
「どう? 参った?」
「参りました。 正直侮ってました、ごめんなさい」
「素直でよろしい。 じゃ私も食べよっと」
そう言って水瀬も食べ始めた。
俺は既に完食してしまっているので水瀬の食べている所をただ見ている事しかできなかったが
「そ、そんなに見られると恥ずかしいんですけど!」
「わ、悪い。 俺だけ先に食べちゃったから手持ちぶたさで」
そう言って慌てて水瀬から視線を外す。
すると
「しょうがないな~、一口だけだよ~?」
そう言ってカレーの乗ったスプーンを俺の顔の前に持ってくる。
「え? な、何これ?」
「ほら、あ~ん」
「いやいやいや、それはマズくないか?」
水瀬が使っているスプーンでそんな事したら間接キスになっちゃうじゃないか!
と考えていると、俺の考えを読んだのか
「もしかして間接キスになっちゃうとか思っちゃってるの~?」
「わ、悪いかよ」
「この位じゃ何とも思わないよ普通。佐藤って純情だね~」
え? そうなの? リア充って間接キスとか気にしないのか? 気にする俺が間違ってるのか?
そう俺が悩んでいる間も
「ほら、冷めちゃうから早く~」
と急かしてくるので、俺は何も考えない様にしてパクッと一口食べる。
うん、やっぱり美味しい。
「間接キスしちゃったね」
「ちょ、気にしないんだろ?」
「どうだろうね~」
意味深に言葉を濁して続きを食べる。 その様子に動揺は見られなかったので揶揄っただけだろう。
水瀬も食べ終え、食器を片しにいく。
水瀬が戻ってくる間に再び机に問題集を並べる。
勉強の準備も出来て後は水瀬が戻ってくるのを待つだけだったが、不意にスマホの通知音が鳴る。
画面を確認すると、食器を片付けに行った水瀬からだった。
もしかして皿でも割ったのかな? 等と考えながら通知を開くと
〈約束おぼえてる?〉
という文字だけが送られていた。
やはり水瀬は約束を気にしていたようだ。
それなのに俺は水瀬から言われないからと言って約束を破ってしまった。
やっぱり俺は卑怯者だ。
ちゃんと水瀬に謝らないとな。
と考えていると、水瀬が部屋に戻って来た。
「えっと、既読が付いたから戻ってきたんだけど……」
いつも元気な水瀬にしては歯切れが悪い。
きっと俺が約束を覚えてないんじゃないかと不安なのだろう。
だから俺は
「ちゃんと覚えてるよ≪ミナミ≫」
と言うと、瞬く間に笑顔になった。
「も~、さっきまでずっと水瀬のままだったから忘れられてるかと思った!」
と少し怒り気味に言う。
「ごめん、ちゃんと覚えてたんだけどミナミが普段通りだったから……ってこんな言い訳聞きたくないよな。本当にごめん」
と素直に謝る。
するとミナミは
「ちゃんと謝ったし許しましょう!」
「有り難き幸せでございます」
「「ははは」」
そんなふざけたやり取りをし、いざ勉強を始めようとすると
「佐藤は私の事ミナミって呼んでくれるじゃん? 私も佐藤の事あだ名で呼びたい」
と提案してきた。
「水樹みたいに友也じゃダメなのか?」
「それじゃ楓とカブるでしょ? もっと私だけの呼び方とか欲しいなぁって」
「ん~、じゃあトモっていうのはどうだ? 友達の友とも掛かってる」
「じゃあそれで! よろしくねトモ」
「よろしくミナミ」
こうして俺のあだ名もきまり、勉強を再開する。
思っていたよりも要点は覚えていたので次々と問題を消化していった。
途中途中で雑談を挟みながらだったが、テスト範囲は問題ないだろう。
「もうこんな時間か」
「時間過ぎるの早いね」
夏前と言う事もあり、18時でも外は十分に明るかったので気づかなかった。
「それじゃ俺はそろそろ帰るよ。後は一人でも大丈夫だろ?」
「うん、大丈夫だと思う。玄関まで見送るよ」
玄関で靴を履いていると突然ミナミがおかしな事を聞いてきた。
「トモはさ、もう楓とはキスしたんだよね?」
「へぇえ!」
いきなり何言い出すんだ。
俺は立ち上がり、ミナミに背を向けたままドアノブに手を掛け
「まぁな」
と短く答えると
「そっか、そうだよね」
と何かを納得させるように呟くと
「トモ!」
呼ばれて振り向くと俺の眼前にはミナミの顔があり、唇が触れあっていた。
「ちょ、え? これって……」
頭の処理が追いつかずしどろもどろになっていると
「今のは今日のお礼だから!」
と言って俺を無理やり玄関の外に追いやり扉を閉められた。
俺は閉められた扉を見つめたまましばらく動けないでいた。
0
あなたにおすすめの小説
天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】
田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。
俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。
「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」
そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。
「あの...相手の人の名前は?」
「...汐崎真凛様...という方ですね」
その名前には心当たりがあった。
天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。
こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
ツンデレ王子とヤンデレ執事 (旧 安息を求めた婚約破棄(連載版))
あみにあ
恋愛
公爵家の長女として生まれたシャーロット。
学ぶことが好きで、気が付けば皆の手本となる令嬢へ成長した。
だけど突然妹であるシンシアに嫌われ、そしてなぜか自分を嫌っている第一王子マーティンとの婚約が決まってしまった。
窮屈で居心地の悪い世界で、これが自分のあるべき姿だと言い聞かせるレールにそった人生を歩んでいく。
そんなときある夜会で騎士と出会った。
その騎士との出会いに、新たな想いが芽生え始めるが、彼女に選択できる自由はない。
そして思い悩んだ末、シャーロットが導きだした答えとは……。
表紙イラスト:San+様(Twitterアカウント@San_plus_)
※以前、短編にて投稿しておりました「安息を求めた婚約破棄」の連載版となります。短編を読んでいない方にもわかるようになっておりますので、ご安心下さい。
結末は短編と違いがございますので、最後まで楽しんで頂ければ幸いです。
※毎日更新、全3部構成 全81話。(2020年3月7日21時完結)
★おまけ投稿中★
※小説家になろう様でも掲載しております。
あの日、幼稚園児を助けたけど、歳の差があり過ぎてその子が俺の運命の人になるなんて気付くはずがない。
NOV
恋愛
俺の名前は鎌田亮二、18歳の普通の高校3年生だ。
中学1年の夏休みに俺は小さい頃から片思いをしている幼馴染や友人達と遊園地に遊びに来ていた。
しかし俺の目の前で大きなぬいぐるみを持った女の子が泣いていたので俺は迷子だと思いその子に声をかける。そして流れで俺は女の子の手を引きながら案内所まで連れて行く事になった。
助けた女の子の名前は『カナちゃん』といって、とても可愛らしい女の子だ。
無事に両親にカナちゃんを引き合わす事ができた俺は安心して友人達の所へ戻ろうとしたが、別れ間際にカナちゃんが俺の太ももに抱き着いてきた。そしてカナちゃんは大切なぬいぐるみを俺にくれたんだ。
だから俺もお返しに小学生の頃からリュックにつけている小さなペンギンのぬいぐるみを外してカナちゃんに手渡した。
この時、お互いの名前を忘れないようにぬいぐるみの呼び名を『カナちゃん』『りょうくん』と呼ぶ約束をして別れるのだった。
この時の俺はカナちゃんとはたまたま出会い、そしてたまたま助けただけで、もう二度とカナちゃんと会う事は無いだろうと思っていたんだ。だから当然、カナちゃんの事を運命の人だなんて思うはずもない。それにカナちゃんの初恋の相手が俺でずっと想ってくれていたなんて考えたことも無かった……
7歳差の恋、共に大人へと成長していく二人に奇跡は起こるのか?
NOVがおおくりする『タイムリープ&純愛作品第三弾(三部作完結編)』今ここに感動のラブストーリーが始まる。
※この作品だけを読まれても普通に面白いです。
関連小説【初恋の先生と結婚する為に幼稚園児からやり直すことになった俺】
【幼馴染の彼に好きって伝える為、幼稚園児からやり直す私】
社畜OLが学園系乙女ゲームの世界に転生したらモブでした。
星名柚花
恋愛
野々原悠理は高校進学に伴って一人暮らしを始めた。
引越し先のアパートで出会ったのは、見覚えのある男子高校生。
見覚えがあるといっても、それは液晶画面越しの話。
つまり彼は二次元の世界の住人であるはずだった。
ここが前世で遊んでいた学園系乙女ゲームの世界だと知り、愕然とする悠理。
しかし、ヒロインが転入してくるまであと一年ある。
その間、悠理はヒロインの代理を務めようと奮闘するけれど、乙女ゲームの世界はなかなかモブに厳しいようで…?
果たして悠理は無事攻略キャラたちと仲良くなれるのか!?
※たまにシリアスですが、基本は明るいラブコメです。
転生モブは分岐点に立つ〜悪役令嬢かヒロインか、それが問題だ!〜
みおな
恋愛
転生したら、乙女ゲームのモブ令嬢でした。って、どれだけラノベの世界なの?
だけど、ありがたいことに悪役令嬢でもヒロインでもなく、完全なモブ!!
これは離れたところから、乙女ゲームの展開を楽しもうと思っていたのに、どうして私が巻き込まれるの?
私ってモブですよね?
さて、選択です。悪役令嬢ルート?ヒロインルート?
身代わりの公爵家の花嫁は翌日から溺愛される。~初日を挽回し、溺愛させてくれ!~
湯川仁美
恋愛
姉の身代わりに公爵夫人になった。
「貴様と寝食を共にする気はない!俺に呼ばれるまでは、俺の前に姿を見せるな。声を聞かせるな」
夫と初対面の日、家族から男癖の悪い醜悪女と流され。
公爵である夫とから啖呵を切られたが。
翌日には誤解だと気づいた公爵は花嫁に好意を持ち、挽回活動を開始。
地獄の番人こと閻魔大王(善悪を判断する審判)と異名をもつ公爵は、影でプレゼントを贈り。話しかけるが、謝れない。
「愛しの妻。大切な妻。可愛い妻」とは言えない。
一度、言った言葉を撤回するのは難しい。
そして妻は普通の令嬢とは違い、媚びず、ビクビク怯えもせず普通に接してくれる。
徐々に距離を詰めていきましょう。
全力で真摯に接し、謝罪を行い、ラブラブに到着するコメディ。
第二章から口説きまくり。
第四章で完結です。
第五章に番外編を追加しました。
まずはお嫁さんからお願いします。
桜庭かなめ
恋愛
高校3年生の長瀬和真のクラスには、有栖川優奈という女子生徒がいる。優奈は成績優秀で容姿端麗、温厚な性格と誰にでも敬語で話すことから、学年や性別を問わず人気を集めている。和真は優奈とはこの2年間で挨拶や、バイト先のドーナッツ屋で接客する程度の関わりだった。
4月の終わり頃。バイト中に店舗の入口前の掃除をしているとき、和真は老齢の男性のスマホを見つける。その男性は優奈の祖父であり、日本有数の企業グループである有栖川グループの会長・有栖川総一郎だった。
総一郎は自分のスマホを見つけてくれた和真をとても気に入り、孫娘の優奈とクラスメイトであること、優奈も和真も18歳であることから優奈との結婚を申し出る。
いきなりの結婚打診に和真は困惑する。ただ、有栖川家の説得や、優奈が和真の印象が良く「結婚していい」「いつかは両親や祖父母のような好き合える夫婦になりたい」と思っていることを知り、和真は結婚を受け入れる。
デート、学校生活、新居での2人での新婚生活などを経て、和真と優奈の距離が近づいていく。交際なしで結婚した高校生の男女が、好き合える夫婦になるまでの温かくて甘いラブコメディ!
※特別編6が完結しました!(2025.11.25)
※小説家になろうとカクヨムでも公開しています。
※お気に入り登録、感想をお待ちしております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる